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公開番号2025088771
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2024208294
出願日2024-11-29
発明の名称小径血管をナビゲートするための医療プローブ
出願人バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド,Biosense Webster (Israel), Ltd.
代理人個人,個人
主分類A61B 18/14 20060101AFI20250604BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】医療プローブを提供すること。
【解決手段】開示された技術は、細長シャフト、ガイドワイヤ、コイル、及び電極を含む医療プローブを含む。細長シャフトは、長手方向軸に沿って延在し、マーシャル静脈内に挿入されるような寸法である。ガイドワイヤは、細長シャフト内の管腔を通って延在する。コイルは、細長シャフトの遠位先端に接続され、各コイルは、磁場を受けたときに電流を生成するように構成され、電流は、それぞれのコイルの位置を示す。電極は、遠位先端に接続される。各電極は、(i)マーシャル静脈内の解剖学的信号を感知し、解剖学的信号を示す電気信号を提供するように、又は(ii)マーシャル静脈の近位の標的組織領域にアブレーションエネルギーを伝達するように設計される。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
医療プローブであって、
長手方向軸に沿って延在し、マーシャル静脈内に挿入されるような寸法である細長シャフトであって、遠位先端を備え、管腔を画定する、細長シャフトと、
前記管腔を通って延在するガイドワイヤと、
前記長手方向軸に沿って前記遠位先端に接続された複数のコイルであって、各コイルは、磁場を受けたときに電流を生成するように構成され、前記電流は、前記それぞれのコイルの位置を示す、複数のコイルと、
前記長手方向軸に沿って前記遠位先端に接続された複数の電極であって、各電極は、(i)前記マーシャル静脈内の解剖学的信号を感知し、前記解剖学的信号を示す電気信号を提供するか、又は(ii)前記マーシャル静脈の近位の標的組織領域にアブレーションエネルギーを伝達するように構成されている、複数の電極と、を含む、医療プローブ。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
各電極は、前記長手方向軸と同軸の電極軸を備えるリング電極を備える、請求項1に記載の医療プローブ。
【請求項3】
前記複数のコイルのうちの第1のコイルは、前記遠位先端内に配置され、前記長手方向軸に沿って前記複数の電極のうちの最遠位電極と重なるように位置付けられている、請求項1に記載の医療プローブ。
【請求項4】
前記複数のコイルは、第2のコイル及び第3のコイルを更に備え、前記第2のコイル及び前記第3のコイルは、前記第2のコイル及び前記第3のコイルが前記複数の電極のうちの各電極と重ならないように、前記遠位先端の前記遠位端から離れて位置付けられている、請求項3に記載の医療プローブ。
【請求項5】
前記細長シャフトは
外壁と、
前記管腔を画定する管腔壁と、を含む、請求項1に記載の医療プローブ。
【請求項6】
各コイルは、前記外壁と前記管腔壁との間に配置されている、請求項5に記載の医療プローブ。
【請求項7】
前記細長シャフトは、約1.016mm~1.27mm(約0.04インチ~0.05インチ)の間の外径を有する、請求項1に記載の医療プローブ。
【請求項8】
各コイルは、平坦な螺旋コイル、円筒コイル、又はそれらの組み合わせからなる群から選択される単軸センサを備える、請求項1に記載の医療プローブ。
【請求項9】
各電極は、(i)前記マーシャル静脈内の前記解剖学的信号を感知し、前記解剖学的信号を示す前記電気信号を提供し、(ii)前記マーシャル静脈の近位の前記標的組織領域に前記アブレーションエネルギーを伝達するように構成されている、請求項1に記載の医療プローブ。
【請求項10】
システムであって、
医療プローブであって、
長手方向軸に沿って延在し、マーシャル静脈内に挿入されるような寸法である細長シャフトであって、遠位先端を備え、前記細長シャフトを通る管腔を画定する、細長シャフトと、
前記管腔を通って延在するガイドワイヤと、
前記長手方向軸に沿って前記遠位先端に接続された複数のコイルであって、各コイルは、磁場を受けたときに電流を生成するように構成され、前記電流は、前記それぞれのコイルの位置を示す、複数のコイルと、
前記長手方向軸に沿って前記遠位先端に接続された複数の電極であって、各電極は、(i)前記マーシャル静脈内の解剖学的信号を感知し、前記解剖学的信号を示す電気信号を提供するか、又は(ii)前記マーシャル静脈の近位の標的組織領域にアブレーションエネルギーを伝達するように構成されている、複数の電極と、を含む、医療プローブと、
前記生成された電流に基づいて前記遠位先端の位置を推定し、(i)前記電気信号に基づいて前記解剖学的信号の少なくとも1つの特性を推定するか、又は(ii)前記アブレーションエネルギーを前記電極に伝達するための信号を提供するように構成されたプロセッサと、を含む、システム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本技術は、概して、医療装置、特に電極を有する医療プローブに関し、更に、心臓組織の不可逆エレクトロポレーション(IRE)の位置追跡、解剖学的感知、及び/又は誘導の使用に適した医療プローブに関するが、これに限定されるわけではない。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
左心耳と左肺静脈との間の心外膜に位置するマーシャル靭帯(LOM)は、発作性心房細動の発生源であることが多い。心房細動(AF)などの心臓不整脈は、心臓組織の領域が隣接組織に電気信号を異常に伝導するときに生じる。これは、正常な心周期を混乱させ、非同期的な律動を引き起こす。不整脈を治療するために存在するある特定の処置としては、不整脈の原因となる信号の発生源を外科的に破壊すること、及びそのような信号の伝導経路を破壊することが挙げられる。カテーテルを介してエネルギーを印加して心臓組織を選択的にアブレーションすることによって、心臓の一部分から別の部分への望ましくない電気信号の伝播を停止又は変更することが時に可能である。
【0003】
当該技術分野における多くの現在のアブレーションアプローチは、高周波(RF)電気エネルギーを利用して組織を加熱する。RFアブレーションは、組織の炭化、燃焼、スチームポップ、横隔神経麻痺、肺静脈狭窄、及び食道瘻につながり得る、熱加熱に関連する特定のリスクを有することができる。
【0004】
冷凍アブレーションは、一般にRFアブレーションに関連する熱リスクを低減するRFアブレーションの代替アプローチである。しかしながら、冷凍アブレーション装置を操作し、冷凍アブレーションを選択的に適用することは、一般に、RFアブレーションと比較してより困難であり、したがって、冷凍アブレーションは、電気アブレーション装置によって到達され得る特定の解剖学的形状では実行可能ではない。
【0005】
いくつかのアブレーションアプローチは、非熱アブレーション法を使用して心臓組織をアブレーションするために不可逆エレクトロポレーション(IRE)を使用する。IREは、高電圧の短パルスを組織に送達し、細胞膜の回復不能な透過化を生じさせる。多電極プローブを使用する組織へのIREエネルギーの送達は、特許文献において以前に提案されている。IREアブレーションのために構成されたシステム及び装置の例は、米国特許出願公開第2021/0169550(A1)号、同第2021/0169567(A1)号、同第2021/0169568(A1)号、同第2021/0161592(A1)号、同第2021/0196372(A1)号、同第2021/0177503(A1)号、及び同第2021/0186604(A1)号に開示されており、その各々は、参照により本明細書に組み込まれている。
【0006】
心臓の多くの領域は、心内膜から比較的容易にアクセスされ、したがって、フォーカルカテーテル又はバルーンカテーテルなど従来のカテーテルによるアブレーションに適している。しかしながら、典型的には、心臓内経路が蛇行していることがあり、従来のカテーテルが横断することができない1つ以上の比較的鋭角の屈曲部を含むために、心内膜からのアクセスが困難であるLOMなど心臓の特定の領域が存在する。これらの領域は、場合によっては心外膜からアクセスされ得るが、心内膜からのアクセスが好ましい。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0007】
開示される技術によれば、細長シャフトと、ガイドワイヤと、複数のコイルと、複数の電極とを含む医療プローブが提供される。細長シャフトは、長手方向軸に沿って延在し、マーシャル静脈内に挿入されるような寸法である。細長シャフトは、遠位先端を備え、管腔を画定する。ガイドワイヤは管腔を通って延在する。コイルは、長手方向軸に沿って遠位先端に接続され、各コイルは、磁場を受けたときに電流を生成するように構成されている。電流は、それぞれのコイルの位置を示す。電極は、長手方向軸に沿って遠位先端に接続され、各電極は、(i)マーシャル静脈内の解剖学的信号を感知し、解剖学的信号を示す電気信号を提供するか、又は(ii)マーシャル静脈の近位の標的組織領域にアブレーションエネルギーを伝達するように構成されている。
【0008】
開示された技術によれば、医療プローブをマーシャル静脈までナビゲートする方法が更に提供される。この方法は、ガイドワイヤを冠状静脈洞を通ってマーシャル静脈に挿入するステップを含む。本方法は、ガイドワイヤ上で長手方向軸に沿って延在する細長シャフトを、冠状静脈洞を通ってマーシャル静脈へとに摺動させるステップを含み、細長シャフトは、遠位先端を備え、複数のコイル及び複数の電極は、遠位先端に接続されている。この方法は、各コイルが磁場を受けることによって複数のコイルの各コイルにそれぞれの電流を生成生させるステップを含み、電流はそれぞれのコイルの位置を示す。この方法は、マーシャル静脈内に遠位先端を位置決めするステップを含む。この方法は、複数の電極のうちの少なくとも1つの電極を用いてマーシャル静脈内の解剖学的信号を感知するステップを含む。この方法は、解剖学的信号を示す電気信号を少なくとも1つの電極から提供するステップを含む。
【0009】
開示された技術によれば、医療プローブ及びプロセッサを含むシステムが更に提供される。医療プローブは、細長シャフトと、ガイドワイヤと、複数のコイルと、複数の電極とを含む。細長シャフトは、長手方向軸に沿って延在し、マーシャル静脈内に挿入されるような寸法である。細長シャフトは、遠位先端を備え、細長シャフトを通る管腔を画定する。ガイドワイヤは管腔を通って延在する。複数のコイルは、長手方向軸に沿って遠位先端に接続され、各コイルは、磁場を受けたときに電流を生成するように構成され、電流はそれぞれのコイルの位置を示す。電極は、長手方向軸に沿って遠位先端に接続され、各電極は、(i)マーシャル静脈内の解剖学的信号を感知し、解剖学的信号を示す電気信号を提供するか、又は(ii)マーシャル静脈の近位の標的組織領域にアブレーションエネルギーを伝達するように構成されている。プロセッサは、生成された電流に基づいて遠位先端の位置を推定し、(i)電気信号に基づいて解剖学的信号の少なくとも1つの特性を推定するか、又は(ii)アブレーションエネルギーを電極に伝達する信号を提供するように構成されている。
【0010】
開示された技術によれば、細長プローブ及びガイドワイヤカテーテルを含むシステムが更に提供される。細長プローブは、長手方向軸に沿って延在し、冠状静脈洞に挿入されるような寸法である。細長カテーテルシャフトは、開口を含む。ガイドワイヤカテーテルは、長手方向軸に沿って開口を通って延在し、マーシャル静脈内に挿入される寸法である。第1の複数の電極は、長手方向軸に沿って細長プローブに接続される。第2の複数の電極は、長手方向軸に沿ってガイドワイヤカテーテルに接続される。第1の複数の電極及び第2の複数の電極のうちの各電極は、(i)それぞれの電極の位置を示す電流を生成し、(ii)組織の解剖学的信号を感知し、解剖学的信号を示す電気信号を提供するように構成されている。
(【0011】以降は省略されています)

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