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公開番号2025152689
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-10-10
出願番号2024054714
出願日2024-03-28
発明の名称電力変換装置及び駆動システム
出願人株式会社デンソー
代理人個人,個人
主分類H02M 7/48 20070101AFI20251002BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】電流センサの異常を検出することができる電力変換装置及び駆動システムを提供する。
【解決手段】電力変換回路4は、インバータ8,9を有している。インバータ8は、出力線13を介して巻線3U,3V,3Wの一端に接続されている。インバータ9は、出力線13を介して巻線3U,3V,3Wの他端に接続されている。電流センサ121,122は、巻線3U,3V,3Wに流れる電流を出力線14において検出する。第1電流センサ121及び第2電流センサ122は、出力線14に設けられている一方で、出力線13に設けられていない。制御部15は、電流センサ121,122の検出値I1,I2を用いて、電流センサ121,122に異常が発生したことを検出する。制御部15は、第1検出値I1及び第2検出値I2のうち一方を用いて回転電機3の制御を行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項１】
回転電機（３）に供給される電力を変換する電力変換装置（４）であって、
第１経路（１３）を介して前記回転電機の巻線の一端に接続される第１インバータ（８）と、
第２経路（１４）を介して前記巻線の他端に接続される第２インバータ（９）と、
複数相の少なくとも１相において、前記第１経路及び前記第２経路のうち一方である対象経路に流れる電流を検出する第１電流センサ（１２１）と、
前記第１電流センサが電流を検出する相と同じ相において、前記対象経路に流れる電流を検出する第２電流センサ（１２２）と、
を備えている電力変換装置。
続きを表示（約 1,400 文字）【請求項２】
前記第２インバータは、前記第１経路及び前記第２経路により前記巻線を介して電源部（２）に接続されており、
前記第１電流センサ及び前記第２電流センサは、前記第１経路及び前記第２経路のうち前記第２経路に流れる電流を検出する、請求項１に記載の電力変換装置。
【請求項３】
前記第１インバータ及び前記第２インバータは、前記第２インバータを中性点化するスター結線駆動することが可能である、請求項２に記載の電力変換装置。
【請求項４】
前記第２インバータは、前記第１経路及び前記第２経路により前記巻線を介して電源部（２）に接続されており、
前記第１電流センサ及び前記第２電流センサは、前記第１経路及び前記第２経路のうち前記第１経路に流れる電流を検出する、請求項１～３のいずれか１つに記載の電力変換装置。
【請求項５】
前記第１インバータを構成する第１半導体素子（６１Ｈ，６１Ｌ）と、
前記第２インバータを構成する第２半導体素子（６２Ｈ，６２Ｌ）と、
前記第１インバータと前記第２インバータとをつなぐ経路に設けられ、閉状態で電源部（２）と前記第２インバータとを接続し、開状態で前記電源部と前記第２インバータとの接続を遮断する切替スイッチ（８０）と、
を備え、
前記切替スイッチは、前記第１半導体素子よりも前記第２半導体素子に近い位置に設けられている、請求項４に記載の電力変換装置。
【請求項６】
前記第１電流センサ及び前記第２電流センサは、３相のそれぞれにおいて、前記第１経路及び前記第２経路のうち一方の経路に流れる電流を検出する、請求項１～３のいずれか１つに記載の電力変換装置。
【請求項７】
前記第１電流センサの検出結果及び前記第２電流センサの検出結果を用いて、前記第１電流センサ及び前記第２電流センサのうち少なくとも一方の電流センサに異常が発生したか否かを判定する異常判定部（Ｓ１０３）、を備えている請求項１～３のいずれか１つに記載の電力変換装置。
【請求項８】
３相のうち１相において前記第１電流センサ及び前記第２電流センサのうち少なくとも一方の電流センサに異常が発生したと前記異常判定部により判断された場合に、残り２相のそれぞれでの前記第１電流センサの検出結果及び前記第２電流センサの検出結果を用いて、前記１相において前記第１電流センサ及び前記第２電流センサのいずれに異常が発生したのかを特定する異常特定部（Ｓ１０８～Ｓ１１０）、を備えている請求項７に記載の電力変換装置。
【請求項９】
回転電機（３）と、
前記回転電機に供給される電力を変換する電力変換装置（４）と、
を備え、前記電力変換装置により前記回転電機を駆動させる駆動システム（１）であって、
第１経路（１３）を介して前記回転電機の巻線の一端に接続される第１インバータ（８）と、
第２経路（１４）を介して前記巻線の他端に接続される第２インバータ（９）と、
複数相の少なくとも１相において、前記第１経路及び前記第２経路のうち一方である対象経路に流れる電流を検出する第１電流センサ（１２１）と、
前記第１電流センサが電流を検出する相と同じ相において、前記対象経路に流れる電流を検出する第２電流センサ（１２２）と、
を備えている駆動システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
この明細書における開示は、電力変換装置及び駆動システムに関する。
続きを表示（約 1,600 文字）【背景技術】
【０００２】
特許文献１は、回転電機の巻線の一端に接続される第１インバータと、巻線の他端に接続される第２インバータと、を備えた電力変換装置を開示している。第１インバータと巻線とを接続する接続経路には、電流センサが設けられている。電流センサは、３相の接続経路のそれぞれに１個ずつ設けられている。先行技術文献の記載内容は、この明細書における技術的要素の説明として、参照により援用される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
特開２０２２－１７７３４２号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
しかしながら、上記特許文献１では、電流センサの異常が発生しても、電流センサの異常を検出できないことが懸念される。上記した観点において、または言及されていない他の観点において、電力変換モジュールにはさらなる改良が求められている。
【０００５】
開示されるひとつの目的は、電流センサの異常を検出することができる電力変換装置及び駆動システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
開示のひとつの態様は、
回転電機（３）に供給される電力を変換する電力変換装置（４）であって、
第１経路（１３）を介して回転電機の巻線の一端に接続される第１インバータ（８）と、
第２経路（１４）を介して巻線の他端に接続される第２インバータ（９）と、
複数相の少なくとも１相において、第１経路及び第２経路のうち一方である対象経路に流れる電流を検出する第１電流センサ（１２１）と、
第１電流センサが電流を検出する相と同じ相において、対象経路に流れる電流を検出する第２電流センサ（１２２）と、
を備えている電力変換装置である。
【０００７】
上記電力変換装置によれば、第１電流センサ及び第２電流センサの両方が、第１経路及び第２経路のうち一方である対象経路に流れる電流を検出する。この構成では、第１電流センサ及び第２電流センサのうち一方に異常が発生したことを、他方の検出結果を用いて検出することができる。
【０００８】
しかも、この構成では、第１電流センサと第２電流センサとの間に巻線が存在しないことなどにより、第１電流センサの検出結果と第２電流センサの検出結果とに差が生じにくい。このため、第１電流センサの検出結果及び第２電流センサの検出結果のうち一方が回転電機の制御に使用された場合と、他方が回転電機の制御に使用された場合とで、回転電機の駆動態様が変化するということが生じにくい。したがって、電流センサの異常を検出すること、及び回転電機の駆動に対する信頼性を高めること、の両方を実現できる。
【０００９】
開示のひとつの態様は、
回転電機（３）と、
回転電機に供給される電力を変換する電力変換装置（４）と、
を備え、電力変換装置により回転電機を駆動させる駆動システム（１）であって、
第１経路（１３）を介して回転電機の巻線の一端に接続される第１インバータ（８）と、
第２経路（１４）を介して巻線の他端に接続される第２インバータ（９）と、
複数相の少なくとも１相において、第１経路及び第２経路のうち一方である対象経路に流れる電流を検出する第１電流センサ（１２１）と、
第１電流センサが電流を検出する相と同じ相において、対象経路に流れる電流を検出する第２電流センサ（１２２）と、
を備えている駆動システムである。
【００１０】
上記駆動システムによれば、上記電力変換装置と同様に、電流センサの異常を検出すること、及び回転電機の駆動に対する信頼性を高めること、の両方を実現できる。
（【００１１】以降は省略されています）

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