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公開番号2025089889
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-16
出願番号2023204844
出願日2023-12-04
発明の名称仕切りバルブ
出願人株式会社アルバック
代理人個人,個人
主分類F16K 3/18 20060101AFI20250609BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】複数の押圧シリンダにおける突出量のばらつき発生を回避する。
【解決手段】仕切りバルブ100であって、流路Hの開口部12a,12bを有する弁箱と、弁箱内に位置して流路を開放および閉塞可能な弁体5と、弁体を回転可能に支持する回転軸20と、弁箱に設けられ弁開口遮蔽位置の弁体を弁閉塞位置に向けて前記流路に沿った方向に押圧する押圧シリンダ70と、押圧シリンダに接続されて押圧シリンダを伸縮動作させる駆動圧発生機構701と、駆動圧発生機構によって駆動される押圧シリンダの伸縮動作に対して線形動作と非線形動作とを可能とする非線形動作付与機構770と、を具備する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
流路を仕切る仕切りバルブであって、
前記流路に挿入されるとともに互いに対向して連通し前記流路を形成する第1開口部および第2開口部を有する弁箱と、
前記弁箱内の中空部内に位置して前記流路を開放および閉塞可能な弁体と、
前記弁体を前記中空部内における退避位置と弁開口遮蔽位置との間で前記流路に交差する方向に回転可能に支持するとともに流路方向に延在する軸線を有する回転軸と、
前記弁体を回転駆動可能な回転駆動部と、
前記弁箱に設けられて前記弁開口遮蔽位置の前記弁体を前記第1開口部の周縁に接触する弁閉塞位置に向けて前記流路に沿った方向に移動可能に前記弁体を押圧する押圧シリンダと、
前記押圧シリンダに接続されて前記押圧シリンダを伸縮動作させる駆動圧発生機構と、
前記駆動圧発生機構によって駆動される前記押圧シリンダの伸縮動作に対して線形動作と非線形動作とを可能とする非線形動作付与機構と、
を具備する、
ことを特徴とする仕切りバルブ。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記非線形動作付与機構は、前記弁体を押圧する付近の位置における前記押圧シリンダの前記線形動作と、前記弁体から離間した位置における前記押圧シリンダの前記非線形動作と、を可能とする、
ことを特徴とする請求項1記載の仕切りバルブ。
【請求項3】
前記非線形動作付与機構は、前記非線形動作として、前記弁体から離間した状態の前記押圧シリンダにおいて前記駆動圧発生機構による伸縮動作を非線形とする、
ことを特徴とする請求項2記載の仕切りバルブ。
【請求項4】
前記押圧シリンダは、前記駆動圧発生機構による駆動圧(作動圧)の上昇によって伸長する前記押圧シリンダに対して、前記押圧シリンダを縮退させる引込バネを備え、
前記非線形動作付与機構は、前記押圧シリンダを縮退させる弾性機構を有する、
ことを特徴とする請求項3記載の仕切りバルブ。
【請求項5】
前記弾性機構は、前記引込バネとは異なるバネ定数を有する弾性体である、
ことを特徴とする請求項4記載の仕切りバルブ。
【請求項6】
前記弾性体は、前記引込バネよりも弾性力が小さく前記非線形動作を可能とする弱バネであり、前記引込バネは、前記弾性体よりも弾性力が大きく前記線形動作を可能とする強バネである、
ことを特徴とする請求項5記載の仕切りバルブ。
【請求項7】
前記弱バネと前記強バネとが直列に配置される、
ことを特徴とする請求項6記載の仕切りバルブ。
【請求項8】
前記弱バネと前記強バネとが同軸位置の二重に配置される、
ことを特徴とする請求項6記載の仕切りバルブ。
【請求項9】
前記非線形動作付与機構は、前記押圧シリンダにおいて前記駆動圧発生機構による伸長開始時に前記非線形動作を可能とする開始動作非線形機構を有する、
ことを特徴とする請求項3記載の仕切りバルブ。
【請求項10】
前記開始動作非線形機構は、前記駆動圧発生機構と前記押圧シリンダとを接続して構成される油圧回路に配置される弾性機構か、前記油圧回路に接続される弾性圧調整機構か、前記油圧回路に接続される弾性流体のいずれかを有する、
ことを特徴とする請求項9記載の仕切りバルブ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は仕切りバルブに関し、特に振り子バルブに用いて好適な技術に関する。
続きを表示(約 3,600 文字)【背景技術】
【0002】
真空装置等においては、チャンバー、配管、ポンプなどの間で、異なる真空度の2つの空間の間を仕切り、仕切られた2つの空間をつなげる仕切りバルブが設けられている。このような仕切りバルブとしては、様々な形態の弁が知られている。
【0003】
本発明者らは、高い信頼性の仕切り動作が可能である仕切りバルブを開発し、特許出願を行った(特許文献1)。この仕切りバルブにおいては、流路を横断して形成される弁箱と、流路方向と平行な軸線の回転軸により回転可能な中立弁部と、中立弁部に対して流路方向に摺動可能な可動弁部として、弁箱の流路の開口部に押しつけられてシール可能な第1可動弁部と、第1可動弁部に対して流路方向に摺動可能とされる第2可動弁部と、第1可動弁部を開口部に押しつけてシール動作可能な第1付勢部と、第1可動弁部と前記第2可動弁部との厚み寸法を調整が可能な第2付勢部と、第1可動弁部を中立弁部に対して付勢する第3付勢部と、を設けた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第6358727号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
第1付勢部は、複数の油圧シリンダから構成されており、温度上昇による作動油の体制膨張に伴って油圧シリンダが突出した場合、弁板の回転動作に影響を与える可能性があるいう問題があった。
特に、油圧シリンダの伸縮摩擦抵抗などに起因して、複数の油圧シリンダ間における伸縮状態に差があると、最も動きやすい油圧シリンダだけが動いてしまうため、突出量が大きくなりやすく、これを改善したいという要求があった。
【0006】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、以下の目的を達成しようとするものである。
1.作動油の温度上昇に伴う体積膨張の影響を回避可能とすること。
2.複数の油圧シリンダにおける突出量のばらつき発生を回避可能とすること。
3.油圧シリンダにおける突出により振り子バルブの回転動作阻害を回避可能とすること。
【課題を解決するための手段】
【0007】
(1) 本発明の一態様にかかる仕切りバルブは、
流路を仕切る仕切りバルブであって、
前記流路に挿入されるとともに互いに対向して連通し前記流路を形成する第1開口部および第2開口部を有する弁箱と、
前記弁箱内の中空部内に位置して前記流路を開放および閉塞可能な弁体と、
前記弁体を前記中空部内における退避位置と弁開口遮蔽位置との間で前記流路に交差する方向に回転可能に支持するとともに流路方向に延在する軸線を有する回転軸と、
前記弁体を回転駆動可能な回転駆動部と、
前記弁箱に設けられて前記弁開口遮蔽位置の前記弁体を前記第1開口部の周縁に接触する弁閉塞位置に向けて移動可能に前記流路に沿った方向に前記弁体を押圧する押圧シリンダと、
前記押圧シリンダに接続されて前記押圧シリンダを伸縮動作させる駆動圧発生機構と、
前記駆動圧発生機構によって駆動される前記押圧シリンダの伸縮動作に対して線形動作と非線形動作とを可能とする非線形動作付与機構と、
を具備する、
ことにより上記課題を解決した。
(2)本発明の仕切りバルブは、上記(1)において、
前記非線形動作付与機構は、前記弁体を押圧する付近の位置における前記押圧シリンダの前記線形動作と、前記弁体から離間した位置における前記押圧シリンダの前記非線形動作と、を可能とする、
ことができる。
(3)本発明の仕切りバルブは、上記(2)において、
前記非線形動作付与機構は、前記非線形動作として、前記弁体から離間した状態の前記押圧シリンダにおいて前記駆動圧発生機構による伸縮動作を非線形とする、
ことができる。
(4)本発明の仕切りバルブは、上記(3)において、
前記押圧シリンダは、前記駆動圧発生機構による駆動圧(作動圧)の上昇によって伸長する前記押圧シリンダに対して、前記押圧シリンダを縮退させる引込バネを備え、
前記非線形動作付与機構は、前記押圧シリンダを縮退させる弾性機構を有する、
ことができる。
(5)本発明の仕切りバルブは、上記(4)において、
前記弾性機構は、前記引込バネとは異なるバネ定数を有する弾性体である、
ことができる。
(6)本発明の仕切りバルブは、上記(5)において、
前記弾性体は、前記引込バネよりも弾性力が小さく前記非線形動作を可能とする弱バネであり、前記引込バネは、前記弾性体よりも弾性力が大きく前記線形動作を可能とする強バネである、
ことができる。
(7)本発明の仕切りバルブは、上記(6)において、
前記弱バネと前記強バネとが直列に配置される、
ことができる。
(8)本発明の仕切りバルブは、上記(6)において、
前記弱バネと前記強バネとが同軸位置の二重に配置される、
ことができる。
(9)本発明の仕切りバルブは、上記(3)において、
前記非線形動作付与機構は、前記押圧シリンダにおいて前記駆動圧発生機構による伸長開始時に前記非線形動作を可能とする開始動作非線形機構を有する、
ことができる。
(10)本発明の仕切りバルブは、上記(9)において、
前記開始動作非線形機構は、前記駆動圧発生機構と前記押圧シリンダとを接続して構成される油圧回路に配置される弾性機構か、前記油圧回路に接続される弾性圧調整機構か、前記油圧回路に接続される弾性流体のいずれかを有する、
ことができる。
(11)本発明の仕切りバルブは、上記(9)において、
前記開始動作非線形機構は、前記駆動圧発生機構と前記押圧シリンダとを接続して構成される油圧回路内に配置される真空領域を有する、
ことができる。
【0008】
(1) 本発明の一態様にかかる仕切りバルブは、
流路を仕切る仕切りバルブであって、
前記流路に挿入されるとともに互いに対向して連通し前記流路を形成する第1開口部および第2開口部を有する弁箱と、
前記弁箱内の中空部内に位置して前記流路を開放および閉塞可能な弁体と、
前記弁体を前記中空部内における退避位置と弁開口遮蔽位置との間で前記流路に交差する方向に回転可能に支持するとともに流路方向に延在する軸線を有する回転軸と、
前記弁体(中立弁部、可動弁部、可動弁枠部、可動弁板部)を回転駆動可能な回転駆動部と、
前記弁箱に設けられて前記弁開口遮蔽位置の前記弁体を前記第1開口部の周縁に接触する弁閉塞位置に向けて前記流路に沿った方向に移動可能に前記弁体(可動弁部)を押圧する押圧シリンダ(弁箱付勢部)と、
前記押圧シリンダに接続されて前記押圧シリンダを伸縮動作させる駆動圧発生機構(駆動部)と、
前記駆動圧発生機構によって駆動される前記押圧シリンダの伸縮動作に対して線形動作と非線形動作とを可能とする非線形動作付与機構と、
を具備する、
ことにより上記課題を解決した。
【0009】
上記の構成によれば、仕切りバルブの開閉動作において、押圧シリンダの伸縮動作により、弁体が弁開口遮蔽位置と弁閉塞位置との間を流路方向に沿って移動する。この際、非線形動作付与機構が押圧シリンダの伸縮動作に対して、弁開口遮蔽位置における弁体を押圧する線形動作と、弁体に接触していない状態で押圧シリンダの突出量を調整可能な非線形な動作と、を同じ装置で可能とすることができる。これにより、非線形動作付与機構によって押圧シリンダを伸長させることにより、押圧シリンダがスムーズに弁体を押圧して弁閉塞位置へと動作させること、および、非線形動作付与機構によって押圧シリンダを縮退させることにより、スムーズに弁体が押圧を解除されて弁開口遮蔽位置へと動作させること、を可能とする。
【0010】
同時に、非線形動作付与機構が押圧シリンダの非線形動作を可能とすることで、押圧シリンダの伸縮動作において、弁体を退避位置と弁開口遮蔽位置との間で回転させる場合など、押圧シリンダが弁体から充分な距離を有して離間した状態を可能とすることができる。非線形動作付与機構によって、押圧シリンダが弁体の回転を阻害することを防止できる。
(【0011】以降は省略されています)

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