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公開番号2025107106
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-17
出願番号2024000907
出願日2024-01-06
発明の名称メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラム
出願人KDDI株式会社
代理人フェリシテ弁理士法人
主分類H04N 19/52 20140101AFI20250710BHJP(電気通信技術)
要約【課題】復号済みの隣接頂点を探索せず、参照フレームそのものを再利用することにより計算量を削減すること。
【解決手段】本発明に係るメッシュ復号装置200において、インター復号部202Eは、各頂点に隣接する復号済みの頂点のリストである隣接頂点リストを参照して、復号対象の頂点に隣接する復号済みの頂点の動きベクトルの全部又は一部を平均することによって、復号対象の頂点の動きベクトルの予測値を算出する動きベクトル予測部202E3を備え、動きベクトル予測部202E3は、現フレームにおける隣接頂点リストとして参照フレームにおける隣接頂点リストを再利用する。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
メッシュ復号装置であって、
インターフレームのビットストリームから復号した動きベクトルと、参照フレームにおいて復号対象の頂点に対応する頂点の座標とを加算することで、前記復号対象の頂点の座標を復号するインター復号部を備え、
前記インター復号部は、各頂点に隣接する復号済みの頂点のリストである隣接頂点リストを参照して、前記復号対象の頂点に隣接する復号済みの頂点の動きベクトルの全部又は一部を平均することによって、前記復号対象の頂点の動きベクトルの予測値を算出する動きベクトル予測部を備え、
前記動きベクトル予測部は、現フレームにおける前記隣接頂点リストとして、前記参照フレームにおける前記隣接頂点リストを再利用することを特徴とするメッシュ復号装置。
続きを表示(約 1,800 文字)【請求項2】
前記動きベクトル予測部は、前記参照フレームにおける各頂点と前記現フレームにおける各頂点とが1対1の対応関係を有しており、前記参照フレームにおける各頂点の復号順及び前記現フレームにおける各頂点の復号順が同じであり、且つ、前記参照フレームにおいて最大利用数までピックアップされた復号済みの頂点を含む前記隣接頂点リストが既に保存されているという条件が満たされる場合、前記参照フレームにおける前記隣接頂点リストを、前記現フレームにおける前記隣接頂点リストとして再利用することを特徴とする請求項1に記載のメッシュ復号装置。
【請求項3】
前記動きベクトル予測部は、
前記参照フレームが復号された際に、前記参照フレームがPフレーム又はSフレームである場合、前記参照フレームにおける前記隣接頂点リストを特定バッファに保存し、
前記現フレームが復号される際に、前記参照フレームのタイプがPフレーム又はSフレームである場合、前記特定バッファに保存されている前記隣接頂点リストを、前記現フレームにおける前記隣接頂点リストとして再利用することを特徴とする請求項2に記載のメッシュ復号装置。
【請求項4】
前記動きベクトル予測部は、前記特定バッファに複数のフレームにおける前記最大利用数までピックアップされた復号済みの頂点を含む前記隣接頂点リストが保存されている場合、前記参照フレームに対応する前記フレームにおける前記隣接頂点リストを、前記現フレームにおける前記隣接頂点リストとして再利用することを特徴とする請求項3に記載のメッシュ復号装置。
【請求項5】
前記動きベクトル予測部は、復号された前記参照フレームを保存する参照フレームバッファに対する操作を、前記特定バッファに対する操作を適用することを特徴とする請求項3に記載のメッシュ復号装置。
【請求項6】
前記動きベクトル予測部は、前記条件に加えて、更に前記参照フレームが復号順で前記現フレームの直前フレームであるという条件が満たされる場合に、前記参照フレームにおける前記隣接頂点リストを、前記現フレームにおける前記隣接頂点リストとして再利用することを特徴とする請求項2に記載のメッシュ復号装置。
【請求項7】
前記動きベクトル予測部は、前記参照フレームが復号された際に、前記参照フレームがPフレーム又はSフレームである場合、前記直前フレームにおける隣接頂点リストのみを特定バッファに保存することを特徴とする請求項6に記載のメッシュ復号装置。
【請求項8】
メッシュ復号方法であって、
インターフレームのビットストリームから復号した動きベクトルと、参照フレームにおいて復号対象の頂点に対応する頂点の座標とを加算することで、前記復号対象の頂点の座標を復号する工程を有し、
前記工程において、
各頂点に隣接する復号済みの頂点のリストである隣接頂点リストを参照して、前記復号対象の頂点に隣接する復号済みの頂点の動きベクトルの全部又は一部を平均することによって、前記復号対象の頂点の動きベクトルの予測値を算出し、
現フレームにおける前記隣接頂点リストとして、前記参照フレームにおける前記隣接頂点リストを再利用することを特徴とするメッシュ復号方法。
【請求項9】
コンピュータを、メッシュ復号装置として機能させるプログラムであって、
前記メッシュ復号装置は、
インターフレームのビットストリームから復号した動きベクトルと、参照フレームにおいて復号対象の頂点に対応する頂点の座標とを加算することで、前記復号対象の頂点の座標を復号するインター復号部を備え、
前記インター復号部は、各頂点に隣接する復号済みの頂点のリストである隣接頂点リストを参照して、前記復号対象の頂点に隣接する復号済みの頂点の動きベクトルの全部又は一部を平均することによって、前記復号対象の頂点の動きベクトルの予測値を算出する動きベクトル予測部を備え、
前記動きベクトル予測部は、現フレームにおける前記隣接頂点リストとして、前記参照フレームにおける前記隣接頂点リストを再利用することを特徴とするプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、メッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラムに関する。
続きを表示(約 4,000 文字)【背景技術】
【0002】
非特許文献1又は非特許文献4には、非特許文献5のフレームワークに従って、非特許文献2又は3を用いてメッシュを符号化する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Khaled Mammou, Jungsun Kim, Alexis M Tourapis, Dimitri Podborski, and Krasimir Kolarov, “[V-CG] Apple’s Dynamic Mesh Coding CfP Response,” April 2022, ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 7 m59281.
Google Draco、2022年5月26日アクセス[Online]、https://google.github.io/draco
Jean-Eudes Marvie, Olivier Mocquard, “[V-DMC][EE4.4-related] An efficient EdgeBreaker implementation,” April 2023, ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 7 m63344.
“WD 5.0 of V-DMC,” Oct. 2023, ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 7 N00744.
“Information technology - Coded Representation of Immersive Media - Part 5: Visual Volumetric Video-based Coding (V3C) and Video-based Point Cloud Compression (V-PCC),” ISO/IEC JTC 1/SC 29/WG 7, ISO/IEC 23090-5:2021(2E).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、インター予測符号化において動きベクトル予測値を算出する復号済みの隣接頂点を毎回に探索する重い計算量が必要であるという問題点があった。 そこで、本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、上述の復号済みの隣接頂点を探索せず、参照フレームそのものを再利用することにより計算量を削減することができるメッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1の特徴は、メッシュ復号装置であって、インターフレームのビットストリームから復号した動きベクトルと、参照フレームにおいて復号対象の頂点に対応する頂点の座標とを加算することで、前記復号対象の頂点の座標を復号するインター復号部を備え、前記インター復号部は、各頂点に隣接する復号済みの頂点のリストである隣接頂点リストを参照して、前記復号対象の頂点に隣接する復号済みの頂点の動きベクトルの全部又は一部を平均することによって、前記復号対象の頂点の動きベクトルの予測値を算出する動きベクトル予測部を備え、前記動きベクトル予測部は、現フレームにおける前記隣接頂点リストとして、前記参照フレームにおける前記隣接頂点リストを再利用することを要旨とする。
【0006】
本発明の第2の特徴は、メッシュ復号方法であって、インターフレームのビットストリームから復号した動きベクトルと、参照フレームにおいて復号対象の頂点に対応する頂点の座標とを加算することで、前記復号対象の頂点の座標を復号する工程を有し、前記工程において、各頂点に隣接する復号済みの頂点のリストである隣接頂点リストを参照して、前記復号対象の頂点に隣接する復号済みの頂点の動きベクトルの全部又は一部を平均することによって、前記復号対象の頂点の動きベクトルの予測値を算出し、現フレームにおける前記隣接頂点リストとして、前記参照フレームにおける前記隣接頂点リストを再利用することを要旨とする。
【0007】
本発明の第3の特徴は、コンピュータを、メッシュ復号装置として機能させるプログラムであって、前記メッシュ復号装置は、インターフレームのビットストリームから復号した動きベクトルと、参照フレームにおいて復号対象の頂点に対応する頂点の座標とを加算することで、前記復号対象の頂点の座標を復号するインター復号部を備え、前記インター復号部は、各頂点に隣接する復号済みの頂点のリストである隣接頂点リストを参照して、前記復号対象の頂点に隣接する復号済みの頂点の動きベクトルの全部又は一部を平均することによって、前記復号対象の頂点の動きベクトルの予測値を算出する動きベクトル予測部を備え、前記動きベクトル予測部は、現フレームにおける前記隣接頂点リストとして、前記参照フレームにおける前記隣接頂点リストを再利用することを要旨とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、復号済みの隣接頂点を探索せず、参照フレームそのものを再利用することにより計算量を削減することができるメッシュ復号装置、メッシュ復号方法及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、一実施形態に係るメッシュ処理システム1の構成の一例を示す図である。
図2は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の機能ブロックの一例を示す図である。
図3Aは、基本メッシュ及び細分割メッシュの一例を示す図である。
図3Bは、基本メッシュ及び細分割メッシュの一例を示す図である。
図4は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202の機能ブロックの一例を示す図である。
図5は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のイントラ復号部202Bの機能ブロックの一例を示す図である。
図6は、Pフレームの基本メッシュの頂点とIフレームの基本メッシュの頂点との間の対応関係の一例を示す図である。
図7は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のインター復号部202Eの機能ブロックの一例を示す図である。
図8は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のインター復号部202Eの動きベクトル予測部202E3による復号対象の頂点のMVPの算出方法の一例を説明するための図である。
図9は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のインター復号部202Eの動きベクトル予測部202E3の動作の一例を示すフローチャートを示す。
図10Aは、メッシュに対する復号順の一例を示す図である。
図10Bは、復号対象の頂点の周りにある頂点のリストの一例である。
図11は、復号済みの動きベクトル数と復号対象の頂点の周りにある頂点の数との関係を示す統計データの一例を示す図である。
図12は、Worst caseの一例を説明するための図である。
図13は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のインター復号部202Eの変更例2について説明するための図である。
図14は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のインター復号部202Eの変更例2について説明するための図である。
図15は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のインター復号部202Eの変更例3について説明するための図である。
図16は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202の変更例1の機能ブロックの変更例を示す図である。
図17は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202の変更例1について説明するための図である。
図18は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のメッシュバッファ部202Cについて説明するための図である。
図19は、一実施形態に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202のメッシュバッファ部202Cについて説明するための図である。
図20は、変更例2に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202の変更例について説明するための図である。
図21は、変更例2に係るメッシュ復号装置200の基本メッシュ復号部202の変更例について説明するための図である。
図22は、NALヘッダの一例を示す図である。
図23は、各フレームでサブメッシュの数が変動するケースの一例を示す図である。
図24は、フレーム間で対応するサブメッシュが異なるSubmeshIDを有するケースの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態における構成要素は、適宜、既存の構成要素等との置き換えが可能であり、また、他の既存の構成要素との組み合わせを含む様々なバリエーションが可能である。したがって、以下の実施形態の記載をもって、特許請求の範囲に記載された発明の内容を限定するものではない。
(【0011】以降は省略されています)

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