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公開番号2025116456
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-08
出願番号2024010891
出願日2024-01-29
発明の名称供試体セッティング装置並びに供試体セッティング方法
出願人ニチレキグループ株式会社,汎高圧工業株式会社
代理人弁理士法人須磨特許事務所
主分類G01N 3/04 20060101AFI20250801BHJP(測定;試験)
要約【課題】 歪んだ形状の供試体であっても、偏心少なく試験機に取り付けることを可能にする供試体セッティング装置と供試体セッティング方法を提供することを課題とする。
【解決手段】 開口部を有する収納空間を備える第一治具と、開口部を有する収納空間を備える第二治具と、第一治具と第二治具とを開口部同士を対向させて、上下方向に間隔をあけて支持する支持機構と、前記第一治具と前記第二治具の前記上下方向の間隔を変化させる間隔調整機構とを備え、前記第一治具と前記第二治具との上下方向の位置関係を反転させることができる供試体セッティング装置と、それを用いる供試体セッティング方法を提供することによって、上記の課題を解決する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
開口部を介して外部に連通する収納空間を備える第一治具と、
開口部を介して外部に連通する収納空間を備える第二治具と、
前記第一治具と前記第二治具とを、前記開口部同士を対向させて、上下方向に間隔をあけて支持する支持機構と、
前記第一治具と前記第二治具の上下方向の間隔を変化させる間隔調整機構とを備え、
前記第一治具と前記第二治具との上下方向の位置関係を反転させることができる供試体セッティング装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記第一治具及び前記第二治具が有する前記収納空間の形状と大きさが、対象とすることが想定される供試体の端部を前記開口部から前記収納空間内に挿入した状態で、前記収納空間に対して前記供試体を水平方向に移動させることができ、かつ、上下方向軸に対して傾動させることができる形状と大きさに選ばれている、請求項1記載の供試体セッティング装置。
【請求項3】
前記第一治具が、前記開口部とは反対側に、第一接続部を有しており、
前記第二次部が、前記開口部とは反対側に、第二接続部を有しており、
前記支持機構が、
前記第一治具及び前記第二治具のうち、上方に位置している治具に関しては、下方端が前記第一接続部又は前記第二接続部に連結され、前記下方端よりも上方端に近い箇所で、前記第一治具又は前記第二治具よりも上方に配置された第一支持体又は第二支持体に係止される第一連結体又は第二連結体であり、
下方に位置している治具に関しては、前記第二治具又は前記第一治具の下面と当接する第二載置板又は第一載置板である、
請求項1又は2記載の供試体セッティング装置。
【請求項4】
前記第二載置板又は前記第一載置板が、その上面を前記第二治具又は前記第一治具の下面と当接させた状態で、前記第二治具又は前記第一治具を、前記第二載置板又は前記第一載置板の所定位置に位置決めする位置決め部材を有している、
請求項3記載の供試体セッティング装置。
【請求項5】
前記間隔調整機構が、上方に位置している前記第一治具又は前記第二治具を支持する前記第一連結体又は前記第二連結体の前記第一支持体又は前記第二支持体に対する係止位置を変更することによって、前記第一治具と前記第二治具との上下方向の間隔を調整する機構である、
請求項3記載の供試体セッティング装置。
【請求項6】
上方に位置している前記第一治具又は前記第二治具を支持する前記第一連結体又は前記第二連結体が、前記第一支持体又は前記第二支持体に対して傾動自在に係止されている、
請求項5記載の供試体セッティング装置。
【請求項7】
前記第一治具及び/又は前記第二治具の前記収容空間の前記開口部よりも上下方向内側に位置する水平面上で、前記開口部の中心を通る上下方向軸に向かって前進及び後進自在な当接部材を有している、
請求項6記載の供試体セッティング装置。
【請求項8】
前記第一治具及び/又は前記第二治具が、分解、組み立て可能な複数の部材から構成されている、
請求項5記載の供試体セッティング装置。
【請求項9】
前記第一治具及び前記第二治具が備える前記収納空間の水平断面形状が、前記開口部を含め、円形、三角形、又は四角形である、
請求項5記載の供試体セッティング装置。
【請求項10】
開口部を介して外部に連通する収納空間を備える第一治具と、
開口部を介して外部に連通する収納空間を備える第二治具と、
前記第一治具と前記第二治具とを、前記開口部同士を対向させて、上下方向に間隔をあけて支持する支持機構と、
前記第一治具と前記第二治具の上下方向の間隔を変化させる間隔調整機構とを備え、
前記第一治具と前記第二治具との上下方向の位置関係を反転させることができる供試体セッティング装置を用いて行われる供試体セッティング方法であって、以下の(1)~(7)の工程を含む方法;
(1)第一治具及び第二治具のうち、下側に位置する治具の収納空間内に供試体の一方端部を挿入する工程、
(2)挿入された供試体の前記収納空間に対する水平方向位置及び上下方向軸に対する傾きを調整する工程、
(3)第一治具及び第二治具の上下方向の位置関係を反転させる工程、
(4)第一治具と第二治具との上下方向の間隔を変化させ、供試体の下方端部を下側に位置する治具の収納空間内に挿入する工程、
(5)供試体の下方端部を下側に位置する治具に対して固定する工程、
(6)第一治具と第二治具の上下方向の位置関係を反転させる工程、
(7)供試体の下方端部を下側に位置する治具に対して固定する工程。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、供試体セッティング装置並びに供試体セッティング方法に関し、特に、引張試験機などの材料試験機に取り付けることができる治具に供試体をセッティングする装置と方法に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
アスファルト舗装は重要な社会インフラであり、その性能改善や耐久性の向上は社会に課せられた大きな課題である。このため、日々、様々な新技術や改良技術が提案されているが、それらの有効性を適切に評価するには種々の試験が不可欠である。
【0003】
例えば、アスファルト混合物の耐久性を評価するには、通常、当該アスファルト混合物を用いて実際にアスファルト舗装を施工し、一定期間、交通荷重や気象変化に曝した後、現場から硬化したアスファルト混合物の供試体を取得して、これを引張試験機などの材料試験機に掛け、その機械的特性を調べることが行われている。
【0004】
しかし、既設舗装からカッターなどを用いて正確に直方体形状の供試体を切り出すのは容易ではない。万全の注意を払って切り出しても、往々にして、対向する面同士が平行でなかったり、直方体の角が90度であるとはいえない歪みのある供試体しか取得できないことがある。
【0005】
このような形状に歪みのある供試体をそのまま引張試験機などの材料試験機にセットすると、供試体が傾いていたり、供試体の中心軸と試験機の引張軸とが一致せず、正確な試験が実施できない恐れがある。
【0006】
正確に直方体形状の供試体を得るためだけであれば、直方体形状の型枠をつくり、そこにアスファルト混合物を流し込んで硬化、脱型することが考えられるが、得られる供試体は実際の交通供用下で気象条件等の変化に曝された供試体であるとはいえない。
【0007】
一方、コンクリート体の引張試験に関しては、例えば特許文献1において、供試体の端部を固定する第一治具及び第二治具を、それぞれ、有底円筒状で、且つチャック機構を有するものとすることによって、供試体の中心線を治具底部の中心線と一致させ、正確な引張強度を求めることができるようにしたとする試験用治具が提案されている。しかし、この試験用治具は、円柱状の供試体にしか適用できず、かつ、供試体が歪んだ形状である場合、供試体の中心線を治具底部の中心線と一致させることが難しいという不都合を有している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2008-209228号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上記従来技術の欠点を解消するために為されたもので、歪んだ形状の供試体であっても、偏心少なく試験機に取り付けることを可能にする供試体セッティング装置と供試体セッティング方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決すべく、鋭意研究努力を重ねた結果、本発明者らは、従来、歪んだ形状の供試体を偏心少なく引張試験機に取り付けることが困難であったのは、供試体を把持して試験機に取り付ける治具乃至はチャック機構と供試体との位置関係がほぼ固定的で自由度が少ないことが原因ではないかとの仮説を立てた。そしてこの仮説に基づいて、供試体との位置関係に自由度のある治具を製作し、その治具を用いて、治具と供試体との位置関係を調節しながら供試体を治具にセッティングできる装置と方法を開発して本発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)

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