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公開番号2025157976
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-16
出願番号2024060378
出願日2024-04-03
発明の名称光センサ
出願人ローム株式会社
代理人弁理士法人深見特許事務所
主分類H10F 77/00 20250101AFI20251008BHJP()
要約【課題】多層膜フィルタとトップメタル層を備える光センサにおいて、起動時の動作が改善された光センサを提供する。
【解決手段】光センサは、半導体基板53と、受光部10と、受光部10からの信号を受ける電気回路21と、半導体基板53の受光部10および電気回路21が形成される回路配置部20の上において、少なくとも受光部10の配置領域が開口するように形成されるトップメタル層52と、トップメタル層52の上部に形成され、受光部10および電気回路21を覆うように形成されるフィルタ層とを備える。フィルタ層には、溝51Gが形成される。フィルタ層は、溝51Gによって受光部10を覆う第1フィルタ部51Aと電気回路を覆う第2フィルタ部51Bとに分離される。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項１】
半導体基板と、
受光部と、
前記受光部からの信号を受ける電気回路と、
前記半導体基板の前記受光部および前記電気回路が形成される領域の上において、少なくとも前記受光部の配置領域が開口するように形成される金属層と、
前記金属層の上部に形成され、前記受光部および前記電気回路を覆うように形成されるフィルタ層とを備え、
前記フィルタ層には、溝が形成され、
前記フィルタ層は、前記溝によって前記受光部を覆う第１フィルタ部と前記電気回路を覆う第２フィルタ部とに分離される、光センサ。
続きを表示（約 540 文字）【請求項２】
前記受光部には、フォトダイオードが形成され、
前記電気回路は、前記フォトダイオードの信号と基準電圧とを比較する比較回路を含み、
前記金属層は、前記基準電圧が供給されるノードに接続される、請求項１に記載の光センサ。
【請求項３】
前記電気回路は、
前記フォトダイオードの信号が入力される前記比較回路の入力ノードと前記比較回路の出力ノードとの間に並列に接続されたキャパシタおよびスイッチを含む、請求項２に記載の光センサ。
【請求項４】
半導体基板と、
受光部と、
前記受光部からの信号を受ける電気回路と、
前記半導体基板の前記受光部および前記電気回路が形成される領域の上において、少なくとも前記受光部の配置領域が開口するように形成される金属層と、
前記金属層の上部に形成され、前記受光部および前記電気回路を覆うように形成されるフィルタ層とを備え、
前記受光部には、フォトダイオードが形成され、
前記電気回路は、前記フォトダイオードの信号と基準電圧とを比較する比較回路を含み、
前記金属層は、前記基準電圧が供給されるノードに接続される、光センサ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、光センサに関する。
続きを表示（約 2,400 文字）【背景技術】
【０００２】
光センサには、多層膜フィルタを受光面に形成し、一部の波長を選択的に検出するように構成されたものがある。たとえば、特開２０２３－３９２４７号公報（特許文献１）は、特定の波長の光を減衰させる多層膜フィルタを受光面に形成した光センサが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２３－３９２４７号公報［概要］特開２０２３－３９２４７号公報（特許文献１）に示されるような多層膜フィルタによって、フォトダイオードおよび演算回路を含むチップ全体を覆うことが考えられる。さらに、フォトダイオード以外の部分をトップメタル層で覆うことによって、さらに演算回路部分の光電効果による受光時の誤作動、リーク電流発生を防ぐことができる。
【０００４】
しかし、このような場合には、多層膜フィルタとトップメタル層との間に形成される寄生容量が光センサの動作に悪影響を及ぼす場合がある。
【０００５】
本開示の目的は、多層膜フィルタとトップメタル層を備える光センサにおいて、動作が改善された光センサを提供することである。
【０００６】
本開示は、光センサに関する。光センサは、半導体基板と、受光部と、受光部からの信号を受ける電気回路と、半導体基板の受光部および電気回路が形成される領域の上において、少なくとも受光部の配置領域が開口するように形成される金属層と、金属層の上部に形成され、受光部および電気回路を覆うように形成されるフィルタ層とを備える。フィルタ層には、溝が形成される。フィルタ層は、溝によって受光部を覆う第１フィルタ部と電気回路を覆う第２フィルタ部とに分離される。
【図面の簡単な説明】
【０００７】
本開示の光センサ１が搭載された電子機器１００の一例を示す図である。
光センサ１の構成例を示すブロック図である。
検討例の光センサのチップにおける配置を示す図である。
検討例の光センサの等価回路を示す回路図である。
検討例の光センサのフォトダイオード部分の断面図と回路接続を示す模式図である。
検討例の光センサの起動時の動作波形図である。
実施の形態１の光センサのチップにおける多層膜フィルタの配置を示す平面図である。
図７のＶＩＩＩ－ＶＩＩＩにおける断面図である。
実施の形態１の光センサのフォトダイオード部分の断面図と回路接続を示す模式図である。
実施の形態１の光センサの等価回路を示す回路図である。
実施の形態１の光センサの起動時の動作波形図である。
多層膜フィルタに溝を形成する方法を説明する第１の図である。
多層膜フィルタに溝を形成する方法を説明する第２の図である。
多層膜フィルタに溝を形成する方法を説明する第３の図である。
チップにおける多層膜フィルタの配置の第１変形例を示す平面図である。
チップにおける多層膜フィルタの配置の第２変形例を示す平面図である。
チップにおける多層膜フィルタの配置の第３変形例を示す平面図である。
チップにおける多層膜フィルタの配置の第４変形例を示す平面図である。
実施の形態２の光センサの等価回路を示す回路図である。
実施の形態２の光センサのフォトダイオード部分の断面図と回路接続を示す模式図である。
実施の形態２の光センサの起動時の動作波形図である。
実施の形態３の光センサのフォトダイオード部分の断面図と回路接続を示す模式図である。［詳細な説明］以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【０００８】
＜実施の形態１＞
図１は、本開示の光センサ１が搭載された電子機器１００の一例を示す図である。図１の例では、電子機器１００は、スマートフォンである。電子機器１００は、直方体形状の筐体１５１を有する。筐体１５１の内部には、光センサ１などの電子部品が収容されている。筐体１５１は、表面と裏面とを有する。表面と裏面とは矩形状である。また、表面および裏面は、４つの側面で結合されている。表面には、タッチパネル１５２が形成されている。タッチパネル１５２は、入力インターフェースをユーザに提供する。
【０００９】
筐体１５１の一つの側面には、マイクロフォン１５３が設けられている。マイクロフォン１５３は、電子機器１００の電話機能のための集音装置などとして機能する。また、筐体１５１の一対の短辺において、マイクロフォン１５３が位置する側とは反対側の短辺の近傍には、スピーカ１５４が配置されている。スピーカ１５４は、電話機能のための音出力装置として機能する。スピーカ１５４の隣には、拡散板１０５が配置されている。拡散板１０５は、入射した光を広い範囲に拡散させて出射する。筐体１５１内において拡散板１０５に対向する位置には、光センサ１が収容されている。拡散板１０５によってユーザは光センサ１を視認し難くなり、その結果、電子機器１００のシンプルな印象をユーザに対して与えることができる。
【００１０】
光センサ１は、たとえば、照度を算出するために用いられる。したがって、電子機器１００が存在する場所に応じた照度を算出し、照度に応じた制御が行なわれる。照度に応じた制御は、たとえば、照度に応じて、タッチパネル１５２の明るさを調整する制御を含む。
（【００１１】以降は省略されています）

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