TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
10個以上の画像は省略されています。
公開番号
2025113594
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-04
出願番号
2024007839
出願日
2024-01-23
発明の名称
焼却量制御方法およびプログラム
出願人
JFEエンジニアリング株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
F23G
5/50 20060101AFI20250728BHJP(燃焼装置;燃焼方法)
要約
【課題】廃棄物発電プラントの収益の低下を抑制すること。
【解決手段】廃棄物を焼却する焼却炉において前記廃棄物の焼却量を所定範囲内に制御する焼却量制御方法であって、前記焼却炉の付帯設備における電力消費量および蒸気消費量から必要蒸発量の下限値を演算し、蒸発量設定値が前記必要蒸発量の下限値以上となるように蒸発量設定値の変更計画を作成し、前記蒸発量設定値を、前記変更計画に基づき、かつ予想焼却量が焼却量の下限値から上限値の範囲内になるように変更する。
【選択図】図6
特許請求の範囲
【請求項1】
廃棄物を焼却する焼却炉において前記廃棄物の焼却量を所定範囲内に制御する制御部によって実行される焼却量制御方法であって、
前記焼却炉の付帯設備における電力消費量および蒸気消費量から必要蒸発量の下限値を導出し、
蒸発量設定値が前記必要蒸発量の下限値以上となるように前記蒸発量設定値の変更計画を作成し、
前記蒸発量設定値を、前記変更計画に基づき、かつ予想焼却量が焼却量の下限値から上限値の範囲内になるように変更する
焼却量制御方法。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
前記必要蒸発量の下限値は、前記付帯設備の稼働時間帯と前記付帯設備の電力消費量および蒸気消費量とから導出される、前記付帯設備のそれぞれの時間帯における必要な蒸気量に設定される
請求項1に記載の焼却量制御方法。
【請求項3】
前記付帯設備の電力消費量は、前記付帯設備における直近の電力消費量の測定値に基づいて導出される予想電力消費量であるとともに、
前記付帯設備の蒸気消費量は、前記付帯設備における直近の蒸気消費量の測定値に基づいて導出される予想蒸気消費量である
請求項1に記載の焼却量制御方法。
【請求項4】
前記予想焼却量は、前記制御を行う所定の積算期間における累積焼却量の実績値と、前記蒸発量設定値の前記変更計画とに基づいて導出された累積焼却量の予測値である
請求項1に記載の焼却量制御方法。
【請求項5】
廃棄物を焼却する焼却炉において前記廃棄物の焼却量を所定範囲内に制御する制御部に
、
前記焼却炉の付帯設備における電力消費量および蒸気消費量から必要蒸発量の下限値を導出し、
蒸発量設定値が前記必要蒸発量の下限値以上となるように前記蒸発量設定値の変更計画を作成し、
前記蒸発量設定値を、前記変更計画に基づき、かつ予想焼却量が焼却量の下限値から上限値の範囲内になるように変更する
ことを実行させるプログラム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、焼却量制御方法およびプログラムに関し、特に、廃棄物発電プラントの制御方法において、蒸発量制御システムを用いた焼却量の制御に適用して好適なものである。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、廃棄物をエネルギー源として発電を行う廃棄物発電プラントにおいては、廃棄物の焼却の際に発生する高温の燃焼ガスをボイラにより熱交換して発生させた蒸気を用いてタービンを駆動し発電している。そのため、発電量を安定させるために、一般的にボイラにおける蒸気発生量、すなわち蒸発量が一定になるように制御される。蒸発量を一定にするためには、ボイラに導入される燃焼ガスの熱量を一定に制御することが要求される。ところが、燃焼ガスの熱源となる廃棄物が有する熱量(カロリーともいう)は、廃棄物の種類や状態によって大きく変動する。これにより、燃焼ガスの熱量が一定であると仮定しても、燃焼ガスを発生させるために焼却した廃棄物の量、すなわち焼却量は一定にならない。
【0003】
焼却量を比較的自由に変更可能な廃棄物発電プラントにおいては、焼却量を制御することによって蒸発量を安定させることが可能な一方で、人口の減少などによって廃棄物の排出量が減少している地域が増加していることに起因して、廃棄物の処理量に上限が設定される廃棄物発電プラントも存在する。また、廃棄物発電プラントの役割である廃棄物の焼却のために、所定量以上の廃棄物を処理する要求によって廃棄物の処理量に下限が設定される場合もある。そのため、廃棄物発電プラントにおいては一般に、蒸発量を可能な限り一定に制御しつつ、焼却量が規定の範囲内に収まらない状況になった場合、蒸発量の制御の目標値(以下、蒸発量設定値)を変更して蒸発量のみならず、焼却量の制御が行われる。
【0004】
従来、焼却量の制御のために、蒸発量設定値の変更は作業者が手動で行っていたが、蒸発量設定値の変更の操作を自動化する方法も提案されている。非特許文献1には、1日の焼却量を目標値に近づけるために、自動で蒸発量設定値を変更する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
タクマ技報 Vol.30, No.1,2022 工藤,井藤:「ごみ処理施設における自動運転の実現に向けた取り組み」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、焼却量の目標値のみを条件として蒸発量設定値を変更すると、廃棄物発電プラントの付帯設備において、蒸気や電力を消費した場合に蒸気が不足する可能性が生じる。この場合、廃棄物発電プラントの稼働に必要な電力が不足して、外部から電力を購入する買電が発生する可能性が増加する。買電はコストの発生となり、廃棄物発電プラントの収益を悪化させる要因になる。そのため、買電の可能性を低減するために、付帯設備の稼働に必要な蒸気や電力の消費量を考慮した上で、蒸発量設定値を変更して焼却量を制御することができ、蒸気の不足による買電の発生および買電による廃棄物発電プラントの収益の低下を抑制できる技術の開発が求められていた。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、廃棄物発電プラントの収益の低下を抑制することができる焼却量制御方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る焼却量制御方法は、廃棄物を焼却する焼却炉において前記廃棄物の焼却量を所定範囲内に制御する制御部によって実行される焼却量制御方法であって、前記焼却炉の付帯設備における電力消費量および蒸気消費量から必要蒸発量の下限値を導出し、蒸発量設定値が前記必要蒸発量の下限値以上となるように前記蒸発量設定値の変更計画を作成し、前記蒸発量設定値を、前記変更計画に基づき、かつ予想焼却量が焼却量の下限値から上限値の範囲内になるように変更する。
【0009】
本発明の一態様に係る焼却量制御方法は、上記の発明において、前記必要蒸発量の下限値は、前記付帯設備の稼働時間帯と前記付帯設備の電力消費量および蒸気消費量とから導出される、前記付帯設備のそれぞれの時間帯における必要な蒸気量に設定される。
【0010】
本発明の一態様に係る焼却量制御方法は、上記の発明において、前記付帯設備の電力消費量は、前記付帯設備における直近の電力消費量の測定値に基づいて導出される予想電力消費量であるとともに、前記付帯設備の蒸気消費量は、前記付帯設備における直近の蒸気消費量の測定値に基づいて導出される予想蒸気消費量である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
他の特許を見る