TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025167118
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2024071439
出願日
2024-04-25
発明の名称
発泡層製造用組成物、発泡層の製造方法、及び発泡ゴムローラ
出願人
SWCC株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C08J
9/28 20060101AFI20251030BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】発泡ゴムローラの発泡層を製造するための発泡層製造用組成物と、発泡層の製造方法と、発泡層を備える発泡ゴムローラを提供すること。
【解決手段】本発明の発泡層製造用組成物は、シリコーンゴム、水、吸水性ポリマー、界面活性剤、及びアルカリ剤を備え、シリコーンゴム100重量部に対する、吸水性ポリマーの重量比(Xwt%)と、界面活性剤の重量比(Ywt%)が、[0<X≦1.75][0<Y≦0.5][0.625<X+3Y<3.0]を満たすこと特徴とする。本発明の発泡層の製造方法は、ポリマー分散液をアルカリ処理する工程と、発泡層製造用組成物を調製する工程と、シリコーンゴム硬化体を成型する工程と、発泡層を製造する工程と、を含むことを特徴とする。本発明の発泡ゴムローラは、発泡層が、シリコーンゴム、アルカリ処理を経た吸水性ポリマー、及び界面活性剤を含むことを特徴とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
芯材と、前記芯材の外周に設けた発泡層を備える発泡ゴムローラにおける、発泡層製造用の組成物であって、
シリコーンゴム、水、吸水性ポリマー、界面活性剤、及びアルカリ剤を備え、
前記シリコーンゴム100重量部に対する、前記吸水性ポリマーの重量比(Xwt%)と、前記界面活性剤の重量比(Ywt%)が、以下の式(1)~(3)を満たすこと特徴とする、
組成物。
0<X≦1.75 ・・式(1)
0<Y≦0.5 ・・式(2)
0.625<X+3Y<3.0 ・・式(3)
続きを表示(約 690 文字)
【請求項2】
芯材と、前記芯材の外周に設けた発泡層を備える発泡ゴムローラにおける、発泡層の製造方法であって、
水と吸水性ポリマーを含むポリマー分散液をアルカリ処理する工程と、
界面活性剤を添加した液状のシリコーンゴムに前記ポリマー分散液を混合して発泡層製造用組成物を調製する工程と、
前記発泡層製造用組成物を金型内で一次加硫してシリコーンゴム硬化体を成型する工程と、
前記シリコーンゴム硬化体を脱型して二次加硫し発泡層を製造する工程と、を含み、
前記発泡層製造用組成物において、前記シリコーンゴム100重量部に対する、前記吸水性ポリマーの重量比(Xwt%)と、前記界面活性剤の重量比(Ywt%)が、以下の式(1)~(3)を満たすこと特徴とする、
製造方法。
0<X≦1.75 ・・式(1)
0<Y≦0.5 ・・式(2)
0.625<X+3Y<3.0 ・・式(3)
【請求項3】
芯材と、前記芯材の外周に設けた発泡層を備える発泡ゴムローラであって、
前記発泡層が、シリコーンゴム、アルカリ処理を経た吸水性ポリマー、及び界面活性剤を含み、
前記シリコーンゴム100重量部に対する、前記吸水性ポリマーの重量比(Xwt%)と、前記界面活性剤の重量比(Ywt%)が、以下の式(1)~(3)を満たすこと特徴とする、
発泡ゴムローラ。
0<X≦1.75 ・・式(1)
0<Y≦0.5 ・・式(2)
0.625<X+3Y<3.0 ・・式(3)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡ゴムローラの発泡層を製造するための発泡層製造用組成物と、発泡層の製造方法と、発泡層を備える発泡ゴムローラに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)
【背景技術】
【0002】
複写機、レーザビームプリンタ等の電子写真方式の画像形成装置において、未定着のトナー画像を用紙に定着させるために、一般的に熱定着方式が用いられている。
熱定着方式では、定着と加熱を行う定着ローラや、定着ローラに圧接する加圧ローラとして、アルミや鉄等の芯材の外周面にゴム層を設け、ゴム層の表面にフッ素樹脂等の離型層を設けてなるゴムローラを使用する。特に近年では、ゴム層の表面硬度の変化や外径変化を抑制するため、連続気泡を有する発泡ゴムでゴム層を構成した発泡ゴムローラが普及している。
【0003】
一般的に、発泡ゴムを製造する方法には(1)加熱発泡剤を使用する方法、(2)樹脂マイクロバルーンを使用する方法、(3)溶出法等がある。この内(1)加熱型発泡剤を用いる方法では、架橋の際に発泡剤を発泡させることでゴム内に気泡を形成する。(2)樹脂マイクロバルーンを使用する方法では、ゴム中に樹脂マイクロバルーンを分散させることで気泡を形成する。(3)溶出法は、水溶性の粉末をゴム組成物内に分散してゴムを硬化させた後、水溶性粉末を溶出させることで気泡を形成する。
特許文献1には、(3)溶出法を用いた熱定着用ゴムローラの製造方法であって、シリコーンゴム組成物中にグルコースやラクトース等の糖粉末を分散して一次硬化させ、硬化後に金型を水中に浸漬して糖粉末を水中に溶出し、溶出後にシリコーンゴムを芯材ごと金型から引き抜いて二次硬化させる製造方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016-8990号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
糖粉末による溶出法は、溶出後の水から糖が析出し、産業廃棄物として処理する必要があるため、処分コストが嵩む。更に、一次加硫と二次加硫の間に、発泡ゴムローラを水中に浸漬して糖を溶出させる工程が必要となるため、工程数が多く加工費が嵩み、製造効率及び製造コストの面から改善の余地がある。
【0006】
本発明の目的は、以上のような問題点を解決するための発泡層製造用組成物、当該発泡層の製造方法、及び当該発泡用組成物を用いて製造した発泡層を備える発泡ゴムローラを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の発泡層製造用組成物は、芯材と、芯材の外周に設けた発泡層を備える発泡ゴムローラにおける、発泡層製造用の組成物であって、シリコーンゴム、水、吸水性ポリマー、界面活性剤、及びアルカリ剤を備え、シリコーンゴム100重量部に対する、吸水性ポリマーの重量比(Xwt%)と、界面活性剤の重量比(Ywt%)が、以下の式(1)~(3)を満たすこと特徴とする。
0<X≦1.75 ・・式(1)
0<Y≦0.5 ・・式(2)
0.625<X+3Y<3.0 ・・式(3)
【0008】
本発明の発泡層の製造方法は、芯材と、芯材の外周に設けた発泡層を備える発泡ゴムローラにおける、発泡層の製造方法であって、水と吸水性ポリマーを含むポリマー分散液をアルカリ処理する工程と、界面活性剤を添加した液状のシリコーンゴムにポリマー分散液を混合して発泡層製造用組成物を調製する工程と、発泡層製造用組成物を金型内で一次加硫してシリコーンゴム硬化体を成型する工程と、シリコーンゴム硬化体を脱型して二次加硫し発泡層を製造する工程と、を含み、発泡層製造用組成物において、シリコーンゴム100重量部に対する、吸水性ポリマーの重量比(Xwt%)と、界面活性剤の重量比(Ywt%)が、以下の式(1)~(3)を満たすこと特徴とする。
0<X≦1.75 ・・式(1)
0<Y≦0.5 ・・式(2)
0.625<X+3Y<3.0 ・・式(3)
【0009】
本発明の発泡ゴムローラは、芯材と、芯材の外周に設けた発泡層を備える発泡ゴムローラであって、発泡層が、シリコーンゴム、アルカリ処理を経た吸水性ポリマー、及び界面活性剤を含み、シリコーンゴム100重量部に対する、吸水性ポリマーの重量比(Xwt%)と、界面活性剤の重量比(Ywt%)が、以下の式(1)~(3)を満たすこと特徴とする。
0<X≦1.75 ・・式(1)
0<Y≦0.5 ・・式(2)
0.625<X+3Y<3.0 ・・式(3)
【発明の効果】
【0010】
本発明の発泡層製造用組成物は、連続気泡成形用の材料として吸水性ポリマーを用いることで、発泡層製造の過程において水分が二次加硫と同時に揮発するため、糖粉末のように産業廃棄物としての処分コストがかからない。更に、発泡ゴムローラを水中に浸漬する溶出工程が不要で、一次加硫と二次加硫の二工程で発泡層を製造できるため、製造効率が高く製造コストが比較的安価である。
また、アルカリ処理によりシリコーンゴム中における吸水性ポリマーの分散性を高めた状態で、シリコーンゴムに対する吸水性ポリマーと界面活性剤の重量比の範囲を規定することで、発泡層の圧縮永久歪と連泡率を好適化し、高い品質の画像形成装置用発泡ゴムローラを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
他の特許を見る