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公開番号
2025136609
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-19
出願番号
2024035304
出願日
2024-03-07
発明の名称
セメント組成物への添加用の混和材、セメント組成物、セメント硬化体およびセメント硬化体からの有害元素の溶出抑制方法
出願人
株式会社安藤・間
,
四国電力株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
C04B
22/08 20060101AFI20250911BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】セメント組成物のフレッシュ性状に悪影響を及ぼすことなく、最終的に得られたセメント硬化体からの有害元素の溶出を抑制し得るセメント組成物への添加用の混和材を提供すること
【解決手段】セメント組成物への添加用の混和材であって、混和材の粒度分布のD90が60μm以上200μm以下の範囲にあり、混和材の組成が、以下の式
(i) 70wt%≦ (Al
2
O
3
+SiO
2
)/混和材総質量 ≦95wt%
(ii) 4≦SiO
2
/Al
2
O
3
(質量比)および
(iii) CaO≦5wt% 且つ MgO≦2wt%
を満たす、前記セメント組成物が硬化してなるセメント硬化体からの有害元素溶出抑制用の混和材である。さらに、本発明は、混和材を含むセメント組成物、セメント硬化体、およびセメント硬化体からの有害元素の溶出抑制方法を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
セメント組成物への添加用の混和材であって、
混和材の粒度分布のD90が60μm以上200μm以下の範囲にあり、
混和材の組成が、以下の式
(i) 70wt%≦ (Al
2
O
3
+SiO
2
)/混和材総質量 ≦95wt%
(ii) 4≦SiO
2
/Al
2
O
3
(質量比)および
(iii) CaO≦5wt% 且つ MgO≦2wt%
を満たすことを特徴とする、
前記セメント組成物が硬化してなるセメント硬化体からの有害元素溶出抑制用の混和材。
続きを表示(約 290 文字)
【請求項2】
請求項1に記載の混和材、セメント、水、フライアッシュ含むことを特徴とするセメント組成物。
【請求項3】
前記フライアッシュが前記セメント組成物中に500kg/m
3
以上の量で配合されていることを特徴とする請求項2に記載のセメント組成物。
【請求項4】
請求項2又は3に記載のセメント組成物が硬化されてなるセメント硬化体。
【請求項5】
有害元素を含むセメント組成物に請求項1に記載の混和材を添加することを特徴とする、前記セメント組成物が硬化されてなるセメント硬化体からの有害元素の溶出抑制方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、セメント組成物への添加用の混和材、その混和材を含むセメント組成物、セメント硬化体およびセメント硬化体からの有害元素の溶出抑制方法に関し、特に、セメント硬化体からの有害元素溶出抑制剤として作用する、セメント組成物への添加用の混和材、その混和材を含むセメント組成物、そのセメント組成物が硬化されてなるセメント硬化体およびセメント硬化体からの有害元素の溶出抑制方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
石炭を燃料として用いる火力発電所では、燃焼時に大量の灰が生成される。この灰は従来産業廃棄物として処理されていたが、そのうち燃焼ガスとともに吹き上げられるレベルの微粒子であり、集塵機で回収されるフライアッシュは、コンクリートと相性が良く、骨材にすると耐久性や施工性、流動性を向上させることが着目されたことから、セメント組成物にも混合されている。しかし、それでも火力発電所で発生するフライアッシュの全量をセメント組成物用途に消費できるものではなく、一定量の廃棄がなされているのが現状である。
【0003】
そこで、フライアッシュの廃棄量を削減するため、セメント組成物へのフライアッシュの配合量の増大が試みられている。
【0004】
しかし、フライアッシュ中には六価クロム、砒素、セレン、ふっ素、ほう素、カドミウム、水銀、鉛などの有害元素が含まれている場合もあり、その場合、セメント組成物へのフライアッシュの配合量を増やすと得られたセメント硬化体中のこれらの有害元素の濃度も増大する。したがって、セメント硬化体外へのフライアッシュ由来の有害元素の溶出を抑制する工夫が求められている。
【0005】
非特許文献1は、土木工事に伴い大量に発生する残土、特に、大部分が岩片となっている掘削ずりを半焼成ドロマイト(主にMgOおよびCaCO
3
からなる)で処理することを開示する。非特許文献1の半焼成ドロマイトによれば、掘削ずり中のAs(砒素)およびB(ほう素)を不溶化させることができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
成瀬辰郎、川島健および五十嵐敏文著、「半焼成ドロマイトを用いた掘削ずりからのヒ素溶出低減」、土木学会論文集G(環境)、Vol.70、No.4、p78-85、2014年
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述のとおり、非特許文献1の半焼成ドロマイトによれば、掘削ずり中のAs(砒素)およびB(ほう素)を不溶化させることができるものの、セメント組成物に混和した際の効果は確認されていない。本願の発明者らが半焼成ドロマイトを主成分とする排水処理、汚染土壌向けの不溶化処理剤(商品名:メタルクリア(登録商標)-1000、(吉澤石灰工業社製))をセメントおよび水と共に練り混ぜ、セメント組成物を調製したところ、得られたセメント組成物のフレッシュ性状が悪化し、所望の形状に成形することができない不具合が生じた。
【0008】
したがって、セメント硬化体からの有害元素の溶出を抑制し得ると共に、調製されたセメント組成物のフレッシュ性状に悪影響を与えない混和材が求められていた。
【0009】
上記課題に鑑みてなされた本願発明の目的は、セメントと練り混ぜてセメント組成物を調製した場合にも、そのセメント組成物のフレッシュ性状に悪影響を及ぼすことなく、最終的に得られたセメント硬化体からの有害元素の溶出を抑制し得るセメント組成物用の混和材を提供することにある。また、その混和材を含むセメント組成物、セメント硬化体、およびその混和材を用いたセメント硬化体からの有害元素の溶出の抑制方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記目的達成に向け鋭意検討を行った。その結果、混和材の粒径を所定の範囲とし、且つ混和材の組成が、以下の式
(i) 70wt%≦ (Al
2
O
3
+SiO
2
)/混和材総質量 ≦95wt%
(ii) 4≦SiO
2
/Al
2
O
3
(質量比)および
(iii) CaO≦5wt% 且つ MgO≦2wt%
を満たすものとすることで、セメント組成物のフレッシュ性状を混和材を添加しない場合と同等に維持しつつセメント組成物の硬化後にはセメント硬化体からの有害元素の溶出を抑制し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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