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公開番号2025165857
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-05
出願番号2024215076
出願日2024-12-10
発明の名称トランスデューサー
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人秀和特許事務所
主分類H10N 30/857 20230101AFI20251028BHJP()
要約【課題】高い誘電率で、かつ高い柔軟性を有する誘電層を備えるトランスデューサー。
【解決手段】トランスデューサーであって、該トランスデューサーが誘電層を有し、該誘電層の周波数1kHzでの比誘電率が8.0以上であり、該誘電層が、ウレタンエラストマーと、環状の多座配位子の構造と、アニオン構造と、カチオン構造と、を含む。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項１】
力学エネルギーから電気エネルギーに変換可能及び／又は電気エネルギーから力学エネルギーに変換可能であるトランスデューサーであって、
該トランスデューサーが、誘電層を有し、
該誘電層の周波数１ｋＨｚでの比誘電率が、８．０以上であり、
該誘電層が、下記（ｉ）～（ｖｉ）のいずれかを満たす、
ことを特徴とするトランスデューサー：
（ｉ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、イオン液体と、環状の多座配位子と、を含む、
（ｉｉ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、環状の多座配位子と、アニオンと、を含み、該ウレタンエラストマーが、分子内にカチオン構造を有する、
（ｉｉｉ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、環状の多座配位子と、カチオンと、を含み、該ウレタンエラストマーが、分子内にアニオン構造を有する、
（ｉｖ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、イオン液体と、を含み、該ウレタンエラストマーが、分子内に環状の多座配位子の構造を有する、
（ｖ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、アニオンと、を含み、該ウレタンエラストマーが、分子内に環状の多座配位子の構造とカチオン構造とを有する、
（ｖｉ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、カチオンと、を含み、該ウレタンエラストマーが、分子内に環状の多座配位子の構造とアニオン構造とを有する。
続きを表示（約 520 文字）【請求項２】
前記誘電層が、前記（ｉ）を満たす、請求項１に記載のトランスデューサー。
【請求項３】
前記誘電層が、前記（ｉｉ）を満たす、請求項１に記載のトランスデューサー。
【請求項４】
前記誘電層が、前記（ｉｉｉ）を満たす、請求項１に記載のトランスデューサー。
【請求項５】
前記誘電層が、前記（ｉｖ）を満たす、請求項１に記載のトランスデューサー。
【請求項６】
前記誘電層が、前記（ｖ）を満たす、請求項１に記載のトランスデューサー。
【請求項７】
前記誘電層が、前記（ｖｉ）を満たす、請求項１に記載のトランスデューサー
【請求項８】
前記比誘電率が、１０．０以上である、請求項１に記載のトランスデューサー。
【請求項９】
前記比誘電率が、２０．０以上である、請求項１に記載のトランスデューサー。
【請求項１０】
前記ウレタンエラストマーが、ポリカーボネートウレタン及びポリエステルウレタンからなる群より選択される少なくとも一を含む、請求項１に記載のトランスデューサー。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、トランスデューサーに関する。
続きを表示（約 2,000 文字）【背景技術】
【０００２】
誘電層と、当該誘電層を挟持する少なくとも二つの電極と、からなるトランスデューサーは、誘電層の変形（伸縮及び収縮）を利用して電気的エネルギーと力学エネルギーを高い変換効率で相互変換する素子として、様々な分野で応用が進んでいる。例えば、外力による誘電層の変形により生じる電気的エネルギーを出力として得る場合にはセンサーや発電素子としての応用が可能である。また、一対の電極間に電位差を付与することで誘電層中に応力を発生させることでアクチュエーターとして機能させることも可能である。
【０００３】
このようなセンサー用途、アクチュエーター用途及び発電用途で誘電層を使用する場合には、変換効率を高める観点からは高い誘電率を有していること、さらに変形容易性の観点からは柔軟性を有していることが好ましい。
例えば、特許文献１には誘電層としてチタン酸バリウム粒子を含むエラストマーを使用したトランスデューサーが開示されている。また、特許文献２には誘電層としてウレタンフォームを用いた静電容量型センサーが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
国際公開第２０１３／０５８２３７号
特開２０１９－１２４５０６号公報
【非特許文献】
【０００５】
Ｓｕｓｔａｉｎａｂｉｌｉｔｙ２０２１，１３（１７），９８８１
ＩＥＥＥＴｒａｎｓａｃｔｉｏｎｓｏｎＳＹＳＴＥＭＳ，ＭＡＮＡＮＤＣＹＢＥＲＮＥＴＩＣＳ，Ｖｏｌ．ＳＭＣ－９，Ｎｏ．１，Ｊａｎｕａｒｙ１９７９，ｐｐ．６２－６６
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
しかしながら、特許文献１に係る誘電層は、柔軟なエラストマーを使用しているものの、比誘電率を大きくするために多量のチタン酸バリウムを含有させているため、誘電層の弾性率は高くなっている。一方、特許文献２に係る誘電層は、柔軟なウレタンフォームのみで構成されているものの、ウレタンフォームの比誘電率が低く、センサーの感度を向上させるためにウレタンフォームの厚みが１ｍｍ以下の薄膜となっている。
【０００７】
このように、トランスデューサーとして誘電層を使用する際に求められる諸特性を両立させることは困難であった。本開示の少なくとも一つの態様は、高い誘電率で、かつ高い柔軟性を有する誘電層を備える、力学エネルギーから電気エネルギーに変換可能及び／又は力学エネルギーから電気エネルギーに変換可能なトランスデューサーに向けたものである。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本開示の少なくとも一態様は、力学エネルギーから電気エネルギーに変換可能及び／又は電気エネルギーから力学エネルギーに変換可能であるトランスデューサーであって、
該トランスデューサーが、誘電層を有し、
該誘電層の周波数１ｋＨｚでの比誘電率が、８．０以上であり、
該誘電層が、下記（ｉ）～（ｖｉ）のいずれかを満たす、トランスデューサーに関する。
（ｉ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、イオン液体と、環状の多座配位子と、を含む、
（ｉｉ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、環状の多座配位子と、アニオンと、を含み、該ウレタンエラストマーが、分子内にカチオン構造を有する、
（ｉｉｉ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、環状の多座配位子と、カチオンと、を含み、該ウレタンエラストマーが、分子内にアニオン構造を有する、
（ｉｖ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、イオン液体と、を含み、該ウレタンエラストマーが、分子内に環状の多座配位子の構造を有する、
（ｖ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、アニオンと、を含み、該ウレタンエラストマーが、分子内に環状の多座配位子の構造とカチオン構造とを有する、
（ｖｉ）該誘電層が、ウレタンエラストマーと、カチオンと、を含み、該ウレタンエラストマーが、分子内に環状の多座配位子の構造とアニオン構造とを有する。
【発明の効果】
【０００９】
本開示の少なくとも一態様によれば、高い誘電率で、かつ高い柔軟性を有する誘電層を備える、力学エネルギーから電気エネルギーに変換可能及び／又は力学エネルギーから電気エネルギーに変換可能なトランスデューサーが提供される。
【図面の簡単な説明】
【００１０】
本開示に関わる誘電層の比誘電率向上のメカニズムを表す模式図
本開示に係る誘電層の製造方法を表す模式図
本開示の実施形態に係るトランスデューサーの模式図
【発明を実施するための形態】
（【００１１】以降は省略されています）

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