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公開番号
2025115102
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-06
出願番号
2024009448
出願日
2024-01-25
発明の名称
加飾物品
出願人
株式会社タイカ
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B44C
1/175 20060101AFI20250730BHJP(装飾技術)
要約
【課題】 加飾物品の加飾層の表面に形成される微細な凹凸によって安定したテクスチャー触感を付与する。
【解決手段】 加飾物品の加飾層は、加飾層の全重量に対して1乃至17重量%の割合でセルロース繊維の如きマイクロ繊維フィラーを含有し、このマイクロ繊維フィラーの形態によって加飾層に微細な凹凸を付与する。このマイクロ繊維フィラーは、加飾層の膜厚に対して1.5乃至5.0倍の繊維径と、この繊維径に対して1.5乃至10.0倍の繊維長を有しているのが好ましい。
【選択図】 図3
特許請求の範囲
【請求項1】
物品と前記物品の表面に形成された加飾層とから成る加飾物品において、前記加飾層は、樹脂成分とマイクロ繊維フィラーが含有され、前記マイクロ繊維フィラーの含有率は、前記加飾層の全重量に対して1乃至17重量%であり、前記マイクロ繊維フィラーは、前記加飾層の表面に微細な凹凸の凸部を形成していることを特徴とする加飾物品。
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【請求項2】
請求項1に記載の加飾物品であって、前記マイクロ繊維フィラーは、前記加飾層の膜厚に対して1.5乃至5.0倍の繊維径と前記繊維径に対して1.5乃至10.0倍の繊維長を有する加飾物品。
【請求項3】
請求項1に記載の加飾物品であって、前記マイクロ繊維フィラーは、セルロース繊維及び/又はガラス繊維、炭素繊維である加飾物品。
【請求項4】
請求項1に記載の加飾物品であって、前記加飾層は、加飾フィルムを物品に転写することによって形成されている加飾物品。
【請求項5】
請求項1に記載の加飾物品であって、前記加飾層は、水圧転写によって形成され、前記加飾層の樹脂成分は、光又は光と熱との組み合わせのエネルギー線で硬化するエネルギー線硬化性樹脂である加飾物品。
【請求項6】
請求項1に記載の加飾物品であって、前記加飾層の前記凸部の高さは、10乃至1000μmである加飾物品。
【請求項7】
請求項1に記載の加飾物品であって、前記加飾層は、塗装によって形成される加飾物品。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、種々の方法によって表面に加飾層が形成された加飾物品の改良に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
複雑な三次元的な表面を有する物品の表面を加飾するために、水圧転写の如き加飾技術によって物品の表面に加飾層を形成することが試みられている。
【0003】
このようにして製造された加飾物品の表面に微細な凹凸を付与してテクスチャー触感を付与することが要求されている。
【0004】
水圧転写による加飾技術を例にして説明すると、この要求を満たすために、第1の従来技術では、加飾層の上にトップコートを施すことなく、加飾層の表面を化学的、物理的に保護するために、光又は光と熱との組み合わせの如きエネルギー線を照射すると硬化するエネルギー線硬化性樹脂組成物から成る塗布剤を加飾フィルムである水圧転写フィルムの乾燥されている印刷パターンに塗布して硬化性樹脂組成物中の活性化成分によって印刷パターンを溶解しその付着性を回復して水圧転写する方法において、光硬化性樹脂に特定の樹脂ビーズを特定の割合で含む塗布剤を用いることによって水圧転写によって製造された加飾物品の表面に樹脂ビーズによる柔軟感とウエット感とが複合された触感を付与することが試みられている(特許文献1参照)。
【0005】
しかし、この従来技術では、凹凸付与用の樹脂ビーズが粒形であるため、加飾層の厚み方向に加わる応力を点で受けるので、摩耗試験のように厚み方向と面方向に応力が掛かると樹脂ビーズが加飾層から脱粒し易くなって安定したテクスチャー触感を維持することができなかった。
【0006】
また、塗布剤が印刷パターンと一体化する光又は熱エネルギーによって硬化するものではない溶剤の形態の塗布剤に木粉を混入して加飾層に凹凸を付与する技術も開示されているが(特許文献2参照)、この従来技術でも、木紛は、不定形の粒形であり、先の従来技術と同様に脱粒しやすく、安定したテクスチャー触感を維持することができない欠点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許第5302483号公報
特開平06-040198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決すべき課題は、加飾層の表面の耐摩耗性を向上して微細な凹凸を安定的に維持することができる加飾層を有する加飾物品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の課題を解決する手段は、物品とこの物品の表面に形成された加飾層とから成る加飾物品において、前記加飾層は、樹脂成分とマイクロ繊維フィラーを含有しており、前記マイクロ繊維フィラーの含有率は、前記加飾層の全重量に対して1乃至17重量%であり、前記マイクロ繊維フィラーは、前記加飾層の表面に微細な凹凸の凸部を形成していることを特徴とする加飾物品を提供することにある。
【0010】
本発明の上記課題解決手段において、前記マイクロ繊維フィラーは、前記加飾層の膜厚に対して1.5乃至5.0倍の繊維径と前記繊維径に対して1.5乃至10.0倍の繊維長を有するものとするのが好ましいが、この繊維径は、加飾層の膜厚に対して1.7乃至3.5倍、繊維長は、繊維径に対して1.5乃至6.5倍であるのが一層好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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