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公開番号
2025092699
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2025061107,2022005144
出願日
2025-04-02,2022-01-17
発明の名称
弁装置、弁装置の製造方法、および弁装置における冷媒配管の接続構造
出願人
株式会社鷺宮製作所
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
F25B
41/40 20210101AFI20250612BHJP(冷凍または冷却;加熱と冷凍との組み合わせシステム;ヒートポンプシステム;氷の製造または貯蔵;気体の液化または固体化)
要約
【課題】互いの材料が異なる場合であっても、容易にろう付けを用いて接続できる弁装置、弁装置の製造方法、および弁装置における冷媒配管の接続構造を提供する。
【解決手段】ステンレスからなる継手部材100であって、少なくとも長手方向の一方の端部における内周面100aまたは外周面100bに、金属結合によって銅または銅合金の被膜200が形成されている。よって、継手部材100自体がステンレスからなる場合であっても、銅または銅合金の被膜200が形成されている端部を介して接続対象とろう付けを用いて容易に接続できる。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
内部に弁室を有する弁本体と、前記弁本体に接合される継手部材と、を備えた弁装置であって、
前記継手部材は、ステンレスからなる冷媒配管であり、
少なくとも長手方向の一方の端部における内周面または外周面に、金属結合によって銅または銅合金の被膜が形成され、
前記被膜が前記一方の端部における端面まで延在して形成され、
前記被膜は、前記端面の全周に均一の厚みで形成されていることを特徴とする弁装置。
続きを表示(約 930 文字)
【請求項2】
前記被膜を形成する銅または銅合金からなる被膜部材はシート状体であり、C字状に丸められた状態で配置されている、請求項1に記載の弁装置。
【請求項3】
前記被膜を形成する銅または銅合金からなる被膜部材は、環状の筒状体である、請求項1に記載の弁装置。
【請求項4】
前記被膜を形成する銅または銅合金からなる被膜部材は、周方向または軸線方向にスリットが設けられている、請求項2または3に記載の弁装置。
【請求項5】
前記被膜を形成する銅または銅合金からなる被膜部材は網状体であり、C字状に丸められた状態または環状に配置されている、請求項1に記載の弁装置。
【請求項6】
前記被膜を形成する銅または銅合金からなる被膜部材は、断面が円形または矩形の帯状体であり、軸線方向に沿って螺旋状に配置されている、請求項1に記載の弁装置。
【請求項7】
前記被膜を形成する銅または銅合金からなる被膜部材は、C字状または環状のリング状体であり、軸線方向に沿って複数隣接して配置されている、請求項1に記載の弁装置。
【請求項8】
前記被膜を形成する銅または銅合金からなる被膜部材はワイヤ状体であり、C字状に丸められた状態または環状に配置されている、請求項1に記載の弁装置。
【請求項9】
前記被膜を形成する銅または銅合金からなる被膜部材は、軸線方向に直交する断面の表面が周方向に沿った凹凸形状をなしている、請求項2~8のいずれか一項に記載の弁装置。
【請求項10】
内部に弁室を有する弁本体と、前記弁本体に接合される継手部材と、を備えた弁装置の製造方法であって、
前記継手部材は、ステンレスからなる冷媒配管であり、
前記冷媒配管の少なくとも長手方向の一方の端部における内周面または外周面に対し、
酸化被膜除去可能な環境下において、銅または銅合金を、固相線温度から液相線温度の間の温度まで加熱して半溶融状態とし、当該銅または銅合金の被膜を形成することを特徴とする弁装置の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、弁装置、弁装置の製造方法、および弁装置における冷媒配管の接続構造に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、ルームエアコンなどの空気調和装置では、冷房運転時に冷媒配管を介して接続された圧縮機、室外熱交換器、膨張弁、および室内熱交換器を経由して冷媒を圧縮機に環流させ、暖房運転時に圧縮機、室内熱交換器、膨張弁、および室外熱交換器を経由して冷媒を圧縮機に環流させるように、冷媒の環流方向を逆転させている。このように、冷媒の環流経路を逆転させる弁装置である流路切換弁(所謂、四方切換弁)として、弁本体の内部にスライド自在に設けられた弁体を有するスライド式切換弁が広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。そして、このような空気調和装置では、装置内に配管された冷媒配管と、スライド式切換弁の吐出管および吸入管として設けられた継手部材(冷媒配管)とが、ろう付けによって接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2004-125238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、かかる弁装置(スライド式切換弁)は、一般に本体が真鍮製であり、その他の継手部材などの部品が銅製である。しかしながら、近年、銅の値段の急激な高騰化に起因して、弁装置における継手部材の材料として従来から用いていた銅をステンレスに切り替えるステンレス化が進む傾向にある。その反面、弁装置が搭載される空気調和装置では、加工の容易性や性能の安定性から、冷媒配管の材料として、従来と変わらず銅が用いられている。そのため、弁装置のステンレス化された継手部材と、空気調和装置の銅製の冷媒配管とは、互いに材料が異なることから、従来のように、単純にろう付けを用いて接続することが困難であるという問題があった。
【0005】
しかも、弁装置の継手部材と空気調和装置の冷媒配管とのろう付けにおいては、濡れ性を確保するフラックスを用いた場合、当該フラックスの除去に手間がかかるため、従来からフラックスを用いていない。つまり、素材にステンレスを含む冷媒配管と、素材に銅を含む継手部材とは材料が異なる上、フラックスも用いることがないため、これらをろう付けするのは至難の業であった。
【0006】
そこで、本発明は、前述した問題を鑑みてなされたもので、その目的は、互いの材料が異なる場合であっても、容易にろう付けを用いて接続できる弁装置、弁装置の製造方法、および弁装置における冷媒配管の接続構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の弁装置は、内部に弁室を有する弁本体と、前記弁本体に接合される継手部材と、を備えた弁装置であって、前記継手部材は、ステンレスからなる冷媒配管であり、少なくとも長手方向の一方の端部における内周面または外周面に、金属結合によって銅または銅合金の被膜が形成され、前記被膜が前記一方の端部における端面まで延在して形成され、前記被膜は、前記端面の全周に均一の厚みで形成されていることを特徴とする。
【0008】
このような本発明によれば、冷媒配管自体がステンレスからなる場合であっても、銅または銅合金の被膜が形成されている端部を介して接続対象とろう付けを用いて容易に接続できる。また、前記被膜が前記一方の端部における端面まで延在して形成されていることで、冷媒配管における接続対象の面(外周面または内周面)と接する面(内周面または外周面)だけでなく、冷媒配管の端面まで延在して被膜が設けられているため、接続対象の材質を被膜と同じ銅または銅合金とした場合に、良好にフィレットが形成され易くなる。これにより、隙間なく接合され、ろう付け部位の気密性を確実に確保でき、接続の信頼性をより一層確保できる。
【0009】
この際、本発明の弁装置では、前記被膜を形成する銅または銅合金からなる被膜部材はシート状体であり、C字状に丸められた状態で配置されていることが好ましい。このような構成によれば、被膜部材が冷媒配管の端部における内周面に配置される場合には、被膜部材がC字状に丸められた状態から開く方向へ形状保持のための弾性力によって冷媒配管の内周面に保持され、被膜部材が冷媒配管の端部における外周面に配置される場合には、被膜部材がC字状に丸められる方向へ形状保持のための弾性力によって冷媒配管の外周面に保持されるため、被膜部材を例えば、スポット溶接などによって配置部位へ保持する手間を省き、容易に配置できる。また、被膜部材の対向する端部同士の合わせ目が間隔を開けて配置されるため、当該間隔を開けた部位において、被膜部材の外周側と内周側とが貫通されるので、被膜部材と冷媒配管の壁面との間に存在する空気などの気体や気泡を除去できる。
【0010】
さらに、本発明の弁装置では、前記被膜を形成する銅または銅合金からなる被膜部材は、環状の筒状体であることが好ましい。このような構成によれば、筒状体の被膜部材を配置部位に応じて外径方向へ拡張したり、内径方向へ収縮したりすることで、例えばスポット溶接などによって配置部位へ保持する手間を省き、容易に配置できる。
(【0011】以降は省略されています)
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