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公開番号2025101532
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023218446
出願日2023-12-25
発明の名称ポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程
出願人盛勢環球系統科技股分有限公司
代理人個人,個人,個人
主分類C08J 11/08 20060101AFI20250630BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】コストを低減可能で、潜在的環境問題も回避できるポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程を提供する。
【解決手段】(1)調製ステップ:プラスチックを含む材料を用意するステップであって、プラスチックを含む前記材料は、プラスチック成分を含み、前記プラスチック成分は、ポリ塩化ビニル(PVC)を含むステップ、(2)混合ステップ:プラスチックを含む前記材料と溶媒を混合し、第1の混合物を得るステップであって、前記プラスチック成分は前記溶媒に可溶性であるステップ、(3)溶解ステップ:第1の混合物を20℃~110℃の温度で撹拌して、前記プラスチック成分を前記溶媒に溶解し、それにより、溶解液を得るステップ、及び(4)分離ステップ:減圧下で前記溶解液から前記溶媒を分離し、前記プラスチック成分を得るステップ、を含む、ポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程とする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
ポリ塩化ビニル(PVC)のためのプラスチックリサイクル工程であって、
(1)調製ステップ:プラスチックを含む材料を用意するステップであって、プラスチックを含む前記材料は、プラスチック成分を含み、前記プラスチック成分は、ポリ塩化ビニル(PVC)を含むステップ、
(2)混合ステップ:プラスチックを含む前記材料と溶媒を混合し、第1の混合物を得るステップであって、前記プラスチック成分は前記溶媒に可溶性であるステップ、
(3)溶解ステップ:第1の混合物を20℃~110℃の温度で撹拌して、前記プラスチック成分を前記溶媒に溶解し、それにより、溶解液を得るステップ、及び
(4)分離ステップ:減圧下で前記溶解液から前記溶媒を分離し、前記プラスチック成分を得るステップ、を含む、ポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程。
続きを表示(約 960 文字)【請求項2】
前記分離ステップは、保温ステップ:溶解液を40℃~110℃の温度に保持するステップ、を更に含むことを特徴とする、請求項1に記載のポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程。
【請求項3】
前記溶媒は、ブタノン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン又はこれらの組み合わせを含むことを特徴とする、請求項1に記載のポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程。
【請求項4】
前記溶媒は、ブタノン、シクロヘキサノンを含むことを特徴とする、請求項3に記載のポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程。
【請求項5】
前記溶解ステップの温度は、68℃~72℃であることを特徴とする、請求項4に記載のポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程。
【請求項6】
ブタノン及びシクロヘキサノンは、0.28~3.5:1の体積比を有することを特徴とする、請求項4に記載のポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程。
【請求項7】
前記溶媒の総体積を基準にして、ブタノンは、20体積%~80体積%の量であり、及びシクロヘキサノンは、20体積%~80体積%の量であることを特徴とする、請求項4に記載のポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程。
【請求項8】
プラスチックを含む前記材料は、粒子の形態であり、プラスチックを含む前記材料は、0mmより大きく、5mm以下の平均直径を有し、前記溶解ステップでの撹拌は、150rpm~200rpmの速度で実施され、及び前記溶解ステップは、15分~120分の時間にわたり実施されることを特徴とする請求項1に記載のポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程。
【請求項9】
前記減圧は、0ミリバール以上で、90ミリバール以下であることを特徴とする、請求項1に記載のポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程。
【請求項10】
前記溶媒の100mlの総体積を基準にして、プラスチックを含む前記材料は、0gより多く、8g以下の重量であることを特徴とする、請求項1に記載のポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリ塩化ビニル(PVC)のためのプラスチックリサイクル工程に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
プラスチックは、19世紀に発明された。プラスチックは、高品質、低価格及び幅広い用途といった利点を持つため、様々な製品の一般的な原材料になった。例えば、ポリ塩化ビニル(PVC)は、酸及びアルカ耐性、耐炎性及び高耐久性といった利点を有し、キャッシュカード、ドア、窓、食品包装用フィルム、模造皮革及びケーブル絶縁体などの製造に幅広く使用されている。
【0003】
プラスチックは、自然環境ではほとんど分解されないので、日常生活のあらゆる場所で見られるプラスチック製品は、日々のプラスチック製品による累積的置換の末に、徐々に深刻な環境問題を生じている。現在のプラスチックリサイクル工程は、(1)融解再生法:工場からの清潔な使い残し材料を収集及び再成形するか、又は種々のプラスチックを収集及び混合して、消費者使用後リサイクルプラスチックを得る方法、及び(2)熱分解法:特定のプラスチックを収集し、燃料に変える方法を含む。例えば、台湾特許登録第I254115B号(特許文献1)は、分解及び変性により廃プラスチックから液体油及び燃料ガスを製造する方法を開示している。
【0004】
ほとんどの国が、プラスチック削減の政策を実施しているが、それにもかかわらず、プラスチック廃棄物により引き起こされる環境問題は、切迫した状態にある。従って、新規プラスチックリサイクル工程を開発する必要性がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
台湾特許登録第I254115B号明細書
【発明の概要】
【0006】
上述の問題を解決するために、本発明は、ポリ塩化ビニルのためのプラスチックリサイクル工程を提供し、該方法は、
(1)調製ステップ:プラスチックを含む材料を用意するステップであって、プラスチックを含む材料は、プラスチック成分を含み、プラスチック成分は、ポリ塩化ビニル(PVC)を含むステップ、
(2)混合ステップ:プラスチックを含む材料と溶媒を混合し、第1の混合物を得るステップであって、プラスチック成分は前記溶媒に可溶性であるステップ、
(3)溶解ステップ:第1の混合物を20℃~110℃の温度で撹拌して、プラスチック成分を溶媒に溶解し、それにより、溶解液を得るステップ、及び
(4)分離ステップ:減圧下で溶解液から溶媒を分離し、プラスチック成分を得るステップ、を含む。
【0007】
本発明では、第1に、溶媒によるリサイクルプラスチック標的の溶解を高回収率で達成できる。第2に、撹拌は、プラスチック材料が相互に、又は第1の混合物が入った容器の壁に付着するのを防ぎ、それにより、溶解を促進し、プラスチック回収効率を高める。第3に、減圧下での溶媒の蒸発は、(1)溶媒と回収されたプラスチック標的を効率的に分離でき、及び(2)溶媒又は回収されたプラスチック標的が過熱により劣化するのを防ぐ。溶媒は、再使用可能であるので、溶媒のリサイクルは、(1)プラスチックリサイクルのためのリサイクルコストを更に低減し、より多くの製造業者のプラスチックリサイクル産業における投資を引き寄せ、(2)コストの増大、及び溶媒の排出が原因の潜在的環境問題を回避できる。従って、本発明は、2つの観点:化学廃棄物のリサイクルの促進及び化学廃棄物の排出低減の観点で環境問題を低減できる。
【0008】
本発明のプラスチックを含む材料は、高分子、それらの混合物又は組み合わせを含む。
一実施形態では、プラスチックを含む材料がポリ塩化ビニル以外の材料を含む場合、溶解液は、溶媒中に溶解したポリ塩化ビニルを含む可溶部分、及び沈殿物又は上清であり得る不溶性の部分を含む。
【0009】
好ましくは、溶解ステップの温度は、25℃~105℃、例えば、25℃、30℃、40℃、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、又は105℃である。
一実施形態では、分離ステップは、保温ステップ:溶解液を40℃~110℃、例えば、40℃、50℃、60℃、70℃、80℃、90℃、100℃、又は110℃の温度に保持するステップを更に含む。本発明は、溶媒の沸点を低下させる減圧を利用し、溶媒の温度を保持することにより、沸騰状態で溶媒を保持し、それにより、溶媒のリサイクルはより少ないエネルギーしか必要とせず、リサイクルを加速し、着実に実施できる。
好ましくは、保温ステップは:溶解液を40℃~110℃に保持して、工程内回収標的を得るステップを含む。
一実施形態では、分離ステップは、保温ステップ後に、熱乾燥ステップを更に含む。好ましくは、熱乾燥ステップは、工程内回収標的を70℃~90℃、例えば、70℃、75℃、80℃、85℃、又は90℃の温度で乾燥し、プラスチック成分を得るステップを含む。
本発明は、工程内回収標的中に残留している可能性のある溶媒を熱乾燥ステップにより更に除去する。
【0010】
一実施形態では、分離ステップでは、減圧は、0ミリバール以上で、90ミリバール以下であり、例えば、1ミリバール、10ミリバール、30ミリバール、50ミリバール、70ミリバール又は90ミリバールである。好ましくは、減圧は、0ミリバール以上で、20ミリバール以下である。
一実施形態では、分離ステップの減圧は、保温ステップに供され、熱乾燥ステップは、標準大気圧下で実施できる。
一実施形態では、保温ステップは、5分~1時間の間行われる。好ましくは、減圧は、0ミリバール以上で、20ミリバール以下である場合、保温ステップは、10分間~20分間の時間にわたり行われる。
(【0011】以降は省略されています)

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