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公開番号2025112667
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-01
出願番号2024007040
出願日2024-01-19
発明の名称解析方法
出願人株式会社SUBARU,国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
代理人弁理士法人青海国際特許事務所
主分類G01R 29/14 20060101AFI20250725BHJP(測定;試験)
要約【課題】空間に発生する放電を解析する。
【解決手段】解析方法は、解析空間内の電界強度分布を取得する静電界解析処理を行い、前記解析空間の各セルにおいて、電界強度が所定の第1電界閾値を超え、かつ、前記正電荷粒子密度が所定の上限値以下の条件を満たしたセルの前記負電荷粒子密度および前記正電荷粒子密度を増加させる増加処理を行い、前記解析空間の各セルの前記負電荷粒子密度および前記正電荷粒子密度を減少させる減少処理を行い、前記第1電極および前記第2電極のうち設定された電位が低い方の電極の表面の周囲のセルの前記負電荷粒子密度を増加させる負電荷粒子放出処理を行い、前記解析空間の各セルの電子を、前記解析空間内の電界強度分布に基づいて移動させることで、各セルの前記負電荷粒子密度を更新する移流処理を行い、前記静電界解析処理、前記増加処理、前記減少処理、前記負電荷粒子放出処理および前記移流処理を、繰り返し行う。
【選択図】図34
特許請求の範囲【請求項1】
第1電極と第2電極との間の空間に発生する放電を解析する解析方法であって、
静電界解析を行う解析空間を、複数のセルに分割し、
1つのセル内の負電荷を有する負電荷粒子の数を示す負電荷粒子密度、および、1つのセル内の正電荷を有する正電荷粒子の数を示す正電荷粒子密度を、前記解析空間の複数のセルに設定し、
前記解析空間に、前記第1電極および前記第2電極を配置し、前記第1電極に第1電位を設定するとともに前記第2電極に第2電位を設定し、
静電界解析により前記解析空間のセルごとに電界強度を導出することで、前記解析空間内の電界強度分布を取得する静電界解析処理を行い、
前記解析空間の各セルにおいて、電界強度が所定の第1電界閾値を超え、かつ、前記正電荷粒子密度が所定の上限値以下の条件を満たしたセルの前記負電荷粒子密度および前記正電荷粒子密度を、所定の第1係数によって増加させる増加処理を行い、
前記解析空間の各セルの前記負電荷粒子密度および前記正電荷粒子密度を、所定の第2係数によって減少させる減少処理を行い、
前記第1電極および前記第2電極のうち設定された電位が低い方の電極の表面の電界強度が、所定の第2電界閾値を超えた場合、前記解析空間における前記表面の周囲のセルの前記負電荷粒子密度を、所定の第3係数によって増加させる負電荷粒子放出処理を行い、
前記解析空間の各セルの負電荷粒子を、前記解析空間内の電界強度分布に基づいて移動させることで、各セルの前記負電荷粒子密度を更新する移流処理を行い、
前記静電界解析処理、前記増加処理、前記減少処理、前記負電荷粒子放出処理および前記移流処理を、繰り返し行う、解析方法。
続きを表示(約 270 文字)【請求項2】
前記静電界解析処理、前記増加処理、前記減少処理、前記負電荷粒子放出処理および前記移流処理を繰り返し行うことで、前記正電荷粒子密度が所定の第1判定閾値以上に変化したセルが、前記第1電極から前記第2電極まで繋がる旨の第1判定条件が満たされ、かつ、前記第1判定条件が満たされた後に、前記正電荷粒子密度が、前記第1判定閾値よりも高い所定の第2判定閾値以上に変化したセルが、前記解析空間内のいずれかにおいて発生する旨の第2判定条件が満たされると、放電が発生すると判定する判定処理をさらに行う、請求項1に記載の解析方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、空間に発生する放電を解析する解析方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、飛行中の航空機に落雷が発生し得ることが開示されている。特許文献1では、航空機の機体の各部に電界センサを設け、電界センサの検出結果に基づいて、航空機の表面電界強度の分布が導出され、その表面電界強度の分布を利用して航空機の姿勢制御を行うことで、落雷の影響が抑制されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2021-133860号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、航空機を含む様々な電気機器では、電気機器の各部の形状、または、各部間のギャップ長などによっては、電気機器の各部に起因して空間に放電が発生することがある。そのような放電を発生させないような電気機器を設計することを支援する技術が望まれている。
【0005】
そこで、本発明は、空間に発生する放電を解析可能な解析方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の一実施形態に係る解析方法は、
第1電極と第2電極との間の空間に発生する放電を解析する解析方法であって、
静電界解析を行う解析空間を、複数のセルに分割し、
1つのセル内の負電荷を有する負電荷粒子の数を示す負電荷粒子密度、および、1つのセル内の正電荷を有する正電荷粒子の数を示す正電荷粒子密度を、前記解析空間の複数のセルに設定し、
前記解析空間に、前記第1電極および前記第2電極を配置し、前記第1電極に第1電位を設定するとともに前記第2電極に第2電位を設定し、
静電界解析により前記解析空間のセルごとに電界強度を導出することで、前記解析空間内の電界強度分布を取得する静電界解析処理を行い、
前記解析空間の各セルにおいて、電界強度が所定の第1電界閾値を超え、かつ、前記正電荷粒子密度が所定の上限値以下の条件を満たしたセルの前記負電荷粒子密度および前記正電荷粒子密度を、所定の第1係数によって増加させる増加処理を行い、
前記解析空間の各セルの前記負電荷粒子密度および前記正電荷粒子密度を、所定の第2係数によって減少させる減少処理を行い、
前記第1電極および前記第2電極のうち設定された電位が低い方の電極の表面の電界強度が、所定の第2電界閾値を超えた場合、前記解析空間における前記表面の周囲のセルの前記負電荷粒子密度を、所定の第3係数によって増加させる負電荷粒子放出処理を行い、
前記解析空間の各セルの負電荷粒子を、前記解析空間内の電界強度分布に基づいて移動させることで、各セルの前記負電荷粒子密度を更新する移流処理を行い、
前記静電界解析処理、前記増加処理、前記減少処理、前記負電荷粒子放出処理および前記移流処理を、繰り返し行う。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、空間に発生する放電を解析することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、ストリーマ理論における放電の発生過程をデフォルメして表現した説明図である。
図2は、ストリーマ理論における放電の発生過程をデフォルメして表現した説明図である。
図3は、ストリーマ理論における放電の発生過程をデフォルメして表現した説明図である。
図4は、ストリーマ理論における放電の発生過程をデフォルメして表現した説明図である。
図5は、ストリーマ理論における放電の発生過程をデフォルメして表現した他の説明図である。
図6は、ストリーマ理論における放電の発生過程をデフォルメして表現した他の説明図である。
図7は、ストリーマ理論における放電の発生過程をデフォルメして表現した他の説明図である。
図8は、ストリーマ理論における放電の発生過程をデフォルメして表現した他の説明図である。
図9は、本実施形態の解析方法を実現するための解析装置の構成を示す概略図である。
図10は、負電極とされた第1電極の先端部の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図11は、負電極とされた第1電極の先端部の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図12は、負電極とされた第1電極の先端部の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図13は、負電極とされた第1電極の先端部の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図14は、負電極とされた第1電極の先端部の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図15は、正電極とされた第2電極の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図16は、正電極とされた第2電極の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図17は、正電極とされた第2電極の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図18は、正電極とされた第2電極の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図19は、正電極とされた第2電極の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図20は、正電極とされた第2電極の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図21は、正電極とされた第1電極の先端部の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図22は、正電極とされた第1電極の先端部の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図23は、正電極とされた第1電極の先端部の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図24は、正電極とされた第1電極の先端部の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図25は、正電極とされた第1電極の先端部の周囲の現象をモデル化した内容を説明する図である。
図26は、解析空間について説明する図である。
図27は、セル内の電子およびイオンの状態を説明する図である。
図28は、セル内の電子およびイオンの状態を説明する図である。
図29は、セル内の電子およびイオンの状態を説明する図である。
図30は、セル内の電子およびイオンの状態を説明する図である。
図31は、セル内の電子およびイオンの状態を説明する図である。
図32は、演算装置の動作を説明するフローチャートである。
図33は、前処理の流れを説明するフローチャートである。
図34は、解析実行処理の流れを説明するフローチャートである。
図35は、判定処理の流れを説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す具体的な寸法、材料、数値等は、発明の理解を容易にするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
【0010】
放電の理論的な説明の例として、ストリーマ理論が提案されている。以下、ストリーマ理論の概要を説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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