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公開番号2025133416
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2024031359
出願日2024-03-01
発明の名称誘電体導波路変換器
出願人日本電業工作株式会社
代理人個人,個人
主分類H01P 5/08 20060101AFI20250904BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】誘電体導波路を導波管に低損失で接続できるようにする。
【解決手段】誘電体導波路変換器1は、内側誘電体12と、誘電率の異なる外側誘電体11とからなる誘電部13の端部またはその近傍に第1テーパ部114を有する誘電体導波路10と、誘電部13の少なくとも一部を挿入または貫通可能とする第1円形貫通孔210に第2テーパ部211を有する第1円形導波管21とを備え、第1円形貫通孔210に挿入された状態の誘電体導波路10の第1テーパ部114と、第1円形導波管21の第1円形貫通孔210の第2テーパ部211とが対向して接触する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
円柱形状の内側誘電体と、当該内側誘電体の外周を被覆するように配置された誘電率の異なる円筒形状の外側誘電体とからなる誘電部の端部またはその近傍に、先端に向けて徐々にまたは段階的に小径となる第1テーパ部を有する誘電体導波路と、
前記誘電部の少なくとも一部を挿入または貫通可能とする断面形状が円形状の第1円形貫通孔に、当該誘電部が挿入される方向の第1側から反対側の第2側に向けて徐々にまたは段階的に小径となる第2テーパ部を有する第1円形導波管と、
を備え、
前記第1円形貫通孔に挿入された状態の前記誘電体導波路の前記第1テーパ部と、前記第1円形貫通孔の前記第2テーパ部とが対向して接触する誘電体導波路変換器。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記誘電部の前記第1テーパ部のうち前記第1円形貫通孔に挿入された部分の軸方向の長さに応じて伝送時の損失の大きさが変化する、
請求項1に記載の誘電体導波路変換器。
【請求項3】
前記第1円形貫通孔を貫通した前記誘電部を挿入可能とする断面形状が円形状の第2円形貫通孔を有し、当該第2円形貫通孔に当該誘電部が挿入された状態で前記第1円形導波管に接続可能な第2円形導波管をさらに備える、
請求項1に記載の誘電体導波路変換器。
【請求項4】
前記誘電部の前記第1テーパ部のうち前記第2円形貫通孔に挿入された部分の軸方向の長さに応じて伝送時の損失の大きさが変化する、
請求項3に記載の誘電体導波路変換器。
【請求項5】
断面形状が楕円形状である楕円形貫通孔を有し、前記第2円形貫通孔に当該楕円形貫通孔を連通させた状態で前記第2円形導波管に接続可能とし、
断面形状が方形状である方形貫通孔を有する方形導波管に前記楕円形貫通孔を連通させた状態で当該方形導波管に接続可能とする、
楕円形導波管をさらに備える、
請求項3に記載の誘電体導波路変換器。
【請求項6】
前記楕円形導波管の軸方向の長さに応じて伝送時の損失の大きさが変化する、
請求項5に記載の誘電体導波路変換器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、誘電体導波路変換器に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
誘電体導波路は、円柱形状の誘電体の周囲に誘電率の異なる円筒形状の誘電体が配置された有線伝送媒体である。また、同軸ケーブルは、円柱形状の内部導体の周囲に円筒形状の絶縁体が配置され、その周囲に円筒形状の外部導体がさらに配置された有線伝送媒体である。誘電体導波路および同軸ケーブルは、いずれも電波を内側に閉じ込めて伝送可能とし、周波数が高くなるほど損失が増加する。ただし、同軸ケーブルよりも誘電体導波路の方が損失の増加が少ないため、高周波数帯の有線伝送媒体として誘電体導波路が用いられることが多く、関連する技術も存在する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-102939号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、誘電体導波路を導波管に接続する場合には、伝搬モードの違い等により損失が増大することがあるため、誘電体導波路を導波管に低損失で接続可能とする技術の開発が望まれていた。
本発明の目的は、誘電体導波路を導波管に低損失で接続できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる目的のもと完成させた本発明は、円柱形状の内側誘電体と、当該内側誘電体の外周を被覆するように配置された誘電率の異なる円筒形状の外側誘電体とからなる誘電部の端部またはその近傍に、先端に向けて徐々にまたは段階的に小径となる第1テーパ部を有する誘電体導波路と、前記誘電部の少なくとも一部を挿入または貫通可能とする断面形状が円形状の第1円形貫通孔に、当該誘電部が挿入される方向の第1側から反対側の第2側に向けて徐々にまたは段階的に小径となる第2テーパ部を有する第1円形導波管と、を備え、前記第1円形貫通孔に挿入された状態の前記誘電体導波路の前記第1テーパ部と、前記第1円形貫通孔の前記第2テーパ部とが対向して接触する誘電体導波路変換器である。
ここで、前記誘電部の前記第1テーパ部のうち前記第1円形貫通孔に挿入された部分の軸方向の長さに応じて伝送時の損失の大きさが変化してもよい。
また、前記第1円形貫通孔を貫通した前記誘電部を挿入可能とする断面形状が円形状の第2円形貫通孔を有し、当該第2円形貫通孔に当該誘電部が挿入された状態で前記第1円形導波管に接続可能な第2円形導波管をさらに備えてもよい。
また、前記誘電部の前記第1テーパ部のうち前記第2円形貫通孔に挿入された部分の軸方向の長さに応じて伝送時の損失の大きさが変化してもよい。
また、断面形状が楕円形状である楕円形貫通孔を有し、前記第2円形貫通孔に当該楕円形貫通孔を連通させた状態で前記第2円形導波管に接続可能とし、断面形状が方形状である方形貫通孔を有する方形導波管に前記楕円形貫通孔を連通させた状態で当該方形導波管に接続可能とする、楕円形導波管をさらに備えてもよい。
また、前記楕円形導波管の軸方向の長さに応じて伝送時の損失の大きさが変化してもよい。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、誘電体導波路を導波管に低損失で接続できる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本実施の形態にかかる誘電体導波路変換器の構成の一例を示す図である。
図1の誘電体導波路変換器により実現される第1乃至第3変換の順序を示す図である。
図1の誘電体導波路変換器のSパラメータである。
(A)は、誘電体導波路の端部の構成の一例を示す図である。(B)は、同軸ケーブルの端部の構成の一例を示す図である。
(A)および(B)は、誘電体導波路を電波が伝送される様子を模式化した図である。
(A)は、誘電体導波路に方形導波管が直接接続された場合の構成の一例を示す図である。(B)は、(A)の構成のSパラメータである。
(A)は、図1の誘電体導波路変換器において図2の第1変換を行う部分の構成の一例を示す図である。(B)は、第1変換を行う部分の構成のSパラメータである。
(A)は、図1の誘電体導波路変換器において図2の第2変換を行う部分の構成の一例を示す図である。(B)は、第2変換を行う部分の構成のSパラメータである。
(A)は、図1の誘電体導波路変換器において図2の第3変換を行う部分の構成の一例を示す図である。(B)は、第3変換を行う部分の構成のSパラメータである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
<誘電体導波路変換器1の構成>
図1は、本実施の形態にかかる誘電体導波路変換器1の構成の一例を示す図である。
図2は、図1の誘電体導波路変換器1により実現される第1乃至第3変換の順序を示す図である。
図3は、図1の誘電体導波路変換器1のSパラメータ(Scattering parameter)である。
図4(A)は、誘電体導波路の端部の構成の一例を示す図である。図4(B)は、同軸ケーブルの端部の構成の一例を示す図である。
図5(A)および(B)は、誘電体導波路を電波が伝送される様子を模式化した図である。
図6(A)は、誘電体導波路に方形導波管が直接接続された場合の構成の一例を示す図である。図6(B)は、図6(A)の構成のSパラメータである。
【0009】
図1に示す誘電体導波路変換器1は、3段階の変換を経ることで誘電体導波路10を方形導波管30に変換するためのコネクタである。3段階の変換とは、図2に示すように、誘電体導波路10を第1円形導波管21に変換する第1変換と、第1円形導波管21を第2円形導波管22に変換する第2変換と、第2円形導波管22を方形導波管30に変換する第3変換とをその順番で行うことをいう。
【0010】
図1に示すように、誘電体導波路変換器1は、軸方向の第2側の端部またはその近傍に第1テーパ部114を有する誘電体導波路10と、破線の領域A1で示された第1円形導波管21と、破線の領域A2で示された第2円形導波管22と、破線の領域A3で示された楕円形導波管23と、方形導波管30とを有する。このうち、第1円形導波管21は、図2の第1変換を行うために誘電体導波路10に接続された導波管である。また、第2円形導波管22は、図2の第2変換を行うために第1円形導波管21に接続された導波管である。また、楕円形導波管23は、図2の第3変換を行うために第2円形導波管22および方形導波管30に接続された導波管である。
(【0011】以降は省略されています)

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