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公開番号
2025087864
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2025036920,2023558650
出願日
2025-03-09,2021-04-28
発明の名称
滑り防止型ファスナー取り外し工具
出願人
グリップ・ホールディングズ・エルエルシー
代理人
個人
主分類
B25B
13/54 20060101AFI20250603BHJP(手工具;可搬型動力工具;手工具用の柄;作業場設備;マニプレータ)
要約
【課題】スリップの可能性を実質的に排除した滑り防止型ファスナー取外し工具を提供する。
【解決手段】滑り止め型ファスナー取外し工具は、トルクツール本体1、複数の対をなす係合特徴部3、および、交点を含む。剥離したファスナヘッドの側方表面を把持する複数の対をなす係合特徴部が、トルクツール本体1の回転軸2の周りに放射状に配置される。複数の対をなす係合特徴部3は、各対をなす係合特徴部3が30度オフセットした、第1の係合特徴部と第2の係合特徴部とを含む。第1の係合特徴部および第2の係合特徴部は、それぞれ、互いに隣接して接続されたブレース部、キャビティ部、および、コネクター部を含む。第1の係合特徴部のキャビティ部は、第2の係合特徴部のキャビティ部に隣接して接続されている。第1の係合特徴部および第2の係合特徴部のブレース部は、第1の係合特徴部および第2の係合特徴部のキャビティ部に対して互いに対向配置される。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
トルクツール本体と、
複数の対をなす係合特徴部と、
複数の交点とを含み、
前記複数の交点のそれぞれはとがった形状であり、
前記複数の対をなす係合特徴部は、それぞれ、第1の係合特徴部および第2の係合特徴部を含み、
前記第1の係合特徴部と前記第2の係合特徴部の断面は、それぞれ、ブレース部、キャビティ部、および、コネクター部を含み、
前記ブレース部は平面であり、
前記複数の対をなす係合特徴部は、前記トルクツール本体の回転軸を中心として放射状に分布しており、
前記ブレース部と前記キャビティ部は、前記コネクター部によって互いに隣接して接続されており、
前記コネクター部は、凸状のセグメントであり、前記回転軸から離れる方向に向いており、
前記コネクター部の長さは、前記ブレース部の長さよりも短く、
前記第1の係合特徴部のキャビティ部は、前記第2の係合特徴部のキャビティ部に隣接して接続されており、
第1の係合特徴部のキャビティ部と第2の係合特徴部のキャビティ部とは、回転軸の方向に向いており、
前記第1の係合特徴部のブレース部と前記第2の係合特徴部のブレース部とは、前記第1の係合特徴部のキャビティ部と前記第2の係合特徴部のキャビティ部に対して互いに対向して配置され、
前記複数の対をなす係合特徴部の中の任意の対をなす係合特徴部と隣接する対をなす係合特徴部とが、前記複数の交点のうちの対応する交点を介して互いに接続されており、
前記複数の交点のうちの1つの半径方向距離は、前記複数の交点のうちの1つと同一横断面において、前記第1の係合特徴部の前記コネクター部の各点の半径方向距離よりも大きく、
前記複数の交点のうちの1つの半径方向距離は、前記複数の交点のうちの1つと同一横断面において、前記第2の係合特徴部の前記コネクター部の各点の半径方向距離よりも大きい、
滑り防止型ファスナー取外し工具。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
前記第1の係合特徴部間の第1の角度が30度であり、前記第2の係合特徴部間の第2の角度が30度である、
請求項1に記載の滑り防止型ファスナー取外し工具。
【請求項3】
複数の対をなす係合特徴部のそれぞれの間の第3の角度が、121度から179度の範囲である、
請求項1に記載の滑り防止型ファスナー取外し工具。
【請求項4】
前記第3の角度が130度である、
請求項3に記載の滑り防止型ファスナー取外し工具。
【請求項5】
前記第3の角度が135度である、
請求項3に記載の滑り防止型ファスナー取外し工具。
【請求項6】
前記第3の角度が145度である、
請求項3に記載の滑り防止型ファスナー取外し工具。
【請求項7】
前記第3の角度が150度である、
請求項3に記載の滑り防止型ファスナー取外し工具。
【請求項8】
前記トルクツール本体が、前記回転軸から前記複数の対をなす係合特徴部まで外向きに延びている、
請求項1に記載の滑り防止型ファスナー取外し工具。
【請求項9】
第1の係合特徴部のブレース部と第1の係合特徴部のキャビティ部との間の第1の長さの比率は、1:2である、
請求項1に記載の滑り防止型ファスナー取外し工具。
【請求項10】
第2の係合特徴部のブレース部と第2の係合特徴部のキャビティ部との間の第2の長さの比率は、1:2である、
請求項1に記載の滑り防止型ファスナー取外し工具。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、広くは、ファスナー(締結具)(特にボルトやナット)を締めたり緩めたりするために設計された工具に関する。より詳細には、本発明は、ボルト、ナット、および他の類似のファスナーを滑りの可能性の少ない状態で係合するように設計された滑り防止機構を備えたファスナー取り外し工具である。
続きを表示(約 3,900 文字)
【背景技術】
【0002】
六角ボルト、ナット、ねじ、その他類似のねじ装置が、「雌ネジ」として知られる相補的なネジに係合することによって、複数の部品を固定し保持するために使用される。この種のファスナー(締結具)の一般的な構造は、外ねじ付き円筒形シャフトと、その円筒形シャフトの一端に接続されるヘッド部分から成る。外ねじは、穴またはナットに刻まれた相補的な雌ねじとかみ合い、ファスナーを所定の位置に固定し、関連する部品を互いに固定する。ヘッド部分は外部からのトルク力を受け、ファスナーを雌ねじに対して回転させる(駆動する)手段である。ヘッド部分は、スパナのような外部工具がファスナーにトルクを加えて回転させ、相補的な雌ねじに一定程度係合させることができるよう、特別な形状になっている。このタイプのファスナーはシンプルで、非常に効果的で、安価であり、現代の建築物で広く使われている。雄ネジであれ雌ネジであれ、この種のファスナーを使用する際の最も一般的な問題の一つは、工具がヘッド部分上(あるいはヘッド部分内)で滑ることである。これは、一般に、ファスナーや工具の摩耗、腐食、締め過ぎ、ファスナーのヘッド部分の損傷のいずれかによって引き起こされる。ファスナーを取り外すには様々な方法があるが、その中にはより破壊的な方法もある。いったんファスナーヘッドが損傷すると、固着したファスナーを取り除くために、より破壊的な方法を実施しなければならないことがある。ファスナーを外すためにドリルで穴を開けるのは、一部のユーザーがよく使う方法である。この方法が有効な場合もあるが、穴側の内部ねじ山を損傷する危険性が高い。
【0003】
本発明は、スリップの可能性を実質的に排除した滑り防止型ファスナー取外し工具である。本発明では、ファスナーのヘッド部分に食い込み、エキストラクタービットとファスナーのヘッド部分との間の効率的なトルク伝達を可能にする一連の一体型係合セグメントを使用する。その結果、本発明に係る工具は、ファスナーの角を損傷する心配をすることなく、ファスナーを締めたり緩めたりするために使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本発明の透視図であり、トルクツール本体は、回転軸から複数の対をなす係合特徴部まで外側に延在している。
本発明の側面図であり、トルクツール本体は、回転軸から複数の対をなす係合特徴部まで外側に延在している。
本発明の上面図であり、トルクツール本体は、回転軸から複数の対をなす係合特徴部まで外側に延在している。
本発明の上面図であり、トルクツール本体は、回転軸から複数の対をなす係合特徴部まで外側に延在し、コネクター部のための湾曲部、二等分線、第1の二等分角、および、第2の二等分角が示されている。
本発明の上面図であり、トルクツール本体は、回転軸から複数の対をなす係合特徴部まで外側に延在し、コネクター部の尖鋭点(the sharp point)、二等分線、第1の二等分角、および、第2の二等分角が示されている。
本発明の上面図であり、トルクツール本体は、回転軸から複数の対をなす係合特徴部まで外側に延在し、本発明の交点、第1の長さ、および、第2の長さの半径方向の距離が示されている。
本発明の上面図であり、トルクツール本体は、回転軸から複数の対をなす係合特徴部まで外側に延在し、本発明の交点の半径方向距離、第1の係合特徴部のコネクター部の半径方向距離、および、第2の係合特徴部のコネクター部の半径方向距離が示されている。
本発明の上面図であり、トルクツール本体は、外壁から複数の対をなす係合特徴部まで内側に延在している。
本発明の底面透視図であり、係合ボアが示されている。
【発明を実施するための形態】
【0005】
図面のすべての図は、本発明の選択されたバージョンを説明するためのものであり、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。
【0006】
本発明は、損傷・剥離したナットやボルトなどのファスナー(締結具)を締めたり緩めたりするために使用する滑り止め型工具である。従来のレンチの設計では、トルクの大部分は、ファスナーのヘッドの側面の角を通して、損傷・剥離したファスナーに伝達される。時間の経過とともに、側面の角の劣化は、レンチからファスナーヘッドへのトルク伝達効率を低下させ、その結果、滑り(スリップ)を引き起こす。本発明は、接触点をファスナーヘッドの側面に移動させることにより、この問題を克服する。これは、多数の歯を使うことで達成される。それぞれの歯は、ファスナーヘッドの側面の角ではなく、側面の表面に係合するよう(「噛み合う」("bite")ように)配置されている。これにより、適切な量のトルクがファスナーヘッドに伝達され、回転が開始されると、損傷・剥離したファスナーを引き抜いたり、締め付けたりできるようになる。しかし、本発明は、損傷していないファスナーまたは新しいファスナーと共に使用した場合でも、ファスナーの特定のサイズ(直径)に対する最大指定トルクレベルや業界承認トルクレベルに従ってトルクが加えられた際に、ファスナーに損傷を与えることがないようにも設計されている。
【0007】
本発明は、損傷・剥離したファスナーに効率的にトルクを加えるために、ファスナーヘッドの側面(損傷しているか否かにかかわらず)に係合する多数の歯を利用する。本発明は、ファスナーに加えられるトルク力を増大させるために、様々な一般工具に組み込んで利用することもできる。ここで、一般工具には、オープンエンド・レンチ、アジャスタブル・レンチ、パイプ・レンチ、ソケット・レンチ、配管工用レンチ、その他同様のファスナー係合工具が含まれるが、これらに限定されない。本発明は、雌部材ベースのヘッド設計のファスナーと互換性があるが、本出願に記載されているように、本発明を雄型ファスナーのヘッド設計に組み込むこともできる。雌型ファスナーとしても知られる雌部材ヘッド設計を利用するファスナーは、ファスナーヘッドの内部空洞を利用して、締め付けまたは緩めるための工具と係合する。雄型ファスナーとしても知られる雄部材ヘッド設計を利用するファスナーは、締め付けまたは緩めるための工具と係合するためにファスナーヘッドの外側横面を使用する。さらに、本発明は、右ねじのファスナーにも左ねじのファスナーにも適合する。さらに、本発明は、様々なタイプやサイズのファスナーに適合するように変更および構成されてよい。
【0008】
図1から図4に示すように、本発明は、トルクツール本体1と、複数の対をなす係合特徴部3と、交点34とを含む。トルクツール本体1は、複数の対をなす係合特徴部3によって、ファスナーヘッド上に対応する力を加えるための物理的構造として使用される。一部のファスナーでは、トルクツール本体1は、ファスナーヘッドの開口部にかみ合うように適合するサイズのドライバービットに似た機能を果たす。トルクツール本体1の長さ、幅、直径は、異なるサイズの雄または雌ファスナーに適合するよう、変えられてよい。複数の対をなす係合特徴部3は、引き抜き時に損傷・剥離したファスナーの滑りを防止し、図3から図6および図8に示すように、トルクツール本体1の回転軸2の周りに放射状に配置されている。その結果、複数の対をなす係合特徴部3は、トルクツール本体1とファスナーヘッドとの間の滑りを防止することにより、雄・雌ファスナーへのトルク伝達を容易にする。交点34は、2つの対をなす係合特徴部3の会合点として特定される。別の言い方をすれば、複数の対をなす係合特徴部3中の任意の対をなす係合特徴部32と、複数の対をなす係合特徴部3中のそれに隣接する対をなす係合特徴部33とが、交点34を介して互いに接続される。本発明の様々な実施形態に応じて、交点34は、鋭利な点または小半径の曲線部であってよい。いくつかの実施形態では、交点34には第3のセグメントが組み込まれていてよく、ここで、第3のセグメントは、好ましくは、任意のブレース部中の複数の対をなす係合特徴部3と、それと隣接するブレース部4との間で接続された直線部分である。より具体的には、図1から図7に示すように、トルクツール本体1は、雌型ソケットタイプのファスナーに使用するために設計された雄型の実施形態である。
【0009】
複数の対をなす係合特徴部3は、トルクツール本体1内で多角形形状に分布し、好ましくは回転軸2に沿って対称に位置する。ここで、回転軸2はトルクツール本体1の中心を横断している。本発明では、ファスナーを時計回り方向に回転させる時も反時計回り方向にも回転させる時も、等しく機能するように対称的な設計が確保されている。
【0010】
図1に示すように、トルクツール本体1は、回転軸2から複数の対をなす係合特徴部3に向かって外側に延在する。これにより、複数の対をなす係合特徴部3が、トルクツール本体1の外面上で、回転軸2を中心として分布することになり、本発明に係るドライバービット構造が得られる。トルクツール本体1のドライバービット構造は、複数の対をなす係合特徴部3がファスナヘッドと内部で係合できるように、ファスナヘッドの開口部と係合する。
(【0011】以降は省略されています)
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