TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025110776
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-29
出願番号2024004815
出願日2024-01-16
発明の名称積層セラミック電子部品及びその製造方法
出願人太陽誘電株式会社
代理人個人
主分類H01G 4/30 20060101AFI20250722BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】 信頼性を向上することができる積層セラミック電子部品及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 積層セラミック電子部品は、複数の第1誘電体層と、前記複数の第1誘電体層より平均厚みが小さい複数の第2誘電体層と、複数の内部電極層とが積層された略直方体形状の積層体を有し、前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層は、前記内部電極層を介して交互に積層され、少なくとも1種類の希土類元素をそれぞれ含有し、前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度より高い。
【選択図】図3

特許請求の範囲【請求項1】
複数の第1誘電体層と、前記複数の第1誘電体層より平均厚みが小さい複数の第2誘電体層と、複数の内部電極層とが積層された略直方体形状の積層体を有し、
前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層は、前記内部電極層を介して交互に積層され、少なくとも1種類の希土類元素をそれぞれ含有し、
前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度より高いことを特徴とする積層セラミック電子部品。
続きを表示(約 2,500 文字)【請求項2】
前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度の1.08倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項3】
前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度の1.7倍以下であることを特徴とする請求項2に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項4】
前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層は、それぞれ、マグネシウム及びマンガンをさらに含有し、
前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素、前記マグネシウム、及び前記マンガンの濃度の合計は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素、前記マグネシウム、及び前記マンガンの濃度の合計の1.05倍以上であることを特徴とする請求項1に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項5】
前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素、前記マグネシウム、及び前記マンガンの濃度の合計は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素、前記マグネシウム、及び前記マンガンの濃度の合計の1.5倍以下であることを特徴とする請求項4に記載の積層セラミック電子部品。
【請求項6】
前記第1誘電体層に含まれるセラミック粒子の平均粒径は、前記第2誘電体層に含まれるセラミック粒子の平均粒径より大きいことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の積層セラミック電子部品。
【請求項7】
前記積層体には、さらに前記第2誘電体層より平均厚みが小さい複数の第3誘電体層が積層され、
前記第3誘電体層は、前記内部電極層を介して前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層の間に積層され、前記少なくとも1種類の希土類元素をそれぞれ含有し、
前記第3誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度は、前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度より高いことを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の積層セラミック電子部品。
【請求項8】
少なくとも1種類の希土類元素が添加されたセラミックスラリーを基材上に塗布することにより第1グリーンシートを形成する工程と、
前記第1グリーンシート上に第1内部電極パターンを形成する工程と、
前記セラミックスラリーを、前記第1グリーンシートより平均厚みが小さくなるように前記第1グリーンシート及び前記第1内部電極パターン上に塗布することにより第2グリーンシートを形成する工程と、
前記第2グリーンシート上に第2内部電極パターンを形成する工程と、
前記第1グリーンシート及び前記第2グリーンシートを前記基材から剥離する工程と、
複数組の前記第1グリーンシート及び前記第2グリーンシートを積層して圧着する工程と、
圧着された複数組の前記第1グリーンシート及び前記第2グリーンシートを積層方向に沿って複数個の積層体に分断する工程と、
前記積層体を焼成する工程とを有し、
前記第2グリーンシートを形成する工程において、前記第2グリーンシートの主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度が、前記第1グリーンシートの主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度より高くなるように、前記セラミックスラリーを調整することを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。
【請求項9】
少なくとも1種類の希土類元素が添加されたセラミックスラリーを基材上に塗布することにより第1グリーンシートを形成する工程と、
前記第1グリーンシート上に第1内部電極パターンを形成する工程と、
前記セラミックスラリーを、前記第1グリーンシートより平均厚みが小さくなるように前記第1グリーンシート及び前記第1内部電極パターン上に塗布することにより第2グリーンシートを形成する工程と、
前記第2グリーンシート上に第2内部電極パターンを形成する工程と、
前記セラミックスラリーを、前記第2グリーンシートより平均厚みが小さくなるように前記第2グリーンシート及び前記第2内部電極パターン上に塗布することにより第3グリーンシートを形成する工程と、
前記第3グリーンシート上に第3内部電極パターンを形成する工程と、
前記第1グリーンシート、前記第2グリーンシート、及び前記第3グリーンシートを前記基材から剥離する工程と、
複数組の前記第1グリーンシート、前記第2グリーンシート、及び前記第3グリーンシートを積層して圧着する工程と、
圧着された複数組の前記第1グリーンシート、前記第2グリーンシート、及び前記第3グリーンシートを積層方向に沿って複数個の積層体に分断する工程と、
前記積層体を焼成する工程とを有し、
前記第2グリーンシートを形成する工程において、前記第2グリーンシートの主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度が、前記第1グリーンシートの主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度より高くなるように、前記セラミックスラリーを調整し、
前記第3グリーンシートを形成する工程において、前記第3グリーンシートの主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度が、前記第2グリーンシートの主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度より高くなるように、前記セラミックスラリーを調整することを特徴とする積層セラミック電子部品の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、積層セラミック電子部品及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
積層セラミックコンデンサなどの積層セラミック電子部品に対する高容量化の要求に応じ、その積層数が増加するようにセラミック素体中の内部電極間の誘電体層の薄層化が進んでいる(例えば特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-9290号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、誘電体層を薄く形成する場合、例えば基材のPET(PolyethyleneTerephthalate)フィルムからグリーンシートを損傷せずに剥離することが難しいだけでなく、焼成時に誘電体層が急激に収縮することにより、誘電体層に隣接するサイドマージン部との収縮量の差が増加してセラミック素体にクラックが生じやすい。また、誘電体層が薄いほど、焼成時の誘電体層内の酸素空孔の移動により絶縁性が低下しやすく、信頼性が低下するおそれがある。
【0005】
そこで本発明は、上記課題に鑑みなされたものであり、信頼性を向上することができる積層セラミック電子部品及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の積層セラミック電子部品は、複数の第1誘電体層と、前記複数の第1誘電体層より平均厚みが小さい複数の第2誘電体層と、複数の内部電極層とが積層された略直方体形状の積層体を有し、前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層は、前記内部電極層を介して交互に積層され、少なくとも1種類の希土類元素をそれぞれ含有し、前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度より高いことを特徴とする。
【0007】
上記の積層セラミック電子部品において、前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度の1.08倍以上であってもよい。
【0008】
上記の積層セラミック電子部品において、前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素の濃度の1.7倍以下であってもよい。
【0009】
上記の積層セラミック電子部品において、前記第1誘電体層及び前記第2誘電体層は、それぞれ、マグネシウム及びマンガンをさらに含有し、前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素、前記マグネシウム、及び前記マンガンの濃度の合計は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素、前記マグネシウム、及び前記マンガンの濃度の合計の1.05倍以上であってもよい。
【0010】
上記の積層セラミック電子部品において、前記第2誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素、前記マグネシウム、及び前記マンガンの濃度の合計は、前記第1誘電体層の主成分のセラミックに対する前記少なくとも1種類の希土類元素、前記マグネシウム、及び前記マンガンの濃度の合計の1.5倍以下であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

テイ・エス テック株式会社
車両用内装部材
1か月前
日本電気株式会社
取付構造及び半導体部品
1か月前
日本精工株式会社
駆動装置
12日前
小野谷機工株式会社
タイヤのパンク確認装置
1か月前
ヤンマーホールディングス株式会社
圃場管理方法、圃場管理システム、及び圃場管理プログラム
3日前
JFEシビル株式会社
柱梁接合部の構造および柱梁接合部の設計方法
12日前
株式会社デンソー
粉体成膜装置および粉体成膜方法
28日前
ユナイテッド ステイツ スチール コーポレイション
金属管状製品のコラプス抵抗を向上させるための圧縮成形プロセス
17日前
日本ライフライン株式会社
カテーテルシャフトおよびカテーテル
2か月前
東邦チタニウム株式会社
真空アーク再溶解炉用の給電構造、真空アーク再溶解炉及びチタン系インゴットの製造方法
19日前
大崎電気工業株式会社
検査装置および検査方法
28日前
エイアー テスト システムズ
電子試験器
24日前
クラシエ株式会社
水中油型乳化組成物、およびふきとり用化粧料
1か月前
パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
端末、通信方法及び集積回路
24日前
セイコーエプソン株式会社
印刷装置
1か月前
国立大学法人北海道大学
ポリマー、オキセタン化合物、及び硬化性樹脂組成物
1か月前
JFE建材株式会社
セグメントピース、セグメントリング及びトンネル覆工体
1か月前
株式会社三共
遊技機
2か月前
DGSHAPE株式会社
切削加工機
1か月前
大王製紙株式会社
油性固形化粧料
26日前
セイコーエプソン株式会社
基板、および、液体収容容器
3日前
株式会社リコー
情報処理装置、契約管理方法、及びプログラム
3日前
まちなかMEセンター株式会社
生体情報管理システム
1か月前
株式会社LIXIL
洗面化粧台
18日前
四国化成工業株式会社
ベンゾオキサジン化合物及びその用途
17日前
メゾブラスト・インターナショナル・エスアーエールエル
脳梗塞からの機能回復
18日前
有限会社高田紙器製作所
紙製洗濯バサミ
18日前
信越化学工業株式会社
非水系電解質及び非水電解質二次電池
24日前
株式会社OGX
スチームトラップ
11日前
レノボ・シンガポール・プライベート・リミテッド
情報処理装置、及び制御方法
1か月前
株式会社デンソーテン
運転評価システム、車載装置、情報処理装置及び運転評価方法
11日前
アイマックス コーポレイション
映画発光スクリーンと音響システム
7日前
NECプラットフォームズ株式会社
移動費清算システム、移動費清算方法及びプログラム
21日前
住友ゴム工業株式会社
タイヤ用ゴム組成物及びタイヤ
1か月前
ディズニー エンタープライゼス インコーポレイテッド
マルチソース機械学習モデルベースの人工知能キャラクターの訓練と発達
7日前
セイコーエプソン株式会社
印刷装置および印刷方法
24日前
続きを見る