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公開番号2025160631
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-23
出願番号2024063295
出願日2024-04-10
発明の名称逆入力遮断クラッチ
出願人日本精工株式会社
代理人弁理士法人貴和特許事務所
主分類F16D 41/10 20060101AFI20251016BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】出力部材に逆入力されたトルクを入力部材に伝達しない逆入力遮断機能の有効と無効とを切り換えることができる構造を実現する。
【解決手段】
係合子5は、解除用リング6の径方向内側に配置された解除用係合部37を有する。解除用リング6は、不連続部43に差込部15が差し込まれ、不連続部43の周方向幅が弾性的に拡げられることにより拡径した状態であって、押圧面が被押圧面8に押し付けられた状態でも、解除用リング6の内周面62に解除用係合部37が接触しない第1の状態と、不連続部43と差込部15の係合が解除され、弾性的に復元することにより縮径した状態であって、解除用リング6の内周面62と解除用係合部37との係合に基づいて、押圧面が被押圧面8に押し付けられることを阻止する第2の状態とに、切り換え可能である。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
内周面に被押圧面を有する被押圧部材と、
前記被押圧面の径方向内側に配置された入力側係合部を有し、前記被押圧面と同軸に配置されている、入力部材と、
前記入力側係合部よりも径方向内側に配置された出力側係合部を有し、前記被押圧面と同軸に配置されている、出力部材と、
前記被押圧面に対向する押圧面、前記入力側係合部と係合可能な入力側被係合部、および、前記出力側係合部と係合可能な出力側被係合部を有し、径方向の移動を可能に配置された係合子と、
内周面および周方向の1箇所に不連続部を有する欠円環状に構成された解除用リングと、
前記不連続部に差し込まれる差込部を有する拡径部材と、を備え、
前記係合子は、前記解除用リングの径方向内側に配置された解除用係合部を有しており、
前記解除用リングは、前記不連続部に前記差込部が差し込まれ、前記不連続部の周方向幅が弾性的に拡げられることにより拡径した状態であって、前記押圧面が前記被押圧面に押し付けられた状態でも、前記解除用リングの前記内周面に前記解除用係合部が接触しない第1の状態と、前記不連続部と前記差込部の係合が解除され、弾性的に復元することにより縮径した状態であって、前記解除用リングの前記内周面と前記解除用係合部との係合に基づいて、前記押圧面が前記被押圧面に押し付けられることを阻止する第2の状態とに、切り換え可能であり、
前記解除用リングが前記第1の状態に切り換えられている場合には、前記係合子は、前記入力部材に回転トルクが入力されると、前記入力側被係合部に前記入力側係合部が係合することに基づいて、前記被押圧面から遠ざかるように移動して、前記出力側被係合部を前記出力側係合部に係合させることにより、前記入力部材に入力された回転トルクを前記出力部材に伝達するのに対し、前記出力部材に回転トルクが逆入力されると、前記出力側被係合部に前記出力側係合部が係合することに基づいて、前記押圧面を前記被押圧面に押し付けて、前記押圧面を前記被押圧面に摩擦係合させ、
前記解除用リングが前記第2の状態に切り換えられている場合には、前記係合子は、前記入力部材と前記出力部材との間でのトルクの伝達方向にかかわらず、前記入力部材と前記出力部材との間でトルクを伝達する、
逆入力遮断クラッチ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記拡径部材は、前記被押圧部材に対して移動すること、および、該移動に基づいて前記差込部を前記不連続部に対して抜き差しすることを可能に構成されている、請求項1に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項3】
前記差込部は、前記不連続部に対し、径方向内側から径方向外側に向けて差し込まれ、径方向外側から径方向内側に向けて抜き取られる、請求項2に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項4】
前記差込部は、前記不連続部に対し、径方向外側から径方向内側に向けて差し込まれ、径方向内側から径方向外側に向けて抜き取られる、請求項2に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項5】
前記拡径部材は、前記被押圧部材に対して径方向に螺合され、かつ、径方向内側の端部に前記差込部を備えたねじ部材により構成されている、請求項4に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項6】
外周面に送りねじ部を有し、かつ、前記被押圧部材に回転のみを可能に支持された送りねじ軸を備え、
前記拡径部材は、前記送りねじ部に係合するラック歯を有し、前記被押圧部材に対して前記送りねじ軸の回転に伴う移動を可能に支持されている、
請求項2に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項7】
前記不連続部のうち、前記不連続部に対する前記差込部の差込方向に関する少なくとも後側部分は、前記差込方向の後側に向かうにしたがって大きくなる周方向幅を有する、請求項1または2に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項8】
前記差込部のうち、前記不連続部に対する前記差込部の差込方向に関する少なくとも前側部分は、該差込方向の前側に向かうにしたがって小さくなる周方向幅を有する、請求項1または2に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項9】
前記被押圧部材は、内周面のうち前記被押圧面から軸方向に外れた部分に、前記解除用リングが前記第1の状態に切り換えられたときに該解除用リングが進入する周方向溝を有する、請求項1または2に記載の逆入力遮断クラッチ。
【請求項10】
前記係合子は、前記押圧面、前記入力側被係合部、および前記出力側被係合部を有する係合子本体を含み、かつ、前記解除用係合部が前記係合子本体から軸方向に突出するように構成されている、請求項1または2に記載の逆入力遮断クラッチ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、入力部材に入力される回転トルクを出力部材に伝達するのに対し、出力部材に逆入力される回転トルクを完全に遮断して入力部材に伝達しないかまたはその一部のみを入力部材に伝達して残部を遮断する、逆入力遮断クラッチに関する。
続きを表示(約 1,100 文字)【背景技術】
【0002】
逆入力遮断クラッチは、駆動源などの入力側機構に接続される入力部材と、減速機構などの出力側機構に接続される出力部材とを備えており、入力部材に入力される回転トルクを出力部材に伝達するのに対し、出力部材に逆入力される回転トルクを完全に遮断して入力部材に伝達しないかまたはその一部のみを入力部材に伝達して残部を遮断する機能を有する。
【0003】
逆入力遮断クラッチには、出力部材に回転トルクが逆入力された際に、出力部材の回転を防止する機構を備えたロック式の逆入力遮断クラッチと、出力部材に回転トルクが入力された際に、出力部材を空転させる機構を備えたフリー式の逆入力遮断クラッチがある。ロック式の逆入力遮断クラッチとフリー式の逆入力遮断クラッチとのいずれを使用するかについては、逆入力遮断クラッチを組み込む装置の用途などによって適宜決定される。
【0004】
国際公開2019/026794号パンフレットには、被押圧部材と、入力部材と、出力部材と、係合子とを備えた、ロック式の逆入力遮断クラッチが記載されている。
【0005】
前記被押圧部材は、内周面に被押圧面を有する。
【0006】
前記入力部材は、前記被押圧面の径方向内側に配置された入力側係合部を有し、前記被押圧面と同軸に配置されている。
【0007】
前記出力部材は、前記入力側係合部よりも径方向内側に配置された出力側係合部を有し、前記被押圧面と同軸に配置されている。
【0008】
前記係合子は、前記被押圧面に対向する押圧面と、前記入力側係合部と係合可能な入力側被係合部と、前記出力側係合部と係合可能な出力側被係合部とを有し、前記被押圧面に対する遠近方向である第1方向の移動を可能に配置されている。
【0009】
該逆入力遮断クラッチでは、前記入力部材に回転トルクが入力されると、前記入力側係合部が前記入力側被係合部に係合することに基づいて、前記係合子が前記被押圧面から離れる方向に移動し、前記出力側被係合部を前記出力側係合部に係合させることで、前記入力部材に入力された回転トルクを前記出力部材に伝達する。一方、前記出力部材に回転トルクが逆入力されると、前記出力側被係合部に前記出力側係合部が係合することに基づいて、前記係合子が前記被押圧面に近づく方向に移動し、前記押圧面を前記被押圧面に押し付けて、前記押圧面を前記被押圧面に摩擦係合させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
国際公開第2019/026794号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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