TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2025089150
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-12
出願番号2023204176
出願日2023-12-01
発明の名称蓄電池
出願人日産自動車株式会社,ルノー エス.ア.エス.,RENAULT S.A.S.
代理人弁理士法人後藤特許事務所
主分類H01M 50/262 20210101AFI20250605BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】凹凸追従性および膨張収縮追従性の双方に優れた蓄電池を提供する。
【解決手段】蓄電池1は、積層体2と、一対のエンドプレートと、エンドプレートを加圧する、加圧機構4と、一対のエンドプレートのうちの少なくとも一方と積層体との間に配置された、弾性機構とを備える。弾性機構は、歪の増加時に、応力と歪との関係が線形となるような応力歪曲線を有する、第1弾性体と、応力と歪との関係が非線形であり、歪みの増加に伴い弾性率が増加するような応力歪曲線を有する、第2弾性体とを備える。第1弾性体は、第2弾性体と積層体との間に配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
電解質層、正極層及び負極層を有する積層体と、
積層方向において前記積層体を挟むように配置された、一対のエンドプレートと、
前記エンドプレートを加圧する、加圧機構と、
前記一対のエンドプレートのうちの少なくとも一方と前記積層体との間に配置された、弾性機構と、
を備え、
前記弾性機構は、
歪の増加時に、応力と歪との関係が線形となるような応力歪曲線を有する、第1弾性体と、
応力と歪との関係が非線形であり、歪みの増加に伴い弾性率が増加するような応力歪曲線を有する、第2弾性体とを備え、
前記第1弾性体は、前記第2弾性体と前記積層体との間に配置されている、
蓄電池。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の蓄電池であって、
前記第1弾性体は、歪の減少時に、応力と歪との関係が非線形であり、歪の減少に伴い弾性率が小さくなるような応力歪曲線を有している、
蓄電池。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の蓄電池であって、
前記積層体は、充放電に伴い厚みが変化するように構成されており、
前記第2弾性体の最終歪は、前記第1弾性体の最終歪よりも大きく、
前記最終歪は、前記積層体の厚みが最大である場合の弾性体の歪の大きさである、
蓄電池。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の蓄電池であって、
前記第2弾性体の応力歪曲線における変曲点の歪が、前記第1弾性体の最終歪よりも大きく、
前記最終歪は、前記積層体の厚みが最大である場合の弾性体の歪の大きさであり、
前記変曲点は、前記第2弾性体の弾性率が変化する部分である、
蓄電池。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の蓄電池であって、
前記第1弾性体と前記第2弾性体とは接触している、
蓄電池。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の蓄電池であって、
更に、
前記積層方向とは垂直な方向である面方向において前記第1弾性体を取り囲むように配置され、前記第1弾性体の前記面方向への膨らみを抑制する、枠体、を備える、
蓄電池。
【請求項7】
請求項6に記載の蓄電池であって、
前記枠体は、前記一対のエンドプレートのうちの少なくとも一方と一体である、
蓄電池。
【請求項8】
請求項1又は2に記載の蓄電池であって、
前記積層体は前記積層方向に沿って複数配置されており、
前記弾性機構は、隣接する前記積層体の間にも配置されている、
蓄電池。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の蓄電池であって、
前記積層体は、前記正極層が前記弾性機構側を向くように配置されている、
蓄電池。
【請求項10】
請求項1又は2に記載の蓄電池であって、
前記第1弾性体は、緻密構造を有しており、
前記第2弾性体は、多孔質構造を有している、
蓄電池。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、蓄電池に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
蓄電池として、加圧構造を有するものが知られている。加圧構造として、一対のエンドプレートを用いた構造が知られている。そのような蓄電池においては、電池部分が、一対のエンドプレートにより挟まれる。一対のエンドプレートに対して、電池部分を圧縮されるように荷重が加えられる。これにより、一対のエンドプレートを介して電池部分が圧縮される。
【0003】
上記に関連して、例えば、特許文献1(特開2009-99383号公報)には、特定の発電素子または蓄電素子を積層してなる積層スタックである積層体の加圧構造であって、積層体の上下に位置する一対の端板と、端板を上下から挟持すると共に積層体を積層方向に加圧する板状弾性体と、を備えたことを特徴とする積層体の加圧構造が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-99383号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、蓄電池の中には、高い加圧力が求められるものがある。例えば、全固体電池は、所望の電池特性を実現するために、他の蓄電池と比べて高い圧力で加圧されている必要がある。この際、電池部分は、均一に加圧されていることが望まれる。しかし、電池部分の表面に、凹凸が生じている場合がある。高い加圧力が要求される蓄電池において、電池部分の表面に凹凸が存在すると、エンドプレートが傾いてしまい、均一に圧力を加えることが困難になることがある。
【0006】
そこで、本発明者らは、エンドプレートと電池部分の間に、凹凸を吸収できるような弾性体を配置することを検討している。特定の弾性体を用いることにより、凹凸が吸収され、エンドプレートの傾きを防ぐことができる。これにより、凹凸に関わらず均一な圧力を加えることができる。なお、以下の説明において、凹凸が存在していても均一に圧力を加えることができるような特性を、「凹凸吸収性」と称することがある。
【0007】
一方で、蓄電池の中には、充放電に伴い大きく膨張収縮するものがある。例えば、負極活物質として金属リチウムを用いた全固体電池は、充放電に伴い、電池部分の厚みが大きく変化する。そのような蓄電池においては、膨張時及び収縮時のいずれにおいても、所望の圧力が電池部分に加えられていることが望まれる。なお、以下の説明において、膨張時及び収縮時のいずれにおいても電池部分に所望の圧力を加えることができる特性を、「膨張収縮追従性」という場合がある。
【0008】
本発明者らは、凹凸吸収性及び膨張収縮追従性の双方に優れた弾性体が存在しないか、検討を行った。しかしながら、凹凸吸収性に優れた弾性体は、膨張収縮追従性が不足しやすかった。一方、膨張収縮追従性に優れた弾性体は、凹凸吸収性において課題があった。すなわち、両特性を両立させることは難しかった。
【0009】
従って、本発明の目的は、凹凸追従性および膨張収縮追従性の双方に優れた蓄電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
一態様において、本発明に係る蓄電池は、電解質層、正極層及び負極層を有する積層体と、積層方向において積層体を挟むように配置された、一対のエンドプレートと、エンドプレートを加圧する、加圧機構と、一対のエンドプレートのうちの少なくとも一方と積層体との間に配置された、弾性機構と、を備える。弾性機構は、歪の増加時に、応力と歪との関係が線形となるような応力歪曲線を有する、第1弾性体と、応力と歪との関係が非線形であり、歪みの増加に伴い弾性率が増加するような応力歪曲線を有する、第2弾性体とを備える。第1弾性体は、第2弾性体と積層体との間に配置されている。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許