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公開番号2025097574
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-01
出願番号2023213821
出願日2023-12-19
発明の名称オレフィン重合に用いる予備重合触媒の製造方法および当該予備重合触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08F 4/6592 20060101AFI20250624BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】予備重合触媒の製造において、反応器内でのファウリングを防止でき、また、オレフィン重合体の製造において、安定して均一な物性を示すオレフィン重合体および分子量の高いオレフィン重合体を製造可能な、オレフィン重合に用いる予備重合触媒の製造方法を提供すること。
【解決手段】遷移金属錯体(A)と固体状担体(S)とを含む固体触媒成分(Sa)を、溶媒中の固体分を除く有機アルミニウム化合物の濃度が0.1mmol/L以上10mmol/L以下、かつ、予備重合温度が10~30℃の条件下、前記固体触媒成分(Sa)1gに対し、炭素数2以上のオレフィンを1~10L/hrの速度で供給し、予備重合させる工程を含むことを特徴とする、オレフィン重合に用いる予備重合触媒(X)の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
遷移金属錯体(A)と固体状担体(S)とを含む固体触媒成分(Sa)を、
溶媒中の固体分を除く有機アルミニウム化合物の濃度が0.1mmol/L以上10mmol/L以下、かつ、予備重合温度が10~30℃の条件下、前記固体触媒成分(Sa)1gに対し、炭素数2以上のオレフィンを1~10L/hrの速度で供給し、予備重合させる工程を含むことを特徴とする、オレフィン重合に用いる予備重合触媒(X)の製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記炭素数2以上のオレフィンの予備重合量が、前記固体触媒成分(Sa)1gに対し、1g以上50g以下である、請求項1に記載の予備重合触媒(X)の製造方法。
【請求項3】
前記遷移金属錯体(A)が周期表第4族遷移金属原子を含み、かつ、前記固体状担体(S)が多孔質酸化物である、請求項1に記載の予備重合触媒(X)の製造方法。
【請求項4】
前記予備重合触媒(X)が有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)を含む、請求項1に記載の予備重合触媒(X)の製造方法。
【請求項5】
前記遷移金属錯体(A)が下記一般式[1]で表される、請求項1に記載の予備重合触媒(X)の製造方法。
JPEG
2025097574000024.jpg
61
146
(一般式[1]中、Mは、周期表第4族遷移金属原子であり、
nは、遷移金属錯体(A)が電気的に中性となるように選択される1~4の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
Qは、周期表第14族原子であり、


、R

、R

、R

、R

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、R

、R

、R

、R
10
、R
11
、R
12
、R
13
およびR
14
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、


~R

のうちの隣接した置換基同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、


~R
12
のうちの隣接した置換基同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、

13
およびR
14
は、互いに結合してQを含む環を形成してもよく、この環は置換基を有していてもよい。)
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の予備重合触媒(X)存在下に、オレフィンを重合または共重合させることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、オレフィン重合体の製造において、反応器内でのファウリングを防止でき、安定して均一な物性を示すオレフィン重合体および分子量の高いオレフィン重合体を製造可能な、オレフィン重合に用いる予備重合触媒の製造方法および当該予備重合触媒を用いたオレフィン重合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
従来から、オレフィン(共)重合体を製造する触媒として、ジルコノセン等の遷移金属錯体と有機アルミニウムオキシ化合物(アルミノキサン)等の助触媒成分とからなるオレフィン重合用触媒が知られており、中でも、スラリー重合あるいは気相重合を行う場合には、一般に、生成する重合体の粉体性状を良化させるため、遷移金属錯体や有機アルミニウムオキシ化合物をシリカゲル等の固体状担体に担持させた固体触媒が用いられている(非特許文献1)。
【0003】
加えて、重合反応において反応器壁面に重合体が付着するファウリングや反応器内でのポリマー塊形成を抑制する方法として、固体触媒にオレフィンを予備重合させる方法(特許文献1)、反応系内に特定の化合物を添加する方法(特許文献2、3)、等が報告されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開昭63-152608号公報
特開2000-327707号公報
特開2012-117043号公報
【非特許文献】
【0005】
Chem. Rev. 2005, 105, p.4073-4147
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記のような固体触媒存在下にオレフィンを導入し、予備重合反応を行なうと、反応後の溶媒が濁り、反応器内でのファウリングが確認されることがあった。
ファウリングは反応器壁面からの除熱効率を低下させるため、反応温度の制御が難しくなり、また反応器の清掃による生産性の低下を招くことがある。
【0007】
また、予備重合触媒を用いてオレフィン重合体を製造する際に、予備重合触媒の水素応答性が高いと、水素濃度の微小な変動によりオレフィン重合体の物性が変動し、安定して均一な物性を示すオレフィン重合体を製造できないことがある。特に、オレフィン重合体を重合する際に、重合器内の水素濃度が高いと、分子量の高いオレフィン重合体を製造できないことがある。
【0008】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、予備重合触媒の製造において、反応器内でのファウリングを防止でき、また、オレフィン重合体の製造において、安定して均一な物性を示すオレフィン重合体および分子量の高いオレフィン重合体を製造可能な、オレフィン重合に用いる予備重合触媒の製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、以下の態様例によれば、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。本発明の態様例を以下に示す。
【0010】
[1]遷移金属錯体(A)と固体状担体(S)とを含む固体触媒成分(Sa)を、
溶媒中の固体分を除く有機アルミニウム化合物の濃度が0.1mmol/L以上10mmol/L以下、かつ、予備重合温度が10~30℃の条件下、前記固体触媒成分(Sa)1gに対し、炭素数2以上のオレフィンを1~10L/hrの速度で供給し、予備重合させる工程を含むことを特徴とする、オレフィン重合に用いる予備重合触媒(X)の製造方法。
[2]前記炭素数2以上のオレフィンの予備重合量が、前記固体触媒成分(Sa)1gに対し、1g以上50g以下である、項[1]に記載の予備重合触媒(X)の製造方法。
[3]前記遷移金属錯体(A)が周期表第4族遷移金属原子を含み、かつ、前記固体状担体(S)が多孔質酸化物である、項[1]または[2]に記載の予備重合触媒(X)の製造方法。
[4]前記予備重合触媒(X)が有機アルミニウムオキシ化合物(B-2)を含む、項[1]~[3]のいずれか1項に記載の予備重合触媒(X)の製造方法。
[5]前記遷移金属錯体(A)が下記一般式[1]で表される、項[1]~[4]のいずれか1項に記載の予備重合触媒(X)の製造方法。
JPEG
2025097574000001.jpg
61
146
(一般式[1]中、Mは、周期表第4族遷移金属原子であり、
nは、遷移金属錯体(A)が電気的に中性となるように選択される1~4の整数であり、
Xは、水素原子、ハロゲン原子、炭化水素基、アニオン配位子または孤立電子対で配位可能な中性配位子であり、前記アニオン配位子は、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、硫黄含有基、窒素含有基、リン含有基、ホウ素含有基、アルミニウム含有基または共役ジエン系誘導体基であり、nが2以上の場合は、複数存在するXで示される基は互いに同一でも異なっていてもよく、互いに結合して環を形成してもよく、
Qは、周期表第14族原子であり、


、R

、R

、R

、R

、R

、R

、R

、R

、R
10
、R
11
、R
12
、R
13
およびR
14
は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1~40の炭化水素基、ハロゲン含有基、ケイ素含有基、酸素含有基、窒素含有基または硫黄含有基であり、


~R

のうちの隣接した置換基同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、


~R
12
のうちの隣接した置換基同士は、互いに結合して置換基を有していてもよい環を形成してもよく、

13
およびR
14
は、互いに結合してQを含む環を形成してもよく、この環は置換基を有していてもよい。)
[6]項[1]~[5]のいずれか1項に記載の予備重合触媒(X)存在下に、オレフィンを重合または共重合させることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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