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公開番号2025095553
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-26
出願番号2023211628
出願日2023-12-15
発明の名称エレベーター保守支援システム及びエレベーター保守支援方法
出願人株式会社日立ビルシステム
代理人弁理士法人信友国際特許事務所
主分類B66B 5/00 20060101AFI20250619BHJP(巻上装置;揚重装置;牽引装置)
要約【課題】エレベーターでの異常発生時に、発生した異常が一過性の異常であるのか、もしくは経年劣化の異常であるのかを適切に判別できるようにする。
【解決手段】監視装置300として、エレベーターの運転を監視して異常を検出する異常検出部302と、異常検出部302での異常検出時に異常発報を行う異常発報部303とを備える。そして、診断サーバ900が、異常発報部303での異常発報時にエレベーターに設置された機器の稼働情報を分析してエレベーターの診断を行う診断部902を備える。診断サーバ900の診断部902は、監視装置300での異常発報時に、該当する異常が一過性の異常であるか、あるいは経年劣化の異常であるかを、エレベーターの運転時の測定データの変化傾向に基づいて判別して、判別結果を管制センタ800に伝送する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
エレベーターの運転を監視して異常を検出する異常検出部と、前記異常検出部での異常検出時に異常発報を行う異常発報部とを備えた監視装置と、
前記監視装置と通信を行って、前記異常発報の際に前記エレベーターに設置された機器の稼働情報を分析して前記エレベーターの診断を行う診断部を備えた診断サーバと、
前記監視装置からの異常発報を受電した際に通知を行う管制センタと、
で構成されるエレベーター保守支援システムであり、
前記診断サーバの診断部は、前記監視装置での異常発報時に、該当する異常が一過性の異常であるか、あるいは経年劣化の異常であるかを、前記エレベーターの運転時の測定データの変化傾向に基づいて判別して、判別結果を前記管制センタに伝送する
エレベーター保守支援システム。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記監視装置は、前記エレベーターの運転時のセンサデータを取得して、運転状況を計測する計測部を備え、
前記診断サーバは、前記監視装置の異常発報部からの異常発報時の異常が、いずれかの階床での乗りかごの着床レベル異常であるとき、前記計測部が計測した一定期間前から現在までの全ての階床の着床レベルのデータを取得し、
前記診断サーバの診断部は、取得した全ての階床の着床レベルのデータの変化傾向に基づいて、該当する異常が一過性の異常であるか、あるいは経年劣化の異常であるかを判別する
請求項1に記載のエレベーター保守支援システム。
【請求項3】
前記診断サーバが取得する全ての階床の着床レベルのデータは、上り方向の運転時の各階床の着床レベルのデータと、下り方向の運転時の各階床の着床レベルのデータであり、
前記診断サーバの診断部は、異常発生以降に双方の方向の運転時の全ての階床の着床レベルが正常であるとき、一過性の異常と判別する
請求項2に記載のエレベーター保守支援システム。
【請求項4】
さらに、前記診断サーバの前記診断部で得られた判別結果を、前記エレベーターの保守作業を実行する保守員が所持した端末に送信して表示させる
請求項3に記載のエレベーター保守支援システム。
【請求項5】
前記診断部で得られた判別結果が経年劣化の異常である場合に、前記診断サーバが蓄積したデータに基づいて、発生した異常と類似した過去の事例での対応内容を、前記端末に送信して表示させる
請求項4に記載のエレベーター保守支援システム。
【請求項6】
エレベーターが設置されたビル内の監視装置で、エレベーターの運転を監視して異常を検出する異常検出処理と、
前記異常検出処理での異常検出時に、前記監視装置から外部に異常発報を行う異常発報処理と、
前記異常発報処理による異常発報を受信した際に、演算処理で前記エレベーターに設置された機器の稼働情報を分析して前記エレベーターの診断を行う診断処理と、を行うエレベーター保守支援方法であり、
前記診断処理では、前記監視装置での異常発報時に、該当する異常が一過性の異常であるか、あるいは経年劣化の異常であるかを、前記エレベーターの運転時の測定データの変化傾向に基づいて判別して、判別結果を通知するようにした
エレベーター保守支援方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エレベーター保守支援システム及びエレベーター保守支援方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
エレベーターは、乗りかごと釣合錘とをロープで連結し、つるべ式に巻上機で駆動する形式のものが多い。そして、エレベーターの遠隔監視装置は、監視対象のエレベーターに設置され、監視対象のエレベーターから、エレベーターの制御情報や、エレベーターの各機器の動作情報を取得する。これによりエレベーターの遠隔監視装置は、エレベーターの異常を検出して管制センタへ発報したり、監視対象のエレベーターの稼働情報をサーバへアップロードしたりする処理を行う。
【0003】
遠隔監視装置によって検出される異常は、いたずらなど人為的に発生するものと、エレベーター機器の故障によって発生するものに分けられる。エレベーター機器の故障によって異常が発生する場合には、保守員の速やかな派遣が必要になる。一方、いたずらなど人為的に発生する異常の場合には、エレベーター機器の故障を伴わなければ、保守員を派遣する必要がない。このため、人為的な異常か、機器の故障による異常かの判別には、従来から種々の考察がなされている。
【0004】
例えば、管制センタは、過去の故障発生時の、故障ごとの機器の状態や保守員の対応内容を、予め定められたルールに沿ってデータベースに記憶するようにしている。そして、管制センタは、新規に発生した故障に対して、その故障内容や機器状態から、故障原因及び保守員の対応方法を推論して、管制センタのオペレータに提示している。このような処理を行うことで、管制センタは、エレベーターで発生した異常が人為的なものか、あるいは機器の故障によるものかという判断を行うことができる。
【0005】
特許文献1には、異常発生時の監視対象のエレベーターと、業態や用途が類似するエレベーターの稼働データを比較することで、利用者の挙動情報を求める技術が記載されている。また、特許文献1には、異常発生時の監視対象のエレベーターと、同機種のエレベーターの機器動作に関する変動情報を求め、挙動情報と変動情報の相関から、発生した異常が人為的なものか、機器の故障によるものかを判断する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-190193号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
エレベーターの異常発生時には、当該異常が人為的に発生した場合と、機器の故障によって発生した場合のいずれの場合でも、異常が発生したエレベーターが当該異常検出後にすぐ平常状態に戻ってしまい、保守員到着時には異常がない状態になってしまうケースがある。このように、保守員到着時には異常がなく平常状態になっている場合の異常には、偶発的な原因による一過性の異常と考えられるものと、機器の摩耗等によって発生した経年劣化の異常と考えられるものに分けることができる。
【0008】
ここで、一過性の異常の場合には、保守員による原因調査や是正作業は必要とされない。これに対して、経年劣化の異常の場合には、原因の調査を実施して原因を究明し、当該原因の是正作業が必要になる。
したがって、異常発生時に、発生した異常が一過性の異常であるか、経年劣化の異常であるかの判別は、エレベーターにおける異常発生時の対応上、極めて重要である。
従来は、例えば特許文献1に記載される技術によれば、監視対象以外の類似エレベーターの情報を用いて、監視対象のエレベーターで発生した異常が人為的か、それとも故障によるものかを判別可能であるとしている。しかし、特許文献1に記載される技術は、発生した異常が一過性の異常であるか、経年劣化の異常であるかは区別していない。
【0009】
本発明は、これらの点に鑑みて、エレベーターでの異常発生時に、発生した異常が一過性の異常であるのか、もしくは経年劣化の異常であるのかを判別できるエレベーター保守支援システム及びエレベーター保守支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するために、例えば請求の範囲に記載の構成を採用する。
本願は、上記課題を解決する手段を複数含んでいるが、その一例を挙げるならば、本発明のエレベーター保守支援システムは、エレベーターの運転を監視して異常を検出する異常検出部と、異常検出部での異常検出時に異常発報を行う異常発報部とを備えた監視装置と、監視装置と通信を行って、異常発報時にエレベーターに設置された機器の稼働情報を分析してエレベーターの診断を行う診断部を備えた診断サーバと、監視装置からの異常発報を受電した際に通知を行う管制センタと、で構成される。
ここで、診断サーバの診断部は、監視装置での異常発報時に、該当する異常が一過性の異常であるか、あるいは経年劣化の異常であるかを、エレベーターの運転時の測定データの変化傾向に基づいて判別して、判別結果を管制センタに伝送するようにしている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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