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公開番号2025165585
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-05
出願番号2024069721
出願日2024-04-23
発明の名称流速計測システム、流速計測方法および流速計測プログラム
出願人国立大学法人京都大学
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類G01P 5/20 20060101AFI20251028BHJP(測定;試験)
要約【課題】傾斜が時間的に変化する水面における流速を正確に計測する。
【解決手段】流速計測システム1は、水面Sを撮影するカメラ2と、水面Sに複数の光L1~L3を照射する光照射装置3と、カメラ2が撮影した画像に基づいて、水面Sにおける流速を演算する流速演算装置4と、を備え、流速演算装置4は、複数の光L1~L3が水面Sに到達した位置P1~P3の前記画像における座標を特定する到達位置特定部42と、前記座標に基づいて、位置P1~P3に囲まれた領域Rの傾斜を演算する傾斜演算部43と、前記画像を解析することにより、領域Rにおける見かけ上の仮流速を演算する仮流速演算部44と、前記仮流速を前記傾斜を用いて補正することにより、領域Rにおける実質流速を演算する実質流速演算部45と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水面を撮影するカメラと、
前記水面に複数の光を照射する光照射装置と、
前記カメラが撮影した画像に基づいて、前記水面における流速を演算する流速演算装置と、
を備え、
前記流速演算装置は、
前記複数の光が前記水面に到達した位置の前記画像における座標を特定する到達位置特定部と、
前記座標に基づいて、前記位置に囲まれた領域の傾斜、または前記位置間の傾斜を演算する傾斜演算部と、
前記画像を解析することにより、前記領域または前記位置間における見かけ上の仮流速を演算する仮流速演算部と、
前記仮流速を前記傾斜を用いて補正することにより、前記領域または前記位置間における実質流速を演算する実質流速演算部と、
を備えた、流速計測システム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記光照射装置は3つの光を照射する、請求項1に記載の流速計測システム。
【請求項3】
前記仮流速演算部は、前記3つの光が前記水面に到達した3つの位置に囲まれた領域における仮流速を演算し、
前記実質流速演算部は、前記領域における実質流速を演算する、請求項2に記載の流速計測システム。
【請求項4】
光照射装置は、前記前記カメラの撮影方向と異なる方向から前記光を照射する、請求項1に記載の流速計測システム。
【請求項5】
前記光はレーザー光である、請求項1に記載の流速計測システム。
【請求項6】
前記光の波長は、490~690nmである、請求項5に記載の流速計測システム。
【請求項7】
カメラによって水面を撮影する撮影ステップと、
前記水面に複数の光を照射する照射ステップと、
前記カメラが撮影した画像に基づいて、前記水面における流速を演算する流速演算ステップと、
を備え、
前記流速演算ステップは、
前記複数の光が前記水面に到達した位置の前記画像における座標を特定する到達位置特定ステップと、
前記座標に基づいて、前記位置に囲まれた領域の傾斜、または前記位置間の傾斜を演算する傾斜演算ステップと、
前記画像を解析することにより、前記領域または前記位置間における見かけ上の仮流速を演算する仮流速演算ステップと、
前記仮流速を前記傾斜を用いて補正することにより、前記領域または前記位置間における実質流速を演算する実質流速演算ステップと、
を備える、流速計測方法。
【請求項8】
複数の光が照射された水面の画像に基づいて、前記水面における流速を演算する流速演算プログラムであって、
前記複数の光が前記水面に到達した位置の前記画像における座標を特定する到達位置特定ステップと、
前記座標に基づいて、前記位置に囲まれた領域の傾斜、または前記位置間の傾斜を演算する傾斜演算ステップと、
前記画像を解析することにより、前記領域または前記位置間における見かけ上の仮流速を演算する仮流速演算ステップと、
前記仮流速を前記傾斜を用いて補正することにより、前記領域または前記位置間における実質流速を演算する実質流速演算ステップと、
をコンピュータに実行させる、流速演算プログラム。
【請求項9】
請求項8に記載の流速演算プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水面における流速を計測する技術に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来より、カメラによって水面を撮影し、得られた画像をPIV(Particle Image Velocimetry)解析することにより、水面の流速を計測する技術が知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1には、ビデオカメラによって河川の表面水流を撮影し、河川内に設置されている水位計によって河川の水位を検出し、河川の表面水流の画像信号と水位データとを地上に設置されている解析装置に取り込み、解析装置において予め設定されている標定条件パラメータと水位データを用いて、河川の表面水流の斜め画像を垂直平面画像に幾何補正し、幾何補正後の垂直平面画像に対してPIV解析を実施して河川の仮想横断線上の各区分の表面流速分布を求める技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-117119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の従来技術では、水面の傾斜が常時一定であれば、正確な流速を計測することが可能である。しかし、実際の河川、特に中小規模の河川では、水面の傾斜が時間的に変化することが多いため、従来技術では、計測された流速と実際の流速との間に誤差が生じやすい。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであって、傾斜が時間的に変化する水面における流速を正確に計測することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は以下の態様を含む。
項1.
水面を撮影するカメラと、
前記水面に複数の光を照射する光照射装置と、
前記カメラが撮影した画像に基づいて、前記水面における流速を演算する流速演算装置と、
を備え、
前記流速演算装置は、
前記複数の光が前記水面に到達した位置の前記画像における座標を特定する到達位置特定部と、
前記座標に基づいて、前記位置に囲まれた領域の傾斜、または前記位置間の傾斜を演算する傾斜演算部と、
前記画像を解析することにより、前記領域または前記位置間における見かけ上の仮流速を演算する仮流速演算部と、
前記仮流速を前記傾斜を用いて補正することにより、前記領域または前記位置間における実質流速を演算する実質流速演算部と、
を備えた、流速計測システム。
項2.
前記光照射装置は3つの光を照射する、項1に記載の流速計測システム。
項3.
前記仮流速演算部は、前記3つの光が前記水面に到達した3つの位置に囲まれた領域における仮流速を演算し、
前記実質流速演算部は、前記領域における実質流速を演算する、項2に記載の流速計測システム。
項4.
光照射装置は、前記前記カメラの撮影方向と異なる方向から前記光を照射する、項1~3のいずれかに記載の流速計測システム。
項5.
前記光はレーザー光である、項1~4のいずれかに記載の流速計測システム。
項6.
前記光の波長は、490~690nmである、項5に記載の流速計測システム。
項7.
カメラによって水面を撮影する撮影ステップと、
前記水面に複数の光を照射する照射ステップと、
前記カメラが撮影した画像に基づいて、前記水面における流速を演算する流速演算ステップと、
を備え、
前記流速演算ステップは、
前記複数の光が前記水面に到達した位置の前記画像における座標を特定する到達位置特定ステップと、
前記座標に基づいて、前記位置に囲まれた領域の傾斜、または前記位置間の傾斜を演算する傾斜演算ステップと、
前記画像を解析することにより、前記領域または前記位置間における見かけ上の仮流速を演算する仮流速演算ステップと、
前記仮流速を前記傾斜を用いて補正することにより、前記領域または前記位置間における実質流速を演算する実質流速演算ステップと、
を備える、流速計測方法。
項8.
複数の光が照射された水面の画像に基づいて、前記水面における流速を演算する流速演算プログラムであって、
前記複数の光が前記水面に到達した位置の前記画像における座標を特定する到達位置特定ステップと、
前記座標に基づいて、前記位置に囲まれた領域の傾斜、または前記位置間の傾斜を演算する傾斜演算ステップと、
前記画像を解析することにより、前記領域または前記位置間における見かけ上の仮流速を演算する仮流速演算ステップと、
前記仮流速を前記傾斜を用いて補正することにより、前記領域または前記位置間における実質流速を演算する実質流速演算ステップと、
をコンピュータに実行させる、流速演算プログラム。
項9.
項8に記載の流速演算プログラムを記録した、コンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、傾斜が時間的に変化する水面における流速を正確に計測することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の一実施形態に係る流速計測システムの構成を示す概略図である。
流速演算装置の構成を示すブロック図である。
本発明の一実施形態に係る流速計測方法の処理手順を示すフローチャートである。
水面の画像の一例である。
基準点座標データの一例である。
水面の傾斜の演算方法を説明するための図である。
基準点座標データの一例である。
光が水面に到達した位置の軌跡を示す図である。
流速ベクトルのx成分の分布を示すヒートマップである。
流速ベクトルのy成分の分布を示すヒートマップである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照して説明する。なお、本発明は、下記の実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、種々の変更が可能である。
【0010】
(システム構成)
図1は、本発明の一実施形態に係る流速計測システム1の構成を示す概略図である。流速計測システム1は、河川や海などの水流の発生する場所における水面Sの流速を計測するシステムである。本実施形態において、水流の発生する場所は河川である。流速計測システム1は、カメラ2と、光照射装置3と、流速演算装置4とを備えている。
(【0011】以降は省略されています)

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