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公開番号
2025088326
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2023202967
出願日
2023-11-30
発明の名称
プレス加工装置及びプレス加工方法
出願人
トヨタ紡織株式会社
代理人
個人
,
個人
主分類
H01M
8/0202 20160101AFI20250604BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】セパレータの第1箇所よりも高い精度で形成する必要のある第2箇所を形成する際、その形成の高い精度を維持する。
【解決手段】プレス加工装置は、型締めと型開きとの繰り返しに基づくプレス加工によって素材27から燃料電池用のセパレータを形成する。同装置は、型締め時に素材27の第1部位を打ち抜くことにより、セパレータの第1箇所を形成する第1打ち抜き部32を備える。更に、同装置は、型締め時に素材27の第1部位とは別の第2部位を打ち抜くことにより、セパレータにおける第1箇所よりも高い精度で形成する必要のある第2箇所を形成する第2打ち抜き部33を備える。同装置は、型締め時に第1打ち抜き部32が素材27の第1部位の打ち抜きを行い、その後の型締め時に第2打ち抜き部33が素材27の第2部位の打ち抜きを行うよう構成される。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
型締めと型開きとが繰り返される固定型と可動型との対向する箇所に設けられた打ち抜き部を備え、型締めと型開きとの繰り返しに基づくプレス加工によって素材から燃料電池用のセパレータを形成するに当たり、型締め時に前記打ち抜き部により前記素材の一部の打ち抜きを行うプレス加工装置において、
前記打ち抜き部は、第1打ち抜き部及び第2打ち抜き部であり、
前記第1打ち抜き部は、前記素材の第1部位を打ち抜くことによって前記セパレータの第1箇所を形成するものであり、
前記第2打ち抜き部は、前記素材の前記第1部位とは別の第2部位を打ち抜くことによって前記セパレータにおける前記第1箇所よりも高い精度で形成する必要のある第2箇所を形成するものであり、
型締め時に前記第1打ち抜き部が前記素材の前記第1部位の打ち抜きを行い、その後の型締め時に前記第2打ち抜き部が前記素材の前記第2部位の打ち抜きを行うよう構成されているプレス加工装置。
続きを表示(約 3,200 文字)
【請求項2】
前記素材は、前記固定型と前記可動型との間で延びるとともに、前記セパレータを形成するための形成領域が長手方向に沿って並ぶ帯状をなし、前記固定型と前記可動型との間において型開き毎に隣合う前記形成領域の距離に対応したピッチで長手方向に送られ、
前記固定型と前記可動型との対向する箇所には前記素材の長手方向に沿って形成部、前記第1打ち抜き部、前記第2打ち抜き部、及び分断部が順に設けられ、
前記固定型と前記可動型との型締め時、前記形成部は前記素材の前記形成領域の一部に形状加工を施し、前記第1打ち抜き部は前記素材の前記第1部位を打ち抜き、前記第2打ち抜き部は前記素材の前記第2部位を打ち抜き、前記分断部は前記素材から前記形成領域を分断して前記セパレータとする請求項1に記載のプレス加工装置。
【請求項3】
前記セパレータの前記第1箇所は、前記セパレータの外周面であり、
前記セパレータの前記第2箇所は、前記セパレータの前記外周面から内側に向けて凹む凹部であり、
前記凹部における前記外周面に対する開口部は、R形状となって前記セパレータの前記外周面に繋がっており、
前記素材の前記第1部位は、前記素材における前記セパレータの前記外周面に対応する位置よりも外側に位置し、
前記素材の前記第2部位は、前記素材の前記第1部位と隣合い、且つ前記素材における前記セパレータの前記外周面に対応する位置よりも内側に位置し、
前記第1打ち抜き部は、前記第1部位を打ち抜くためのパンチとして、前記素材における前記セパレータの前記外周面に対応する位置に沿った形状のパンチを備え、
前記第2打ち抜き部は、前記第2部位を打ち抜くためのパンチとして、前記素材における前記セパレータの前記外周面に対応する位置に重なることのない形状であって、且つ前記セパレータの前記凹部に対応した形状のパンチを備えている請求項2に記載のプレス加工装置。
【請求項4】
前記セパレータの前記第1箇所は、前記セパレータの外周面であり、
前記セパレータの前記第2箇所は、前記セパレータの前記外周面から内側に向けて凹む凹部であり、
前記凹部における前記外周面に対する開口部は、R形状となって前記セパレータの前記外周面に繋がっており、
前記素材の前記第1部位は、前記素材における前記セパレータの前記外周面に対応する位置よりも外側、及び、前記凹部の前記開口部に対応して位置し、
前記素材の前記第2部位は、前記素材の前記第1部位と隣合い、且つ前記素材における前記セパレータの前記外周面に対応する位置よりも内側であって前記凹部の前記開口部と重ならないように前記開口部よりも内側部分に位置し、
前記第1打ち抜き部は、前記第1部位を打ち抜くためのパンチとして、前記素材における前記セパレータの前記外周面及び前記凹部の前記開口部に対応する位置に沿った形状のパンチを備え、
前記第2打ち抜き部は、前記第2部位を打ち抜くためのパンチとして、前記素材における前記セパレータの前記外周面及び前記凹部の前記開口部に対応する位置に重なることのない形状であって、且つ前記セパレータの前記凹部における前記開口部よりも内側部分に対応した形状のパンチを備えている請求項2に記載のプレス加工装置。
【請求項5】
前記セパレータは、四隅がR形状となる長方形板状であり、
前記セパレータの前記第1箇所は、前記セパレータの前記外周面における短辺であり、
前記セパレータの前記第2箇所は、前記外周面における前記短辺から内側に向かって凹む前記凹部であり、
前記形成領域は、前記セパレータに対応した長方形状であり、前記素材の長手方向に沿って短辺方向に並び、
前記素材の前記第1部位は、前記素材における前記形成領域の長辺方向の外側に位置して前記短辺に対応する位置に沿って延びる短辺部と、その短辺部の長手方向の両端部から隣合う前記形成領域の間に向けて前記形成領域の長辺との間に間隔をもって延びる突出部と、を有しており、
前記第1打ち抜き部の前記パンチは、前記第1部位の前記短辺部及び前記突出部に対応した形状とされており、
前記第1打ち抜き部は、前記パンチに対応したダイを備えており、
前記分断部は、前記素材における隣合う前記形成領域の間を前記形成領域の長辺に沿って打ち抜くパンチを備えている請求項3又は4に記載のプレス加工装置。
【請求項6】
前記セパレータの前記第1箇所は、流体を流す通路を形成するための孔を含み、
前記セパレータの前記第2箇所は、前記セパレータを燃料電池セルに組み込む際に用いられる基準穴、及び、前記セパレータの前記外周面における長辺から内側に向かって凹む端子部を含み、
前記第1打ち抜き部は、前記素材における前記第1部位を打ち抜く際、前記素材の形成領域における前記孔に対応する箇所を打ち抜くパンチも備えており、
前記第2打ち抜き部は、前記素材における前記第2部位を打ち抜く際、前記素材の形成領域における前記基準穴及び前記端子部に対応する箇所も打ち抜くパンチも備えている請求項5に記載のプレス加工装置。
【請求項7】
前記セパレータの前記端子部における前記外周面の前記長辺に対する開口部は、R形状となって前記長辺に繋がっており、
前記第2打ち抜き部における前記素材の前記端子部に対応する部位を打ち抜くための前記パンチは、前記素材における前記セパレータの前記外周面の前記長辺に対応する位置に重なることのない形状であって、且つ前記セパレータの前記端子部に対応した形状とされている請求項6に記載のプレス加工装置。
【請求項8】
前記セパレータの前記端子部における前記外周面の前記長辺に対する開口部は、R形状となって前記長辺に繋がっており、
前記第2打ち抜き部における前記素材の前記端子部に対応する部位を打ち抜くための前記パンチは、前記素材における前記セパレータの前記外周面の前記長辺に対応する位置及び前記端子部の前記開口部に重なることのない形状であって、且つ前記セパレータの前記端子部における前記開口部よりも内側部分に対応した形状とされ、
前記分断部のパンチは、前記素材における隣合う前記形成領域の間を前記形成領域の長辺に沿って打ち抜く際、前記セパレータの前記端子部における前記開口部よりも内側部分と重ならないよう前記開口部に対応する部分も打ち抜く形状とされている請求項6に記載のプレス加工装置。
【請求項9】
固定型及び可動型の型締めと型開きとの繰り返しに基づくプレス加工によって素材から燃料電池用のセパレータを形成するに当たり、型締め時に固定型と可動型との対向する箇所に設けられた打ち抜き部によって前記素材の一部の打ち抜きを行うプレス加工方法において、
前記打ち抜き部は、第1打ち抜き部及び第2打ち抜き部であり、
前記第1打ち抜き部は、前記素材の第1部位を打ち抜くことによって前記セパレータの第1箇所を形成するものであり、
前記第2打ち抜き部は、前記素材の前記第1部位とは別の第2部位を打ち抜くことによって前記セパレータにおける前記第1箇所よりも高い精度で形成する必要のある第2箇所を形成するものであり、
型締め時に前記第1打ち抜き部によって前記素材の前記第1部位の打ち抜きを行い、その後の型締め時に前記第2打ち抜き部によって前記素材の前記第2部位の打ち抜きを行うプレス加工方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、プレス加工装置及びプレス加工方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
燃料電池のセルスタックは、燃料電池セルを厚さ方向に重ねることによって形成されている。燃料電池セルは、膜電極ガス拡散層接合体をセパレータで挟み込むことによって形成されている。セパレータは、例えば特許文献1に示されるプレス加工装置によって製造される。このプレス加工装置は、型締めと型開きとを繰り返す固定型及び可動型を備えている。プレス加工装置の固定型と可動型との間には、セパレータの形成に用いられる素材が送られる。そして、プレス加工装置の型締めにより、上記素材におけるセパレータの形成領域の一部に対し形状加工を施したり、上記形成領域の一部に対し打ち抜きを行ったり、上記素材からのセパレータの分断を行ったりする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2014-78336号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、セパレータには、型締め時に素材の打ち抜きによって形成される箇所のうち、高い精度で形成する必要のある箇所と、そうではない箇所とが存在する。例えば、素材の第1部位を打ち抜くことによってセパレータの第1箇所を形成するとともに、素材の第2部位を打ち抜くことによってセパレータの上記第1箇所よりも高い精度で形成する必要のある第2箇所を形成する場合がある。
【0005】
この場合、一度の型締め時に第1部位と第2部位とがそれぞれ打ち抜かれると、次のようなことが生じる。すなわち、素材における第1部位及び第2部位の打ち抜き後、素材には上記打ち抜きによるプレス歪みに伴う縮みが生じる。そして、その縮みの影響が素材における第2部位の周辺、言い換えればセパレータにおける第2箇所に及ぶことにより、その第2箇所を形成する際の高い精度を維持することが困難になる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するプレス加工装置は、型締めと型開きとが繰り返される固定型と可動型との対向する箇所に設けられた打ち抜き部を備える。上記プレス加工装置は、型締めと型開きとの繰り返しに基づくプレス加工によって素材から燃料電池用のセパレータを形成するに当たり、型締め時に上記打ち抜き部により素材の一部の打ち抜きを行う。上記打ち抜き部は、第1打ち抜き部及び第2打ち抜き部とされる。第1打ち抜き部は、素材の第1部位を打ち抜くことによってセパレータの第1箇所を形成する。第2打ち抜き部は、素材の第1部位とは別の第2部位を打ち抜くことによってセパレータにおける第1箇所よりも高い精度で形成する必要のある第2箇所を形成する。上記プレス加工装置は、型締め時に第1打ち抜き部が素材の第1部位の打ち抜きを行い、その後の型締め時に第2打ち抜き部が素材の第2部位の打ち抜きを行うよう構成されている。
【0007】
上記構成によれば、型締め時に第1打ち抜き部が素材の第1部位の打ち抜きを行い、その後の型締め時に第2打ち抜き部が素材の第2部位の打ち抜きを行う。その結果、素材における第1部位の打ち抜きによるプレス歪み及びそれに伴う縮みが生じてから、素材における第2部位の打ち抜きが行われる。このため、素材における第2部位の打ち抜きによってセパレータの第2箇所が形成される際、素材における第1部位の打ち抜きに伴う上記縮みの影響が及ぶことはない。このように素材における第1部位の打ち抜きに伴う上記縮みがセパレータにおける第2箇所の形成に影響を及ぼすことはないため、セパレータにおける第2箇所を形成する際の高い精度を維持することができる。
【0008】
上記課題を解決するプレス加工方法は、固定型及び可動型の型締めと型開きとの繰り返しに基づくプレス加工によって素材から燃料電池用のセパレータを形成するに当たり、型締め時に固定型と可動型との対向する箇所に設けられた打ち抜き部によって素材の一部の打ち抜きを行う。打ち抜き部は、第1打ち抜き部及び第2打ち抜き部である。第1打ち抜き部は、素材の第1部位を打ち抜くことによってセパレータの第1箇所を形成するものである。第2打ち抜き部は、素材の第1部位とは別の第2部位を打ち抜くことによってセパレータにおける第1箇所よりも高い精度で形成する必要のある第2箇所を形成するものである。そして、型締め時に第1打ち抜き部によって素材の第1部位の打ち抜きを行い、その後の型締め時に第2打ち抜き部によって素材の第2部位の打ち抜きを行う。
【0009】
上記方法によれば、型締め時に第1打ち抜き部が素材の第1部位の打ち抜きを行い、その後の型締め時に第2打ち抜き部が素材の第2部位の打ち抜きを行う。その結果、素材における第1部位の打ち抜きによるプレス歪み及びそれに伴う縮みが生じてから、素材における第2部位の打ち抜きが行われる。このため、素材における第2部位の打ち抜きによってセパレータの第2箇所が形成される際、素材における第1部位の打ち抜きに伴う上記縮みの影響が及ぶことはない。このように素材における第1部位の打ち抜きに伴う上記縮みがセパレータにおける第2箇所の形成に影響を及ぼすことはないため、セパレータにおける第2箇所を形成する際の高い精度を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
燃料電池セルを示す分解斜視図である。
図1の燃料電池セルに組み込まれたセパレータを示す正面図である。
図2のセパレータを製造するためのプレス加工装置を概略的に示す側面図である。
図3のプレス加工装置における第1打ち抜き部、第2打ち抜き部、及び分断部を概略的に示す平面図である。
図4の第1打ち抜き部のパンチを拡大して示す断面図である。
図4の第2打ち抜き部のパンチ、及び、分断部のパンチを拡大して示す断面図である。
第1打ち抜き部のパンチの他の例を示す断面図である。
第2打ち抜き部のパンチ、及び、分断部のパンチの他の例を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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