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公開番号2025087309
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-10
出願番号2023201873
出願日2023-11-29
発明の名称船舶推進器を制御するための方法およびシステム
出願人ヤマハ発動機株式会社
代理人弁理士法人新樹グローバル・アイピー,個人
主分類F02D 45/00 20060101AFI20250603BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】複数の気筒を含むエンジンを備える船舶推進器において、エンジンでの失火の判定の精度を向上させる。
【解決手段】本発明に係る方法は、複数の気筒とクランクシャフトとを含むエンジンを備える船舶推進器を制御するための方法である。当該方法は、クランクシャフトの角加速度を取得することと、クランクシャフトの角加速度に基づいて、エンジンの失火を判定するための判定パラメータを取得することと、判定パラメータと複数の気筒ごとに設定された閾値とを比較することで、エンジンにおける失火を判定すること、
を備える。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
複数の気筒とクランクシャフトとを含むエンジンを備える船舶推進器を制御するための方法であって、
前記クランクシャフトの角加速度を取得することと、
前記クランクシャフトの角加速度に基づいて、前記エンジンの失火を判定するための判定パラメータを取得することと、
前記判定パラメータと、前記複数の気筒ごとに設定された閾値とを比較することで、前記エンジンにおける失火を判定すること、
を備える方法。
続きを表示(約 1,600 文字)【請求項2】
前記複数の気筒は、第1気筒と第2気筒とを含み、
前記閾値は、前記第1気筒に設定された第1閾値と、前記第2気筒に設定され前記第1閾値と異なる第2閾値とを含み、
前記第1気筒の点火タイミングにおける前記判定パラメータの第1の値を取得することと、
前記第2気筒の点火タイミングにおける前記判定パラメータの第2の値を取得することと、
前記第1の値と前記第1閾値とを比較することで、前記エンジンにおける失火を判定することと、
前記第2の値と前記第2閾値とを比較することで、前記エンジンにおける失火を判定すること、
を備える請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記エンジンの回転速度を取得することと、
前記第1閾値と前記エンジンの回転速度との関係を規定する第1閾値データを参照して、前記エンジンの回転速度から前記第1閾値を決定することと、
前記第2閾値と前記エンジンの回転速度との関係を規定する第2閾値データを参照して、前記エンジンの回転速度から前記第2閾値を決定すること、
を備える請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記エンジンにおいて失火が発生したと判定した場合には、失火の発生を報知することをさらに備える、
請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記判定パラメータは、前記クランクシャフトの角加速度と、前記角加速度の偏差と、角躍度との少なくとも1つを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
複数の気筒とクランクシャフトとを含むエンジンを備える船舶推進器を制御するためのシステムであって、
前記クランクシャフトの角加速度を検出するセンサと、
コントローラと、
を備え、
前記コントローラは、
前記クランクシャフトの角加速度を取得し、
前記クランクシャフトの角加速度に基づいて、前記エンジンの失火を判定するための判定パラメータを取得し、
前記判定パラメータと、前記複数の気筒ごとに設定された閾値とを比較することで、前記エンジンにおける失火を判定する、
システム。
【請求項7】
前記複数の気筒は、第1気筒と第2気筒とを含み、
前記閾値は、前記第1気筒に設定された第1閾値と、前記第2気筒に設定され前記第1閾値と異なる第2閾値とを含み、
前記コントローラは、
前記第1気筒の点火タイミングにおける前記判定パラメータの第1の値を取得し、
前記第2気筒の点火タイミングにおける前記判定パラメータの第2の値を取得し、
前記第1の値と前記第1閾値とを比較することで、前記エンジンにおける失火を判定し、
前記第2の値と前記第2閾値とを比較することで、前記エンジンにおける失火を判定する、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記コントローラは、
前記エンジンの回転速度を取得し、
前記第1閾値と前記エンジンの回転速度との関係を規定する第1閾値データを参照して、前記エンジンの回転速度から前記第1閾値を決定し、
前記第2閾値と前記エンジンの回転速度との関係を規定する第2閾値データを参照して、前記エンジンの回転速度から前記第2閾値を決定する、
請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記エンジンにおける失火の発生を報知するための報知装置をさらに備え、
前記コントローラは、前記エンジンにおいて失火が発生したと判定した場合には、前記報知装置を制御して失火の発生を報知する、
請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記判定パラメータは、前記クランクシャフトの角加速度と、前記角加速度の偏差と、角躍度との少なくとも1つを含む、
請求項6に記載のシステム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、船舶推進器を制御するための方法およびシステムに関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
船舶推進器には、エンジンにおける失火の判定を行うものがある。例えば、特許文献1の船外機では、コントローラが、クランクシャフトの角加速度と、角加速度の偏差とを取得する。コントローラは、角加速度が所定の角加速度閾値より小さいかを判定する。また、コントローラは、角加速度の偏差の絶対値が、所定の偏差閾値より大きいかを判定する。コントローラは、角加速度が角加速度閾値より小さく、且つ、角加速度の偏差の絶対値が偏差閾値より大きい場合に、エンジンにおいて失火が発生したと判定する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2013-245560号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の船外機では、エンジンの複数の気筒に対して、同じ角加速度閾値と同じ偏差閾値とによって、失火が判定される。しかし、気筒間で燃焼状態にバラつきがあることから、失火を精度よく判定するために適切な閾値は、気筒ごとに異なる。そのため、上記のように、複数の気筒に対して、同じ角加速度閾値と同じ偏差閾値とを用いて失火が判定される場合には、失火の判定の精度を向上させることは容易ではない。本発明の目的は、複数の気筒を含むエンジンを備える船舶推進器において、エンジンでの失火の判定の精度を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る方法は、エンジンを備える船舶推進器を制御するための方法である。エンジンは、複数の気筒とクランクシャフトとを含む。当該方法は、クランクシャフトの角加速度を取得することと、クランクシャフトの角加速度に基づいて、エンジンの失火を判定するための判定パラメータを取得することと、判定パラメータと複数の気筒ごとに設定された閾値とを比較することで、エンジンにおける失火を判定すること、を備える。
【0006】
本発明の他の態様に係るシステムは、エンジンを備える船舶推進器を制御するためのシステムである。エンジンは、複数の気筒とクランクシャフトとを含む。当該システムは、センサとコントローラとを備える。センサは、クランクシャフトの角加速度を検出する。コントローラは、クランクシャフトの角加速度を取得する。コントローラは、クランクシャフトの角加速度に基づいて、エンジンの失火を判定するための判定パラメータを取得する。コントローラは、判定パラメータと、複数の気筒ごとに設定された閾値とを比較することで、エンジンにおける失火を判定する。
【発明の効果】
【0007】
本発明では、判定パラメータと、複数の気筒ごとに設定された閾値とを比較することで、エンジンにおける失火が判定される。そのため、気筒間で燃焼状態にバラつきがあっても、気筒ごとに適切に設定された閾値を用いることで、精度よく失火を判定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
本発明の実施形態に係る船舶推進器を示す側面図である。
船舶推進器のエンジンの上面図である。
船舶推進器の制御系を示す模式図である。
失火モニタリング制御の処理を示すフローチャートである。
失火モニタリング制御の処理を示すフローチャートである。
角加速度の閾値データの一例を示す図である。
角加速度偏差の閾値データの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施形態に係る船舶推進器について図面を参照して説明する。図1は、実施形態に係る船舶推進器1を示す側面図である。本実施形態に係る船舶推進器1は、船外機である。船舶推進器1は、カウル2と、アッパハウジング3と、ロアハウジング4と、エンジン5と、ブラケット6とを備える。アッパハウジング3は、カウル2の下方に配置されている。ロアハウジング4は、アッパハウジング3の下方に配置されている。船舶推進器1は、ブラケット6を介して図示しない船舶に取り付けられる。エンジン5は、カウル2内に配置される。エンジン5は、クランクシャフト11を含む。クランクシャフト11は、上下方向に延びている。
【0010】
船舶推進器1は、ドライブシャフト12と、プロペラシャフト13と、シフト機構14とを備える。ドライブシャフト12は、アッパハウジング3及びロアハウジング4内に配置されている。ドライブシャフト12は、上下方向に延びている。ドライブシャフト12の上端は、クランクシャフト11の下端に連結されている。
(【0011】以降は省略されています)

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