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公開番号2025098025
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2025030877,2021540060
出願日2025-02-28,2020-01-09
発明の名称炭素隔離材料を含む表面被覆及び作製方法
出願人インターフェイス,インコーポレイテッド
代理人弁理士法人浅村特許事務所
主分類D06N 7/04 20060101AFI20250624BHJP(繊維または類似のものの処理;洗濯;他に分類されない可とう性材料)
要約【課題】ライフサイクルアセスメントによって測定される製品のカーボンフットプリントを、低減、排除、及び/又は好ましくは負にするように特に設計された、屋内表面に設置するためのモジュラーパネル又はタイルなどの床被覆を提供する。
【解決手段】上部摩耗層とバッキング配合物とを含む床被覆であって、バッキング配合物が、結合剤と少なくとも1種の充填材とを含み、少なくとも1種の充填材が、濃縮炭を含む、上記床被覆である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
上部摩耗層とバッキング配合物とを含む床被覆であって、バッキング配合物が、結合剤と少なくとも1種の充填材とを含み、少なくとも1種の充填材が、濃縮炭を含む、上記床被覆。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
濃縮炭が、少なくとも85%の炭素含有率を有する、請求項1に記載の床被覆。
【請求項3】
濃縮炭が、40ppm未満の全多環芳香族系炭化水素(PAH)と、15ppm未満の全重金属とを含む、請求項1又は2に記載の床被覆。
【請求項4】
濃縮炭が、約0.01μm~約3mmの粒子サイズを有する、請求項1から3までのいずれか一項に記載の床被覆。
【請求項5】
濃縮炭が、約1重量%~約60重量%の重量パーセントにおいて、バッキング配合物中に存在する、請求項1から4のいずれか一項に記載の床被覆。
【請求項6】
濃縮炭が、約10重量%~約50重量%の重量パーセントにおいて、バッキング配合物中に存在する、請求項5に記載の床被覆。
【請求項7】
濃縮炭が、約20重量%~約50重量%の重量パーセントにおいて、バッキング配合物中に存在する、請求項6に記載の床被覆。
【請求項8】
濃縮炭が、約30重量%~約50重量%の重量パーセントにおいて、バッキング配合物中に存在する、請求項7に記載の床被覆。
【請求項9】
少なくとも1種の充填材が、濃縮炭を含む第1の充填材と、シリケート、シリカ、シリカの酸化物、カーボネート、サルフェート、アンチモンの酸化物、アルミニウムトリハイドレート、酸化カルシウム、フライアッシュ、カーボンブラック、タルカム、粘土、カオリン、木材チップ、木粉、殻粉、植物材料、又は再生利用材料を含む第2の充填材とを含む、請求項1から8までのいずれか一項に記載の床被覆。
【請求項10】
第1の充填材と第2の充填材とが、約40重量%~約70重量%の組み合わせた重量パーセントにおいて、バッキング配合物中に存在する、請求項9に記載の床被覆。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この出願は、2019年1月9日に出願された米国特許仮出願第62/790,349号、及び2019年1月11日に出願された米国特許仮出願第62/791,162号の優先権を主張し、これらのそれぞれの内容全体が、全体において本明細書に組み込まれる。
続きを表示(約 3,300 文字)【0002】
本発明の実施形態は、ライフサイクルアセスメントによって測定される製品のカーボンフットプリントを、低減、排除、及び/又は好ましくは負にするように特に設計された、床被覆などの表面被覆、特に、カーペットタイル及び他のモジュラーパネル又はタイルに関する。
【背景技術】
【0003】
床被覆は、典型的には少なくとも、露出した上部摩耗層と、摩耗層の下にあるバッキング層とを含む。カーペットタイルは、典型的には、ヤーンを1次基布にタフティングすること、及び基布の下面を接着材料(しばしば「プレコート」と呼ばれる)でコーティングして、ヤーンを1次基布に固定することによって形成される、上部摩耗層を有する。この出願では、「フェイスクロス」という用語は、プレコート塗布前の(すなわち、プレコートを欠いている)、タフティングされた1次基布を指し、「ハーフクロス」という用語は、プレコートを有する、タフティングされた1次基布(すなわち、ヤーン/1次基布/プレコート複合体)を指す。ハーフクロスは、次いで、安定化構造バッキング複合体に付着されて、カーペットウェブを形成する。カーペットウェブは、次いで、所望の形状及びサイズのカーペットタイルに切断される。
【0004】
図1及び2は、伝統的なカーペットタイル構築物の例10、11を図示した断面図である。カーペットタイル構築物10、11は、タフティングプライマリー19(1次バッキングとも呼ばれる)にタフティングされてフェイスクロス14を形成する、ヤーン17を含む。タフティングされることに加えて、カーペットタイルのハーフクロスはまた、織られても、不織処理(例えば、ニードルパンチ又はニードルフェルト)、融着等をされてもよい。接着剤又はプレコート層22は、フェイスクロス14の下面に配置されて、ヤーン17をタフティングプライマリー19に固定し、それによってハーフクロスが形成される。
【0005】
バッキング複合体12、21は、ハーフクロスの下に提供される。バッキング複合体はモジュラータイルに、平坦度、寸法安定性、剛性、及び重量を付与し、それによって、タイルを床に固着するための接着剤の必要性が最小化、又は排除される。広幅織りカーペットのバッキング複合体は通例、ラテックスコーティング(任意のラテックスプレコート層に加えて)と、織物基材などの紡織基材とからなる。広幅織りカーペットと比較して、モジュラータイルのバッキング複合体は通常、製品の性能及び耐久性を確保するために、例えば、ひどく摩耗しても劣化しないことが可能であるように、より重くなければならない。したがって、カーペットタイルのバッキング複合体は通例、中には寸法安定性のためにガラスベール若しくはガラススクリムが任意選択で埋設された、ポリマー性のコーティング若しくはシートを含み、且つ/又は下部基材(しばしば、不織フリースなどの布)が、タイルの下面に任意選択で設置される。
【0006】
図1に、ポリマーシート18(埋設された繊維ガラス層を含まない)と、タイル構築物の下面に布24とを有するバッキング複合体12を有する、カーペットタイル構築物10を図示する。図2に、2つのポリマーシート18、20と、バッキングシート18、20の間に挟まれた繊維ガラス層16とを有するバッキング複合体21を含む、カーペットタイル構築物11を図示する。カーペットタイル構築物11は、カーペットタイル構築物10と同様の、下にある布を含まない。
【0007】
製品のカーボンフットプリントは、製品のライフサイクル(例えば、作製、使用、及び処分)の間に大気から除去される、又は大気に排出される全温室効果ガス(GHG)の尺度である。総地球温暖化係数(GWP)排出とも呼ばれるカーボンフットプリントは、1平方メートル当たり二酸化炭素(CO

)のキログラム当量(kg CO

eq/m

)において測定される。GWP排出の決定において、CO

以外のGHGは、100年の期間にわたる放射強制効果に基づいて、CO

当量に変換される。負の総GWPは、製品のライフサイクルの間に、大気に排出されるよりも多くのGHGが、大気から除去されることを示す。
【0008】
総GWP排出は、環境マネジメント標準のISO 14000シリーズに記載されるように、ライフサイクルアセスメント(ライフサイクル分析とも呼ばれる)を使用して測定することができる。これらの標準によれば、ライフサイクルアセスメント(LCA)は、材料フローの全入力及び出力を定量すること、並びにこれらの材料フローが環境にどのように影響を及ぼすかを評価することによって、製品又はサービスの環境影響を評価する技法である。製品についてのLCAは、製品のライフサイクル全体について実施されるが、しかしながら、製品のライフサイクルは、複数の段階に分解することができる。原材料から製造の段階は「クレードル・トゥ・ゲート」と呼ばれ、顧客の使用及びライフの最後を含めた販売後の段階は、「ゲート・トゥ・グレイブ」(又は「ゲート・トゥ・エンドオブライフ」)と呼ばれる。製品が再生利用される場合、販売後の段階は、ゲート・トゥ・クレードルと呼ぶことができる。
【0009】
環境製品宣言(EPD)は、それらの製品の環境性能に関する情報を提供する製品製造業者によって発行される、第三者検証(認証)報告書である。EPDは、本質的には、製品に対して実行されたLCAの結果を報告するものである。具体的には、製品についてのEPDは、発行された標準と定められた方法論とによって決定される、製品のライフサイクルの各段階についてのGWPと、ライフサイクル全体の総GWPとを報告することになる。LCAは、ISO 14040~ISO 14049(第2編、2006年7月1日版)に従って実施され、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。これらの標準としては、限定するものではないが、ISO 14044:環境マネジメント-ライフサイクルアセスメント-要求事項及び指針(Environmental management-Life cycle assessment-Requirements and guidelines)(第1編、2006年7月1日版)が挙げられ、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。EPDについての関連標準は、ISO 14025:環境ラベル及び宣言-タイプIII環境宣言-原則及び手順(Environmental labels and declarations-Type III environmental declarations-Principles and procedures)(第1編、2006年7月1日版)であり、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0010】
ISO標準は、LCAを実行し、GWPを計算するための厳密な方法論を含まないが、欧州において使用される、CML-IA 2006年8月 地球温暖化係数についての特性化因子(Characterisation Factor for Global Warming Potential)、及びUS EPAによって開発された、化学物質及び他の環境影響の低減及び評価のためのツール(Tool for Reduction and Assessment of Chemicals and Other Environmental Impacts)(「TRACI」)を含めて、いくつかの認められた特性化因子が存在する。
(【0011】以降は省略されています)

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