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公開番号
2025099512
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2023216215
出願日
2023-12-21
発明の名称
磁場源位置検出方法
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
G01N
21/64 20060101AFI20250626BHJP(測定;試験)
要約
【課題】ダイヤモンドセンサの持ち運び性を維持しつつ、検出精度を高めることができる磁場源位置検出方法を提供する。
【解決手段】磁場源位置検出方法は、レーザ光源からの励起光を光ファイバで導光しダイヤモンドに照射した状態で試料を2次元的に走査し、ダイヤモンドから放出される蛍光の強度を取得する蛍光強度取得工程と、取得した蛍光強度に対し、励起光の走査方向と同一方向の蛍光強度の変化量に基づいて、試料中の磁場源の位置を検出する位置検出工程とを含む。位置検出工程において、取得した2次元蛍光強度の分布像に対し、励起光の走査方向と同一方向のみの微分値を算出し、算出した微分値の2乗を求め、求めた結果に基づいて試料中の磁場源の位置を検出する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
光源からの励起光を光ファイバで導光しダイヤモンドに照射した状態で試料を2次元的に走査し、前記ダイヤモンドから放出される蛍光の強度を取得する蛍光強度取得工程と、
取得した蛍光強度に対し、前記励起光の走査方向と同一方向の蛍光強度の変化量に基づいて、前記試料中の磁場源の位置を検出する位置検出工程と、
を含むことを特徴とする磁場源位置検出方法。
続きを表示(約 310 文字)
【請求項2】
前記位置検出工程において、取得した2次元蛍光強度の分布像に対し、前記励起光の走査方向と同一方向のみの微分値を算出し、算出した微分値に基づいて前記試料中の磁場源の位置を検出する請求項1に記載の磁場源位置検出方法。
【請求項3】
前記位置検出工程において、算出した微分値の2乗又は算出した微分値の絶対値を求め、求めた結果に基づいて前記試料中の磁場源の位置を検出する請求項2に記載の磁場源位置検出方法。
【請求項4】
前記蛍光強度取得工程において、前記励起光の走査方向に外部磁場を印加した状態で、前記試料を2次元的に走査する請求項1~3のいずれか一項に記載の磁場源位置検出方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁場源位置検出方法に関し、特に光ファイバを用いたダイヤモンドセンサを利用して磁場源の位置を検出する方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
光ファイバを用いたダイヤモンドセンサとして、例えば下記非特許文献1に記載されるものが知られている。具体的には、非特許文献1の図2(a)に示すように、励起光を発生するレーザ光源と、NV(Nitrogen-Vacancy)センターを有するダイヤモンドと、ダイヤモンドにマイクロ波を照射して掃引するマイクロ波源と、励起光の照射によってダイヤモンドから放出される蛍光の強度を検出する検出部とを備えるセンサである。そして、レーザ光源から出力される励起光は、光ファイバによってダイヤモンドに導光される。このような構造を有するダイヤモンドセンサでは、検出した蛍光の強度の変化量に基づいて磁場源の位置を検出する。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
Akihiro Kuwahata et al., “Magnetometer with nitrogen-vacancy center in a bulk diamond for detecting magnetic nanoparticles in biomedical applications”, Scientific Reports (2020) 10:2483, https://doi.org/10.1038/s41598-020-59064-6
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
最近では、ダイヤモンドセンサの応用拡大に伴い、持ち運びやすいダイヤモンドセンサの開発が求められている。しかし、上述の光ファイバを用いたダイヤモンドセンサは、以下の理由で持ち運びに適用し難い問題がある。すなわち、該ダイヤモンドセンサを利用し検出対象の磁場源を走査すると、微小な振動などの影響により光ファイバも微小に振動する。これによって、バックグランドノイズが大きく発生し、検出精度は悪くなる。なお、検出精度を維持するために、例えば光ファイバを固く固定させる方法が検討されるが、光ファイバを固定すると、ダイヤモンドセンサの持ち運び性を阻害する問題が新たに生じる。
【0005】
本発明は、このような技術課題を解決するためになされたものであって、ダイヤモンドセンサの持ち運び性を維持しつつ、検出精度を高めることができる磁場源位置検出方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る磁場源位置検出方法は、光源からの励起光を光ファイバで導光しダイヤモンドに照射した状態で試料を2次元的に走査し、前記ダイヤモンドから放出される蛍光の強度を取得する蛍光強度取得工程と、取得した蛍光強度に対し、前記励起光の走査方向と同一方向の蛍光強度の変化量に基づいて、前記試料中の磁場源の位置を検出する位置検出工程と、を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明に係る磁場源位置検出方法では、励起光の走査方向と同一方向の蛍光強度の変化量に基づいて磁場源の位置を検出するので、光ファイバの微小な振動によるバックグランドノイズを低減することができる。しかも、光ファイバを固定する必要がないので、ダイヤモンドセンサの持ち運び性を確保することができる。その結果、ダイヤモンドセンサの持ち運び性を維持しつつ、磁場源の位置の検出精度を高めることができる。
【0008】
本発明に係る磁場源位置検出方法は、前記位置検出工程において、取得した2次元蛍光強度の分布像に対し、前記励起光の走査方向と同一方向のみの微分値を算出し、算出した微分値に基づいて前記試料中の磁場源の位置を検出することが好ましい。このようにすれば、光ファイバの微小な振動によるバックグランドノイズを低減することができるので、磁場源の位置の検出精度を高めることができる。
【0009】
また、本発明に係る磁場源位置検出方法は、前記位置検出工程において、算出した微分値の2乗又は算出した微分値の絶対値を求め、求めた結果に基づいて前記試料中の磁場源の位置を検出することが好ましい。このようにすれば、光ファイバの微小な振動によるバックグランドノイズを一層低減することができるので、磁場源の位置の検出精度を更に高めることができる。
【0010】
更に、本発明に係る磁場源位置検出方法は、前記蛍光強度取得工程において、前記励起光の走査方向に外部磁場を印加した状態で、前記試料を2次元的に走査することが好ましい。このようにすれば、SN比を大きくできるので、磁場源の位置の検出精度を更に高めることができる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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