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公開番号2025131320
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-09
出願番号2024028995
出願日2024-02-28
発明の名称ニッケル含有粒子、ニッケル含有粒子の製造方法及び、スラリー
出願人東邦チタニウム株式会社,ノリタケ株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類B22F 1/00 20220101AFI20250902BHJP(鋳造;粉末冶金)
要約【課題】加熱時に所定の温度での熱収縮が有効に抑制されるニッケル含有粒子、ニッケル含有粒子の製造方法及び、ニッケル含有粒子の製造に用いられるスラリーを提供する。
【解決手段】この発明のニッケル含有粒子は、ニッケルを含有するニッケル粒子と、前記ニッケル粒子の表面の少なくとも一部を被覆し、ケイ素を含む被覆層とを有するものであって、前記ニッケル粒子が硫黄を含有し、軟X線発光分光法により分析したときに得られるSi-Kαスペクトルで、ピークのピークトップ位置が1735eV以上であり、前記ピークの半値全幅が10.5eV以下であるというものである。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ニッケルを含有するニッケル粒子と、前記ニッケル粒子の表面の少なくとも一部を被覆し、ケイ素を含む被覆層とを有するニッケル含有粒子であって、
前記ニッケル粒子が硫黄を含有し、
軟X線発光分光法により分析したときに得られるSi-Kαスペクトルで、ピークのピークトップ位置が1735eV以上であり、前記ピークの半値全幅が10.5eV以下であるニッケル含有粒子。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
ケイ素含有量が0.05質量%~1.5質量%である請求項1に記載のニッケル含有粒子。
【請求項3】
硫黄含有量が0.01質量%~1.0質量%である請求項1又は2に記載のニッケル含有粒子。
【請求項4】
粒径が50nm~300nmである請求項1又は2に記載のニッケル含有粒子。
【請求項5】
ニッケルを含有するニッケル粒子と、前記ニッケル粒子の表面の少なくとも一部を被覆し、ケイ素を含む被覆層とを有するニッケル含有粒子を製造する方法であって、
ニッケル粒子にケイ素によるコーティングを施すコーティング工程を含み、
前記ニッケル粒子として、表面から深さ方向に5nmの位置における硫黄の局所濃度(atm%)に対する表面から深さ方向に2nmの位置における硫黄の局所濃度(atm%)の濃度比が5倍以上であるニッケル粒子を用いる、ニッケル含有粒子の製造方法。
【請求項6】
ニッケルを含有するニッケル粒子と、前記ニッケル粒子の表面の少なくとも一部を被覆し、ケイ素を含む被覆層とを有するニッケル含有粒子の製造に用いられるスラリーであって、
硫黄を含有するニッケル粒子及び、ケイ素添加剤を含むスラリー。
【請求項7】
前記ケイ素添加剤が、粒状の二酸化ケイ素及び/又は有機ケイ素化合物を含む請求項6に記載のスラリー。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、ニッケル含有粒子、ニッケル含有粒子の製造方法及び、ニッケル含有粒子の製造に用いられるスラリーに関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
主としてニッケルを含むニッケル粉は、その優れた放熱特性や電気特性の故に、多機能携帯電話を含む電子計算機用の積層セラミックチップコンデンサ(MLCC)の電極材料、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池の材料として用いられることがある。
【0003】
このうち、積層セラミックチップコンデンサは、誘電体層と内部電極層とを交互に積層し、その両端に外部電極を設けた構成を有するものである。ここで、誘電体層には、チタン酸バリウム等の誘電率の高いセラミックを主成分とするセラミック粉が使用される。他方、内部電極層には、各種の金属もしくは合金の粉末が用いられ得る。近年は、内部電極層に微細なニッケル粉を使用した積層セラミックチップコンデンサの開発が進められている。
【0004】
ニッケル粉に関する技術としては、特許文献1~5に記載されたもの等がある。
【0005】
特許文献1には、「焼結時に収縮しづらいニッケル含有粒子」として、「Niを含むコア粒子と、該粒子の表面に位置し且つSi、Al、Zr及びSnのうち少なくとも一種の元素を含む被覆層とを有し、25℃から800℃まで昇温速度10℃/minで昇温したときの窒素99体積%及び水素1体積%の混合雰囲気下での熱機械的分析において、400℃における収縮率が3.0%以下であり、且つ800℃における収縮率が15.0%以下であり、大気雰囲気下での熱重量分析において、25℃における質量に対して0.5%質量増加したときの温度が、250℃以上350℃以下である、ニッケル含有粒子」が提案されている。
【0006】
特許文献2では、「平均粒径が0.2μm以下、特に0.1μm以下の超微粒子であっても、焼成過程におけるデラミネーションを防止でき、積層セラミックコンデンサ等の超微粒子応用品の薄層化が可能な複合Ni微粒子、その製造方法及び製造装置を提供すること」を目的としている。そして、この特許文献2には、「Ni又はNi合金の微粒子の表面に、Si、Si
3

4
及びSiO
2
からなる群から選択された1種の材料が1乃至5nmの厚さで被覆されており、平均粒径が0.07乃至0.50μmであることを特徴とする複合Ni微粒子」が開示されている。
【0007】
特許文献3は、「平均粒径が0.05~0.3μm、比表面積径に対する結晶子径が60~90%、硫黄含有量が0.1~0.5質量%、及び酸素含有量が0.4~1.5質量%であり、表面に酸素を含む厚さが2~15nmの被覆層を有し、少なくとも該被覆層の最外面がニッケル硫黄化合物及びニッケル酸素化合物を含む混合物で構成されていることを特徴とするニッケル微粉」が記載されている。この「ニッケル微粉」によると、「高純度で結晶性に優れ、電子機器・部品用材料として好適である。特に、MLCCの内部電極形成用のニッケル微粉として用いた場合、収縮開始温度を高くすることができ、焼結に伴う収縮を抑制することができるため、クラックや剥離などの構造欠陥の発生を防止することができる。」、「また、表面化合物層を制御することで、樹脂バインダの分解温度が本来の樹脂バインダの分解温度と同等にできるため、内部電極の不連続性あるいは剥離の発生をさらに防止することができる。」、「さらに、上記ニッケル微粉の製造方法は、容易で工業的規模においても可能であり、その工業的価値は極めて大きい。」とされている。
【0008】
特許文献4には、「1.0~5.0質量%の硫黄を含有し、個数50%径が0.09μm以下であることを特徴とするニッケル粉末」が記載されている。
【0009】
特許文献5には、「金属、およびバルク濃度が0.01重量%以上1.0重量%以下の硫黄を含有する金属粒子を含み、前記金属粒子の表面から4nmの位置における硫黄の局所濃度が2原子%以上であり、前記バルク濃度と前記局所濃度はそれぞれ、誘導結合プラズマ発光分光分析装置、および走査透過型電子顕微鏡に備えられるエネルギー分散型X線分光分析器によって見積もられる金属粉体」が記載されており、「前記金属はニッケル、銅、あるいは銀である」とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
国際公開第2021/199694号
特開2004-232036号公報
国際公開第2011/037150号
国際公開第2015/156080号
国際公開第2020/004105号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)

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