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公開番号
2025113834
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-04
出願番号
2024008202
出願日
2024-01-23
発明の名称
ケイ素含有スルホニウム塩化合物、ケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物、及びパターン形成方法
出願人
信越化学工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
C07F
7/08 20060101AFI20250728BHJP(有機化学)
要約
【課題】多層レジスト法において、適切なエッチング速度を有し、超微細パターンにおいてLWRやCDUを改善できるケイ素含有レジスト下層膜を形成可能なケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物、前記組成物に含まれるケイ素含有スルホニウム塩化合物、及び前記組成物を用いたパターン形成方法を提供する。
【解決手段】ケイ素含有スルホニウム塩化合物であって、下記一般式(A-1)で示されるものであることを特徴とするケイ素含有スルホニウム塩化合物。
【化1】
<com:Image com:imageContentCategory="Drawing"> <com:ImageFormatCategory>TIFF</com:ImageFormatCategory> <com:FileName>2025113834000074.tif</com:FileName> <com:HeightMeasure com:measureUnitCode="Mm">37</com:HeightMeasure> <com:WidthMeasure com:measureUnitCode="Mm">158</com:WidthMeasure> </com:Image> 【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ケイ素含有スルホニウム塩化合物であって、下記一般式(A-1)で示されるものであることを特徴とするケイ素含有スルホニウム塩化合物。
TIFF
2025113834000070.tif
37
158
(式中、Ar
1
、Ar
2
、及びAr
3
はそれぞれ独立して、置換基を有していても良い炭素数6~20の芳香族基、又は置換基を有していても良い炭素数4~20のヘテロ芳香族基である。また、Ar
1
、Ar
2
、及びAr
3
から選ばれるいずれか2つ以上は互いに結合して式中の硫黄原子と共に環を形成しても良い。a、b、及びcはそれぞれ独立して、0~3の整数であり、1≦a+b+c≦9である。X、Y、及びZは炭素数1~14の一価の有機基であり、互いに同一でも異なっていても良い。A
-
はスルホニウムカチオンの対イオンとなる有機又は無機のアニオンを示す。)
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
ケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物であって、請求項1に記載のケイ素含有スルホニウム塩化合物、及び熱架橋性ポリシロキサンを含有するものであることを特徴とするケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物。
【請求項3】
前記熱架橋性ポリシロキサンが、下記一般式(Sx-1)で表される繰返し単位、下記一般式(Sx-2)で表される繰返し単位、及び下記一般式(Sx-3)で表される部分構造のいずれか一つ以上を含むものであることを特徴とする請求項2に記載のケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物。
TIFF
2025113834000071.tif
37
158
TIFF
2025113834000072.tif
35
158
TIFF
2025113834000073.tif
37
158
(式中、R
1
、R
2
、及びR
3
はそれぞれ同じでも異なってもよい炭素数1~30の1価の有機基である。)
【請求項4】
更に酸発生剤を含有するものであることを特徴とする請求項2に記載のケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物。
【請求項5】
前記酸発生剤が、高エネルギー線の作用により酸を発生する光酸発生剤であることを特徴とする請求項4に記載のケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物。
【請求項6】
被加工体にパターンを形成する方法であって、
被加工体上に塗布型有機膜材料を用いて有機膜を形成する工程と、
前記有機膜上に、請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物を用いてケイ素含有レジスト下層膜を形成する工程と、
前記ケイ素含有レジスト下層膜上にフォトレジスト組成物からなるレジスト上層膜用組成物を用いてレジスト上層膜を形成する工程と、
前記レジスト上層膜に回路パターンを形成する工程と、
前記回路パターンが形成された前記レジスト上層膜をマスクにして前記ケイ素含有レジスト下層膜にエッチングでパターンを転写する工程と、
前記パターンが転写された前記ケイ素含有レジスト下層膜をマスクにして前記有機膜にエッチングでパターン転写する工程と、
前記パターンが転写された前記有機膜をマスクにして前記被加工体にエッチングでパターンを転写する工程と
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項7】
被加工体にパターンを形成する方法であって、
被加工体上にハードマスクをCVD法で形成する工程と、
前記ハードマスク上に、請求項2から請求項5のいずれか一項に記載のケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物を用いてケイ素含有レジスト下層膜を形成する工程と、
前記ケイ素含有レジスト下層膜上にフォトレジスト組成物からなるレジスト上層膜用組成物を用いてレジスト上層膜を形成する工程と、
前記レジスト上層膜に回路パターンを形成する工程と、
前記回路パターンが形成された前記レジスト上層膜をマスクにして前記ケイ素含有レジスト下層膜にエッチングでパターンを転写する工程と、
前記パターンが転写された前記ケイ素含有レジスト下層膜をマスクにして前記ハードマスクにドライエッチングでパターン転写する工程と、
前記パターンが転写された前記ハードマスクをマスクにして前記被加工体にドライエッチングでパターンを転写する工程と
を含むことを特徴とするパターン形成方法。
【請求項8】
前記レジスト上層膜に回路パターンを形成する方法として、波長が10nm以上300nm以下の光リソグラフィー、電子線による直接描画、ナノインプリンティング、又はこれらの組合せを用いることを特徴とする請求項6に記載のパターン形成方法。
【請求項9】
前記レジスト上層膜に回路パターンを形成する方法として、波長が10nm以上300nm以下の光リソグラフィー、電子線による直接描画、ナノインプリンティング、又はこれらの組合せを用いることを特徴とする請求項7に記載のパターン形成方法。
【請求項10】
前記被加工体として、半導体装置基板、又は該半導体装置基板上に金属膜、金属炭化膜、金属酸化膜、金属窒化膜、金属酸化炭化膜、及び金属酸化窒化膜のいずれかが成膜されたものを用いることを特徴とする請求項6に記載のパターン形成方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ケイ素含有スルホニウム塩化合物、前記化合物を含有するケイ素含有レジスト下層膜形成用組成物、及び前記組成物を用いたパターン形成方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)
【背景技術】
【0002】
大規模集積回路(LSI)の高集積化と高速度化に伴い、パターン寸法の微細化が急速に進んでいる。リソグラフィー技術は、この微細化に併せ、光源の短波長化とそれに対応するレジスト組成物の適切な選択により、微細パターンの形成を達成してきた。その中心となったのは単層で使用するポジ型フォトレジスト組成物である。この単層ポジ型フォトレジスト組成物は、塩素系あるいはフッ素系のガスプラズマによるドライエッチングに対しエッチング耐性を持つ骨格をレジスト樹脂中に持たせ、かつ露光部が溶解するようなスイッチング機構を持たせることによって、露光部を溶解させてパターンを形成し、残存したレジストパターンをエッチングマスクとして被加工基板をドライエッチング加工するものである。
【0003】
ところが、使用するフォトレジスト膜の膜厚をそのままで微細化、即ちパターン幅をより小さくした場合、フォトレジスト膜の解像性能が低下し、また現像液によりフォトレジスト膜をパターン現像しようとすると、いわゆるアスペクト比が大きくなりすぎ、結果としてパターン崩壊が起こってしまうという問題が発生した。このため、パターンの微細化に伴いフォトレジスト膜は薄膜化されてきた。
【0004】
一方、被加工基板の加工には、通常、パターンが形成されたフォトレジスト膜をエッチングマスクとして、ドライエッチングにより基板を加工する方法が用いられるが、現実的にはフォトレジスト膜と被加工基板の間に完全なエッチング選択性を取ることのできるドライエッチング方法が存在しない。そのため、基板の加工中にレジスト膜もダメージを受けて崩壊し、レジストパターンを正確に被加工基板に転写できなくなるという問題があった。そこで、パターンの微細化に伴い、フォトレジスト組成物にはより高いドライエッチング耐性が求められてきた。しかしながら、その一方で、解像性を高めるために、フォトレジスト組成物に使用する樹脂には、露光波長における光吸収の小さな樹脂が求められてきた。そのため、露光光がi線、KrF、ArFと短波長化するにつれて、フォトレジスト組成物に使用する樹脂もノボラック樹脂、ポリヒドロキシスチレン、脂肪族多環状骨格を持った樹脂へと変化してきたが、現実的には基板加工時のドライエッチング条件におけるエッチング速度は速いものになってきてしまっており、解像性の高い最近のフォトレジスト組成物は、むしろエッチング耐性が弱くなる傾向にある。
【0005】
このことから、より薄くよりエッチング耐性の弱いフォトレジスト膜で被加工基板をドライエッチング加工しなければならないことになり、この加工工程における材料及びプロセスの確保は急務になってきている。
【0006】
このような問題点を解決する方法の一つとして、多層レジスト法がある。この方法は、フォトレジスト膜(即ち、レジスト上層膜)とエッチング選択性が異なるレジスト下層膜をレジスト上層膜と被加工基板の間に介在させ、レジスト上層膜にパターンを得た後、レジスト上層膜パターンをドライエッチングマスクとして、ドライエッチングによりレジスト下層膜にパターンを転写し、更にレジスト下層膜をドライエッチングマスクとして、ドライエッチングにより被加工基板にパターンを転写する方法である。
【0007】
多層レジスト法の一つに、単層レジスト法で使用されている一般的なレジスト組成物を用いて行うことができる3層レジスト法がある。この3層レジスト法では、例えば、被加工基板上にノボラック樹脂等による有機膜をレジスト下層膜として成膜し、その上にケイ素含有レジスト中間膜を成膜し、その上に通常の有機系フォトレジスト膜をレジスト上層膜として形成する。フッ素系ガスプラズマによるドライエッチングを行う際には、有機系のレジスト上層膜は、ケイ素含有レジスト中間膜に対して良好なエッチング選択比が取れるため、レジスト上層膜パターンはフッ素系ガスプラズマによるドライエッチングによりケイ素含有レジスト中間膜に転写することができる。この方法によれば、直接被加工基板を加工するための十分な膜厚を持ったパターンを形成することが難しいレジスト組成物や、基板の加工に十分なドライエッチング耐性を持たないレジスト組成物を用いても、ケイ素含有レジスト中間膜にパターンを転写することができ、続いて酸素系又は水素系ガスプラズマによるドライエッチングによるパターン転写を行えば、基板の加工に十分なドライエッチング耐性を持つノボラック樹脂等による有機膜のパターンを得ることができる。有機膜パターンを形成した後に残ったケイ素含有レジスト中間膜は、一般に、フッ素系ガスプラズマによるドライエッチング、又はアルカリ系、フッ素系などのエッチング液によるウェットエッチングにより、欠陥の原因となる残渣とならないよう除去される。エッチング速度が不十分な場合、ケイ素含有レジスト中間膜由来の残渣が残って欠陥となる、あるいは長時間のエッチング処理が必要となって被加工基板にダメージを与えるなどの問題を生じる可能性が高まる。このように、正確なパターニング、及び円滑な除去のため、ケイ素含有レジスト中間膜には、適切なエッチング速度が必要とされる。
【0008】
一方、近年においては、ArF液浸リソグラフフィー、EUVリソグラフィーなどの登場により、より微細なパターンの形成が可能となりつつあるが、それに伴いフォトレジスト膜の薄膜化がより進行してきている。こうしたフォトレジスト膜の薄膜化は、超微細パターンにおいて、エッジラフネス(LWR)やホールパターンの寸法均一性(CDU)の劣化を招くため、LWRやCDUの改善は深刻な問題となっている。
【0009】
ここで、硬化触媒を含有するArF又はEUVリソグラフィー用ケイ素含有レジスト中間膜形成用組成物が提案されている(特許文献1、2)。この硬化触媒は、シラノールの縮合反応を触媒し、ケイ素含有レジスト中間膜の主骨格となるシロキサン結合形成を促進するのに適した構造を有している。また、硬化触媒の選択が、ケイ素含有レジスト中間膜の性質に様々な影響を与えることが分かりつつある。例として、酸・塩基性度、親・疎水性、硬度、膜密度、エッチング速度などを挙げることができる。こうした硬化触媒は、上層レジストにおける感度調整剤に類似の構造を有している。そのため、加熱や露光による上層レジストへの拡散が起こると、フォトレジストのパターン形成能に大きな影響を及ぼすことが問題となっている。特にLWRやCDUの性能に影響を及ぼすことから、上層レジストへの拡散が抑えられた硬化触媒の開発が必要とされている。
【0010】
一方でLWRやCDU改善のために、分子内にカチオンとアニオンを有する化合物が添加されている感光性上層レジスト材料が知られている(特許文献3)。しかしながら、昨今の超微細パターンにおいては、より高精度なLWRやCDUが求められており、ケイ素含有レジスト中間膜の性能改善も必要とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
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