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公開番号
2025121657
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-20
出願番号
2024017239
出願日
2024-02-07
発明の名称
コンバータ制御装置
出願人
山洋電気株式会社
代理人
弁理士法人信栄事務所
主分類
H02M
7/12 20060101AFI20250813BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】オフ動作時間の調整や直流電流を検出する電流検出器を必要とせず、スイッチング損失や電源への漏れ電流を抑制しつつ、直流電圧の変動を抑制できる、電源回生機能付きコンバータ制御装置を提供する。
【解決手段】電源回生機能付きコンバータ制御装置10は、多相電源からの交流電力を直流電力に変換し、直流電力を交流電力に変換する、コンバータ回路2と、コンバータ回路2のスイッチングを制御するコンバータ制御部10と、を備える。コンバータ制御部10は、電流指令とコンバータ回路の直流電流との差分から通電幅指令を生成する電流制御部60と、タイミング制御器20と、を有する。タイミング制御器20は、回生動作時において、多相電源の各相の位相信号と通電幅指令に基づいて、コンバータ回路用の通電開始信号を生成する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
電源回生機能付きコンバータ制御装置であって、
多相電源からの交流電力を直流電力に変換し、前記直流電力を前記交流電力に変換する、コンバータ回路と、
前記コンバータ回路のスイッチングを制御するコンバータ制御部と、
を備え、
前記コンバータ制御部は、
電流指令と前記コンバータ回路の直流電流との差分から通電幅指令を生成する電流制御部と、
タイミング制御器と、
を有し、
前記タイミング制御器は、回生動作時において、前記多相電源の各相の位相信号と前記通電幅指令に基づいて、前記コンバータ回路用の通電開始信号を生成することを特徴とする、コンバータ制御装置。
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【請求項2】
前記コンバータ制御部は、電圧制御部をさらに有し、
前記電圧制御部は、電圧指令算出器を有し、電圧指令と前記直流電力の直流電圧との差分から前記電流指令を生成し、
前記電圧指令算出器は、前記多相電源の電圧波高値に一定値を加算した値である前記電圧指令を算出する、請求項1に記載のコンバータ制御装置。
【請求項3】
前記コンバータ制御部は、前記直流電流を取得する直流電流取得部をさらに有し、
前記直流電流取得部は、直流電流推定部、又は直流電流検出器から構成される、請求項1に記載のコンバータ制御装置。
【請求項4】
前記直流電流推定部は、
前記交流電力の各相のうち電圧が高い位相を検出し、検出された前記位相に基づいて前記交流電力のいずれかの相の電流を選択して前記直流電流を推定する、請求項3に記載のコンバータ制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンバータ制御装置に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
電源回生機能付きモータ制御装置は、コンバータと平滑コンデンサとインバータから構成される。モータの力行運転を行う場合、モータ制御装置は、コンバータにより交流電力を直流電力に変換し、インバータにより直流電力を交流電力に変換し、モータを駆動する。モータの回生運転を行う場合、モータ制御装置は、モータが発電する交流電力をインバータにより直流電力に変換し、コンバータにより直流電力を交流電力に変換し、電源に回生する。
【0003】
電源回生用のコンバータには、コスト面から120°通電方式の電源回生が多く採用されている。120°通電方式の電源回生では、モータが発電する交流電力がインバータを通して直流電力に変換されると、直流部の電圧が上昇する。直流部の電圧が電源電圧の全波整流電圧の波高値より所定電圧だけ高くなると、電源回生を動作させる。具体的には、電源電圧の各相の電圧の高い120°区間において、各相のコンバータのスイッチをオンさせ、電源に電流を回生する。このような電源回生機能付きモータ制御装置では、モータからの回生電力が小さい場合、電源回生動作のオン/オフを繰り返すため、直流部の直流電圧が変動しやすくなる。
【0004】
例えば、特許文献1には、回生モードにおいて、電源電圧の各相の電圧の高い120°区間でスイッチング素子がオンとなるように、オン動作時間が設定された基準となる駆動信号を設定するとともに、電流検出手段によって検出される三相交流電流に基づいて、直流電流を演算し、直流電流の大きさに応じたオフ動作時間を設定し、オフ動作時間により基準となる駆動信号のオン動作時間が短くなるように調整したオン補正駆動信号を生成する、三相コンバータ装置が開示されている。オン補正駆動信号は、基準となる駆動信号のオン動作時間の前端にオンのタイミングを遅らせるオフ動作時間と、基準となる駆動信号のオン動作時間の後端にオフのタイミングを早めるオフ動作時間とを確保し、基準となる駆動信号の中央に2倍のオフ動作時間を確保できるように補正する。これにより、直流電圧の変動を抑制することができる。
【0005】
また、例えば、特許文献2には、入力交流電源の相間電圧ピーク値を検出するピーク値検出手段と、相間電圧ピーク値に一定値を加えた値を回生開始電圧値として設定する回生電圧設定手段と、回生コンバータの出力端の直流電圧が回生開始電圧値を越えた時に、その差分に応じた電流指令値を出力する電流指令値設定手段と、出力端から回生コンバータへ流入する回生電流が電流指令値を下まわっている時に、その差分に比例したパルス幅のオン信号を生成し、回生電流を交流電源側へ流すためにスイッチング素子にオン信号を与えて回生電流の実効値を制御する制御手段と、を備えたコンバータ制御装置が開示されている。直流電圧と回生開始設定電圧との差分を回生電流指令とすることで、直流電圧の変動を抑制することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2013-165600号公報
特開昭60-226778号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されている三相コンバータ装置は、直流電流の大きさに応じてオフ動作時間を設定する。しかしながら、直流電流に対してオフ動作時間を長く設定すると、電源に電流を回生できずに直流電圧が高くなってしまう。また、直流電流に対してオフ動作時間を短く設定すると、電源への回生電流が増加して、直流電圧が低下してしまう。このため、直流電流に応じた適切なオフ時間に調整する必要があり、調整が大変であるという課題がある。
【0008】
また、特許文献2のコンバータ制御装置は、回生開始電圧と直流電圧の差分に基づいて電流指令を出力し、電流指令と電流との差分に基づきパルス幅のオン時間を制御している。このため、直流電圧が回生開始電圧と一致するように制御され、電流偏差に応じた適切なオン時間となるように制御される。したがって、モータからの回生電力が小さい場合に電源回生のオン/オフによる直流電圧の変動を抑制し、特許文献1のようなオフ動作時間の調整も不要となる。しかしながら、増幅させた電流偏差と三角波を比較して得られるパルス幅を用いてコンバータを制御しており、三角波の周波数は電源周波数と比較して高く設定されるため、半導体スイッチング素子の損失や電源への漏れ電流が増加してしまうという課題がある。また、120°通電方式の電源回生において、コンバータを構成する半導体スイッチの保護用に、各相の電源電流を検出する電流検出器が設けられるのが一般的である。しかしながら、特許文献2のコンバータ制御装置では、出力端から回生コンバータへ流入する回生電流を検出する電流検出器もさらに必要になり、コストが増加するという課題がある。
【0009】
そこで、本発明は、オフ動作時間の調整や直流電流を検出する電流検出器を必要とせず、スイッチング損失や電源への漏れ電流を抑制しつつ、直流電圧の変動を抑制できる、電源回生機能付きコンバータ制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面に係る電源回生機能付きコンバータ制御装置は、
多相電源からの交流電力を直流電力に変換し、前記直流電力を前記交流電力に変換する、コンバータ回路と、
前記コンバータ回路のスイッチングを制御するコンバータ制御部と、
を備え、
前記コンバータ制御部は、
電流指令と前記コンバータ回路の直流電流との差分から通電幅指令を生成する電流制御部と、
タイミング制御器と、
を有し、
前記タイミング制御器は、回生動作時において、前記多相電源の各相の位相信号と前記通電幅指令に基づいて、前記コンバータ回路用の通電開始信号を生成する。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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