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公開番号
2025098417
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-02
出願番号
2023214531
出願日
2023-12-20
発明の名称
コンクリート構造体を炭酸化するための方法とシステム
出願人
株式会社フジタ
代理人
弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
主分類
C04B
40/02 20060101AFI20250625BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】コンクリート構造体を高効率で安全に炭酸化するとともに、炭酸化の程度を容易に見積もることができるシステムと方法を提供すること。
【解決手段】このシステムは、二酸化炭素供給源、ポンプ、および第1の流量計と第1の濃度計を備える。二酸化炭素供給源は、二酸化炭素含有ガスを貯蔵するように構成される。ポンプは、二酸化炭素含有ガスを輸送するように構成される。第1の流量計と第1の濃度計は、それぞれ二酸化炭素含有ガスの流量と二酸化炭素濃度を測定するように構成される。ポンプ、第1の流量計、および第1の濃度計は、互いに接続されることによって二酸化炭素含有ガスの循環路を形成する。二酸化炭素供給源は、循環路から分岐した第1の流路上に配置される。循環路は、コンクリート構造体を貫通するように構成される。
【選択図】図1A
特許請求の範囲
【請求項1】
二酸化炭素含有ガスを貯蔵するように構成される二酸化炭素供給源、
前記二酸化炭素含有ガスを輸送するように構成されるポンプ、および
前記二酸化炭素含有ガスの流量と二酸化炭素濃度をそれぞれ測定するように構成される第1の流量計と第1の濃度計を備え、
前記ポンプ、前記第1の流量計、および前記第1の濃度計は、互いに接続されることによって前記二酸化炭素含有ガスの循環路を形成し、
前記二酸化炭素供給源は、前記循環路から分岐した第1の流路上に配置され
前記循環路は、コンクリート構造体を貫通するように構成される、コンクリート構造体を炭酸化するためのシステム。
続きを表示(約 1,600 文字)
【請求項2】
二酸化炭素含有ガスを貯蔵するように構成される二酸化炭素供給源、
前記二酸化炭素含有ガスを輸送するように構成されるポンプ、
前記二酸化炭素含有ガスが導入され、コンクリート構造体を収容するように構成されるチャンバ、および
前記二酸化炭素含有ガスの流量と二酸化炭素濃度をそれぞれ測定するように構成される第1の流量計と第1の濃度計を備え、
前記ポンプ、前記チャンバ、前記第1の流量計、および前記第1の濃度計は、互いに接続されることによって前記二酸化炭素含有ガスの循環路を形成し、
前記二酸化炭素供給源は、前記循環路から分岐した第1の流路に接続される、コンクリート構造体を炭酸化するためのシステム。
【請求項3】
前記循環路上に水分トラップ装置をさらに備える、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項4】
前記循環路から分岐した第2の流路上に、前記二酸化炭素含有ガスの前記二酸化炭素濃度と前記流量をそれぞれ測定するように構成される第2の濃度計と第2の流量計をさらに備える、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項5】
前記二酸化炭素含有ガスを貯留するように構成されるバッファタンクを前記循環路上にさらに備える、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項6】
前記循環路内の前記二酸化炭素含有ガスの圧力を調整するように構成される圧力調整器を前記循環路上にさらに備える、請求項1または2に記載のシステム。
【請求項7】
コンクリート構造体を炭酸化するための方法であり、
ポンプ、第1の流量計、および第1の濃度計によって形成される二酸化炭素含有ガスの循環路上に前記コンクリート構造体を配置すること、
前記循環路から分岐した第1の流路上の二酸化炭素供給源から前記二酸化炭素含有ガスを前記循環路に供給すること、ならびに
前記ポンプを用いて二酸化炭素含有ガスを前記循環路内で循環することを含み、
前記第1の流量計と前記第1の濃度計は、前記循環路における前記二酸化炭素含有ガスの流量と二酸化炭素濃度をそれぞれ測定するように構成され、
前記コンクリート構造体は、前記循環路が前記コンクリート構造体を貫通するように配置される、方法。
【請求項8】
コンクリート構造体を炭酸化するための方法であり、
ポンプ、チャンバ、第1の流量計、および第1の濃度計によって形成される二酸化炭素含有ガスの循環路上に前記コンクリート構造体を配置すること、
前記循環路から分岐した第1の流路上の二酸化炭素供給源から前記二酸化炭素含有ガスを前記循環路に供給すること、ならびに
前記ポンプを用いて前記二酸化炭素含有ガスを前記循環路内で循環することを含み、
前記チャンバは、前記二酸化炭素含有ガスを貯留するように構成され、
前記第1の流量計と前記第1の濃度計は、前記循環路における前記二酸化炭素含有ガスの流量と二酸化炭素濃度をそれぞれ測定するように構成され、
前記コンクリート構造体は、前記チャンバ内に配置される、方法。
【請求項9】
前記循環路上に配置される水分トラップ装置を用いて前記二酸化炭素含有ガス中の水をトラップすることをさらに含む、請求項7または8に記載の方法。
【請求項10】
前記循環路内の前記二酸化炭素含有ガスを、前記循環路から分岐した第2の流路に排出すること、および
前記第2の流路上に配置される第2の濃度計と第2の流量計を用い、排出された前記二酸化炭素含有ガスの前記二酸化炭素濃度と前記流量をそれぞれ測定することをさらに含む、請求項7または8に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態の一つは、コンクリート構造体を二酸化炭素と接触させて炭酸化するための方法とシステムに関する。
続きを表示(約 2,700 文字)
【背景技術】
【0002】
コンクリートはセメント水和物を主成分とする構造材料である。セメント水和物を主に構成する水酸化カルシウムが二酸化炭素と反応することで炭酸カルシウムに変化する。この反応は炭酸化とも呼ばれ、炭酸化によってコンクリートは中性化するとともに、その強度が増大する。炭酸化の程度を推定する方法として、コンクリートの表面の弾性波速度を測定する方法、中性化進行予測式を用いる方法、中性化速度係数を利用する方法、コンクリート表面からの反射光スペクトルを利用する方法などが知られている(例えば、特許文献1から4参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開第2004-163227号公報
特開第2014-016279号公報
特開第2015-094627号公報
特開第2016-095198号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
コンクリートの炭酸化を通じて、温室効果ガスの一つである二酸化炭素の削減に寄与することができるが、この炭酸化において使用されたものの、実際には固定化されなかった二酸化炭素は大気に放出されることになる。そこで、本発明の実施形態の一つは、コンクリート構造体を炭酸化するための方法とシステムを提供すること課題の一つとする。あるいは、本発明の実施形態の一つは、コンクリート構造体を高効率で安全に炭酸化するとともに、炭酸化の程度を容易に見積もることができるシステムと方法を提供することを課題の一つとする。あるいは、本発明の実施形態の一つは、コンクリート構造体の炭酸化の際に投入した二酸化炭素の量、固定された二酸化炭素の量、および投入されたものの炭酸化によって固定されずに大気放出された二酸化炭素の量を容易に把握することができるシステムと方法を提供することを課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態の一つは、コンクリート構造体を炭酸化するためのシステムである。このシステムは、二酸化炭素供給源、ポンプ、および第1の流量計と第1の濃度計を備える。二酸化炭素供給源は、二酸化炭素含有ガスを貯蔵するように構成される。ポンプは、二酸化炭素含有ガスを輸送するように構成される。第1の流量計と第1の濃度計は、それぞれ二酸化炭素含有ガスの流量と二酸化炭素濃度を測定するように構成される。ポンプ、第1の流量計、および第1の濃度計は、互いに接続されることによって二酸化炭素含有ガスの循環路を形成する。二酸化炭素供給源は、循環路から分岐した第1の流路上に配置される。循環路は、コンクリート構造体を貫通するように構成される。
【0006】
本発明の実施形態の一つは、コンクリート構造体を炭酸化するためのシステムである。このシステムは、二酸化炭素供給源、ポンプ、チャンバ、および第1の流量計と第1の濃度計を備える。二酸化炭素供給源は、二酸化炭素含有ガスを貯蔵するように構成される。ポンプは、二酸化炭素含有ガスを輸送するように構成される。チャンバは、二酸化炭素含有ガスが導入され、コンクリート構造体を収容するように構成される。第1の流量計と第1の濃度計は、それぞれ二酸化炭素含有ガスの流量と二酸化炭素濃度をそれぞれ測定するように構成される。ポンプ、チャンバ、第1の流量計、および第1の濃度計は、互いに接続されることによって二酸化炭素含有ガスの循環路を形成する。二酸化炭素供給源は、循環路から分岐した第1の流路に接続される。
【0007】
本発明の実施形態の一つは、コンクリート構造体を炭酸化するための方法である。この方法は、ポンプ、第1の流量計、および第1の濃度計によって形成される二酸化炭素含有ガスの循環路上にコンクリート構造体を配置すること、循環路から分岐した第1の流路上の二酸化炭素供給源から二酸化炭素含有ガスを循環路に供給すること、ならびにポンプを用いて二酸化炭素含有ガスを循環路内で循環することを含む。第1の流量計と第1の濃度計は、循環路における二酸化炭素含有ガスの流量と二酸化炭素濃度をそれぞれ測定するように構成される。コンクリート構造体は、循環路がコンクリート構造体を貫通するように配置される。
【0008】
本発明の実施形態の一つは、コンクリート構造体を炭酸化するための方法である。この方法は、ポンプ、チャンバ、第1の流量計、および第1の濃度計によって形成される二酸化炭素含有ガスの循環路上にコンクリート構造体を配置すること、循環路から分岐した第1の流路上の二酸化炭素供給源から二酸化炭素含有ガスを循環路に供給すること、ならびにポンプを用いて二酸化炭素含有ガスを循環路内で循環することを含む。チャンバは、二酸化炭素含有ガスを貯留するように構成される。第1の流量計と第1の濃度計は、循環路における二酸化炭素含有ガスの流量と二酸化炭素濃度をそれぞれ測定するように構成される。コンクリート構造体は、チャンバ内に配置される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施形態の一つに係る、コンクリート構造体を炭酸化するためのシステムのブロック図。
本発明の実施形態の一つに係る、コンクリート構造体を炭酸化するためのシステムのブロック図。
本発明の実施形態の一つに係る、コンクリート構造体を炭酸化するためのシステムのブロック図。
本発明の実施形態の一つに係る、コンクリート構造体を炭酸化するための方法を示すフローチャート。
本発明の実施形態の一つに係る、コンクリート構造体を炭酸化するためのシステムの一部の模式的斜視図。
本発明の実施形態の一つに係る、コンクリート構造体を炭酸化するためのシステムの一部の模式的斜視図。
本発明の実施形態の一つに係る、コンクリート構造体を炭酸化するためのシステムの一部の模式的斜視図。
実施例で作製したコンクリートブロックの模式的斜視図。
実施例で作製したコンクリートブロックの模式的端面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の各実施形態について、図面などを参照しつつ説明する。ただし、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(【0011】以降は省略されています)
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