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公開番号
2025091192
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-18
出願番号
2023206308
出願日
2023-12-06
発明の名称
計測装置及び計測方法
出願人
三星電子株式会社
,
Samsung Electronics Co.,Ltd.
代理人
IBC一番町弁理士法人
,
個人
主分類
H01L
21/66 20060101AFI20250611BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】微弱な2次高調波の検出信号の強度を向上できる計測装置を提供すること。
【解決手段】計測装置100は、所定の波長のパルスレーザーである基本波を出射する光源101と、基本波の一部を所定の波長の略半分の波長をもつ第1の2次高調波に変換する2次高調波発生器103と、第1の2次高調波を基本波に対して角度分離させる複屈折結晶105と、基本波を遮光し、第1の2次高調波と、対象物表面に基本波を照射することにより発生した第2の2次高調波を透過させる波長選択素子108と、第1の2次高調波と第2の2次高調波を略同一偏光とする偏光子111と、互いに異なる角度で入射する第1の2次高調波と第2の2次高調波を電気信号に変換する画像検出器112と、画像検出器上に発生した干渉縞の振幅から第2の2次高調波の強度を求める処理装置と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
所定の波長のパルスレーザーである基本波を出射する光源と、
前記基本波の一部を前記所定の波長の略半分の波長をもつ第1の2次高調波に変換する2次高調波発生器と、
第1の2次高調波を基本波に対して角度分離させる複屈折結晶と、
基本波を遮光し、第1の2次高調波と、対象物表面に基本波を照射することにより発生した第2の2次高調波を透過させる波長選択素子と、
第1の2次高調波と第2の2次高調波を略同一偏光とする偏光子と、
互いに異なる角度で入射する第1の2次高調波と第2の2次高調波を電気信号に変換する画像検出器と、
前記画像検出器上に発生した干渉縞の振幅から第2の2次高調波の強度を求める処理装置と、を備える、計測装置。
続きを表示(約 1,000 文字)
【請求項2】
前記複屈折結晶において少なくとも角度分離した第1の2次高調波を円偏光に変換する波長板と、
前記波長選択素子を透過した第1の2次高調波及び前記波長選択素子を透過した第2の2次高調波を、2つの偏光成分で分離するビームスプリッターを備え、
前記画像検出器は、前記偏光成分の1つを電気信号に変換する第1の画像検出器と、前記偏光成分の他の1つを電気信号に変換する第2の画像検出器を有する、請求項1に記載の計測装置。
【請求項3】
前記光源から出射された基本波を、光軸に垂直な面から見て線状にするシリンドリカルレンズを備え、
前記2次高調波発生器は、前記基本波の一部を前記所定の波長の半分の波長をもつ第1の2次高調波に変換する、請求項1に記載の計測装置。
【請求項4】
前記基本波と前記第1の2次高調波が照明光学系内で互いに略直交する直線偏光を持ち、前記2次高調波発生器から前記対象物の表面までの前記基本波と前記第1の2次高調波の光路長が略等しい構成となるように、前記複屈折結晶の構成が決定されている請求項1から3のいずれかに記載の計測装置。
【請求項5】
前記画像検出器と前記複屈折結晶は光学的に互いに略共役の位置関係となっている請求項1から3のいずれかに記載の計測装置。
【請求項6】
前記画像検出器は前記対物光学系の射出瞳と光学的に略共役の位置に配置されている請求項1から3のいずれかに記載の計測装置。
【請求項7】
前記複屈折結晶はウォラストンプリズム、ローションプリズム、ノマルスキープリズムのいずれかである請求項1から3のいずれかに記載の計測装置。
【請求項8】
前記処理装置は、前記干渉縞のAC成分とDC成分を、フーリエ変換を用いて分離し、AC成分とDC成分の両方を用いて、第2の2次高調波の強度を求める請求項1から3のいずれかに記載の計測装置。
【請求項9】
前記対象物は半導体素子である請求項1から3のいずれかに記載の計測装置。
【請求項10】
前記求められた第2の2次高調波の強度の情報から、半導体表面のSiO
2
膜厚、半導体表面のSiO
2
の金属汚染、SiO
2
と半導体基板との境界の欠陥量、半導体基板の不純物ドーパント量、半導体基板の再結晶化の何れかを求める請求項1から3のいずれかに記載の計測装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は計測装置及び計測方法に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)
【背景技術】
【0002】
半導体デバイス製造の現場において、20年ほど前までは回路パターンの微細化が唯一の進化軸であり、駆動速度の向上や消費電力低減に加え低コスト化も微細化により同時に実現することができた。しかし微細化の技術的な困難度が高まり、デバイスの3次元構造化に加えて、High-K/Low-Kなどの新材料の導入、歪の意図的な付加による電子移動度の向上など、物性をコントロールすることによる性能向上の寄与が近年特に高まっている。これらの要因により、研究開発でのプロセス構築と量産時の歩留まり向上の両面において、高精度かつ高スループットの物性計測が必要不可欠になってきている。例を挙げるとイオン注入プロセスにおけるドーパントの量や空間的分布、アニール後の再活性化状態、SiGeの選択的エピタキシャル成長工程における内部歪量などの計測がある。
【0003】
しかし、これらは物理的な計測装置であるOCD(Optical Critical Dimension)やCD-SEM(Critical Dimension Scanning Electron Microscope)等では評価することが不可能である。また、蛍光X線や質量分析等を用いた化学的計測方法では、精度はあるもののスループット面での対応が難しく、破壊検査となることもしばしばである。これに対して、別のアプローチである電気的特性検査としては、基本的な構成要素であるMOS(Metal-Oxide-Silicon)構造のトランジスタ検査があり、プローブを電気的に接続してC-V特性などの電気特性評価を行っている。これらは半導体デバイスの直接的な性能評価であり、LADA(Laser-assisted device alteration)やOBIRCH(Optical Beam Induced Resistance CHange)などは、光を入射されることで、不良確認に加えて、不良に対するマージンや高抵抗のデバイス内の位置も特定することができる。ただし、全て接触式の計測であるため、配線層やパッドが形成された半導体後工程でなければ不可能な検査である。これらの電気的特性評価を半導体前工程において非接触で確認することができ、その結果から半導体内部に形成される空乏層や反転領域の広がり等を正確に解析できれば、イオン注入やアニールなどのプロセスに速やかにフィードバックが可能で、開発期間や製造サイクルタイムの短縮に非常に有効であるが、未だそのニーズを満たす確立した計測技術は存在しない。
【0004】
その可能性を持つ非接触の電気的特性の計測技術うちの一つが、計測対象の非線形光学特性による2次高調波発生を利用した検査である。非線形光学特性は、感受率と電場の積で表され、2次高調波の強度から感受率が分かり、さらに感受率テンソルの各要素から物質内のバンド構造が求められる。シリコンなどの半導体基板として用いられる主な物質は、反転対称の結晶構造を持っており、バルク状態では通常2次高調波は発生しない。しかしBloembergenらは、非特許文献1において、物質の境界面における対称性の破れによる2次高調波発生の理論的検討を行い、その後のパルスレーザーの発展に伴って、定量的な実験的にも評価されるようになった。またGuidottiらは、非特許文献2において、反転対称構造をもつシリコン表面での2次高調波の発生を実験的に評価し、特許文献1では、半導体のプロセス装置内におけるプロセスの進行状況について、2次高調波を用いる計測手法の提案があり、特許文献2では、半導体基板表面の汚染物の存在を、複数波長の照明下で発生した2次高調波と和周波を観測することで評価する手法の提案があった。また特許文献3では、照明により発生した光電子によるスクリーニングと帯電により、2次高調波が時間的に変化する過程と、その計測結果を用いたバンド構造の解析手法が提案され、特許文献4では半導体検査装置において、基本波と2次高調波の両方を観測することで、基本波に対しては感度のない欠陥を検出する手法の提案があった。
【0005】
このように半導体製造において、いくつかの重要な技術的進展があったが、より実用性が高まったのは、Viktor Koldiaevらは、特許文献5において、基本波とは別のUV照明光で、スクリーニングと帯電を計測に先立って飽和させておき、2次高調波の計測は短時間で終わらせる技術を発明した。特許文献6では、さらに改善させ、遅延機構で2次高調波の時間変化計測の分解能を高めた上で、ウェハホルダに電界付加機能を搭載し、ウェハに外部電界を印加する技術を提案している。特許文献7では、複数波長の基本波を用いて照明し、4波混合を含めた3次の非線形現象も計測できる構成とした。特許文献8では、ウェハで発生した2次高調波の偏光状態の解析も行い、歪や結晶化状態の影響と電気的特性の影響を切り分けて計測するための構成とした。特許文献9では、さらには実際の半導体製造工程を考慮して、計測のための実用的なテストパターン構造を提案している。また非特許文献3では、照明系で発生させた2次高調波をウェハ表面に基本波と共に照明させ、ウェハ表面で発生させた2次高調波と干渉させる手法を用いている。この構成はウェハで発生させた2次高調波の位相の計測が目的であり、遅延機構を用いて時間領域での干渉波系解析を行っている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開平4-340404号公報
米国特許第6,788,405号明細書
米国特許第6,856,159号明細書
特表2004-529327号公報
米国特許出願公開第2018/0217193号明細書
米国特許第11,293,965号明細書
特表2021-522686号公報
特表2021-530670号公報
特表2021-531641号公報
【非特許文献】
【0007】
BLOEMBERGEN, N. et. al., Light Waves at the Boundary of Nonlinear Media, Phys. Rev. 128, 606 (1962)
Guidotti, D. et.al, Second harmonic generation in centro-symmetric semiconductors, Solid state communications 46.4 (1983): 337-340
Terlinden, Nick M., et al. "Second-harmonic intensity and phase spectroscopy as a sensitive method to probe the space-charge field in Si (100) covered with charged dielectrics." Journal of Vacuum Science & Technology A 32.2 (2014).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、微弱な2次高調波を高感度で検出することが困難であるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一実施形態の計測装置は、所定の波長のパルスレーザーである基本波を出射する光源と、前記基本波の一部を前記所定の波長の略半分の波長をもつ第1の2次高調波に変換する2次高調波発生器と、第1の2次高調波を基本波に対して角度分離させる複屈折結晶と、基本波を遮光し、第1の2次高調波と、対象物表面に基本波を照射することにより発生した第2の2次高調波を透過させる波長選択素子と、第1の2次高調波と第2の2次高調波を略同一偏光とする偏光子と、互いに異なる角度で入射する第1の2次高調波と第2の2次高調波を電気信号に変換する画像検出器と、前記画像検出器上に発生した干渉縞の振幅から第2の2次高調波の強度を求める処理装置と、を備えるようにした。
【0010】
一実施形態の計測装置によれば、1点の計測につき1秒から10秒程度の計測時間が1桁から数桁程度短縮され、より多くの半導体ウェハの計測ができる。またウェハ内の数点程度であった計測点が100程度の全露光ショット内で複数点の計測もできる。
(【0011】以降は省略されています)
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