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公開番号2025116896
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-12
出願番号2024011404
出願日2024-01-30
発明の名称流体圧シリンダ、流体圧シリンダの製造方法
出願人古河ユニック株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類F15B 15/14 20060101AFI20250804BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】摩擦圧接によって生じるチューブ内周側のバリを封入する構造を備えた流体圧シリンダを安価に提供すること。
【解決手段】チューブ10は、端部の所定の範囲に、他の部分よりも内径が大きい大径部11が形成されている。大径部11が形成される所定の範囲は、摩擦圧接による接合が完了したときに、鍔部23が縁11aに接触するような範囲である。シリンダエンド20は、チューブ10よりもわずかに小径で、摩擦圧接部分にチューブ10と同径となるシリンダエンド側大径部21が形成されている。大径部の端面からは、チューブ10の内径よりも小径の突出部22が形成されている。突出部22の先端部には、大径部11の内径と略等しい外径の鍔部23が形成されている。鍔部23は、径方向に広がる薄板状に形成されており、シリンダエンド側大径部21、突出部22及び鍔部23で囲まれた範囲に窪みが形成される。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
チューブと、シリンダエンドと、を摩擦圧接によって接合した流体圧シリンダであって、
前記シリンダエンドにおける前記チューブの内部を臨む面には、前記チューブと同軸に、該チューブの内部に突き出た円柱形状の突出部が備えられており、
前記チューブの内周面における、前記突出部の先端部分と径方向からみて重なる位置から前記シリンダエンドとの接合部分までの間は、該内周面の他の部分よりも内径が大きい大径部となっており、
前記大径部の内周面と前記突出部の周面との間には、摩擦圧接によって生じた内バリを収容する空間が形成され、
前記突出部の先端部分には、外径が、前記大径部の内径より小さく、前記他の部分の内径より大きい鍔部が全周に亘って形成されており、
全周に亘って、前記鍔部が前記大径部と前記チューブの他の部分との境界である縁に密着していることを特徴とする流体圧シリンダ。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記鍔部は、前記接合部分の側に折れ曲がっていることを特徴とする請求項1に記載の流体圧シリンダ。
【請求項3】
前記縁は、前記突出部の端面よりも、前記チューブの長さ方向中央側に位置しており、
前記鍔部が、全周に亘って前記チューブの長さ方向中央側に折れ曲がることで、前記縁に密着していることを特徴とする請求項1に記載の流体圧シリンダ。
【請求項4】
前記内バリが前記鍔部に接触していないことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の流体圧シリンダ。
【請求項5】
前記内バリが前記鍔部に接触していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の流体圧シリンダ。
【請求項6】
チューブと、シリンダエンドと、を摩擦圧接によって接合した流体圧シリンダであって、
前記シリンダエンドにおける前記チューブの内部を臨む面には、前記チューブと同軸に、該チューブの内部に突き出た円柱形状の突出部が備えられており、
前記チューブの内周面における、前記突出部の先端部分と径方向からみて重なる位置から前記シリンダエンドとの接合部分までの間は、前記接合部分の側に向かって内径が大きくなるテーパであり、
前記テーパの内周面と前記突出部の周面との間には、摩擦圧接によって生じた内バリを収容する空間が形成され、
前記突出部の先端部分には、外径が、前記チューブにおける前記接合部分側の端部の内径より小さく、前記テーパが形成されていない部分の内径より大きい鍔部が全周に亘って形成されており、
全周に亘って、前記鍔部が前記テーパに密着していることを特徴とする流体圧シリンダ。
【請求項7】
前記テーパは、前記チューブをフレア加工することによって形成されていることを特徴とする請求項6に記載の流体圧シリンダ。
【請求項8】
チューブと、シリンダエンドと、を摩擦圧接によって接合した流体圧シリンダであって、
前記シリンダエンドにおける前記チューブの内部を臨む面には、前記チューブと同軸に、該チューブの内部に突き出た円柱形状の突出部が備えられており、
前記チューブの内周面と、前記突出部の周面との間には、摩擦圧接によって生じた内バリを収容する空間が形成され、
前記突出部の先端部分には、外周部が前記チューブの内周面と密着し、該外周部の軸方向位置が、前記突出部の端面よりも前記チューブと前記シリンダエンドとの接合部分の側に位置するように傾斜した鍔部が全周に亘って形成され、
前記内バリが、前記鍔部に接触していることを特徴とする流体圧シリンダ。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、摩擦圧接を行って製造される流体圧シリンダの構造に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、流体圧シリンダのシリンダチューブを製造するときには、円筒形状の部材の一端に円盤形状の部材を合わせて保持し、それぞれの部材を回転させながら境界部分を溶接している。しかし、このように溶接を行う場合、溶接個所はシリンダチューブ及び円筒部材の外側のみとなり、部材の厚みに対して溶接される範囲に限界が生じる。特に、シリンダが大型化し円筒形状の部材が肉厚になるほど、断面に対する接合部の割合が低下する。
【0003】
また、溶接によって部材を接合する場合には、溶接不良の管理を徹底しなければ溶接部分から作動流体漏れが生じる原因となるが、そのために溶接部分の精密検査を行うと、製造コストが増大するという問題がある。
【0004】
そこで、円筒形状部材の断面全体を接合可能且つ溶接不良の発生を抑止可能な接合方法として、摩擦圧接が使用される。
摩擦圧接とは、二つの部材を接触させた状態で、一方を停止させたまま、他方を高速回転させて摩擦熱を発生させ、この摩擦熱によって部材を高温にした後、回転を停止させたうえで部材同士を高圧で押し付けること(アプセット加圧)によって接合を行う方法である。
【0005】
円筒形の部材を摩擦圧接によって接合する場合、高圧によって押し出されたバリが外周側と内周側との両方に生成される。流体圧シリンダの内周面は、ピストンに嵌め込まれたパッキンが密着しながら摺動することによって伸長側と短縮側との作動流体室を分けているため、バリが生じるとパッキンを損傷させる虞がある。また、シリンダの動作中に、バリが内周面から剥がれ落ちた場合には、作動流体の流路全体を損傷させる虞もある。
そこで、シリンダの製造過程において、バリを除去することが望ましいが、シリンダチューブの場合は、バリが生成される箇所が開口部から離れた位置になり、しかも全周に亘ってバリが生成されるため、シリンダ内周側のバリの除去は困難である。
【0006】
そのため、特許文献1に開示されている流体圧シリンダは、シリンダの内周側に生成されたバリを封じ込めるため、円盤形の部材に空間を形成し、さらにこの空間に蓋をするための鍔部(特許文献1、図2の符号101)を備えている。
鍔部は、円筒形状部材の内周面との間に隙間が形成される大きさであるが、当該隙間は0.5mm~1mmと狭いため、隙間より大きなバリが作動流体室内部に侵入することが防止される。
なお、隙間を形成しない場合には、接合時の高速回転によって鍔部にも摩擦熱が発生するため、予期せずバリが通過可能な隙間が形成されるなどの不良品の発生につながる。
【0007】
他にも、特許文献2には、テーパ面同士を接触させてバリの封入空間を密閉する構造を備えた油圧シリンダが開示されている。
簡単に説明すると、回転時、テーパ面同士は離れているが、アプセット加圧時にはテーパ部同士が寄り代の分接近するため、テーパ面同士も接近し最終的に密着する。そのため、バリの封入空間は密閉される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
実開平4-87064号公報
特開2017-72160号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1に開示されているような鍔部は、シリンダの内周面との間に隙間が形成されているため、隙間よりも小さく砕けたバリが作動油室内に侵入する可能性がある。一方、特許文献2に開示されているシリンダはチューブと蓋部とに形成されたテーパ面同士を密着させることでバリを封じ込めているため、バリが作動流体室に侵入する可能性は極めて低い。しかし、このような構造の場合に密閉を確実にするためには、高い寸法精度でテーパ面を加工し、さらに、アプセット加圧時に全周を均等に加圧しなければならず高精度な加工が要求されるため、加工コストが高いという問題がある。
【0010】
本発明は、このような実情に鑑み、摩擦圧接によって生じるチューブ内周側のバリを封入する構造を備えた流体圧シリンダを安価に提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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