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公開番号2025088201
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-11
出願番号2023202744
出願日2023-11-30
発明の名称ゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法
出願人守山乳業株式会社
代理人個人,個人
主分類A23L 2/00 20060101AFI20250604BHJP(食品または食料品;他のクラスに包含されないそれらの処理)
要約【課題】
製造工程を複雑化させることなく、容器に対し液体を充填する際の飛散が防止され、かつ、のど越しの良好なゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法を提供する。
【解決手段】
ゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法は、カチオン反応性を有するゲル化剤を含む第1液と、カルシウムを含む乳・乳製品を含む飲料である第2液と、を用い、上部開口の容器に上記第1液または上記第2液の一方を充填した後、上記上部開口に対向してセットされた多孔ノズルから、上記第1液または上記2液の他方を上記容器に充填し、充填により生じた上記第1液と上記第2液との合流により両者を混合させ、混合液および当該混合液中に含有されるゼリーを生成することによって、ゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料を製造する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
カチオン反応性を有するゲル化剤を含む第1液と、
カルシウムを含む乳・乳製品を含む飲料である第2液と、を用い、
上部開口の容器に前記第1液または前記第2液の一方を充填した後、
前記上部開口に対向してセットされた多孔ノズルから、前記第1液または前記2液の他方を前記容器に充填し、
充填により生じた前記第1液と前記第2液との合流により両者を混合させ、
混合液および当該混合液中に含有されるゼリーを生成することを特徴とするゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法。
続きを表示(約 760 文字)【請求項2】
前記第2液が牛乳を含む請求項1に記載のゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法。
【請求項3】
前記第1液は、実質的にカルシウムを含まず、
前記第2液の前記乳・乳製品を含む飲料が牛乳を含み、かつ
前記第2液に含まれるカルシウムにおいて、前記牛乳由来のカルシウムが80質量%以上である請求項1に記載のゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法。
【請求項4】
前記第1液が前記カチオン反応性を有するゲル化剤を含むコーヒー溶液である請求項1から3のいずれか一項に記載のゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法。
【請求項5】
前記容器に充填される前記第1液および前記第2液の総量100質量%において、前記第2液が50質量%を超えて80質量%以下である請求項1または2に記載のゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法。
【請求項6】
前記第1液が前記カチオン反応性を有するゲル化剤を含むコーヒー溶液であり、
前記第2液が牛乳であり、
前記第1液と前記第2液とを混合する際の、
前記第1液の温度が13.5℃以上18.0℃以下であり、
前記第2液の温度が12.5℃以上17℃以下である請求項1または2に記載のゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法。
【請求項7】
前記第1液および前記第2液に含有される前記ペクチンの含有量(質量%)と、カルシウムの含有量(質量%)との比率が、ペクチン:カルシウム=85:15~92:8である
(ただし、ペクチンの含有量とカルシウムの含有量の和が100質量%である)請求項1または2に記載のゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ゼリーが含有された乳・乳製品を含む飲料の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、予め製造されたコーヒーゼリーを賽の目等にカットして容器に収容するとともに、当該容器に飲料を充填することで製造されたゼリー入り飲料が知られる。
しかし、上述するゼリー入り飲料は、ゼリーが比較的大きく、ストローなどで飲む前に、容器を振り、あるいはストローの先端で意図的にゼリーを崩す必要があり、飲み易さの点で課題があった。また、上述するゼリー飲料は、上述のとおりゼリーが比較的大きい上、液体とゼリーとの独立性が高く、飲んだ際、のど越しが良好ではなかった。
【0003】
これに対し、特許文献1には、ゲル化剤とカルシウムとを反応させることによって、飲料中にゲル状物(ゼリー)を生成する技術が提案されている。具体的には、特許文献1には、カチオン反応性を有するゲル化剤が配合されたA液と乳成分が配合されたB液とを容器へ充填する際に混合することによってゲル化させゼリー飲料を製造する技術が開示されている。特許文献1によれば、A液の容器への充填時の飛散に関する問題等が提起されている。そしてかかる問題を解決するために、上記A液中に難溶性カルシウム塩を配合する、乳成分を含有するゼリー飲料の製造方法が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2016―189738号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、難溶性カルシウム塩を利用する場合、当該難溶性カルシウム塩の溶解度をコントロールするため、A液のpHを十分に調整する必要があり、製造工程が複雑になるという問題点があった。
また特許文献1によれば、カチオン反応性を有するゲル化剤を含むA液は、加熱殺菌を経ると、わずかではあるがpHが低下するため、この性質と難溶性カルシウムの性質とを組み合わせ、カチオン反応性ゲル化剤をゲル化させ、これによってA液に適度な粘度を付与することによって、当該A液を容器に充填する際の飛散を防止する旨、説明されている。しかしながら、ゲル化したA液(即ち、既にゼリーを含むA液)をB液とともに容器に充填した場合、ゼリーの存在により飛散が増長される恐れがある。
【0006】
さらに、本発明者の検討によれば、特許文献1に示されるカチオン反応性を有するゲル化剤が配合されたA液と乳成分が配合されたB液とを容器へ充填する際に混合することによってゲル化させる方法で製造されたゼリー飲料は、のど越しが十分ではなく、改善の余地があった。
【0007】
本発明は上述のような課題に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、製造工程を複雑化させることなく容器に対し液体を充填する際の飛散が防止され、かつ、のど越しの良好なゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法は、カチオン反応性を有するゲル化剤を含む第1液と、カルシウムを含む乳・乳製品を含む飲料である第2液と、を用い、上部開口の容器に上記第1液または上記第2液の一方を充填した後、上記上部開口に対向してセットされた多孔ノズルから、上記第1液または上記2液の他方を上記容器に充填し、充填により生じた上記第1液と上記第2液との合流により両者を混合させ、混合液および当該混合液中に含有されるゼリーを生成することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明のゼリーおよび乳・乳製品を含む飲料の製造方法は、非常に喉越しが良いゼリー飲料を良好に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の製造方法の一実施態様の工程を説明する説明図である。
実施例1において製造されたゼリー含有飲料に含まれるゼリーの写真である。
比較例1において製造されたゼリー含有飲料に含まれるゼリーの写真である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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