TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025126481
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-29
出願番号
2024022682
出願日
2024-02-19
発明の名称
電線
出願人
株式会社オートネットワーク技術研究所
,
住友電装株式会社
,
住友電気工業株式会社
代理人
弁理士法人上野特許事務所
主分類
H01B
7/295 20060101AFI20250822BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】コア線の外周にシースを設けた電線であって、高い柔軟性および耐熱性と、高い耐摩耗性および耐薬品性を兼ね備えた電線を提供する。
【解決手段】導体3と、前記導体3の外周を被覆する絶縁被覆4と、を有するコア線2と、前記コア線2の外周を被覆するシース6と、を有し、前記絶縁被覆4は、シリコーンゴムを含有するコア被覆材より構成され、前記シース6は、架橋ポリオレフィンと、難燃剤とを含有するシース材より構成され、前記シース材の弾性率は、前記コア被覆材の弾性率の30倍以下である、電線1とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
導体と、前記導体の外周を被覆する絶縁被覆と、を有するコア線と、
前記コア線の外周を被覆するシースと、を有し、
前記絶縁被覆は、シリコーンゴムを含有するコア被覆材より構成され、
前記シースは、架橋ポリオレフィンと、難燃剤とを含有するシース材より構成され、
前記シース材の弾性率は、前記コア被覆材の弾性率の30倍以下である、電線。
続きを表示(約 250 文字)
【請求項2】
前記コア線と前記シースの間に、前記シースに接触して、金属編組層を有する、請求項1に記載の電線。
【請求項3】
前記コア線と前記シース層の間には、シート体の層が設けられない、請求項1または請求項2に記載の電線。
【請求項4】
前記シース材の弾性率は、前記コア被覆材の弾性率の5倍以上である、請求項1または請求項2に記載の電線。
【請求項5】
前記架橋ポリオレフィンは、架橋ポリエチレンである、請求項1または請求項2に記載の電線。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、電線に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
自動車内に配策される電線においては、限られた空間に配策する必要性や、通電等によって加熱を受ける可能性などから、高い柔軟性および耐熱性を有することが有利となる。特に、高電圧が印加される太物電線においては、高い柔軟性を有することが重要となる。その種の太物電線は、電気自動車やハイブリッド車において、バッテリーと駆動系装置を接続する電線等の用途において、重要性を増している。電線の柔軟性や耐熱性を高める観点から、絶縁被覆材として、シリコーンゴムが好適に用いられる。シリコーンゴムを含んだ絶縁被覆材を用いた電線は、例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
自動車内に配策される電線において、柔軟性および耐熱性の他に重要な特性として、耐摩耗性および耐薬品性を挙げることができる。自動車内においては、電線が、車体等、周囲の物体と接触しやすく、また、ガソリン、バッテリー液等の薬品との接触も起こりやすいからである。電線の耐摩耗性および耐薬品性を高める観点から、絶縁被覆材として、架橋ポリオレフィンが好適に用いられる。架橋ポリオレフィンを含んだ絶縁被覆材を用いた電線は、例えば特許文献2に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2015-118835号公報
特開2019-163406号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
自動車内等に配策される電線としては、導体の外周に絶縁被覆を形成したコア線の外周に、シースが設けられる場合がある。例えば、太物電線等、高圧印加用の電線において、コア線の外周に、金属編組層や金属箔よりなる外部導体を配置し、その外部導体の層の外周にシースが設けられる場合がある。このように、コア線の外周にシースを設ける場合に、通常は、材料構成の簡素化等の観点から、コア線の絶縁被覆の構成材料と、シースの構成材料として、同じ材料が用いられる。コア線の絶縁被覆を、シリコーンゴムを含む絶縁被覆材より構成する場合には、通常、シースも同じシリコーンゴムを含む絶縁被覆材より構成され、その場合に、電線全体として、高い柔軟性と耐熱性が得られる。また、コア線の絶縁被覆を、架橋ポリオレフィンを含む絶縁被覆材より構成する場合には、通常、シースも同じ架橋ポリオレフィンを含む絶縁被覆材より構成され、その場合に、電線全体として、高い耐摩耗性と耐薬品性が得られる。
【0006】
このように、コア線の絶縁被覆とシースをともにシリコーンゴムを含む材料より構成する場合には、高い柔軟性および耐熱性が得られるが、通常、シリコーンゴムの耐摩耗性および耐薬品性は高くないため、電線全体として、高い耐摩耗性および耐薬品性を得ることができない。一方、自動車用電線に架橋ポリオレフィンを用いる場合には通常、難燃性を付与するために、金属水酸化物等の難燃剤が添加され、難燃剤の添加により、絶縁被覆材の柔軟性が低下してしまう。よって、電線において、コア線の絶縁被覆とシースをともに、架橋ポリオレフィンに難燃剤を添加した材料より構成する場合には、高い耐摩耗性および耐薬品性が得られるが、電線全体として、高い柔軟性を得ることができない。また、架橋ポリオレフィンは、それほど耐熱性の高い材料ではない。このように、高い柔軟性および耐熱性と、高い耐摩耗性および耐薬品性を兼ね備えた電線を得ることは困難であるが、自動車用の電線、特に高圧用の太物電線として、それらの特性を兼ね備えたものが望まれる。
【0007】
以上に鑑み、コア線の外周にシースを設けた電線であって、高い柔軟性および耐熱性と、高い耐摩耗性および耐薬品性を兼ね備えた電線を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の電線は、導体と、前記導体の外周を被覆する絶縁被覆と、を有するコア線と、前記コア線の外周を被覆するシースと、を有し、前記絶縁被覆は、シリコーンゴムを含有するコア被覆材より構成され、前記シースは、架橋ポリオレフィンと、難燃剤とを含有するシース材より構成され、前記シース材の弾性率は、前記コア被覆材の弾性率の30倍以下である。
【発明の効果】
【0009】
本開示の電線は、コア線の外周にシースを設けた電線であって、高い柔軟性および耐熱性と、高い耐摩耗性および耐薬品性を兼ね備えたものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1A,1Bは、本開示の一実施形態にかかる電線を示す図である。図1Aは斜視図であり、端部において、各構成部材を段階的に除いて表示している。図1Bは断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
関連特許
他の特許を見る