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公開番号
2025139829
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-29
出願番号
2024038880
出願日
2024-03-13
発明の名称
釣竿
出願人
株式会社シマノ
代理人
個人
主分類
A01K
87/00 20060101AFI20250919BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約
【課題】釣竿の設計自由度を高める。
【解決手段】竿本体1を備えた釣竿であって、竿本体1は、強化繊維を含む繊維強化樹脂層2と、強化繊維を含まない無繊維樹脂層3と、有し、無繊維樹脂層3は、繊維強化樹脂層2よりも径方向内側に設けられ、あるいは、繊維強化樹脂層2よりも径方向外側に設けられ、繊維強化樹脂層2は、強化繊維が竿本体1の軸線方向に沿う複数の縦層13と、複数の縦層13の径方向内側及び径方向外側にそれぞれ設けられ、強化繊維が竿本体1の軸線方向に対して傾斜する横層10,12と、を有し、無繊維樹脂層3は、複数の縦層13の層間に設けられる。
【選択図】図7
特許請求の範囲
【請求項1】
竿本体を備えた釣竿であって、
前記竿本体は、強化繊維を含む繊維強化樹脂層と、
前記強化繊維を含まない無繊維樹脂層と、有する釣竿。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
前記無繊維樹脂層は、
前記竿本体の剛性を調整する剛性調整層を有する、請求項1に記載の釣竿。
【請求項3】
前記無繊維樹脂層は、
前記竿本体の重量を調整する重量調整層を有する、請求項1又は2に記載の釣竿。
【請求項4】
前記無繊維樹脂層は、樹脂シート層を有する、請求項1に記載の釣竿。
【請求項5】
前記無繊維樹脂層は、前記繊維強化樹脂層よりも径方向内側に設けられる、請求項1に記載の釣竿。
【請求項6】
前記無繊維樹脂層は、前記繊維強化樹脂層よりも径方向外側に設けられる、請求項1に記載の釣竿。
【請求項7】
前記竿本体は、外周面に塗装層をさらに有し、前記塗装層と前記繊維強化樹脂層との間に前記無繊維樹脂層が設けられる、請求項6に記載の釣竿。
【請求項8】
前記竿本体は、接続端部を含む第1竿体と、前記第1竿体の前記接続端部が径方向内側に着脱自在に接続される第2竿体と、を有し、前記第1竿体の前記接続端部の外周面に前記無繊維樹脂層が設けられる、請求項6に記載の釣竿。
【請求項9】
前記繊維強化樹脂層は、前記強化繊維が前記竿本体の軸線方向に沿う複数の縦層と、前記複数の縦層の径方向内側及び径方向外側にそれぞれ設けられ、前記強化繊維が前記竿本体の軸線方向に対して傾斜する横層と、を有し、
前記無繊維樹脂層は、前記複数の縦層の層間に設けられる、請求項1に記載の釣竿。
【請求項10】
前記竿本体の径方向における前記無繊維樹脂層の厚さは、前記強化繊維の直径よりも大きい、請求項1に記載の釣竿。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、釣竿に関し、特に、竿本体の層構造に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
一般に、釣竿の竿本体は、マンドレルにプリプレグを巻回し、加熱焼成することによって形成される。プリプレグは、カーボン繊維等の強化繊維にマトリックス樹脂が含浸されたシート状のものである。竿本体の曲げ剛性は、主として強化繊維の弾性率によって定まる。しかしながら、既存のプリプレグは、種類が限られており、限られた種類の中から用途に応じてプリプレグを選択し、使用することになる。そのため、竿本体の曲げ剛性に対する設計自由度が低い。また、竿本体の重量には強化繊維の本数が大きく関係する。強化繊維の使用本数を多くすれば曲げ剛性を大きくすることができるものの重量も大きくなる。釣竿は、用途に応じて、曲げ剛性の大小と、重量の大小を種々設定する必要があるが、曲げ剛性と重量という二つファクターを任意に設定し、調整することは容易ではない。
【0003】
尚、下記特許文献1には、中間層における内側層と外側層の層間に、内側層内と外側層内よりも合成樹脂が多く配された樹脂溜まり部が形成されていると記載されている。また、外側層の層内には、合成樹脂比率が高い領域が形成されていると記載されている。しかしながら、この特許文献1における内側層と外側層は、何れも強化繊維にマトリックス樹脂である合成樹脂が含浸されたプリプレグをマンドレルに巻回して形成されたものであると記載されている。従って、上述したような曲げ剛性に対する設計自由度の低さという問題は解決されていない。更に、特許文献1の図面に記載されている樹脂溜まり部や合成樹脂比率が高い領域にも繊維が存在している。そのため、樹脂溜まり部や合成樹脂比率が高い領域とされている部分についても、既存のプリプレグの巻回によって形成されたものであると考えられ、やはり、設計自由度の低さという問題は解決されていない。
【0004】
また、下記特許文献2では、金属繊維紙に繊維強化樹脂層あるいは強化繊維を用いない樹脂層を積層した特殊なプリプレグを使用することが記載されている。金属繊維紙という特殊素材を使用するものであるため制約が多い。しかも、金属繊維紙は多数の細孔が形成された多孔質体であって、繊維強化樹脂層あるいは樹脂層の樹脂が金属繊維紙の細孔中に侵入して一体化すると記載されている。従って、加熱焼成された竿本体においては、加熱焼成前のプリプレグの段階における樹脂は金属繊維紙の細孔に侵入したり、あるいは、他の繊維強化樹脂層へ移動したりしているものと考えられる。即ち、加熱焼成された竿本体の曲げ剛性は、樹脂と一体化した金属繊維紙、及び、樹脂と一体化した強化繊維によって決まることになる。そのため、曲げ剛性や重量等のような釣竿の特性を所望のものに設計することは容易ではなく、設計の制約が多い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-155888号公報
特開平5-68452号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、釣竿の設計自由度を高めることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1側面の釣竿は、竿本体を備えている。竿本体は、繊維強化樹脂層と無繊維樹脂層と有する。繊維強化樹脂層は、強化繊維を含む。無繊維樹脂層は、強化繊維を含まない。
【0008】
この構成によれば、竿本体に繊維強化樹脂層と無繊維樹脂層とが設けられている。例えば竿本体の曲げ剛性は、主として繊維強化樹脂層の曲げ剛性により定まり、繊維強化樹脂層の曲げ剛性は、繊維強化樹脂層の弾性率(弾性係数)と断面二次モーメントとにより定まる。断面二次モーメントについては、繊維強化樹脂層が設けられる竿本体の径方向の位置が大きく影響する。繊維強化樹脂層は多数の強化繊維を含んでいるため、強化繊維を含んでいない無繊維樹脂層よりも重量が大きい。従って、繊維強化樹脂層と無繊維樹脂層の双方を配置することによって竿本体の曲げ剛性と重量を容易に設定することができる。
【0009】
第1側面に従う第2側面の釣竿においては、無繊維樹脂層は、剛性調整層を有する。剛性調整層は、竿本体の剛性を調整する。この構成によれば、竿本体の各種の特性のうち曲げ剛性を容易に設定することができる。
【0010】
第1側面又は第2側面に従う第3側面の釣竿においては、無繊維樹脂層は、重量調整層を有する。重量調整層は、竿本体の重量を調整する。この構成によれば、竿本体の各種の特性のうち重量を容易に設定することができる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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