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公開番号2025104535
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-10
出願番号2023222413
出願日2023-12-28
発明の名称止血器具
出願人テルモ株式会社
代理人IBC一番町弁理士法人
主分類A61B 17/135 20060101AFI20250703BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】拡張部から流体を複数回に亘って減圧するような場合においても減圧操作の都度、所望量の流体を容易かつ正確に排出させることができる止血器具を提供する。
【解決手段】止血器具100は、流体を注入することにより拡張する拡張部130と、拡張部に接続された1つ又は複数のチューブ160と、チューブに設けられ、チューブを介して拡張部の内部へ流体注入を行うための注入部170と、チューブを介して拡張部と接続され、拡張部の内部に注入された流体を拡張部の外部へ移動可能にする複数の容器部180と、チューブに接続され、拡張部と容器部の連通状態及び非連通状態を可逆的に切り替え可能な流路切替部190と、を有し、複数の容器部のうちの少なくとも1つは、注入部と拡張部との間に設けられ、流路切替部は、拡張部とそれぞれの容器部との間に設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
肢体の止血すべき部位に巻き付けることが可能な可撓性を備える帯体と、
前記帯体を前記肢体に巻き付けた状態で固定する固定部と、
前記帯体に連結され、流体を注入することにより拡張する拡張部と、
前記拡張部に接続された1つ又は複数のチューブと、
前記チューブに設けられ、前記チューブを介して前記拡張部の内部へ流体注入を行うための注入部と、
前記チューブを介して前記拡張部と接続され、前記拡張部の内部に注入された流体を前記拡張部の外部へ移動可能にする複数の容器部と、
前記チューブに接続され、前記拡張部と前記容器部の連通状態及び非連通状態を可逆的に切り替え可能な流路切替部と、を有し、
複数の前記容器部のうちの少なくとも1つは、前記注入部と前記拡張部との間に設けられ、
前記流路切替部は、前記拡張部とそれぞれの前記容器部との間に設けられている、ことを特徴とする止血器具。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記チューブは、
前記注入部が接続された注入用チューブと、
少なくとも一つの分岐部と、
前記分岐部から延びる分岐チューブと、
前記注入用チューブ及び前記分岐チューブのそれぞれに少なくとも1つずつ接続された前記容器部及び前記流路切替部と、を有する、請求項1に記載の止血器具。
【請求項3】
前記容器部は、流体を保持可能な内腔を備える可撓性部材によって構成されている、請求項1に記載の止血器具。
【請求項4】
複数の前記容器部の内部容積はいずれも等しい、請求項1に記載の止血器具。
【請求項5】
複数の前記容器部の合計容積は前記拡張部の内部容積よりも小さい、請求項1に記載の止血器具。
【請求項6】
前記分岐部は、前記チューブに2つ以上設けられており、
前記分岐チューブは、前記分岐部の数に対応させて複数設けられており、
複数の前記分岐チューブのそれぞれには少なくとも1つの前記容器部及び少なくとも1つの前記流路切替部が接続されている、請求項2に記載の止血器具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、止血器具に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、腕の橈骨動脈等の血管を穿刺し、穿刺部位にイントロデューサーシースを導入し、イントロデューサーシースの内腔を介してカテーテル等を血管等の病変部に挿入して、経皮的に治療・検査などが行われている。このような方法を行った場合、イントロデューサーシースを抜去した後の穿刺部位を止血する必要がある。
【0003】
上記の止血を行うための医療器具として、腕の穿刺部位に巻き付けるための帯体と、帯体を穿刺部位に巻き付けた状態で固定する固定部と、流体を注入することにより拡張して、穿刺部位を圧迫するように構成された拡張部と、を備える止血器具が知られている。
【0004】
上記の止血器具を使用した止血方法において、長時間に亘る穿刺部位の圧迫による血管閉塞などの合併症を回避するために、止血を行っている最中に所定の減圧プロトコルにしたがって拡張部が穿刺部位に対して付与する圧迫力を複数回に亘って段階的に低下させる減圧操作を行うことがある。
【0005】
上記のような止血方法に関連して、例えば特許文献1には拡張部に注入した流体の漏洩を防止する逆止弁付きの注入部を備える止血器具が開示されている。医師や看護師(以下、「術者」とする)は、拡張部を収縮させて圧迫力を低下させる際、注入部にシリンジ等の注入器具を接続し、逆止弁を開く。術者は、逆止弁を開いた状態で注入器具の押し子を操作することにより拡張部から流体を排出させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-202231号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の止血器具を使用して止血を行う場合、術者は、拡張部から流体を排出させる減圧操作を行う度に注入部に注入器具を接続する必要がある。また、術者は、所望量の流体の排出を実現するために、減圧操作を行う度に注入器具の押し子の移動量を正確に調整するように細心の注意を払わなければならない。したがって、特許文献1の止血器具を使用した止血方法では、前述したように減圧プロトコルにしたがって複数回に亘って減圧操作を行う場合、術者の負担が過大になるばかりではなく、医療現場における臨床サービスの効率性の低下も招いてしまう。
【0008】
本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、拡張部から流体を複数回に亘って減圧するような場合においても、減圧操作の都度、所望量の流体を容易かつ適切に排出させることができる止血器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の上記目的は、下記の手段によって達成される。
【0010】
(1)
肢体の止血すべき部位に巻き付けることが可能な可撓性を備える帯体と、
前記帯体を前記肢体に巻き付けた状態で固定する固定部と、
前記帯体に連結され、流体を注入することにより拡張する拡張部と、
前記拡張部に接続された1つ又は複数のチューブと、
前記チューブに設けられ、前記チューブを介して前記拡張部の内部へ流体注入を行うための注入部と、
前記チューブを介して前記拡張部と接続され、前記拡張部の内部に注入された流体を前記拡張部の外部へ移動可能にする複数の容器部と、
前記チューブに接続され、前記拡張部と前記容器部の連通状態及び非連通状態を可逆的に切り替え可能な流路切替部と、を有し、
複数の前記容器部のうちの少なくとも1つは、前記注入部と前記拡張部との間に設けられ、
前記流路切替部は、前記拡張部とそれぞれの前記容器部との間に設けられている、ことを特徴とする止血器具。
(【0011】以降は省略されています)

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