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公開番号
2025117439
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-12
出願番号
2024012276
出願日
2024-01-30
発明の名称
電力変換装置および機電一体モータ装置
出願人
株式会社デンソー
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
H02M
7/48 20070101AFI20250804BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】放電抵抗が機能不全に陥る懸念の低減を図った電力変換装置を提供する。
【解決手段】電力変換装置は、半導体モジュール30と、コンデンサモジュール40と、電流センサモジュール50と、ADC16と、切替スイッチと、信号コネクタ18と、を備える。ADC16は、コンデンサモジュール40が有する平滑コンデンサに蓄積された電力を放電する。切替スイッチは、信号コネクタ18から入力される外部信号に応じて、ADC16の通電オンオフを切り替える。鉛直方向から見た平面視で、ADC16と信号コネクタ18との間に挟まれる領域を抵抗コネクタ間領域A0とする。半導体モジュール30、コンデンサモジュール40および電流センサモジュール50の少なくとも1つが、平面視において抵抗コネクタ間領域A0に位置している。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
外部信号が入力される信号コネクタ(18)と、
前記外部信号に応じてスイッチング作動して電力を変換する複数の半導体素子(13)、および前記半導体素子を保持する半導体保持部材(31)を有する半導体モジュール(30)と、
直流電源(2)から供給される電力を平滑しつつ前記半導体素子へ供給する平滑コンデンサ(6)、および前記平滑コンデンサを収容するコンデンサケース(41)を有するコンデンサモジュール(40)と、
前記半導体素子から出力される電力の電流値を計測する電流センサ(51)、および前記電流センサを保持するセンサ保持部材(52)を有する電流センサモジュール(50)と、
前記平滑コンデンサに蓄積された電力を放電するアクティブ放電抵抗(16)と、
前記外部信号に応じて、前記アクティブ放電抵抗の通電オンオフを切り替える切替スイッチ(62)と、を備え、
鉛直方向から見た平面視で、前記アクティブ放電抵抗と前記信号コネクタとの間に挟まれる領域を抵抗コネクタ間領域(A0)とし、
前記半導体モジュール、前記コンデンサモジュールおよび前記電流センサモジュールの少なくとも1つが、前記平面視において前記抵抗コネクタ間領域に位置している電力変換装置。
続きを表示(約 2,000 文字)
【請求項2】
前記半導体モジュール、前記コンデンサモジュールおよび前記電流センサモジュールを収容するインバータケース(110)を備え、
前記平面視における前記インバータケースの幾何中心であるインバータ中心(C1)を通り、互いに直交する2本の仮想線(L3、L4)で仕切られる4つの領域のうち、互いに対角する位置関係にある一対の領域を対角領域(A1、A2)とし、
前記信号コネクタは前記対角領域の一方に配置され、前記アクティブ放電抵抗は前記対角領域の他方に配置されている請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記切替スイッチが実装される制御基板(60)を備え、
前記アクティブ放電抵抗は、前記制御基板に実装されない状態で配置され、電力線(16p、16n)によって前記制御基板に電気接続されている請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記半導体モジュールと前記制御基板の間に配置された金属製のノイズ遮蔽板(114)を備え、
前記ノイズ遮蔽板で仕切られた一方側の領域に前記制御基板が配置され、他方側の領域に前記アクティブ放電抵抗が配置されている請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記平面視において、前記半導体モジュールと前記コンデンサモジュールは重複することなく横並びに配置され、
前記アクティブ放電抵抗に対して前記半導体モジュールより遠い位置に前記コンデンサモジュールが配置されている請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記平面視において、前記電流センサモジュールと前記半導体モジュールは重複することなく横並びに配置され、
前記アクティブ放電抵抗に対して前記電流センサモジュールより遠い位置に前記半導体モジュールが配置されている請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記コンデンサモジュールと前記半導体モジュールの間に配置され、液体の冷媒を流通させる冷却通路(112a)を内部に形成する冷却通路壁(112)を備え、
前記アクティブ放電抵抗は、前記冷却通路壁に対して前記コンデンサモジュールの反対側に配置されている請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記平滑コンデンサに蓄積された電力を、前記外部信号の内容に拘わらず常時放電可能なパッシブ放電抵抗(15)を備える請求項1または2に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記半導体モジュール、前記コンデンサモジュールおよび前記電流センサモジュールを収容するインバータケース(110)を備え、
前記インバータケースは、内部を複数の居室(R1、R2、R3)に仕切る仕切壁(112、114)を有し、
前記アクティブ放電抵抗および前記パッシブ放電抵抗は、別々の前記居室に配置されている請求項8に記載の電力変換装置。
【請求項10】
外部信号が入力される信号コネクタ(18)と、
前記外部信号に応じてスイッチング作動して電力を変換する複数の半導体素子(13)、および前記半導体素子を保持する半導体保持部材(31)を有する半導体モジュール(30)と、
直流電源(2)から供給される電力を平滑しつつ前記半導体素子へ供給する平滑コンデンサ(6)、および前記平滑コンデンサを収容するコンデンサケース(41)を有するコンデンサモジュール(40)と、
前記半導体素子から出力される電力の電流値を計測する電流センサ(51)、および前記電流センサを保持するセンサ保持部材(52)を有する電流センサモジュール(50)と、
前記平滑コンデンサに蓄積された電力を放電するアクティブ放電抵抗(16)と、
前記外部信号に応じて、前記アクティブ放電抵抗の通電オンオフを切り替える切替スイッチ(62)と、
前記平滑コンデンサに蓄積された電力を、前記外部信号の内容に拘わらず常時放電可能なパッシブ放電抵抗(15)と、
前記半導体素子から出力される電力によって駆動する電動モータ(3)と、
前記半導体モジュール、前記コンデンサモジュール、前記電流センサモジュール、および前記電動モータを収容する筐体(100)と、を備え、
鉛直方向から見た平面視で、前記アクティブ放電抵抗と前記信号コネクタとの間に挟まれる領域を抵抗コネクタ間領域(A0)とし、
前記半導体モジュール、前記コンデンサモジュールおよび前記電流センサモジュールの少なくとも1つが、前記平面視において前記抵抗コネクタ間領域に位置しており、
前記パッシブ放電抵抗は、前記アクティブ放電抵抗よりも前記筐体の幾何中心(C2)に近い位置に配置される機電一体モータ装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この明細書における開示は、平滑コンデンサに蓄積された電力を放電する放電抵抗を備えた、電力変換装置および機電一体モータ装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の電力変換装置は、スイッチング作動して電力を変換する複数の半導体素子と、直流電源から供給される電力を平滑しつつ半導体素子へ供給する平滑コンデンサと、を備える。ここで、電力変換装置に外部からの物体が衝突して電力変換装置が損傷した状況に陥った場合、平滑コンデンサに電力が蓄積されたままでは、復旧作業者の感電が懸念される。そこで、特許文献1に記載の電力変換装置では、平滑コンデンサに蓄積された電力を放電する放電抵抗を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-177024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、放電抵抗を備えさせたとしても、上記衝突によって放電抵抗が機能不全に陥る懸念は残る。
【0005】
開示される1つの目的は、放電抵抗が機能不全に陥る懸念の低減を図った電力変換装置および機電一体モータ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本開示の一態様による「電力変換装置」は以下の構成を備える。すなわち、外部信号が入力される信号コネクタ(18)と、
外部信号に応じてスイッチング作動して電力を変換する複数の半導体素子(13)、および半導体素子を保持する半導体保持部材(31)を有する半導体モジュール(30)と、
直流電源(2)から供給される電力を平滑しつつ半導体素子へ供給する平滑コンデンサ(6)、および平滑コンデンサを収容するコンデンサケース(41)を有するコンデンサモジュール(40)と、
半導体素子から出力される電力の電流値を計測する電流センサ(51)、および電流センサを保持するセンサ保持部材(52)を有する電流センサモジュール(50)と、
平滑コンデンサに蓄積された電力を放電するアクティブ放電抵抗(16)と、
外部信号に応じて、アクティブ放電抵抗の通電オンオフを切り替える切替スイッチ(62)と、を備え、
鉛直方向から見た平面視で、アクティブ放電抵抗と信号コネクタとの間に挟まれる領域を抵抗コネクタ間領域(A0)とし、
半導体モジュール、コンデンサモジュールおよび電流センサモジュールの少なくとも1つが、平面視において抵抗コネクタ間領域に位置している。
【0007】
上述の電力変換装置によれば、半導体モジュール、コンデンサモジュールおよび電流センサモジュールの少なくとも1つが、平面視において、アクティブ放電抵抗と信号コネクタとの間に挟まれる領域に位置している。そのため、電力変換装置に水平方向から衝撃が加わった場合であって、信号コネクタの側から衝撃が加わった場合において、信号コネクタが損傷しても、アクティブ放電抵抗はいずれかのモジュールによって保護されて無事になる蓋然性が高くなる。したがって、上述の電力変換装置によれば、水平方向から衝撃が加わっても放電可能となる蓋然性を向上できる。
【0008】
上記目的を達成するため、本開示の一態様による「機電一体モータ装置」は以下の構成を備える。すなわち、外部信号が入力される信号コネクタ(18)と、
外部信号に応じてスイッチング作動して電力を変換する複数の半導体素子(13)、および半導体素子を保持する半導体保持部材(31)を有する半導体モジュール(30)と、
直流電源(2)から供給される電力を平滑しつつ半導体素子へ供給する平滑コンデンサ(6)、および平滑コンデンサを収容するコンデンサケース(41)を有するコンデンサモジュール(40)と、
半導体素子から出力される電力の電流値を計測する電流センサ(51)、および電流センサを保持するセンサ保持部材(52)を有する電流センサモジュール(50)と、
平滑コンデンサに蓄積された電力を放電するアクティブ放電抵抗(16)と、
外部信号に応じて、アクティブ放電抵抗の通電オンオフを切り替える切替スイッチ(62)と、
平滑コンデンサに蓄積された電力を、外部信号の内容に拘わらず常時放電可能なパッシブ放電抵抗(15)と、
半導体素子から出力される電力によって駆動する電動モータ(3)と、
半導体モジュール、コンデンサモジュール、電流センサモジュール、および電動モータを収容する筐体(100)と、を備え、
鉛直方向から見た平面視で、アクティブ放電抵抗と信号コネクタとの間に挟まれる領域を抵抗コネクタ間領域(A0)とし、
半導体モジュール、コンデンサモジュールおよび電流センサモジュールの少なくとも1つが、平面視において抵抗コネクタ間領域に位置しており、
パッシブ放電抵抗は、アクティブ放電抵抗よりも筐体の幾何中心(C2)に近い位置に配置される。
【0009】
ここに開示された機電一体モータ装置によっても、上述した電力変換装置と同様にして、半導体モジュール、コンデンサモジュールおよび電流センサモジュールの少なくとも1つが、平面視において抵抗コネクタ間領域に位置している。そのため、信号コネクタが損傷しても、アクティブ放電抵抗はいずれかのモジュールによって保護されて無事になる蓋然性が高くなる。よって、機電一体モータ装置に水平方向から衝撃が加わっても放電可能となる蓋然性を向上できる。
【0010】
ここで、アクティブ放電抵抗の場合、通電オフ信号が正常に出力されなければ、アクティブ放電抵抗が損傷していなくても放電されない。この点で、パッシブ放電抵抗の方がアクティブ放電抵抗よりも機能不全に陥らない信頼性が高い。この点を鑑み、上述した機電一体モータ装置によれば、パッシブ放電抵抗は、アクティブ放電抵抗よりも筐体の幾何中心に近い位置に配置される。そのため、アクティブ放電抵抗よりもパッシブ放電抵抗の方が、外部からの衝撃に対して保護されやすくなる。つまり、信頼性の高いパッシブ放電抵抗が、アクティブ放電抵抗より優先して保護される。そのため、アクティブ放電抵抗およびパッシブ放電抵抗のいずれからも放電できなくなる懸念を低減できる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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