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公開番号
2025102870
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-08
出願番号
2025055869,2022548644
出願日
2025-03-28,2021-02-10
発明の名称
大面積III族窒化物結晶及び基板、その製造方法、並びにその使用方法
出願人
エスエルティー テクノロジーズ インコーポレイテッド
,
SLT Technologies, Inc.
代理人
個人
,
個人
主分類
C30B
29/38 20060101AFI20250701BHJP(結晶成長)
要約
【課題】低い欠陥密度を有し、結晶成長プロセスを改善する技法によって形成される大面積III族金属窒化物基板とその成長方法を提供する。
【解決手段】結晶成長させることが可能な第1の表面と、第1の表面と反対側の第2の表面とを有し、ガリウム、アルミニウム、及びインジウムの少なくとも1つから選択されるIII族金属と、窒素と、を含む、少なくとも2つの結晶と、この少なくとも2つの結晶の少なくとも一部と直接又は間接的に接触し、ガリウムおよび窒素を含む多結晶部材で構成されるマトリクス部材と、を備え、マトリクス部材の少なくとも一部は上記の少なくとも2つの結晶の間にも位置する。
【選択図】図19G
特許請求の範囲
【請求項1】
結晶成長させることが可能な第1の表面と、前記第1の表面と反対側の第2の表面とを有し、ガリウム、アルミニウム、及びインジウムの少なくとも1つから選択されるIII族金属と、窒素と、を含む、少なくとも2つの結晶と、
前記少なくとも2つの結晶の少なくとも一部と直接的または間接的に接触し、ガリウムおよび窒素を含む多結晶部材で構成されるマトリクス部材と、を備え、
前記マトリクス部材の少なくとも一部は前記少なくとも2つの結晶の間にも位置する、窒化物基板。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記マトリクス部材は、前記少なくとも2つの結晶の前記第2の表面と直接的または間接的に接触する多孔質部材を有する、請求項1に記載の窒化物基板。
【請求項3】
前記多孔質部材は、厚み方向に貫通する貫通孔を有し、前記多結晶部材が前記多孔質部材の前記貫通孔内に位置して、前記第2の表面と直接的または間接的に接触する、請求項2に記載の窒化物基板。
【請求項4】
前記少なくとも2つの結晶の間隔は、前記多孔質部材の前記貫通孔の幅よりも小さい、請求項3に記載の窒化物基板。
【請求項5】
前記少なくとも2つの結晶の間隔は、前記結晶の横幅よりも小さい、請求項1から4のいずれか1項に記載の窒化物基板。
【請求項6】
前記マトリクス部材は、前記少なくとも2つの結晶よりも外側に位置する保持部材をさらに有する、請求項1から5のいずれか1項に記載の窒化物基板。
【請求項7】
前記少なくとも2つの結晶は、ウルツ鉱結晶構造を有し、第1の方向に10ミリメートルを超える最大寸法及び前記第1の方向に直交する第2の方向に4ミリメートルを超える最大寸法を有する第1の表面、10
1
cm
-2
から1×10
6
cm
-2
の間の貫通転位の平均濃度、10
3
cm
-1
未満の積層欠陥の平均濃度、200秒角未満の対称X線ロッキングカーブ半値全幅を含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の窒化物基板。
【請求項8】
前記少なくとも2つの結晶の各々は、前記第1の表面の結晶学的ミスカットの大きさが0.5度以内に等しく、かつ、前記第1の表面の結晶学的ミスカットの方向が10度以内に等しい、請求項1から7のいずれか1項に記載の窒化物基板。
【請求項9】
前記少なくとも2つの結晶は、第1の結晶および第2の結晶を有し、
前記第1の結晶の第1の表面の結晶方位と前記少なくとも2つの結晶の前記第2の結晶の第1の表面の結晶方位との間の極性方位差角度γが約0.005度超かつ約0.2度未満であり、前記第1及び第2の種結晶の前記第1の表面の結晶方位間の方位角の方位差角度α及びβが約0.01度超かつ約1度未満である、請求項1から8のいずれか1項に記載の窒化物基板。
【請求項10】
前記マトリクス部材は、40ミリメートルを超える最大寸法を有する、請求項1から9のいずれか1項に記載の窒化物基板。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、ガリウム含有窒化物基板を製造するための材料を処理する技法、並びに光電子デバイス及び電子デバイスにおけるこれらの基板の利用に関する。より詳細には、本開示の実施形態は、処理技法の組合せを使用して大面積の結晶及び基板を成長させる技法を含む。なお、本出願は、2021年2月10日に出願された特願2022-548644号の分割出願である。
続きを表示(約 4,800 文字)
【背景技術】
【0002】
窒化ガリウム(GaN)をベースとした光電子デバイス及び電子デバイスは、商業的に非常に重要である。しかしながら、これらのデバイスの品質及び信頼性は、高い欠陥レベル、特に貫通転位、結晶粒界、及びデバイスの半導体層の歪みより危険にさらされる。貫通転位は、サファイア又は炭化ケイ素などの非GaN基板に対するGaNベースの半導体層の格子不整合から生じる可能性がある。結晶粒界は、エピタキシャルに過成長した層のコアレッセンスフロントから生じる可能性がある。追加の欠陥は、層の成長の詳細に応じて、熱膨張の不整合、不純物、傾斜境界から生じる可能性がある。
【0003】
欠陥の存在は、エピタキシャルに成長した層に悪影響を及ぼす。このような影響には、電子デバイス性能の低下が含まれる。これらの欠陥を克服するために、欠陥の集中及び/又は影響を低減するために複雑かつ退屈な製造プロセスを必要とする技法が提案されている。窒化ガリウム結晶のためのかなりの数の従来式の成長方法が提案されてきたが、依然として制限が存在する。すなわち、従来の方法は、費用効果が高く、効率的になるように改善する価値がある。
【0004】
大面積窒化ガリウム結晶の成長において進歩が見られ、ヘテロエピタキシャルなGaN層よりも欠陥レベルがかなり低くなった。しかしながら、大面積のGaN基板を成長させるためのほとんどの技法は、サファイア又はGaAsなどの非GaN基板上へのGaNの堆積を包含する。この手法は、概して、厚いブールの表面に貫通転位を10
5
~10
7
cm
-2
の平均濃度で生じさせ、大きい反り、応力、及び歪みを生じさせる。濃度が低下した貫通転位が、多くの用途にとって望ましい。反り、応力、及び歪みは、ブールをスライスしてウエハにする際の歩留まりを低下させ、下流の処理中にウエハに亀裂を生じやすくする可能性があり、デバイスの信頼性及び寿命に悪影響を及ぼす可能性もある。反り、応力、及び歪みの別の結果は、m面及び半極性方向での成長中に、アンモノサーマル成長などの平衡に近い技法によってさえ、かなりの濃度の積層欠陥が生成される可能性があることである。加えて、亀裂の形成、複数の結晶学的ドメインなどに起因して、c面成長の品質が不十分である可能性がある。2インチを超える基板を製造する能力は、非極性又は半極性の結晶方位を有する大面積GaN基板を製造する能力と同様に、現在は非常に制限されている。ほとんどの大面積基板は、比較的高価な水素化物気相エピタキシー(HVPE)などの気相法によって製造される。可能な限り迅速に大面積及び低貫通転位密度も達成しつつ、より安価な方法が望まれている。
【0005】
アンモノサーマル結晶成長は、GaNブールを製造する手段として、HVPEよりも多くの利点を有している。しかしながら、アンモノサーマルGaN結晶成長プロセスの性能は、種結晶のサイズ及び品質に大いに依存しうる。HVPEによって製造された種結晶は上記制限の多くを被る可能性があり、アンモノサーマルで成長させた結晶は広く利用できるわけではない。
【0006】
従来の技法は、タイル化法によって単純なGaN種結晶をより大きい化合物結晶へと融合する方法を提案してきた。従来の方法の幾つかは、水素化物気相エピタキシー(HVPE)によって成長させた単純なGaN種結晶を使用し、単純な結晶の縁部を傾斜角度で研磨して急速に成長する方向に融合させることを包含する。従来の方法の多く又はほとんどは、種結晶を結合するための結晶成長方法としてHVPEを使用している。しかしながら、このような従来の技法には制限がある。典型的には、例えば、従来の技法は、融合した単純な種結晶間の極方向及び方位角の両方の結晶方位の精度が指定されておらず、また、基本シード結晶間の高精度の結晶学的位置を生成し、単純な種結晶の融合に起因する欠陥を最小限に抑えることができる方法も提供されていない。アンモノサーマルGaNは通常、HVPE GaNの格子定数とは少なくともわずかに異なる格子定数を有している。格子定数にわずかな不整合が存在するだけでも、特にタイル化と合体が包含されている場合には、HVPE種結晶上でアンモノサーマルで成長させた結晶に応力及び亀裂を生じさせる可能性がある。さらには、1つ以上のHVPE種結晶上に形成されたアンモノサーマルで成長させた結晶のその後の鋸切断又は研磨中に、亀裂が発生する可能性がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
少なくとも上記の問題に起因して、低い欠陥密度を有し、結晶成長プロセスを改善する技法によって形成される基板が必要とされている。また、上記から、結晶成長を改善する技法が非常に望まれていることが分かる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の実施形態は、自立型III族金属窒化物結晶を含む。自立型結晶は、ウルツ鉱結晶構造、第1の方向に40ミリメートルを超える最大寸法を有する第1の表面、10
3
cm
-1
未満の積層欠陥の平均濃度;10
1
cm
-2
から10
6
cm
-2
の間の貫通転位の平均濃度を含み、ここで、第1の表面の貫通転位の平均濃度は、第1の方向に少なくとも2倍、周期的に変化し、第1の方向の変動の周期は5マイクロメートルから20ミリメートルの間であり、ミスカット角度は、第1の方向に沿って結晶の第1の表面の中央80%において0.1度以下で、かつ第1の方向に直交する第2の方向に沿って結晶の第1の表面の中央80%において0.1度以下で変動する。第1の表面は複数の第1の領域を含み、該複数の第1の領域の各々は貫通転位の局所的にほぼ線形のアレイを5cm
-1
から10
5
cm
-1
の間の濃度で有しており、第1の表面はさらに、複数の第2の領域を含み、該複数の第2の領域の各々は、複数の第1の領域の隣接する対の間に配置され、かつ10
5
cm
-2
未満の貫通転位の濃度と10
3
cm
-1
未満の積層欠陥の濃度とを有しており、第1の表面はさらに、複数の第3の領域を含み、該複数の第3の領域の各々は、複数の第2の領域の1つの中に又は隣接する第2の対の間に配置され、かつ10マイクロメートルから500マイクロメートルの間の最小寸法と10
3
cm
-2
から10
8
cm
-2
の間の濃度の貫通転位とを有している。
【0009】
本開示の実施形態は、少なくとも2つのドメインを含む、自立型III族金属窒化物結晶を含む。少なくとも2つのドメインの各々は、ガリウム、アルミニウム、及びインジウムから選択されるIII族金属、又はそれらの組合せと、窒素とを含む。少なくとも2つのドメインの各々は、ウルツ鉱結晶構造を有し、また、第1の方向に10ミリメートルを超える最大寸法、10
1
cm
-2
から1×10
6
cm
-2
の間の貫通転位の平均濃度、10
3
cm
-1
未満の積層欠陥の平均濃度、200秒角未満の対称X線ロッキングカーブ半値全幅、10
17
cm
-3
を超えるHの不純物濃度、並びに較正された二次イオン質量分析法によって定量化して10
15
cm
-3
を超えるLi、Na、K、F、CI、Br、及びIのうちの少なくとも1つの不純物濃度を有する、第1の表面を含む。第1の表面上のドメインの第1の表面内の貫通転位の濃度は、第1の方向に少なくとも2倍、周期的に変化することができ、第1の方向における変化の周期は5マイクロメートルから5ミリメートルの間である。第1の表面は、複数の第1の領域を含み、該複数の第1の領域の各々は、5cm
-1
から10
5
cm
-1
の間の濃度で、貫通転位の局所的にほぼ線形のアレイを有する。第1の表面は、複数の第2の領域をさらに含むことができ、該複数の第2の領域の各々は、複数の第1の領域の隣接する対の間に配置されており、かつ10
5
cm
-2
未満の貫通転位濃度、及び10
3
cm
-1
未満の積層欠陥濃度を有する。第1の表面は、複数の第1の領域をさらに含み、該複数の第3の領域の各々は、複数の第2の領域のうちの1つ又は第2の領域の隣接する対の間に配置されており、10マイクロメートルから500マイクロメートルの間の最小寸法、並びに10
1
cm
-2
から10
6
cm
-2
の間の濃度の貫通転位を有している。自立型III族金属窒化物結晶は、40ミリメートルを超える第1の方向における最大寸法を有し、結晶学的ミスカットは、第1の方向に沿って結晶の中央80%にわたって2つの直交する方向において0.2度以下で、並びに第1の方向に直交する第2の方向に沿って結晶の中央80%にわたって2つの直交する方向において0.1度以下で変動し、少なくとも2つのドメインは、約50cm
-1
から約5×10
5
cm
-1
の間の線形密度で転位の線によって分離され、第1のドメインと第2のドメインとの間の極性方位差角度γは約0.005度超かつ約0.2度未満であり、方位差角度α及びβは、約0.01度超かつ約1度未満である。
【0010】
本開示の実施形態は、結晶成長装置内の少なくとも2つの種結晶のタイル状アレイ上でバルク結晶成長プロセスを実施することを含む、化合物III族金属窒化物結晶を形成する方法を含み、ここで、バルク結晶成長プロセスは、第1の種結晶の第1の表面から成長させたバルク結晶層と第2の種結晶の第1の表面から成長させたバルク結晶層とを融合させて化合物結晶を形成し、第1の種結晶の第1の表面の結晶方位と第2の種結晶の第1の表面の結晶方位との間の極性方位差角度γは約0.005度超かつ約0.2度未満であり、第1及び第2の種結晶の第1の表面の結晶方位間の方位角の方位差角度α及びβは約0.01度超かつ約1度未満であり、及び種結晶の各々は、ガリウム、アルミニウム、及びインジウムのうちの少なくとも1つと窒素とを含み、かつウルツ鉱結晶構造及び少なくとも5ミリメートルの最大寸法を有している。幾つかの実施形態では、バルク結晶成長プロセスは第1の温度で行われ、少なくとも2つの種結晶のタイル状アレイは、バルク結晶成長プロセス中、機械的固定具の第1の表面に位置付けられ、この機械的固定具は、少なくともバッキングプレート部材とクランプ部材とを含み、それらの各々は、室温から第1の温度の範囲にわたって平均された、少なくとも2つの種結晶の熱膨張係数の80%から99%の間にある熱膨張係数を有し、この熱膨張係数は、第1の表面に平行な面で測定される。
(【0011】以降は省略されています)
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