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公開番号2025100850
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2025071148,2022054802
出願日2025-04-23,2022-03-30
発明の名称赤外線カメラシステム
出願人能美防災株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H04N 23/60 20230101AFI20250626BHJP(電気通信技術)
要約【課題】探査時間の増大を抑制するとともに、火源位置の検出精度の向上を図る。
【解決手段】温度情報を画像データとして出力する赤外線カメラと、画像データにおける複数画素のそれぞれの温度情報に基づいて火源位置を特定する制御部と、赤外線カメラの指向方向を3以上の複数の指向方向に移動可能とする駆動機構とを備え、駆動機構は、赤外線カメラの画素サイズよりも高い分解能で赤外線カメラを移動可能な構成を有し、制御部は、画素サイズよりも小さい移動量としてあらかじめ設定された移動量によって3以上の複数の指向方向のそれぞれに赤外線カメラを移動させるように駆動機構を制御し、移動前および3以上の複数の指向方向のそれぞれへ移動した後において赤外線カメラから出力されたそれぞれの温度情報を用いて、画素サイズよりも高い分解能で火源位置を特定する詳細火源探査モードを有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
監視領域を撮像することで複数画素のそれぞれに対応した温度情報を画像データとして出力する赤外線カメラと、
前記赤外線カメラから出力される前記画像データにおける前記複数画素のそれぞれの温度情報に基づいて火源位置を特定する制御部と、
前記赤外線カメラによる撮像位置を変更するために、前記制御部から出力される指令に従って前記赤外線カメラの指向方向を3以上の複数の指向方向に移動可能とする駆動機構と
を備え、
前記駆動機構は、前記赤外線カメラの画素サイズよりも高い分解能で前記赤外線カメラを移動可能な構成を有し、
前記制御部は、前記画素サイズよりも小さい移動量としてあらかじめ設定された移動量によって前記3以上の複数の指向方向のそれぞれに前記赤外線カメラを移動させるように前記駆動機構を制御し、移動前および前記3以上の複数の指向方向のそれぞれへ移動した後において前記赤外線カメラから出力されたそれぞれの温度情報を用いて、前記画素サイズよりも高い分解能で前記火源位置を特定する詳細火源探査モードを有する
赤外線カメラシステム。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
監視領域を撮像することで複数画素のそれぞれに対応した温度情報を画像データとして出力する赤外線カメラと、
前記赤外線カメラから出力される前記画像データにおける前記複数画素のそれぞれの温度情報に基づいて火源位置を特定する制御部と、
前記赤外線カメラによる撮像位置を変更するために、前記制御部から出力される指令に従って前記赤外線カメラの指向方向を移動可能とする駆動機構と
を備え、
前記駆動機構は、前記赤外線カメラの画素サイズよりも高い分解能で前記赤外線カメラを俯仰角方向に移動可能な構成を有し、
前記制御部は、前記画素サイズよりも小さい移動量としてあらかじめ設定された第1の移動量によって前記赤外線カメラの指向方向を前記俯仰角方向に移動させるように前記駆動機構を制御し、前記第1の移動量によって前記赤外線カメラを前記俯仰角方向に移動させる前後において前記赤外線カメラから出力されたそれぞれの温度情報を用いて、前記赤外線カメラを移動させる前において最も高い温度情報が得られた画素と、前記赤外線カメラを移動させた後において最も高い温度情報が得られた画素とから火源の最も温度が高い部分を特定することで、前記画素サイズよりも高い分解能で揺らぎにくく高温の状態が安定的に継続する傾向にある前記火源位置の根元部分のY座標位置を特定する詳細火源探査モードを有する
赤外線カメラシステム。
【請求項3】
監視領域を撮像することで複数画素のそれぞれに対応した温度情報を画像データとして出力する赤外線カメラと、
前記赤外線カメラから出力される前記画像データにおける前記複数画素のそれぞれの温度情報に基づいて火源位置を特定する制御部と、
前記赤外線カメラによる撮像位置を変更するために、前記制御部から出力される指令に従って前記赤外線カメラの指向方向を移動可能とする駆動機構と
を備え、
前記駆動機構は、前記赤外線カメラの画素サイズよりも高い分解能で前記赤外線カメラを左右方向に移動可能な構成を有し、
前記制御部は、前記画素サイズよりも小さい移動量としてあらかじめ設定された第1の移動量によって前記赤外線カメラの指向方向を前記左右方向に移動させるように前記駆動機構を制御し、前記第1の移動量によって前記赤外線カメラを前記左右方向に移動させる前後において前記赤外線カメラから出力されたそれぞれの温度情報を用いて、前記赤外線カメラを移動させる前において最も高い温度情報が得られた画素と、前記赤外線カメラを移動させた後において最も高い温度情報が得られた画素とから火源の最も温度が高い部分を特定することで、前記画素サイズよりも高い分解能で揺らぎにくく高温の状態が安定的に継続する傾向にある前記火源位置の根元部分のX座標位置を特定する詳細火源探査モードを有する
赤外線カメラシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、赤外線カメラを用いて火源位置を検出する赤外線カメラシステムに関する。
続きを表示(約 1,200 文字)【背景技術】
【0002】
火災監視領域内における火源位置を特定するために、赤外線カメラを用いる従来技術がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1において、赤外線カメラは、担当範囲内を撮像することで、複数画素のそれぞれに対応した温度情報を画像データとして出力する。
【0003】
特に、大規模空間を火災監視領域とする場合には、火災監視領域を複数のエリアに分割し、エリアごとに赤外線カメラを位置決めし、複数の停止位置において赤外線カメラによる撮像を行う。そして、複数の停止位置で赤外線カメラによって撮像された複数の画像データの中から、温度情報が最も高い画素に対応する火災監視領域内の位置を抽出することで、火源位置を特定することが可能となる。
【0004】
赤外線カメラによって撮像される画像データは、レンズを介して赤外線撮像素子に投影された画像として取得される。従って、それぞれの画素における温度情報は、本来の位置における温度情報ではなく、レンズの歪みの影響を受けることとなる。レンズ中心から離れるほど、レンズの歪みの影響を受けることとなり、画像データとしては、中心部からの距離が離れている画素ほど、本来の位置からずれて撮像された領域となる。
【0005】
このようなレンズの歪みの影響を抑制するために、特許文献1では、以下のような2段階の流れで火源探査を行っている。第1段階として、監視領域全体にわたって高温部を粗く探査し、赤外線量の大きい火源候補点を特定する。
【0006】
次に、第2段階として、赤外線カメラの指向方向が火源候補点と一致するように位置補正処理を行った後、レンズの中心部分を介して得られた画像データに基づいて火源位置を特定する。
【0007】
監視領域内には誤報源もあり、このような2段階の流れで火源探査を行うことで、なるべく赤外線量の大きい個所から詳細な探査を行うことができる。この結果、誤報を抑制し、全体の探査時間を削減した上で、レンズの歪みの影響を抑制した火源位置の特定を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2020-120151号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来技術には、以下のような課題がある。
火源位置を特定するための温度情報を出力する赤外線カメラは、一般的に解像度が粗い。従って、上述した2段階の流れで火源探査を行ったとしても、火源位置の検出精度は、赤外線カメラの解像度に依存することとなる。
【0010】
赤外線カメラの解像度を上げるためには、視野角を狭めるレンズを採用し、より狭いエリアを1枚の画像データとして取得することが考えられる。しかしながら、視野角を狭めた場合には、監視領域全体の探査時間が延びてしまう結果を招く。
(【0011】以降は省略されています)

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