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公開番号
2025089420
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-12
出願番号
2025048012,2022111401
出願日
2025-03-24,2022-07-11
発明の名称
制御装置
出願人
横河電機株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
G06F
8/30 20180101AFI20250605BHJP(計算;計数)
要約
【課題】アプリケーションの動作不安定を回避して、制御システムの信頼性を向上させる制御装置を提供する。
【解決手段】選択処理部は、それぞれが同じ所定演算を実行する第1所定数のアプリケーションのそれぞれにより算出される第1演算結果を基に第2演算結果を選択して出力する。アプリケーション管理部は、それぞれが同じ所定演算を実行する複数のアプリケーションから再構築対象とする第2所定数のアプリケーションを除いたアプリケーションの数を第1所定数とした場合に、第1所定数のアプリケーションによる第1演算結果に基づいて選択処理部により出力される第2演算結果の信頼性を確保できるか否かを判定し、第2演算結果の信頼性が確保できる場合に再構築対象とした第2所定数のアプリケーションの再構築を実行する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
それぞれが同じ所定演算を実行する第1所定数のアプリケーションのそれぞれにより算出される第1演算結果を基に第2演算結果を選択して出力する選択処理部と、
それぞれが同じ所定演算を実行する複数のアプリケーションから再構築対象とする第2所定数のアプリケーションを除いたアプリケーションの数を前記第1所定数とした場合に、前記第1所定数のアプリケーションによる前記第1演算結果に基づいて前記選択処理部により出力される前記第2演算結果の信頼性を確保できるか否かを判定し、前記第2演算結果の信頼性が確保できる場合に前記再構築対象とした前記第2所定数のアプリケーションの再構築を実行するアプリケーション管理部と
を備えたことを特徴とする制御装置。
続きを表示(約 500 文字)
【請求項2】
前記選択処理部は、前記第1演算結果に対して多数決ロジックを用いて前記出力する演算結果を選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記アプリケーション管理部は、前記第1所定数が、前記選択処理部の多数決ロジックを用いた出力の信頼性を確保できる前記アプリケーションの数以上の場合に、前記信頼性を確保できると判定することを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記アプリケーション管理部は、前記アプリケーションの動作状態を基に、前記再構築対象とする前記第2所定数のアプリケーションを決定することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項5】
前記選択処理部は、前記アプリケーションのそれぞれの演算結果を受信した結果を基に、前記アプリケーションの異常動作を検出し、
前記アプリケーション管理部は、前記選択処理部により異常動作が検出された前記アプリケーションを前記再構築対象とする前記第2所定数のアプリケーションと決定する
ことを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
石油、石油化学、化学、ガスなどを用いた各種プラントでは、バルブの開け閉めの制御や温度を一定に保つ制御といった様々な制御が制御システムにより行われる。そのため、制御システムには制御対象に応じた信頼性の確保が求められる。
【0003】
制御装置の機能は、CPU(Central Processing Unit:中央処理装置)やメモリ等のハードウェアと、コントローラアプリケーション等のソフトウェアとから構成されるのが一般的である。コントローラアプリケーションやコントローラとは、制御アプリケーションのことであり、以後、まとめて「コントローラ」と呼ぶ。また、制御装置では、コントローラ以外のアプリケーションも動作する。以後それらを「APP(Application)」と呼ぶ。また、コントローラ及びAPPを合わせて、アプリケーションと呼ぶ。
【0004】
制御装置では、ハードウェア上の仮想環境でアプリケーションが動作する場合もあり、その場合、OS(Operating System)や仮想ハードウェアの上で複数のVM(Virtual Machine)が動作し、各VM上でアプリケーションが動作する構成などがとられる。VMは、ゲストOSやコンテナなどと呼ばれる仮想的なOS環境を提供する。
【0005】
制御装置では、ハードウェア又はソフトウェアのどちらが不具合を起こしても動作に支障をきたす。そこで、複数のコントローラで所定の演算を実行して出力し、選択処理部においてそれぞれの演算値から1つの出力値を選択することによって、信頼性を高めつつコストを抑制する制御システムが提案されている(特許文献1)。
【0006】
さらに、ソフトウェアの観点での不具合として、メモリリークと呼ばれる現象が発生する場合がある。メモリリークとは、例えばアプリケーションにプログラム的なバグがあることにより、OSにメモリ領域取得要求をかけた後に、そのメモリの解放が実行されないといった現象である。メモリリークが繰り返し発生することで、OSが保持するメモリ資源が枯渇し、OSとそのOS上で動作する全てのアプリケーションの動作が不安定になるおそれがある。
【0007】
そこで、例えば仮想環境下でアプリケーションが動作する制御システムであれば、メモリリークによる不安定状態を解消するために、ゲストOS又はコンテナなどの仮想マシンとアプリケーションとの再起動が行われる。しかし、メモリリークが発生してから再起動するまでの不安定な動作は可能であれば発生させないことが好ましい。これは、アプリケーションが中途半端に不安定な動作をし続けた場合に、アプリケーション間干渉防止処理部の動作により完全に影響を抑え込めない可能性があることが理由である。そこで、メモリリークによって動作が不安定になる前に予防保全的にアプリケーションを再起動することによって、エラーの発生を防ぐことが考えられる。
【0008】
このようなメモリリーク対策の技術として、メモリリークを起こすソフトウェアの再起動を実行し、且つ、サービスを提供するプロセスを複数動作させて、一部のプロセスを再起動させた状態でもサービスの継続を可能とする技術が提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開2020-27434号公報
特開2011-54114号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、メモリリークの状態によっては、複数のアプリケーションを同時に再起動させる可能性がある。その場合、複数のコントローラによるそれぞれの演算値から1つの出力値を選択する技術では、再起動されるアプリケーションの数によっては適切な選択が行われなくなるおそれがある。これに対して、メモリリークによる動作不安定が同時に発生することを回避する目的でリソースの割り当てを意図的に異なる値にすることが提案されている。しかし、メモリリークの発生度合いを正確に予測することは困難であり、最適なリソース割り当てを行うことは難しい。そのため、アプリケーションの動作不安定を回避して、制御システムの信頼性を向上させることは困難である。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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