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公開番号
2025166934
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-11-07
出願番号
2024071146
出願日
2024-04-25
発明の名称
ダイシングシート用基材フィルム
出願人
倉敷紡績株式会社
代理人
個人
主分類
H01L
21/301 20060101AFI20251030BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】エキスパンド工程でチップ同士を分断可能で、均一に伸長する、新たなダイシングシート用基材フィルムを提供する。
【解決手段】2元系のアイオノマー樹脂を80~95質量%と、α-オレフィン共重合体を5~20質量%含み、-15℃での引張試験において、MD方向およびTD方向に対して、5%モジュラスが6MPa以上であり、-15℃での引張試験において、MD方向およびTD方向に対して、降伏点を示さないか、または、降伏点を示す場合は、降伏点を過ぎた後の引張応力の最小値(v)が引張降伏応力(p)の90%以上であるダイシングシート用基材フィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
2元系のアイオノマー樹脂を80~95質量%と、α-オレフィン共重合体を5~20質量%含み、
-15℃での引張試験において、MD方向およびTD方向に対して、5%モジュラスが6MPa以上であり、
-15℃での引張試験において、MD方向およびTD方向に対して、降伏点を示さないか、または、降伏点を示す場合は、降伏点を過ぎた後の引張応力の最小値が引張降伏応力の90%以上である、
ダイシングシート用基材フィルム。
続きを表示(約 400 文字)
【請求項2】
2元系のアイオノマー樹脂を80~95質量%と、α-オレフィン共重合体を5~20質量%含み、
室温での引張試験において、MD方向およびTD方向に対して、5%モジュラスが6MPa以上であり、
室温での引張試験において、MD方向およびTD方向に対して、降伏点を示さないか、または、降伏点を示す場合は、降伏点を過ぎた後の引張応力の最小値が引張降伏応力の90%以上である、
ダイシングシート用基材フィルム。
【請求項3】
前記アイオノマー樹脂が、Znイオン架橋エチレン-(メタ)アクリル酸2元共重合体である、
請求項1または2に記載のダイシングシート用基材フィルム。
【請求項4】
前記α-オレフィン共重合体が、エチレン-1ブテン・ランダム共重合体である、
請求項1または2に記載のダイシングシート用基材フィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体ウェハ上に形成された半導体装置を個片化する際に、半導体ウェハに貼付して用いられるダイシングシートの基材となるフィルムに関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体製造工程において、表面に回路パターンが形成されたウェハは、伸縮性を有するダイシングシートを裏面に貼付した状態で、ダイシング工程によって個々のチップに分割される。ダイシングシートは樹脂基材に粘着剤層を設けたものである。ダイシングには様々な方法が用いられるが、ウェハ切断時にウェハの厚みを一部残して切り込むハーフカット方式や、レーザー光をウェハ内部に集光して多光子吸収による改質領域を形成するレーザーダイシング法では、ダイシング工程に続くエキスパンド工程で、ダイシングシートを固定したリングフレームの内側に位置する突き上げ部材を上昇させてダイシングシートを伸長させることによってチップ同士を分断する。エキスパンド工程で分断されて個片化されたチップは1個ずつピックアップされる。
【0003】
ダイシングシートには、エキスパンド工程で伸びやすく破断しないこと、エキスパンド工程でネッキングを起こさず均一に伸長すること、エキスパンド時の突き上げ部材との摩擦が小さいこと、ピックアップ前に加熱によりたわんだ部分が十分に収縮することなど、様々な特性が求められる。これらの特性を合わせ持つ樹脂として、アイオノマー樹脂がダイシングシート基材として多く用いられている。
【0004】
例えば、特許文献1には、エチレン・不飽和カルボン酸・不飽和カルボン酸エステル共重合体のアイオノマーとエチレン系共重合体を特定の割合で含有し、ビカット軟化点が50℃未満であるダイシングフィルム基材用樹脂組成物と、当該組成物を含む層を少なくとも一層含むダイシングフィルム基材が記載されている。これにより、ダイシングフィルム基材が、高い強度と高い熱収縮性を両立できるとされる。
【0005】
特許文献2には、カルボキシル基を有する化合物を陽イオンで架橋したアイオノマ樹脂とオクテン含有共重合体を特定の範囲の割合で含む半導体ウエハ用シートの基材が記載されている。これにより、エキスパンドする際に、MD(マシン・ディレクション;シートの流れ方向)方向とTD(トランス・ディレクション;シートの幅方向)方向のエキスパンド・バランスに優れるシートが得られるとされる。
【0006】
特許文献3には、熱可塑性ポリウレタン樹脂を主成分とする層と、アイオノマー樹脂を主成分とする層が積層されたダイシング用シートの基材が記載されている。特許文献4には、アイオノマー樹脂またはエチレン酢酸ビニル樹脂を主成分とする層と、エーテル系熱可塑性ポリウレタン樹脂を主成分とする層と、アイオノマー樹脂またはエチレン酢酸ビニル樹脂を主成分とする層が積層されたダイシングシート用基材フィルムが記載されている。
【0007】
また、特許文献5には、アイオノマーを用いるものではないが、プロピレンとエチレン及び/又は炭素数4~8のα-オレフィンとのランダム共重合体を主成分とする均一拡張性フィルムが記載されている。そして、実施例において、引張試験で降伏点が見られたものは、フィルムを拡張する際にネッキングが起こるため、均一に拡張することができず、また、フィルムが塑性変形しているため、拡張後に張力を取り除いてもフィルムが元の形状に戻らないとの記載がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
国際公開第2020/031928号
特開2000-345129号公報
特開2019-179800号公報
特開2021-061325号公報
特開2021-014557号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
エキスパンド工程でチップを分断する場合、ダイシングシートに貼付されたウェハを面方向に引っ張って分断するために、突き上げ初期、つまり伸長初期の弾性率が高いことが求められる。特許文献1に記載されたアイオノマーは3元系であった。また、特許文献2には明示の記載はないが、実施例で使用されたアイオノマーはやはり3元系のものであった。一般に3元系のアイオノマーは引張試験で降伏点を示さず、または降伏点のピークが小さいためネッキングを示しにくいが、2元系のアイオノマーに比べて弾性率が小さいという問題があった。
【0010】
本発明は上記を考慮してなされたものであり、エキスパンド工程でチップを分断可能で、均一に伸長する、新たなダイシングシート用基材フィルムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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