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公開番号2025155447
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-14
出願番号2024065792
出願日2024-03-27
発明の名称手足保護具
出願人株式会社聖
代理人
主分類A41D 13/015 20060101AFI20251002BHJP(衣類)
要約【課題】要介護者等の下腿又は上肢の損傷と痛みを防止、また、下腿又は上肢への取付け作業が比較的簡単に行えると共に、下腿又は上肢の装着部分の太さに追従して適度な締め付け力により取付けが可能な手足保護具を提供する。
【解決手段】長方形に構成された本体部と、本体部の巻き終り端部に配置される着脱式固定部とから構成される手足保護具であって、本体部は伸縮性を有する表布と裏布を重ねた状態でその外周部分を縫合し、裏返した袋体と袋体の内部に収納可能な形状をなし、且つ、袋体内部に収納された衝撃吸収部材とからなり、複数の凹面ファスナーをその長手方向を本体部幅方向に伸ばし、間隔を保って設置し、各凹面ファスナーを表布、衝撃吸収部材及び裏布と共に縫合して取付けており、着脱式固定部は低伸縮性の布素材から構成され、その裏面に凸面ファスナーを設置しており、本体部の巻き終り端部に着脱式固定部を一体に設置したことを特徴とする。
【選択図】図8
特許請求の範囲【請求項1】
長方形に構成された本体部と、
前記本体部の巻き終り端部に配置される着脱式固定部とから構成される手足保護具であって、
前記本体部は、伸縮性を有する表布と裏布を重ねた状態でその外周部分を縫合し、且つ、裏返した袋体と、前記袋体の内部に収納可能な形状をなし、且つ、前記袋体内部に収納された衝撃吸収部材とからなり、前記本体部の着脱固定範囲に複数の凹面ファスナーをその長手方向を本体部幅方向に伸ばし、且つ、それぞれの間に間隔を保って設置し、各凹面ファスナーを表布、衝撃吸収部材及び裏布と共に縫合して取付けており、
前記着脱式固定部は、低伸縮性の布素材から構成され、その裏面に凸面ファスナーを設置しており、前記本体部の巻き終り端部に前記着脱式固定部を一体に設置した
ことを特徴とする手足保護具。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
長方形に構成された本体部と、
前記本体部の巻き終り端部に配置される着脱式固定部とから構成される手足保護具であって、
前記本体部は、伸縮性を有する表布と裏布を重ねた状態でその外周部分を縫合し、且つ、裏返した袋体と、前記袋体の内部に収納可能な形状をなし、且つ、前記袋体内部に収納された衝撃吸収部材とからなり、前記本体部の着脱固定範囲に複数の凹面ファスナーをその長手方向を本体部幅方向に伸ばし、且つ、それぞれの間に間隔を保って設置し、各凹面ファスナーを表布、衝撃吸収部材及び裏布と共に縫合して取付けており、
前記着脱式固定部は、前記本体部の表布及び裏布により一体に構成されており、その裏面に凸面ファスナーを設置した
ことを特徴とする手足保護具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、要介護者や、上肢又は下肢を負傷した怪我人等の車椅子利用者が、車椅子への乗車時又は降車時に、或いは、日常生活における上肢又は下肢の保護のために、上肢又は下肢に装着する手足保護具に関するものである。
続きを表示(約 2,900 文字)【背景技術】
【0002】
車椅子利用者が車椅子に乗車する際、或いは、車椅子から降車する際には、介護者等が同車椅子利用者の介添えを行うのが一般的である。この車椅子への乗車又は降車時においては、車椅子利用者の下肢に相当する膝から足首までの間の所謂、下腿や、上肢に相当する前腕又は上腕を、車椅子を構成する各部材に衝突させることがある。よって、車椅子利用者の前記下肢又は上肢に打ち身等を生じさせ、車椅子利用者自身も相当な痛みを感じることが予想される。
【0003】
車椅子乗降時に、車椅子利用者の下肢又は上肢を車椅子構成部材に衝突させずに介助するには、時間と労力を要する作業となる。したがって、車椅子利用者の下肢又は上肢に介護用プロテクターを装着することが考えられている。その一例として特許文献1には、被介護者の肘から手首間又は膝から足首間の部位に巻き付けて使用する介護用プロテクターであって、合成樹脂等の非透水性素材からなる表布と、柔軟性且つ緩衝性を有し、装着される被介護者の足又は腕の汗を吸収可能な吸汗性素材からなる裏布と、これら表布と裏布との間に配置された中間布とを有した構造が開示されている。
【0004】
前記表布と裏布と中間布は平面略台形状に形成されると共に、これらをキルティング縫いすることによって離間しないよう一体連結し、車椅子の装着部材に当接する被介護者の腕又は足の何れかの部位に、前記平面略台形状の上辺長幅側を上方肘又は膝側とし、下辺短幅側を下方手首又は足首側として巻き付けるとともに、前記表布と裏布に対向配置された雌雄面ファスナーの係着及び解除によって着脱するものが記載されている。
【0005】
前記介護用プロテクターは、表布と裏布と中間布の素材自体及びそれらの縫合構造について、伸縮性を発揮できる構造とはなっていない。また、雌雄面ファスナーの大きさや設置位置についても、複数の異なる被介護者における装着部分の個人差に対応した構造となっていない。したがって、この介護用プロテクターを使用する場合、装着者の装着部分の大きさに合わせてそのサイズを決定し、準備する必要がある。
【0006】
次に、足の保温を目的とした防寒用カバーが特許文献2に示されている。本防寒用カバーのカバー本体は、表面が撥水性若しくは防水性部材よりなり、裏面が中綿を有するキルティング加工を施された2重構造よりなる布片より構成されており、前記布片自体は伸縮性を発揮できない構成となっている。この布片に対して周方向に伸縮性部材を逢着して伸縮部を形成すると記載されているが、その具体構造が開示されていない。よって、カバー本体が伸縮性を発揮できるか不明である。本防寒用カバーにおいては、装着者の足が何らかの硬い物に衝突した際に保護する機能が発揮できるかも不明である。
【0007】
更に、防寒用として作られた足巻で、足の下肢部を衣類の上から巻いて温めるようした防寒用足巻が特許文献3に示されている。本防寒用足巻においては、締めつけて温める点を強調すれば、表地と裏地に、弾力性のある織布を用いることが記載されているものの、その具体的な素材及び構造が示されていない。また、実施例として示された表地の素材としては、パイル状の織布が例示されているが、パイル状の織布は、伸縮性を有した素材とは言えないものである。
特許第4009957号公報
実用新案登録第3057664号公報
実開昭58-163513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、要介護者等の下肢又は上肢に対して、例えば車椅子構成部材等の硬い物が衝突した際の衝撃を和らげることにより、要介護者等の下肢又は上肢の損傷と痛みを防止すること、また、要介護者等の下肢又は上肢への取付け作業が比較的簡単に行えると共に、下肢又は上肢の装着部分の太さに追従して適度な締め付け力により取付けが可能な手足保護具を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、長方形に構成された本体部と、前記本体部の巻き終り端部に配置される着脱式固定部とから構成される手足保護具であって、前記本体部は伸縮性を有する表布と裏布を重ねた状態でその外周部分を縫合し、且つ、裏返した袋体と、前記袋体の内部に収納可能な形状をなし、且つ、前記袋体内部に収納された衝撃吸収部材とからなり、前記本体部の着脱固定範囲に複数の凹面ファスナーをその長手方向を本体部幅方向に伸ばし、且つ、それぞれの間に間隔を保って設置し、各凹面ファスナーを表布、衝撃吸収部材及び裏布と共に縫合して取付けており、前記着脱式固定部は低伸縮性の布素材から構成され、その裏面に凸面ファスナーを設置しており、前記本体部の巻き終り端部に前記着脱式固定部を一体に設置したことを特徴とするものである。
また、本発明は、長方形に構成された本体部と、前記本体部の巻き終り端部に配置される着脱式固定部とから構成される手足保護具であって、前記本体部は伸縮性を有する表布と裏布を重ねた状態でその外周部分を縫合し、且つ、裏返した袋体と、前記袋体の内部に収納可能な形状をなし、且つ、前記袋体内部に収納された衝撃吸収部材とからなり、前記本体部の着脱固定範囲に複数の凹面ファスナーをその長手方向を本体部幅方向に伸ばし、且つ、それぞれの間に間隔を保って設置し、各凹面ファスナーを表布、衝撃吸収部材及び裏布と共に縫合して取付けており、前記着脱式固定部は前記本体部の表布及び裏布により一体に構成されており、その裏面に凸面ファスナーを設置したことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、手足保護具本体を構成する軟質ポリウレタンフォーム(以下、単に「ウレタン」と言う。)からなる衝撃吸収部材によって、装着者の下肢又は上肢が例えば車椅子を構成する部材に衝突した際の衝撃を吸収して当該部分の損傷を防止し、且つ、痛みを軽減することができる。また、手足保護具の本体部がその長辺方向に伸縮可能な構造であり、当該手足保護具を下肢又は上肢に装着した状態でそれぞれの太さに対応した状態で締付け力を前記着脱式固定部により調整可能であり、装着作業が簡単に行える。前記本体部は、それ自体が伸縮性を有しており、装着部分の外周長に追従して装着が可能であり、脱落等の不具合を防止することができる。
なお、前記軟質ウレタンフォームについては、広くマットレス等に使用されており、本手足保護具には、かたさ区分が「かため」或いは「ふつう」のものを使用することが考えられる。本手足保護具の使用状況において、前記軟質ウレタンフォームのかたさを適宜選択することも可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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