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公開番号
2025113140
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-01
出願番号
2024158594
出願日
2024-09-12
発明の名称
電力制御装置および電力制御方法
出願人
シャープエネルギーソリューション株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H02J
13/00 20060101AFI20250725BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】シフト沸き上げの利益を損なわずに可能なスキマ沸き上げを実行して需要家における電力の自家消費を促進する。
【解決手段】貯湯式給湯装置および太陽光発電装置を含む装置であって、時間毎の予測余剰電力を求める余剰電力予測部と、貯湯式給湯装置の時間毎の沸き上げ電力を取得する沸き上げ電力取得部と、予測余剰電力と沸き上げ電力との大きさを比較して昼間シフト沸き上げ運転の予定を決めるシフト沸き上げ設定部と、昼間シフト沸き上げ運転を行う場合、事前の夜間沸き上げ運転で沸き上げる量を抑制するシフト沸き上げ制御部と、時間毎の余剰電力と時間毎の沸き上げ電力との大きさを比較して、昼間シフト沸き上げ運転が行われない期間に余剰電力を用いて沸き上げを行うスキマ沸き上げ運転が可能な時間があるか否かの判定を行い、可能であればスキマ沸き上げ運転を実行するスキマ沸き上げ制御部と、を備える電力制御装置。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
貯湯式給湯装置および太陽光発電装置を含んで電力系統に接続される需要家の電力システムを制御する電力制御装置であって、
前記太陽光発電装置による発電電力のうち時間毎の予測余剰電力を前もって求める余剰電力予測部と、
前記貯湯式給湯装置の沸き上げに使用される時間毎の沸き上げ電力を取得する沸き上げ電力取得部と、
前記予測余剰電力と前記沸き上げ電力との大きさを比較して昼間シフト沸き上げ運転について、運転を行わない場合を含んだ予定を決めるシフト沸き上げ設定部と、
前記昼間シフト沸き上げ運転を行う場合、事前の夜間沸き上げ運転で沸き上げる量を抑制して前記昼間シフト沸き上げ運転を行うシフト沸き上げ制御部と、
時間毎の余剰電力と前記時間毎の沸き上げ電力との大きさを比較して、前記昼間シフト沸き上げ運転が行われない期間に前記余剰電力を用いて沸き上げを行うスキマ沸き上げ運転が可能な時間があるか否かの判定を行い、可能な時間があれば前記スキマ沸き上げ運転を実行するスキマ沸き上げ制御部と、を備える電力制御装置。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記スキマ沸き上げ制御部は、前記シフト沸き上げ設定部が前記昼間シフト沸き上げ運転を行わないと決めた日に、前記余剰電力を用いて沸き上げを行うスキマ沸き上げ運転が可能な時間があるか否かの前記判定を行う請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項3】
前記スキマ沸き上げ制御部は、前記シフト沸き上げ設定部が前記昼間シフト沸き上げ運転を予定した期間になっても前記貯湯式給湯装置が昼間シフト沸き上げ運転を行わない場合に、予定した期間の中に前記余剰電力を用いて沸き上げを行うスキマ沸き上げ運転が可能な時間があるか否かの前記判定を行う請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項4】
前記スキマ沸き上げ制御部は、予定された前記昼間シフト沸き上げ運転が終了した後に、スキマ沸き上げ運転が可能な時間があるか否かの前記判定を行う請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項5】
前記スキマ沸き上げ制御部は、前記昼間シフト沸き上げ運転が予定され得る期間と重なるが始期が前記期間よりも遅い期間に、前記昼間シフト沸き上げ運転が終了しかつスキマ沸き上げ運転が可能な時間があるか否かの前記判定を行う請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項6】
前記スキマ沸き上げ運転が可能な時間があるか否かに係る判定における前記余剰電力の時間毎の刻みは、前記昼間シフト沸き上げ運転の予定を決める際に比較される前記予測余剰電力および前記沸き上げ電力の時間毎の刻みと同じ長さである請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項7】
前記シフト沸き上げ設定部は、前記予測余剰電力の大きさが前記沸き上げ電力の大きさ以上である時間が所定の数以上連続する場合、その連続する時間に前記昼間シフト沸き上げ運転を行うように予定を決め、
前記スキマ沸き上げ制御部は、前記昼間シフト沸き上げ運転が行われずかつ前記余剰電力の大きさが前記沸き上げ電力の大きさ以上である少なくとも1つの時間があれば、その時間に前記スキマ沸き上げ運転が可能であるか否かの前記判定を行う請求項6に記載の電力制御装置。
【請求項8】
前記沸き上げ電力取得部は、前記貯湯式給湯装置による過去の沸き上げにおいて使用された時間毎の実績電力を前記貯湯式給湯装置から取得して前記時間毎の沸き上げ電力とする請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項9】
前記スキマ沸き上げ制御部は、沸き上げ中か否かの状態を前記貯湯式給湯装置から取得可能であり、前記貯湯式給湯装置が沸き上げ中か否かの状態を前記昼間シフト沸き上げ運転が予定された期間中に逐次取得し、所定の数以上連続して沸き上げ中でない状態が続いて取得された場合に前記貯湯式給湯装置が昼間シフト沸き上げ運転を行っていないと判定する請求項1に記載の電力制御装置。
【請求項10】
前記沸き上げ電力取得部は、前記貯湯式給湯装置から時間毎の消費電力の実績値を取得可能であり、
前記スキマ沸き上げ制御部は、前記実績値を前記沸き上げ電力として用い、前記電力システムのその時点の余剰電力を取得し、複数の時点で取得した余剰電力と対応する時間の前記沸き上げ電力とを比較し、所定の回数以上連続して前記余剰電力が前記沸き上げ電力より大きい場合に前記スキマ沸き上げ運転の実行が可能であると判定する請求項1に記載の電力制御装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
この発明は、貯湯式給湯装置および太陽光発電装置を含む需要家の電力システムを制御する電力制御装置および電力制御方法に関する。
続きを表示(約 4,400 文字)
【背景技術】
【0002】
加熱手段により生成された湯を貯留する貯湯タンクおよび太陽光発電設備を備えた需要家の貯湯式給湯システムに関して、以下のものが知られている。太陽光発電装置による発電電力が得られる日中に需要家が消費する電力を超える余剰電力を自家消費するために、当日の余剰電力を予測し、余剰電力が多い場合は少ない場合に比べて前日の貯湯式給湯装置の夜間沸き上げ運転で沸き上げる量を少なくする(例えば、特許文献1参照)。
また、太陽光発電装置と、貯湯タンクの湯水を沸き上げるヒートポンプ式加熱手段と、ヒートポンプ式加熱手段の消費電力を記憶するHP消費電力記憶手段と、余剰電力監視手段と、沸き上げ制御手段と、を備えた貯湯式給湯システムが知られている。この貯湯式給湯システムは、昼間時間帯での発電余剰電力で湯を沸き上げることを前提に前日の夜間時間帯での湯の沸き上げ量を発電余剰電力で沸き上げられる量だけ減らすようにする。前述の余剰電力監視手段は、当日の太陽光発電装置の発電余剰電力を監視する発電電力がHP消費電力より大きい場合に貯湯タンクの湯水を沸き上げる。また、前述の沸き上げ制御手段は、発電電力がHP消費電力以下の場合に沸き上げ運転を停止する。そのようにして、当日の余剰電力がある時間に沸き上げを行う(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-148287号公報
特開2016-044849号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のように、当日の余剰電力を予測し、余剰電力があれば前日からの夜間沸き上げ運転を抑制して当日の余剰電力で沸き上げを行う手法(以下、昼間シフト沸き上げ運転)の場合、ある程度まとまった余剰電力が当日に予想される場合でなければ昼間シフト沸き上げ運転を予定することができない。沸き上げを行って貯湯タンク内に湯を貯めるには一定時間継続して沸き上げを行う必要があり、それに見合った時間および量の余剰電力が必要だからである。昼間シフト沸き上げ運転を予定しても当日の天気が予想した晴天でなく曇天であった場合、夜間沸き上げ運転を予め抑制した結果当日の貯湯量が不足する場合は当日に電力系統からの電力で沸き上げを行わなければならない。その場合、夜間沸き上げよりも割高な電力を用いて沸き上げを行うことになる。従って、シフト沸き上げを予定可能であるのは比較的天候が安定している時期になる。
一方、特許文献2のように、当日の余剰電力を監視し、たとえ短期間であっても沸き上げが可能な余剰電力があれば沸き上げを行う手法(以下、スキマ沸き上げ)は、機動的に貯湯式給湯装置による自家消費が実現できる点において有効な手法といえる。しかし、シフト沸き上げは、デマンドレスポンス(Demand-ResponseまたはDRとも呼ばれる)における上げDRの手段として用いられることがあり、その場合は当日の所定の時間に昼間シフト沸き上げ運転を行って所定の湯量を沸き上げることが求められる。そのようなシフト沸き上げとスキマ沸き上げとを単に組み合わせただけでは、予定された湯量の昼間シフト沸き上げ運転ができずにデマンドレスポンスに係るペナルティが課せられるおそれがある。
一方で、近年、環境問題に対する関心の高まりやエネルギー資源の高騰などにより需要家における電力の自家消費の要請が益々高まりつつある。
この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであって、シフト沸き上げの利益を損なわずに可能なスキマ沸き上げを実行して需要家における電力の自家消費を促進可能な電力制御装置および電力制御方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この発明は、貯湯式給湯装置および太陽光発電装置を含んで電力系統に接続される需要家の電力システムを制御する電力制御装置であって、前記太陽光発電装置による発電電力のうち時間毎の予測余剰電力を前もって求める余剰電力予測部と、前記貯湯式給湯装置の沸き上げに使用される時間毎の沸き上げ電力を取得する沸き上げ電力取得部と、前記予測余剰電力と前記沸き上げ電力との大きさを比較して昼間シフト沸き上げ運転について、運転を行わない場合を含んだ予定を決めるシフト沸き上げ設定部と、前記昼間シフト沸き上げ運転を行う場合、事前の夜間沸き上げ運転で沸き上げる量を抑制して前記昼間シフト沸き上げ運転を行うシフト沸き上げ制御部と、時間毎の余剰電力と前記時間毎の沸き上げ電力との大きさを比較して、前記昼間シフト沸き上げ運転が行われない期間に前記余剰電力を用いて沸き上げを行うスキマ沸き上げ運転が可能な時間があるか否かの判定を行い、可能な時間があれば前記スキマ沸き上げ運転を実行するスキマ沸き上げ制御部と、を備える電力制御装置を提供する。
【0006】
また、異なる観点からこの発明は、貯湯式給湯装置および太陽光発電装置を含んで電力系統に接続される需要家の電力システムを制御する電力制御装置の制御部が、前記太陽光発電装置による発電電力のうち時間毎の予測余剰電力を前もって求めるステップと、前記貯湯式給湯装置の沸き上げに使用される時間毎の沸き上げ電力を取得するステップと、前記予測余剰電力と前記沸き上げ電力との大きさを比較して昼間シフト沸き上げ運転について、運転を行わない場合を含んだ予定を決めるステップと、前記昼間シフト沸き上げ運転を行う場合、事前の夜間沸き上げ運転で沸き上げる量を抑制するステップと、時間毎の余剰電力と前記時間毎の沸き上げ電力との大きさを比較して、前記昼間シフト沸き上げ運転が行われない期間に前記余剰電力を用いて沸き上げを行うスキマ沸き上げ運転が可能な時間があるか否かの判定を行い、可能な時間があれば前記スキマ沸き上げ運転を実行するステップと、を備える電力制御方法を提供する。
【発明の効果】
【0007】
この発明による電力制御装置は、昼間シフト沸き上げ運転を行う場合、事前の夜間沸き上げ運転で沸き上げる量を抑制して昼間シフト沸き上げ運転を行うシフト沸き上げ制御部と、時間毎の余剰電力と時間毎の沸き上げ電力との大きさを比較して、昼間シフト沸き上げ運転が行われない期間に余剰電力を用いて沸き上げを行うスキマ沸き上げ運転が可能な時間があるか否かの判定を行い、可能な時間があればスキマ沸き上げ運転を実行するスキマ沸き上げ制御部と、を備えるので、昼間シフト沸き上げの利益を損なわずに可能なスキマ沸き上げを実行して需要家における電力の自家消費を促進できる。
この発明による電力制御方法も同様の作用効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施の形態に係る電力システムの構成例を示すブロック図である。
実施の形態に係る昼間シフト沸き上げ運転が可能な時間とスキマ沸き上げ運転が可能な時間の例を示す説明図である。
実施の形態1において電力制御部が実行する処理の例を示す第1のフローチャートである。
実施の形態1において電力制御部が実行する処理の例を示す第2のフローチャートである。
実施の形態1において電力制御部が実行する処理の例を示す第3のフローチャートである。
実施の形態1において電力制御部が実行する処理の例を示す第4のフローチャートである。
図3に代えて実施の形態2において電力制御部が実行する処理の例を示すフローチャートである。
図5に代えて実施の形態2において電力制御部が実行する処理の例を示す第1のフローチャートである。
図5に代えて実施の形態2において電力制御部が実行する処理の例を示す第2のフローチャートである。
図6に代えて実施の形態2において電力制御部が実行する処理の例を示すフローチャートである。
図3に代えて実施の形態3において電力制御部が実行する処理の例を示すフローチャートである。
図5に代えて実施の形態3において電力制御部が実行する処理の例を示すフローチャートである。
図6に代えて実施の形態3において電力制御部が実行する処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いてこの発明をさらに詳述する。なお、以下の説明は、すべての点で例示であって、この発明を限定するものと解されるべきではない。
≪電力システムの構成例≫
まず、この実施の形態に係る電力システムの構成例を述べる。
図1は、この実施の形態に係る電力システムの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、この実施の形態に係る電力システム10は、太陽光発電装置11、貯湯式給湯装置12、電気機器13-1~13-n、パワーコンディショナ14(Power Conditioning Systemの頭文字をとってPCSとも呼ばれる)およびHEMS15を備え、外部の電力系統100と接続される。HEMS(Home Energy Management System)15は、電力システム10の電力を管理する装置である。HEMS15は、太陽光発電装置11の発電電力、貯湯式給湯装置12および電気機器13-1から電気機器13-nまでがそれぞれ使用する電力、蓄電池102の充放電、電力系統100との買電および売電を管理する。HEMS15は、ネットワークを介して外部のHEMSサーバ17と通信可能である。HEMSサーバ17は、気象庁やサービス事業者から気象情報を取得し、HEMS15に提供する。
【0010】
図1において、太陽光発電装置11が発電する電力をP
PV
、電気機器13-1~13-nが消費する電力をP
L1
~P
Ln
としている。また、貯湯式給湯装置12が消費する電力をP
L0
としている。さらに、パワーコンディショナの入出力電力をP
PCS
、電力系統からの送受電電力をP
s
で示している。太陽光発電装置11は、太陽電池モジュールを含み、その太陽電池モジュールが生成した直流電力をパワーコンディショナ14へ供給する。パワーコンディショナ14は、DC/DCコンバータ14Dにより、太陽光発電装置11から供給される直流電力を所定の電圧に変換し、インバータ14Vを介して電気機器13-1~13-nおよび電力系統100へ出力する。
(【0011】以降は省略されています)
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