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公開番号2025131642
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2025087802,2021557206
出願日2025-05-27,2020-03-27
発明の名称非小細胞肺がんの治療に使用するためのオシメルチニブ
出願人アストラゼネカ・アクチエボラーグ,ASTRAZENECA AKTIEBOLAG
代理人個人,個人
主分類A61K 45/00 20060101AFI20250902BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】局所進行性又は転移性EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)を患う上皮増殖因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)を、未処置の患者の治療において使用するためのEGFR TKIを提供する。
【解決手段】EGFR TKIは、ペメトレキセド及びプラチナ化学療法と組み合わせて投与され、前記EGFR TKIは、第2世代又は第3世代いずれかのEGFR TKIである、EGFR TKIが提供される。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
局所進行性又は転移性EGFR変異陽性NSCLCを患うEGFR TKIで未処置の患者の治療に使用するためのEGFR TKIであって、前記EGFR TKIは、ペメトレキセド及びプラチナ化学療法と組み合わせて投与され、前記EGFR TKIは、第2世代又は第3世代いずれかのEGFR TKIである、EGFR TKI。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記プラチナ化学療法は、シスプラチン又はカルボプラチンから選択されるプラチナ系剤を含む、請求項1に記載される使用のためのEGFR TKI。
【請求項3】
前記ペメトレキセド及びプラチナ化学療法は、21日間続く治療サイクルの1日目のみに投与される、請求項1又は2に記載される使用のためのEGFR TKI。
【請求項4】
前記ペメトレキセド及びプラチナ化学療法は、疾患の進行又は許容不可能な毒性に達するまで、4回の連続したサイクルでの21日間続く治療サイクルの1日目のみに投与され、それに続いて21日毎に1回ペメトレキセドが投与される、請求項1又は2に記載される使用のためのEGFR TKI。
【請求項5】
前記EGFR変異陽性NSCLCが、エクソン19の欠失又はL858R置換変異から選択されるEGFRにおける活性化変異を含む、請求項1~4のいずれか一項に記載される使用のためのEGFR TKI。
【請求項6】
前記局所進行性又は転移性EGFR変異陽性NSCLCは、転移性EGFR変異陽性NSCLCである、請求項1~5のいずれか一項に記載される使用のためのEGFR TKI。
【請求項7】
前記EGFR TKIは第2世代EGFR TKIである、請求項1~6のいずれか一項に記載される使用のためのEGFR TKI。
【請求項8】
前記第2世代EGFR TKIは、ダコミチニブ又はその薬学的に許容される塩である、請求項7に記載される使用のためのEGFR TKI。
【請求項9】
前記EGFR TKIは第3世代EGFR TKIである、請求項1~6のいずれか一項に記載される使用のためのEGFR TKI。
【請求項10】
前記第3世代EGFR TKIは、オシメルチニブ又はその薬学的に許容される塩、AZD3759又はその薬学的に許容される塩、及びラゼルチニブ又はその薬学的に許容される塩からなる群から選択される、請求項9に記載される使用のためのEGFR TKI。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書は、局所進行性又は転移性EGFR変異陽性非小細胞肺がん(NSCLC)を患う上皮増殖因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤(TKI)を未処置の患者の治療において使用するためのEGFR TKIについて記載する。具体的には、本明細書は、第2世代又は第3世代いずれかのEGFR TKIとペメトレキセド及びプラチナ化学療法との組み合わせについて記載する。
続きを表示(約 3,500 文字)【背景技術】
【0002】
原発性肺がんは、全世界で最も一般的ながんの形態であり(2018年において全ての新規がん症例の約13.5%)、世界的にがん関連死の主な原因となっている(全がん死亡数の25.3%)。非小細胞肺がん(NSCLC)は、全肺がんの約80%~90%を占める[非特許文献1]。
【0003】
早期発見における最近の進歩にも関わらず、患者のうち70%~80%においては、肺がんは局所進行ステージ又は転移ステージで診断され、この時点では、外科的切除はもはや不可能である[非特許文献2、次で参照可能:https://seer.cancer.gov/statfacts/html/lungb.html.アクセス日:2018年11月8日]。進行性NSCLCは治癒不能な状態である。新規療法が開発されたにも関わらず、予後は不良であり、EGFRの状態が不明なNSCLCを患う患者における5年平均生存率は約5%である。
【0004】
現行の臨床実践においては、進行性NSCLCを患う患者に対する治療決定は、腫瘍の分子サブタイプによって知らされる[非特許文献1]。進行性NSCLCを患う患者のバイオマーカーに対する分子プロファイリングは、国際的ガイドラインに基づく標準的臨床実践であり、NSCLCの予測及び予後バイオマーカーの存在を検出するために実施される[非特許文献1]。
【0005】
多数の遺伝子変異又は遺伝子変化が、療法の選択に影響を与える分子治療標的として同定されている。これらの変異の中でも、EGFR活性化変異(その中でも最も一般的なものはEx19del及びL858Rである)の存在は、EGFR TKI療法(例えば、エルロチニブ、ゲフィチニブ、アファチニブ、オシメルチニブ、及びダコミチニブ)への反応性を伴う。NSCLCにおいて検出されるその他の遺伝子変化としては、未分化リンパ腫キナーゼ(ALK)融合遺伝子再構成(ALK-TKIに対する反応性を伴う);ROSプロトがん遺伝子1(ROS1)遺伝子再構成(ROS1-TKIに対する反応性を伴う);B-Rafプロトがん遺伝子(BRAF)点変異(そのうちのいくつか(V600E)は、BRAF及びMEKの経口阻害剤との併用療法に反応する);及びKRASプロトがん遺伝子(KRAS)点変異(EGFR-TKIに対する低い生存率及び低減された反応を示す)が挙げられる。その他の進展バイオマーカーとしては、ヒト上皮増殖因子受容体2(HER2)、METエクソン14変異、並びにRET及び神経向性トロポミオシン受容体キナーゼ1(NTRK1)を伴う融合遺伝子が挙げられる(非特許文献3)。
【0006】
一次全身療法の前に発見された進行性NSCLC及び活性化EGFR変異を有する腫瘍を患う患者における確立された一次療法は、以下のEGFR-TKIのうちの1つである:オシメルチニブ(NCCNパネルによって好ましいと分類される)、エルロチニブ、アファチニブ、ゲフィチニブ、又はダコミチニブ(非特許文献1)。EGFR-TKIを投与された進行性変異陽性EGFR NSCLCを患う患者は、2年間を超える全生存(OS)中央値を有し、これは、任意抽出されたプラチナ系化学療法を受けた患者の生存率とは対照的である(約12ヶ月;非特許文献4)。活性化EGFR変異を患う患者においては、EGFR-TKIを用いた一次治療の進行後に一次療法又は二次療法としてプラチナ2剤併用化学療法を受けた患者における15%~34%と比較して、一次EGFR-TKI治療に関して50%~80%の反応率(RR)が報告されている(非特許文献5、非特許文献6、非特許文献7、非特許文献8、非特許文献9、非特許文献10)。第三相試験では、第2世代EGFR TKIであるダコミチニブは、EGFR変異陽性NSCLCを患う患者の一次治療として与えられると、ゲフィチニブと比較して無進行生存期間(PFS)を延長した(中央PFS14.7ヶ月(95%信頼区間(CI)11.1~16.6)対9.2ヶ月(9.1~11.0)(ハザード比(HR)0.59、95%CI:0.47~0.74;p<0.0001))[非特許文献11]。
【0007】
進行性変異陽性EGFR(Ex19del又はL858R)NSCLCを患う患者に対する一次療法として投与されるオシメルチニブの有効性及び安全性をゲフィチニブ又はエルロチニブのいずれかと比較する第三相FLAURA試験(非特許文献12)は、オシメルチニブ治療群における著しく改善された中央無進行生存期間(PFS)(18.9ヶ月(95%信頼区間(CI):15.2、21.4))を、エルロチニブ又はゲフィチニブ(10.2ヶ月(95%CI:9.6、11.1))と比較して示した(ハザード比(HR)0.46(95%CI;0.37、0.57;p<0.0001))。FLAURA試験の結果に基づき、オシメルチニブはNCCNパネルによりこれらの患者における好ましい一次療法として推奨されている。中でも、FLAURA試験においては、治験組み入れ時における既知の又は治療済みの中枢神経系(CNS)転移に関する状態にかかわらず、CNS進行の事象は、オシメルチニブ群においては6%の患者で、また標準EGFR TKI群においては15%で観察されている。更に、ベースライン脳スキャン上でCNS転移を有する患者においては、オシメルチニブは、標準EGFR-TKIを上回る、名目上統計的に有意且つ臨床的に重要なCNS PFSの改善を示し、CNS進行リスクが52%減少した(HR:0.48;95%CI:0.26~0.86 p=0.014;中央CNS PFSには達せず(95%CI:16.5、NC(すなわち、計算不可能))対13.9ヶ月(95%CI:8.3~NC)(非特許文献13)。
【0008】
化学療法及び第1世代EGFR TKI
NSCLCに関するNCCNの2019年ガイドラインは、EGFR変異陽性NSCLCを患う患者に対する現行の化学療法にEGFR-TKIを追加することを推奨していない。このガイドラインは、非喫煙者又は軽度喫煙経験者であった進行性EGFR変異陽性NSCLCを患う患者に対する一次治療としての、エルロチニブ単体と、カルボプラチン及びパクリタキセルによる化学療法と組み合わせたエルロチニブと、を比較した無作為化第二相試験のサブグループであるCALGB30406からのデータに基づく(非特許文献14)。EGFR変異を患う患者のサブグループにおいては、PFS及びOSは試験の両治療群で同様であり、エルロチニブの単剤療法と比較して、組み合わせはより多くの副作用を伴った。この試験における化学療法レジメンは、ペメトレキセドを含まなかった。
【0009】
しかしながら、最近の第三相試験(NEJ009)においては、未治療の進行性EGFR変異陽性NSCLCを患う患者の一次治療としてのゲフィチニブにカルボプラチン及びペメトレキセドを追加することにより、ゲフィチニブの単剤療法と比較して、許容可能な毒性プロファイルを有する患者の無進行生存期間(PFS)及び全生存期間(OS)が改善された(非特許文献15、非特許文献16)。これらのデータは、進行性EGFR変異陽性NSCLCを患う患者の一次治療において、第1世代EGFR-TKI療法に化学療法を追加する概念を裏付ける。その他のより小規模な臨床治験は、EGFR変異陽性NSCLCの一次治療としての、化学療法と組み合わせたゲフィチニブ及びエルロチニブなどの第1世代EGFR TKIの使用を調査し、これらは合わせて、化学療法と組み合わせた第1世代EGFR TKI療法を裏付けるデータを提供する(非特許文献17;非特許文献18;非特許文献19;非特許文献20;非特許文献21;非特許文献22;非特許文献23;非特許文献24;非特許文献25;非特許文献26)。
【0010】
第2又は第3世代EGFR TKIと組み合わせた化学療法
この設定において第2又は第3世代EGFR TKI(例えばオシメルチニブ)との組み合わせで与えられる化学療法の役割が存在するか否かは、依然として不明である。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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