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公開番号
2025122121
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-20
出願番号
2025086070,2023534593
出願日
2025-05-23,2021-12-07
発明の名称
肺線維症を処置するための方法及び組成物
出願人
マンカインド コーポレイション
代理人
個人
,
個人
主分類
A61K
31/496 20060101AFI20250813BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】線維性肺疾患の処置のためのシステム及び組成物を提供する。
【解決手段】乾燥粉末吸入器及びカートリッジを備える吸入システムであって、前記カートリッジが、ジケトピペラジン粒子と、治療有効用量の、式:
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を有する化合物とを含む乾燥粉末を含む医薬組成物を含む、吸入システムである。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ジケトピペラジン粒子と、治療有効用量の、式:
JPEG
2025122121000012.jpg
33
170
を有する化合物と、任意に、薬学的に許容される担体及び/又は添加剤とを含む乾燥粉末
を含む吸入可能な医薬組成物。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記用量は、最大で50mgの量であり、1種又は複数の薬学的に許容されるその塩並
びに薬学的に許容される担体及び/又は添加剤である、請求項1に記載の吸入可能な医薬
組成物。
【請求項3】
前記1種又は複数の薬学的に許容される担体及び/又は添加剤は、界面活性剤、アミノ
酸又はリン脂質である、請求項1に記載の吸入可能な医薬組成物。
【請求項4】
前記ジケトピペラジンは、結晶性又は微結晶性粒子形態の、式:
JPEG
2025122121000013.jpg
34
170
のものである、請求項1に記載の吸入可能な医薬組成物。
【請求項5】
前記乾燥粉末は、前記乾燥粉末組成物中において、約1mg~約50mgの範囲の治療
有効用量の前記化合物を含む、請求項1に記載の吸入可能な医薬組成物。
【請求項6】
前記医薬乾燥粉末組成物が、アモルファス粉末である、請求項1に記載の吸入可能な医
薬組成物。
【請求項7】
前記乾燥粉末は、ラクトース、マンノース、スクロース、マンニトール、トレハロース
、クエン酸ナトリウム、クエン酸三ナトリウム、クエン酸亜鉛、グリシン、L-ロイシン
、イソロイシン、トリロイシン、酒石酸ナトリウム、酒石酸亜鉛、メチオニン、ビタミン
A、ビタミンE、塩化ナトリウム、塩化亜鉛、ポリビニルピロリドン及びポリソルベート
80から選択される1種又は複数の薬学的に許容される担体及び/又は添加剤を含む、請
求項1に記載の吸入可能な医薬組成物。
【請求項8】
前記乾燥粉末は、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、ロイシン又はイソロイシン及
びトレハロースからなる群から選択される1種又は複数の薬学的に許容される担体及び/
又は添加剤を含む、請求項7に記載の吸入可能な医薬組成物。
【請求項9】
前記界面活性剤は、ポリソルベート80である、請求項3に記載の吸入可能な医薬組成
物。
【請求項10】
微結晶性粒子は、約25m
2
/g~約63m
2
/gの範囲の比表面積を有する、請求項
4に記載の吸入可能な医薬組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、特発性肺線維症の治療的処置のための方法、組成物及びキットに関する。特
に、方法、組成物及びキットは、乾燥粉末及び吸入器を含む組合せ製品を含み、この乾燥
粉末は、経口吸入によって患者に投与するためのものである。
続きを表示(約 3,800 文字)
【背景技術】
【0002】
特発性肺線維症(IPF)は、依然として原因不明の慢性肺疾患であり、IPFには治
癒が存在しない。この疾患は、進行性及び不可逆性であり、瘢痕組織(線維症)を肺で増
大させ、これにより、肺は、血流中に効果的に酸素を輸送することができない。これは、
50歳~70歳の人に影響を与える。これは、間質性肺疾患(ILD)と称される状態の
群に属し、肺における炎症又は瘢痕が関与する肺疾患を説明する。IPFの最も一般の徴
候及び症状は、息切れ及び持続的で激しい空咳である。IPFに罹患している対象は、食
欲不振及び段階的な体重減少も経験する。IPFを有する個人では、肺が体の器官及び組
織に十分な酸素をもはや提供することができなくなるまで、肺の瘢痕が時間と共に増加す
る。
【0003】
現在、肺組織の進行性瘢痕を除去することができる術式又は薬剤は、存在しない。した
がって、優れた対処スキルを学び、疾患について患者を教育することが重要である。一般
に、処置は、肺における瘢痕形成の進行を遅延するように設計され、これらは、疾患と関
連する咳及び息切れの症状を必ずしも減少させ得ない。ピルフェニドン及びニンテダニブ
治療の経口錠剤は、IPFの進行を遅延させることが示されている。しかし、一部の患者
は、副作用のため、進行を遅くするのに必要とされる投与量でこれらの薬剤を許容するこ
とができない。疾患の進行を遅延させるための繰り返される必要な高用量では、胃腸への
有害な影響、例えば悪心、下痢、腹痛、嘔吐;肝胆道、神経系、血管、代謝及び栄養上の
障害を含むあまりにも多くの有害な影響が存在する。
【0004】
息切れ及び咳を含むIPFの症状を改善するために有用ないくつかのさらなる薬剤が存
在する。これらの薬剤のいくつかは、例えば、胃食道逆流を予防する制酸剤及び息切れを
処置するオピオイドを含む。酸素レベルを増加させるための酸素治療及び運動トレーニン
グ並びに慢性的な状態を有する人に肺のリハビリテーションを提供するための、それらの
人々に向けた教育及びサポートが、IPFを有する対象に対して推奨される。さらに、1
つの主要且つ侵襲的な処置は、患者に肺移植を提供することである。したがって、疾患を
処置するための処置の代替の及び新規な方法を改善するか、又はIPFを有する患者に提
供することが必要とされている。
【0005】
肺組織への薬物送達は、種々の方法及び投与経路を使用して達成される。例えば、経口
薬物送達又は経腸的なもの、例えば薬剤を含有する錠剤及びカプセル剤並びに疾患又は疾
患の症状を処置するための標的薬物の注射を含む非経口的なものである。吸入のための局
所気道又は肺の疾患又は障害を処置するためのネブライザー及び吸入器、例えば定量吸入
器及び乾燥粉末吸入器を含む装置も使用される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
肺送達のために開発されたいくつかの乾燥粉末吸入器製品は、今日まで成功してきた。
しかし、使用のための実用性の欠如及び/又は製造コストにより、改善の余地が存在する
。従来技術の吸入器で観察される持続的な問題のいくつかは、装置耐久性の欠如、投薬に
おける一貫性のなさ、設備の不自由及び粉末の乏しいデアグロメレーションを含む。いく
つかの装置では、用量を送達するために有害な噴射剤を使用する必要性が治療を制限して
おり、高い製造コスト及び/又は患者の薬剤服用順守の欠如がその生産を妨げている。し
たがって、本発明者らは、一貫した又は改善された粉末送達特性を提供し、使用が容易で
あり、且つより良好な患者の薬剤服用順守を可能にする個別の配置を有する、新規な製剤
及び吸入器を設計及び製造する必要性を特定した。
【課題を解決するための手段】
【0007】
特発性肺線維症等の間質性肺疾患の処置における組成物及び組成物を使用するための方
法が本明細書で開示される。これによる実施形態では、組成物は、肺循環への局所送達又
は全身送達のために肺に送達するための、吸入のための乾燥粉末医薬製剤を含む交換可能
なカートリッジ又はカプセルを含む乾燥粉末吸入器において提供される。乾燥粉末吸入器
は、コンパクトであり、再利用可能又は使い捨てであり、様々な形状及びサイズを有し、
且つ肺及びその全身循環に粉末医薬品を有効且つ急速に送達するための空気流導管経路の
システムを含む呼吸駆動式吸入器である。
【0008】
特定の実施形態では、特発性肺線維症を処置する方法は、肺組織に送達されて、肺胞及
び肺における全身循環に達する活性剤の急速な送達及び作用の発現のための薬物送達シス
テムであって、経口吸入による肺への薬物送達のために設計される薬物送達システムを含
む。この方法では、活性剤は、治療的に有効な様式において、より少ない有害な影響を伴
ってその標的部位に達することができる。特定の実施形態では、処置方法は、特発性肺疾
患、例えば特発性肺線維症等の肺の線維性疾患及び/又は炎症性疾患であると診断され、
且つ処置を必要としている患者を処置するか、又は治療用量の、疾患を処置するための1
種又は複数の活性剤を含む乾燥粉末製剤をこの患者に投与することを含む。一実施形態で
は、乾燥粉末の用量は、乾燥粉末吸入器を使用して肺に送達され、活性剤は、肺の深部に
達することができる。医薬組成物は、経口又は鼻孔吸入のための呼吸駆動式乾燥粉末吸入
器を使用して、1回又は複数回の呼吸により、患者によって自己投与される。送達システ
ムは、胃腸への有害な影響、例えば悪心、下痢、腹痛、嘔吐;肝胆道、神経系、血管、代
謝及び栄養上の障害を含む、経口錠剤又はカプセル剤によってもたらされる有害な影響を
低減させることができる。
【0009】
一実施形態では、方法は、処置を必要としている対象に、肺組織への送達のための1種
又は複数の活性剤を含む安定な医薬組成物を投与することをさらに含み、複数の活性剤は
、一緒に製剤化されるか又は別々に製剤化され得、治療中に別々に及び異なる間隔で投与
される。特定の実施形態では、医薬組成物は、小分子、例えばピルフェニドン、ピリドン
類似体、ニンテダニブ、その誘導体若しくはその類似体;及び/又はこれらの組合せを含
む1種又は複数の活性剤を含む、治療有効用量の乾燥粉末を含む、吸入のための製剤を含
む。特定の実施形態では、医薬組成物は、特発性肺疾患を処置するのに適しており、且つ
単独で又はデオキシリボヌクレアーゼI(Dnase I)及び顆粒球マクロファージコ
ロニー刺激因子(GM-CSF)、キナーゼ阻害剤、例えばチロシンキナーゼ阻害剤分子
を含む抗炎症剤を含む他の活性剤と組み合わせて組成物中に存在し得る任意の分子又は化
合物をさらに含み得る。医薬組成物は、任意に、1種又は複数の薬学的に許容される添加
剤及び/又は担体を含む。この及び他の実施形態では、医薬組成物は、乾燥粉末吸入器を
使用して、吸入のための容器、カプセル又はカートリッジにおいて患者に提供される。
【0010】
一実施形態では、粒子を形成する能力を有するジケトピペラジンを含む薬学的に許容さ
れる添加剤と、治療有効用量の、式:
JPEG
2025122121000001.jpg
33
170
を有する化合物と、任意に、1種又は複数の薬学的に許容される担体及び/又は添加剤と
を含む乾燥粉末を含む吸入可能な医薬組成物が開示される。この及び他の実施形態では、
吸入可能な医薬組成物は、吸入器で送達するための1種又は複数の活性剤の用量を含むよ
うに製剤化され得、カートリッジ又はカプセル毎に最大で30mgの量の吸入可能な乾燥
粉末におけるものであり、且つ任意に、ニンテダニブエシレートを含む1種又は複数の薬
学的に許容されるその塩と、薬学的に許容される担体及び/又は添加剤とを含む。複数の
カートリッジは、患者の必要に応じて投薬セッション毎に投与され得、1日当たり最大で
300mgの活性剤であり、これは、1日当たり1回又は2回以上投与され得る。一部の
実施形態において且つ患者の必要に応じて、投薬は、毎日2回、3回又はそれを超える回
数にわたってさらに投与され得る。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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