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公開番号
2025088094
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-11
出願番号
2023202557
出願日
2023-11-30
発明の名称
二酸化炭素回収システムの吸収塔構成、及び、二酸化炭素吸収方法
出願人
三菱重工業株式会社
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01D
53/14 20060101AFI20250604BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】ガス中からの二酸化炭素の回収効率や二酸化炭素を回収した後のガスに含まれる吸収液の回収効率を維持しつつ、吸収塔の高さを抑える。
【解決手段】吸収塔は、二酸化炭素を含む処理対象ガスと吸収液とを接触させる二酸化炭素吸収部と、前記二酸化炭素吸収部で前記吸収液と接触した後の脱炭酸ガスを洗浄水と接触させる水洗部とを備える。前記二酸化炭素吸収部は、吸収ユニットを有し、前記処理対象ガスから前記二酸化炭素を吸収させる。前記水洗部は、回収ユニットを有し、前記脱炭酸ガスに同伴された前記吸収液成分を回収させる。前記吸収ユニット及び前記回収ユニットの少なくとも一部は、液体を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留された前記液体内でガスを噴出させる散気部と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
二酸化炭素を含む処理対象ガスと吸収液とを接触させ、前記吸収液に前記二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素吸収部と、
前記二酸化炭素吸収部で前記吸収液と接触した後の脱炭酸ガスを洗浄水と接触させ、前記脱炭酸ガスに同伴された吸収液成分を回収する水洗部とを備え、
前記二酸化炭素吸収部は、吸収ユニットを有し、前記吸収ユニットで前記処理対象ガスから前記二酸化炭素を吸収させ、
前記水洗部は、回収ユニットを有し、前記回収ユニットで、前記脱炭酸ガスに同伴された前記吸収液成分を回収させ、
前記吸収ユニット及び前記回収ユニットの少なくとも一部は、液体を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留された前記液体内でガスを噴出させる散気部と、を有する吸収塔。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記吸収ユニットでは、前記液体は前記吸収液であり、前記ガスは前記処理対象ガスであり、
前記回収ユニットでは、前記液体は前記洗浄水であり、前記ガスは前記二酸化炭素吸収部を通過した前記脱炭酸ガスである請求項1に記載の吸収塔。
【請求項3】
前記二酸化炭素吸収部は、前記吸収ユニットを鉛直方向に複数並んで配置し、複数の前記吸収ユニットで前記処理対象ガスから前記二酸化炭素を順次吸収させ、
前記水洗部は、前記回収ユニットを前記鉛直方向に複数並んで配置し、複数の前記回収ユニットで、前記脱炭酸ガスに同伴された前記吸収液成分を順次回収させる請求項1又は2に記載の吸収塔。
【請求項4】
前記散気部は、前記液体内で前記ガスを鉛直方向の下方へ向かう成分を含む方向又は水平方向に向かって噴出させる請求項1又は2に記載の吸収塔。
【請求項5】
前記散気部は、
鉛直方向の上方に向かって前記ガスを排出する排出孔と、
前記排出孔を前記鉛直方向の上方から覆って前記ガスの流通方向を前記鉛直方向の下方に向ける方向変更部と、
前記方向変更部を流通した前記ガスを前記液体内で噴出させる噴出孔とを有する請求項1又は2に記載の吸収塔。
【請求項6】
前記貯留部に貯留されている前記液体内と、前記貯留部における前記液体に対して前記鉛直方向の上方の空間とを接続する気液分離ラインと、
前記鉛直方向において、前記貯留部に貯留されている前記液体の装置停止時の液面と同じ位置で前記気液分離ラインと接続され、前記気液分離ラインを流通する前記液体を前記鉛直方向の下方に向かって流通させるオーバーフローラインとをさらに備える請求項5に記載の吸収塔。
【請求項7】
前記鉛直方向において、前記排出孔の開口位置は、前記気液分離ラインと前記オーバーフローラインとの接続位置よりも高く、
前記鉛直方向において、前記噴出孔による前記ガスの噴出位置は、前記気液分離ラインと前記オーバーフローラインとの接続位置よりも低い請求項6に記載の吸収塔。
【請求項8】
前記吸収ユニット及び前記回収ユニットの少なくとも一部は、前記貯留部に貯留されている前記液体の液面よりも鉛直方向の上方に延び、前記貯留部を水平方向に並ぶ複数の領域に区画する仕切板をさらに備え、
前記仕切板は、前記貯留部に貯留されている前記液体内で開口する連通孔を有する請求項1又は2に記載の吸収塔。
【請求項9】
前記液体を冷却する冷却部をさらに備える請求項1又は2に記載の吸収塔。
【請求項10】
前記二酸化炭素吸収部は、前記吸収ユニットに対して鉛直方向の下方に配置され、前記吸収液を貯留するとともに、前記吸収液中に前記処理対象ガスを噴出させる下方散気部を有する請求項1又は2に記載の吸収塔。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、二酸化炭素回収システムの吸収塔構成、及び、二酸化炭素吸収方法に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、カーボンニュートラルの観点から、大気中に含まれる二酸化炭素(CO
2
)の濃度に注目が集まっている。大気中の二酸化炭素の濃度を下げる観点から、排ガスから二酸化炭素を回収する二酸化炭素回収システムが知られている。例えば化学吸収法による二酸化炭素回収システムでは、再生塔と吸収塔の間で吸収液を循環させ、排ガスから二酸化炭素を回収する。
【0003】
例えば、特許文献1には、アミン化合物含有吸収液により、二酸化炭素を含むガスである燃焼排ガスから二酸化炭素を除去する脱炭酸プロセスが記載されている。この脱炭酸プロセスでは、吸収塔で燃焼排ガスと吸収液とが接触することで、燃焼排ガス中の二酸化炭素が除去されている。吸収塔は、二酸化炭素吸収部と、水洗部とを有している。二酸化炭素吸収部では、吸収液と燃焼排ガスとが接触させられている。その結果、燃焼排ガス中の二酸化炭素が吸収液により吸収除去される。二酸化炭素を吸収した負荷吸収液は、再生塔へ送られて再生され、再び吸収塔へと戻されている。また、二酸化炭素吸収部で脱炭酸された燃焼排ガス(脱炭酸排ガス)は、水洗部へ送られる。水洗部では、脱炭酸排ガスが流通している空間に洗浄水をノズルから排出することで向流接触させ、脱炭酸排ガスの温度を低下させている。これにより、脱炭酸排ガスに同伴する水蒸気が凝縮するとともに脱炭酸排ガスに同伴する吸収液であるアミン化合物が回収される。特に水洗部は、一段水洗部と二段水洗部との二段構成とされることで、脱炭酸排ガスに同伴されるアミン化合物を効率的に回収可能とされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2002-126439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、上述した脱炭酸プロセスのような二酸化炭素回収システムでは、水洗部において、ノズルを介してガスに対して上部から洗浄水を供給している。このような構成では、吸収塔の高さが高くなりやすい。特に特許文献1のように水洗部を多段にした場合、吸収塔の高さは設置場所での組み立て作業の煩雑化や作業場所の確保の困難さを生じさせる。そのため、ガス中からの二酸化炭素の回収効率や二酸化炭素を回収した後のガスに含まれる吸収液の回収効率を維持しつつ、吸収塔の高さを抑えることが可能な構造が望まれている。
【0006】
本開示は、上記要望を解決するためになされたものであって、ガス中からの二酸化炭素の回収効率や二酸化炭素を回収した後のガスに含まれる吸収液成分の回収効率を維持しつつ、吸収塔の高さを抑えることが可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本開示に係る吸収塔は、二酸化炭素を含む処理対象ガスと吸収液とを接触させ、前記吸収液に前記二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素吸収部と、前記二酸化炭素吸収部で前記吸収液と接触した後の脱炭酸ガスを洗浄水と接触させ、前記脱炭酸ガスに同伴された吸収液成分を回収する水洗部とを備え、前記二酸化炭素吸収部は、吸収ユニットを有し、前記吸収ユニットで前記処理対象ガスから前記二酸化炭素を吸収させ、前記水洗部は、回収ユニットを有し、前記回収ユニットで、前記脱炭酸ガスに同伴された前記吸収液成分を回収させ、前記吸収ユニット及び前記回収ユニットの少なくとも一部は、液体を貯留する貯留部と、前記貯留部に貯留された前記液体内でガスを噴出させる散気部と、を有する。
【0008】
また、本開示に係る二酸化炭素回収システムは、二酸化炭素を含む処理対象ガスと吸収液とを接触させ、前記二酸化炭素を吸収した前記吸収液と、前記二酸化炭素が除去された脱炭酸ガスとを排出する前記吸収塔と、前記吸収塔から排出された前記吸収液から前記二酸化炭素を放散させ、前記二酸化炭素を放散した前記吸収液と、前記二酸化炭素を含む再生塔排出ガスとを排出する再生塔と、を備える。
【0009】
また、本開示に係る二酸化炭素の吸収方法は、二酸化炭素を含む処理対象ガスと吸収液とを接触させ、前記吸収液に前記二酸化炭素を吸収させる二酸化炭素吸収ステップと、前記二酸化炭素吸収ステップで前記吸収液と接触した後の脱炭酸ガスを洗浄水と接触させ、前記脱炭酸ガスに同伴された吸収液成分を回収する水洗ステップとを含み、前記二酸化炭素吸収ステップ及び前記水洗ステップの少なくとも一部は、貯留されている液体内に、フロス流を生じさせるようにガスを噴出させるステップと、貯留されている前記液体の一部を前記鉛直方向の下方に送るとともに、前記液体中に含まれるガスを抜き出して、前記鉛直方向の上方に送るステップと、前記液体中から抜けた前記ガスを、鉛直方向の上方におくるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、ガス中からの二酸化炭素の回収効率や二酸化炭素を回収した後のガスに含まれる吸収液の回収効率を維持しつつ、吸収塔の高さを抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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