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公開番号2025167424
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024071999
出願日2024-04-26
発明の名称嚥下異常検出システム、嚥下異常検出装置および嚥下異常検出用プログラム
出願人日本精機株式会社
代理人
主分類A61B 5/11 20060101AFI20251030BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】検出デバイスを被験者に接触・侵襲させることなく、精度良く嚥下活動の異常を検出すること。
【解決手段】嚥下異常検出システム100は、被験者Hに接触することなく被験者Hの呼吸動作の状態を示す呼吸状態情報を検出する呼吸状態検出手段10と、被験者Hに接触することなく被験者Hの嚥下動作の状態を示す嚥下状態情報を検出する嚥下状態検出手段20と、嚥下状態検出手段20により検出された嚥下状態情報に基づいて被験者Hの嚥下動作の有無を判断し、被験者Hが嚥下動作を行っていると判断された場合に、呼吸状態検出手段10により検出された呼吸状態情報に基づいて、嚥下動作を行った直前および直後の呼吸状態を求めて、被験者Hにおける嚥下異常を検出する嚥下異常検出手段30とを備える。
【選択図】図1

特許請求の範囲【請求項１】
被験者に接触することなく前記被験者の呼吸動作の状態を示す呼吸状態情報を検出する呼吸状態検出手段と、
前記被験者に接触することなく前記被験者の嚥下動作の状態を示す嚥下状態情報を検出する嚥下状態検出手段と、
前記嚥下状態検出手段により検出された前記嚥下状態情報に基づいて前記被験者の嚥下動作の有無を判断し、前記被験者が前記嚥下動作を行っていると判断された場合に、前記呼吸状態検出手段により検出された前記呼吸状態情報に基づいて、前記嚥下動作を行った直前および直後の呼吸状態を求めて、前記被験者における嚥下異常を検出する嚥下異常検出手段と
を備えることを特徴とする嚥下異常検出システム。
続きを表示（約 930 文字）【請求項２】
前記呼吸状態情報は、前記被験者の胸部運動の状態を示す情報であることを特徴とする請求項１に記載の嚥下異常検出システム。
【請求項３】
前記呼吸状態検出手段は、前記被験者の胸部の状態変化を非接触で体外より測定することによって、前記被験者における呼吸動作の状態を検出する検出手段であることを特徴とする請求項１に記載の嚥下異常検出システム。
【請求項４】
前記呼吸状態検出手段は、前記被験者の胸部周辺の状態変化を撮影する撮影手段であることを特徴とする請求項３に記載の嚥下異常検出システム。
【請求項５】
前記嚥下状態検出手段は、前記被験者の喉周辺の状態変化を非接触で体外より測定することによって、前記被験者における嚥下動作の状態を検出する検出手段であることを特徴とする請求項１に記載の嚥下異常検出システム。
【請求項６】
前記嚥下状態検出手段は、前記被験者の喉周辺で発生する音を集音する集音手段であることを特徴とする請求項５に記載の嚥下異常検出システム。
【請求項７】
前記嚥下異常検出手段は、前記嚥下動作が行われた場合に発生し得る嚥下音を顕在化させるための音声信号処理を、前記集音手段により集音された音に対して適用する嚥下状態信号処理手段を有することを特徴とする請求項６に記載の嚥下異常検出システム。
【請求項８】
前記嚥下状態検出手段は、前記被験者の喉周辺の状態変化を撮影する撮影手段であることを特徴とする請求項５に記載の嚥下異常検出システム。
【請求項９】
前記嚥下異常検出手段は、前記撮影手段により撮影された前記喉周辺の画像に基づいて前記喉周辺における変動部位の特徴量を抽出する嚥下状態信号処理手段を有することを特徴とする請求項８に記載の嚥下異常検出システム。
【請求項１０】
前記嚥下異常検出手段は、前記嚥下動作を行った直後の呼吸状態が吸息状態である場合に、前記被験者において前記嚥下異常が発生したと判断することを特徴とする請求項１に記載の嚥下異常検出システム。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、嚥下異常検出システム、嚥下異常検出装置および嚥下異常検出用プログラムに関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
高齢化社会に伴い、誤嚥性肺炎といった嚥下障害に起因する疾患が増加している。嚥下障害とは、口腔、咽頭および食道における「飲み込む」ための運動に関する障害を、意味している。誤嚥性肺炎等の疾患を防止するために、被験者が正常に嚥下を行っているかどうかを簡易的に判断・評価できる装置が期待されている。このため、嚥下活動をモニタリングすることによって、嚥下機能の評価を行うための装置が提案されている（例えば、特許文献１および特許文献２参照）。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０１１－４９６８号公報
特表２０１９－５０９０９４号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、特許文献１および特許文献２に記載の嚥下活動モニタリング装置は、嚥下活動をモニタリングするために、胸部に圧力センサを貼り付けたり、呼吸フローセンサのカニューレを鼻孔部や口腔部に装着したり、喉や頬に接触マイクロフォンや音響マイクロフォンを貼り付けたりする必要がある。このように、嚥下活動をモニタリングするために、検出デバイスを被験者に対して接触・侵襲する場合には、モニタリング時における被験者の検査負担が重いという問題があった。
【０００５】
また、特許文献２に記載の嚥下活動モニタリング装置では、嚥下音をマイクロフォンで集音することによって、嚥下活動の状態を評価する方法を採用している。しかしながら、嚥下音をマイクロフォンで集音する場合には、環境音（雑音等）も一緒に集音されてしまうため、嚥下音の判定が難しくなるという問題があった。
【０００６】
例えば、マイクロフォンの録音感度が低い場合、十分な信号レベルの嚥下音を集音することが難しいため、集音された音声情報に基づく嚥下評価の精度が低下してしまう場合がある。一方で、マイクロフォンの録音感度を高めると、嚥下音と一緒に嚥下音以外の音も集音されてしまうため、音声情報に基づく嚥下評価の精度を、却って下げてしまうおそれがあった。
【０００７】
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであって、検出デバイスを被験者に接触・侵襲させることなく、精度良く嚥下活動の異常を検出することが可能な嚥下異常検出装置、嚥下異常検出システムおよび嚥下異常検出用プログラムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
上述した課題を解決するために、本開示の第１実施形態における嚥下異常検出システムは、被験者に接触することなく前記被験者の呼吸動作の状態を示す呼吸状態情報を検出する呼吸状態検出手段と、前記被験者に接触することなく前記被験者の嚥下動作の状態を示す嚥下状態情報を検出する嚥下状態検出手段と、前記嚥下状態検出手段により検出された前記嚥下状態情報に基づいて前記被験者の嚥下動作の有無を判断し、前記被験者が前記嚥下動作を行っていると判断された場合に、前記呼吸状態検出手段により検出された前記呼吸状態情報に基づいて、前記嚥下動作を行った直前および直後の呼吸状態を求めて、前記被験者における嚥下異常を検出する嚥下異常検出手段とを備えることを特徴とする。
【０００９】
また、第１実施形態に従属し得る第２実施形態の嚥下異常検出システムにおいて、前記呼吸状態情報は、前記被験者の胸部運動の状態を示す情報であってもよい。
【００１０】
さらに、第１実施形態または第２実施形態に従属し得る第３実施形態の嚥下異常検出システムにおいて、前記呼吸状態検出手段は、前記被験者の胸部の状態変化を非接触で体外より測定することによって、前記被験者における呼吸動作の状態を検出する検出手段であってもよい。
（【００１１】以降は省略されています）

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