TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025134748
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-17
出願番号2025096472,2022524043
出願日2025-06-10,2020-10-22
発明の名称改善された細胞接触面を有する細胞培養チャンバ
出願人オクタン バイオテック インコーポレーテッド,OCTANE BIOTECH INC.,ロンザ ウォーカーズヴィル,インコーポレーテッド
代理人個人,個人,個人
主分類C12M 3/00 20060101AFI20250909BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】自動化細胞工学システムで使用するための細胞培養チャンバ、具体的には、改善された細胞接触面を含む細胞培養チャンバを提供する。
【解決手段】細胞培養チャンバであって、低いチャンバ高さおよび細胞接触面を有する平坦で非可撓性のチャンバを備え、前記細胞培養チャンバは実質的に平面配向で維持され、前記細胞接触面の少なくとも一部が、非多孔質ガス透過性材料を含む、細胞培養チャンバが提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
自動化細胞工学システムで使用するための細胞培養チャンバであって、
低いチャンバ高さおよび細胞接触面を有する平坦で非可撓性のチャンバ、を備え、
前記細胞接触面の少なくとも一部が、非多孔質ガス透過性材料を含む、細胞培養チャンバ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記細胞培養チャンバが、
(a)前記細胞培養チャンバからの気泡の除去を可能にするように、および/または再循環ポートとして構成されている遠位ポート、
(b)再循環入口ポートとして機能するように構成されている中央ポート、ならびに
(c)細胞除去のためのドレインポートとして機能するように構成されている近位ポート、のうちの少なくとも1つをさらに備える、請求項1に記載の細胞培養チャンバ。
【請求項3】
前記細胞接触面が、複数の別個のセクションを含み、各セクションが、前記非多孔質ガス透過性材料を含む、請求項1または2に記載の細胞培養チャンバ。
【請求項4】
前記細胞接触面の少なくとも約50%が、前記非多孔質ガス透過性材料を含む、請求項1または2に記載の細胞培養チャンバ。
【請求項5】
前記細胞接触面の全体が、前記非多孔質ガス透過性材料を含む、請求項1または2に記載の細胞培養チャンバ。
【請求項6】
前記非多孔質ガス透過性材料が、シリコーン、フルオロエチレンポリプロピレン(FEP)、またはエチルビニルオレフィン(EVO)を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載の細胞培養チャンバ。
【請求項7】
約0.5cm~約4cmのチャンバ高さを有する、請求項1~6のいずれか一項に記載の細胞培養チャンバ。
【請求項8】
約50ml~約200mlの体積を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の細胞培養チャンバ。
【請求項9】
前記細胞培養チャンバが、遠心分離チャンバではない、請求項1~8のいずれか一項に記載の細胞培養チャンバ。
【請求項10】
前記細胞接触面が、
i.細胞を活性化する表面コーティング、
ii.細胞内の生物学的経路を調節する表面コーティング、
iii.細胞の成長を増強する表面コーティング、
iv.細胞の接着性を改善する表面コーティング、
v.細胞を阻害する表面コーティング、
vi.培地条件に応答する表面コーティング、および
vii.制御された溶解度を有する表面コーティング、からなる群から選択される前記細胞接触面上の表面コーティングをさらに含む、請求項1~9のいずれか一項に記載の細胞培養チャンバ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月24日に出願された米国仮特許出願第62/925,392号の利益を主張し、その開示は、その全体が参照により本明細書に援用される。
続きを表示(約 2,600 文字)【0002】
[技術分野]
本開示は、自動化細胞工学システムで使用するための細胞培養チャンバ、具体的には、改善された細胞接触面を含む細胞培養チャンバを提供する。改善された細胞接触面は、細胞成長、接着、分化、表現型の維持、および/または形質導入の改善を促進する表面コーティング、非多孔質ガス透過性材料を含む細胞接触面、ならびに細胞接触面への他の修飾を含み得る。本細胞培養チャンバを備えるカセットも提供される。
【0003】
[背景技術]
先進的な細胞治療の臨床導入が加速されることが期待される中、これらの療法が世界中の患者に恩恵をもたらすための基礎的な製造戦略に注目が集まっている。細胞療法は、臨床的に大きな可能性を秘めているが、診療報酬に比べて製造コストが高いため、商業化には高い障壁となっている。このため、費用対効果、プロセス効率、および製品の一貫性に対する必要性により、多数の細胞療法分野、特にT細胞免疫療法における自動化のための取り組みが推進されている。
【0004】
これらの重要な免疫療法を広範な患者集団に移すには、商用製造プラットフォームへの細胞活性化、形質導入、および拡大の組み込みが不可欠である。これらの救命治療を世界中の患者集団に適用可能にするには、オーダーメード医療を支援するように製造技術の変化を起こす必要がある。自動化の利点としては、自動化に伴う労働時間の節約、ならびに製品の一貫性の向上、部屋区分の減少、クリーンルームの設置面積の減少、複雑なトレーニングの減少、ならびに規模拡大および物流追跡の改善が挙げられる。さらに、自動生成された電子バッチ記録を使用して、すべての処理装置、試薬、患者識別、オペレータ識別、工程内センサデータなどの履歴を提供することにより、ソフトウェアを使用してドキュメンテーションプロセスを合理化することができる。
【0005】
これらの療法および自動化システムを進展させるために必要とされるものは、細胞出力を増加させる、または所望の細胞特性を提供する、細胞培養チャンバなどの細胞拡張システムの構成要素である。本出願は、これらのニーズを満たす。
【0006】
[発明の概要]
いくつかの実施形態では、自動化細胞工学システムで使用するための細胞培養チャンバであって、本細胞培養チャンバが、低いチャンバ高さおよび細胞接触面を有する平坦で非可撓性のチャンバを備え、細胞接触面の少なくとも一部が、非多孔質ガス透過性材料を含む、細胞培養チャンバが本明細書で提供される。
【0007】
さらなる実施形態では、自動化細胞工学システムで使用するための細胞培養チャンバであって、本細胞培養チャンバが、約0.5cm~約4cmのチャンバ高さおよび細胞接触面を有する平坦で非可撓性のチャンバを含み、細胞接触面の少なくとも50%が、シリコーン、フルオロエチレンポリプロピレン(FEP)、またはエチルビニルオレフィン(EVO)を含む非多孔質ガス透過性材料を含み、細胞培養チャンバが、細胞培養チャンバからの気泡の除去を可能にするように、および/または再循環ポートとして構成されている遠位ポート、再循環入口ポートとして機能するように構成されている中央ポート、ならびに細胞除去のためのドレインポートとして機能するように構成されている近位ポート、のうちの少なくとも1つをさらに含む、細胞培養チャンバが本明細書で提供される。
【0008】
また、自動化細胞工学システムで使用するためのカセットであって、本カセットが、細胞培養の活性化、形質導入、および/または拡大を実行するための高温チャンバであって、高温チャンバが、細胞培養チャンバを含む、高温チャンバと、細胞培養チャンバに接続された1つ以上の流体経路であって、流体経路が、細胞培養チャンバ内の細胞を乱すことなく、再循環、老廃物の除去、ならびに細胞培養チャンバへの均質なガス交換および栄養素の分配を提供する、1つ以上の流体経路と、を備え、細胞培養チャンバが、低いチャンバ高さおよび細胞接触面を有する平坦で非可撓性のチャンバであり、細胞培養チャンバが、カセット内で実質的に平面配向で維持され、細胞接触面の少なくとも一部が、非多孔質ガス透過性材料を含む、カセットが本明細書で提供される。
【0009】
追加の実施形態では、自動化細胞工学システムで使用するための細胞培養チャンバであって、本細胞培養チャンバが、低いチャンバ高さを有する平坦で非可撓性のチャンバと、チャンバ上の表面コーティングであって、細胞を活性化する表面コーティング、細胞内の生物学的経路を調節する表面コーティング、細胞の成長を増強する表面コーティング、細胞の接着性を改善する表面コーティング、細胞を阻害する表面コーティング、培地条件に応答する表面コーティング、および制御された溶解度を有する表面コーティング、からなる群から選択される、チャンバ上の表面コーティングと、を含む、細胞培養チャンバが本明細書で提供される。
【0010】
さらなる実施形態では、自動化細胞工学システムで使用するためのカセットであって、本カセットが、細胞培養の活性化、形質導入、および/または拡大を実行するための高温チャンバであって、高温チャンバが、細胞培養チャンバを含む、高温チャンバと、細胞培養チャンバに接続された1つ以上の流体経路であって、流体経路が、細胞培養チャンバ内の細胞を乱すことなく、再循環、老廃物の除去、ならびに細胞培養チャンバへの均質なガス交換および栄養素の分配を提供する、1つ以上の流体経路と、を備え、細胞培養チャンバが、低いチャンバ高さを有する平坦で非可撓性のチャンバであり、細胞培養チャンバが、カセット内で実質的に平面配向で維持され、細胞培養チャンバが、細胞を活性化する表面コーティング、細胞内の生物学的経路を調節する表面コーティング、細胞の成長を増強する表面コーティング、細胞の接着性を改善する表面コーティング、細胞を阻害する表面コーティング、培地条件に応答する表面コーティング、および制御された溶解度を有する表面コーティング、からなる群から選択される表面コーティングを有する、カセットが本明細書で提供される。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許