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公開番号
2025155020
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-14
出願番号
2024058334
出願日
2024-03-30
発明の名称
水素製造システム
出願人
新電元工業株式会社
代理人
めぶき弁理士法人
主分類
H02J
15/00 20060101AFI20251003BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】再生可能エネルギーを有効に利用して、水素製造装置を効率よく稼働させることのできる水素製造システムを提供する。
【解決手段】水素製造システム1Aは、再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置10と、複数の水素製造装置14と、複数の水素製造装置14で製造した水素を貯蔵する水素貯蔵容器16と、複数の水素製造装置14の各々の起動および停止を制御する制御装置12とを有している。複数の水素製造装置14は、稼働する際の必要電力が異なる水素製造装置を含んでいる。制御装置12は、外部から提供される環境情報18に基づいて発電装置10が今後発電する予測発電電力を求め、予測発電電力に基づいて複数の水素製造装置14の各々の起動および停止を制御する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
再生可能エネルギーを利用して発電する発電装置と、
前記発電装置が生成した電力を利用して水素を製造する複数の水素製造装置と、
外部から提供される環境情報に基づいて複数の水素製造装置の各々の起動および停止を制御する制御装置と、
を備えることを特徴とする水素製造システム。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記複数の水素製造装置は、稼働する際の必要電力が等しいことを特徴とする請求項1に記載の水素製造システム。
【請求項3】
前記制御装置は、前記環境情報に基づいて前記複数の水素製造装置における稼働台数を制御することを特徴とする請求項2に記載の水素製造システム。
【請求項4】
前記制御装置は、前記環境情報に基づいて前記発電装置が今後発電する予測発電電力を求め、前記予測発電電力の範囲内で、前記複数の水素製造装置のうち、稼働する水素製造装置の必要電力の総和である全必要電力が最大となるように、前記複数の水素製造装置における稼働台数を制御することを特徴とする請求項3に記載の水素製造システム。
【請求項5】
前記複数の水素製造装置は、稼働する際の必要電力が異なる水素製造装置を含み、
前記制御装置は、前記環境情報に基づいて前記発電装置が今後発電する予測発電電力を求め、前記予測発電電力に基づいて前記複数の水素製造装置の各々の起動および停止を制御することを特徴とする請求項1に記載の水素製造システム。
【請求項6】
前記制御装置は、前記予測発電電力の範囲内で、前記複数の水素製造装置のうち、稼働する水素製造装置の必要電力の総和である全必要電力が最大となるように、前記複数の水素製造装置の各々の起動および停止を制御することを特徴とする請求項5に記載の水素製造システム。
【請求項7】
前記複数の水素製造装置には、前記必要電力が異なる2以上のグループに分けられる水素製造装置が含まれていることを特徴とする請求項6に記載の水素製造システム。
【請求項8】
前記発電装置から出力された電力を蓄える蓄電装置と、前記発電装置からの出力と前記蓄電装置からの出力とを切り替えて前記水素製造装置に電力を供給するための切替部と、をさらに備えることを特徴とする請求項4または5に記載の水素製造システム。
【請求項9】
前記発電装置での発電量を監視する発電量監視装置と、前記蓄電装置での蓄電量を監視する蓄電量監視装置と、をさらに備えることを特徴とする請求項8に記載の水素製造システム。
【請求項10】
前記制御装置は、前記発電量監視装置で監視された発電量が、前記複数の水素製造装置のうち、稼働する水素製造装置の必要電力の総和である全必要電力に対応可能であるが、前記予測発電電力が前記全必要電力未満であると判断した場合は、前記切替部を制御して前記稼働する水素製造装置への全ての電力供給を前記蓄電装置から行い、
前記発電装置から出力される電力は、前記蓄電装置に蓄えられることを特徴とする請求項9に記載の水素製造システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、再生可能エネルギーを利用した水素製造システムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
カーボンゼロ社会に向けて、化石燃料を利用した火力発電に代わり、太陽光発電や風力発電が活発になってきている。しかしながら、太陽光発電や風力発電は自然現象に起因する発電量の変動が大きいため、蓄電池を使って電力を貯蔵するか、電力を水素に変換して貯蔵することが必要になる。電力を水素に変換して貯蔵する装置に関しては、特許文献1-5に記載のシステムが提案されている。
【0003】
特許文献1では、再生可能エネルギーを利用して発電した電力を用いて水素を製造する水素製造装置と、水素を貯蔵する吸蔵合金タンクとを設け、水素の吸蔵時に発生する熱や水素の製造時に発生する熱を利用して吸蔵合金タンクを加温するシステムが開示されている。
【0004】
特許文献2では、再生可能エネルギーを電気エネルギーに変換する発電手段と、電気エネルギーによって水素ガスを製造する複数の水素製造装置とを設け、複数の水素製造装置とバッファタンクとを接続する配管に水素ガスの逆流防止機構を設けたシステムが開示されている。
【0005】
特許文献3では、再生可能エネルギーを利用して発電した電力の供給を管理するエネルギー管理装置が開示されている。かかるエネルギー管理装置では、制御を担うプロセッサが、再生可能エネルギー電力および再生可能エネルギーデバイスの稼働情報に基づいて再生可能エネルギー電力の変動を予測し、予測値から売電電力を差し引いた余剰電力の予測値を指令値として、電解槽側に設けられた電力変換装置に入力する。
【0006】
特許文献4では、供給管理システムにおいて、外部から得られた気象予測情報に基づいて将来の特定期間において発電可能な天気の度合いを示す発電指標を算出する供給管理システムが開示されている。かかる供給管理システムでは、過去に燃料電池装置に充填された水素の充填量を示す過去実績データを含む情報に基づいて、特定期間において燃料電池装置へ充填が行われた後の貯蔵タンク内の水素残量である将来タンク残量を予測し、発電指標と将来タンク残量とに基づいて水素発生装置の駆動を制御する。
【0007】
特許文献5では、外部から得られた気象予測情報に基づいて将来の特定期間における発電可能な天気の度合いを示す発電指標と、貯蔵タンク内の水素残量である将来タンク残量とに基づいて水素発生装置の駆動を制御する供給管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2021-023028号公報
特開2013-049600号公報
特開2022-110287号公報
特開2023-085130号公報
特開2022-045497号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1-5で開示されているように、再生可能エネルギーを利用した太陽光発電や風力発電は、自然に依拠しているため、発電量の変動が大きい。例えば、太陽光発電は少なくとも夜間は発電せず、天候によって発電能力が変動する。また、風力発電は無風時には発電しない。
【0010】
そこで、発電量に応じて水素製造装置を稼働することが試みられているが、この場合、太陽光発電や風力発電では発電量の変動が大きいため、水素製造装置を発電量の最大値に合わせて設置した場合、天候によって発電能力が低下した際、水素製造装置の稼働率が大きく低下する。すなわち、従来技術においては、水素製造装置を効率よく稼働させることができないという問題点がある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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