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公開番号
2025086984
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-10
出願番号
2023201306
出願日
2023-11-29
発明の名称
蛍光X線分析装置および電源装置
出願人
株式会社島津製作所
代理人
弁理士法人深見特許事務所
主分類
H02M
3/28 20060101AFI20250603BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約
【課題】放電の発生を精度良く検出することである。
【解決手段】蛍光X線分析装置は、管電圧を印加する第1電源とフィラメント電流を供給する第2電源とを備える。第1電源は、トランスの一次側に接続されたスイッチング回路を有する。蛍光X線分析装置は、トランスの一次側に接続され、トランスの一次側に流れる電流を検出する電流検出回路と、検出された電流に基づいて第1電源を制御する制御回路とを備える。電流検出回路は、電流検出回路によって検出された電流が第1閾値以上であるか否かを検出可能に構成された第1コンパレータを含む。制御回路は、電流検出回路によって第1閾値以上の電流が検出されたことに基づいて、放電が発生したことを検出する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
蛍光X線分析装置であって、
フィラメントおよびターゲットを含み、試料に一次X線を照射するX線管球と、
前記試料から発生する二次X線を検出する検出器と、
前記ターゲットに管電圧を印加する第1電源と、
前記フィラメントにフィラメント電流を供給する第2電源と、を備え、
前記第1電源は、
トランスと、
前記トランスの一次側に接続されたスイッチング回路とを有し、
前記蛍光X線分析装置は、
前記トランスの一次側に接続され、前記トランスの一次側に流れる電流を検出する電流検出回路と、
前記電流検出回路により検出された電流に基づいて前記第1電源を制御する制御回路とをさらに備え、
前記電流検出回路は、前記電流検出回路によって検出された電流が第1閾値以上であるか否かを検出可能に構成された第1コンパレータを含み、
前記制御回路は、前記電流検出回路によって前記第1閾値以上の電流が検出されたことに基づいて、放電が発生したことを検出する、蛍光X線分析装置。
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【請求項2】
前記電流検出回路は、前記電流検出回路によって検出された電流が前記第1閾値よりも低い第2閾値以上であるか否かを検出可能な第2コンパレータをさらに含む、請求項1に記載の蛍光X線分析装置。
【請求項3】
前記制御回路は、
前記電流検出回路によって検出された電流が前記第2閾値以上であって、かつ、前記第1閾値以上である場合、前記第1電源の動作を停止させ、
前記電流検出回路によって検出された電流が前記第2閾値以上であって、かつ、前記第1閾値未満である場合、前記第1電源の動作を停止させない、請求項2に記載の蛍光X線分析装置。
【請求項4】
前記制御回路は、前記第1電源の出力電圧の設定値の変更を受け付けてから、第1期間が経過するまでの間、前記電流検出回路によって検出された電流が前記第2閾値以上であっても前記放電が発生していないと判断する、請求項3に記載の蛍光X線分析装置。
【請求項5】
前記制御回路は、所定の期間のうちに所定回数の前記放電が発生したと判断した場合、前記蛍光X線分析装置のメンテナンスをユーザに促す、請求項1~請求項4のいずれか1項に記載の蛍光X線分析装置。
【請求項6】
前記制御回路は、前記第1電源の出力電圧の設定値の変更を受け付けてから、第1期間が経過するまでの間、前記電流検出回路によって検出された電流が前記第1閾値以上であっても前記放電が発生していないと判断する、請求項1に記載の蛍光X線分析装置。
【請求項7】
フィラメントおよびターゲットを含むX線管球に電流を供給する電源装置であって、
前記ターゲットに管電圧を印加する第1電源と、
前記フィラメントにフィラメント電流を供給する第2電源と、を備え、
前記第1電源は、
トランスと、
前記トランスの一次側に接続されたスイッチング回路とを有し、
前記電源装置は、
前記トランスの一次側に接続され、前記トランスの一次側に流れる電流を検出する電流検出回路と、
前記電流検出回路により検出された電流に基づいて前記第1電源を制御する制御回路とをさらに備え、
前記電流検出回路は、前記電流検出回路によって検出された電流が第1閾値以上であるか否かを検出可能に構成された第1コンパレータを含み、
前記制御回路は、前記電流検出回路によって前記第1閾値以上の電流が検出されたことに基づいて、放電が発生したことを検出する、電源装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、蛍光X線分析装置および電源装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、試料に対してX線を照射して試料の分析を行う手法において、X線発生装置が用いられている。特許文献1(特開2010-212072号公報)には、カソード電極とターゲット電極とが配置されたX線管球に対して管電圧を印加することによってX線を発生させるX線発生装置が開示されている。特許文献1のX線発生装置において、高圧電源部によって昇圧された後の高電圧がX線管球に印加される際に、たとえばX線管球内などにおいて意図しない放電が発生する場合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-212072号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1におけるX線発生装置の高圧電源部は、電圧を昇圧するためのトランスを含むDCDCコンバータを有する。この高圧電源部の出力側(トランスの二次側)には、高圧電源部が故障するレベルの過電流から高圧電源部を保護するため、過電流を検出する機構が設けられている場合がある。このような高圧電源部が故障するレベルの過電流は、高圧電源部内、X線管球内、または高圧電源部とX線管球とをつなぐ高圧ケーブルにおける短絡などに基づいて発生し得る。過電流検出機構が検出する過電流の閾値は、過電流によって発生したX線が外部に漏洩してしまうレベルの電流値であるか否かに基づいて決定され得る。また、過電流検出機構は、電流値に加えて、電流が流れる期間を用いて、過電流の発生の有無を判断している。
【0005】
蛍光X線分析装置では、過電流検出機構が検出できないレベルの放電が発生する場合がある。すなわち、電流値の大きさおよび電流が流れる期間のいずれか一方が過電流検出機構の閾値に満たない放電が発生し得る。このような過電流検出機構が検出できないレベルの放電によって高圧電源部に流れる電流の値は、過電流検出機構の検出対象となる過電流と同様に、蛍光X線分析装置に何らの異常が発生していない状態(通常時)に高圧電源部に流れる電流値よりも高くなる。高圧電源部は、このような過電流検出機が検出できないレベルの放電が発生しても故障することなく動作を継続できる場合があるが、このような放電が断続的に発生することによって、高圧電源部は劣化し、結果として故障に繋がる場合がある。
【0006】
高圧電源部の出力側に設けられている過電流検出機構では、過渡的な電圧増加を抑制するために、電流検出のための抵抗に対してコンデンサを並列に配置することが考えられる。しかしながら、過電流検出機構を用いて放電を検出する場合、コンデンサを並列に配置すると、応答速度が低下してしまい、放電検出の機構として適切に動作させることが困難となる。
【0007】
本開示は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、放電の発生を精度良く検出することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に従う蛍光X線分析装置は、フィラメントおよびターゲットを含み、試料に一次X線を照射するX線管球と、試料から発生する二次X線を検出する検出器と、ターゲットに管電圧を印加する第1電源と、フィラメントにフィラメント電流を供給する第2電源と、を備える。第1電源は、トランスと、トランスの一次側に接続されたスイッチング回路とを有する。蛍光X線分析装置は、トランスの一次側に接続され、トランスの一次側に流れる電流を検出する電流検出回路と、電流検出回路により検出された電流に基づいて第1電源を制御する制御回路とをさらに備える。電流検出回路は、電流検出回路によって検出された電流が第1閾値以上であるか否かを検出可能に構成された第1コンパレータを含む。制御回路は、電流検出回路によって第1閾値以上の電流が検出されたことに基づいて、放電が発生したことを検出する。
【0009】
本開示のある局面に従う電源装置は、フィラメントおよびターゲットを含むX線管球に電流を供給する電源装置であって、ターゲットに管電圧を印加する第1電源と、フィラメントにフィラメント電流を供給する第2電源と、を備える。第1電源は、トランスと、トランスの一次側に接続されたスイッチング回路とを有する。電源装置は、トランスの一次側に接続され、トランスの一次側に流れる電流を検出する電流検出回路と、電流検出回路により検出された電流に基づいて第1電源を制御する制御回路とをさらに備える。電流検出回路は、電流検出回路によって検出された電流が第1閾値以上であるか否かを検出可能に構成された第1コンパレータを含む。制御回路は、電流検出回路によって第1閾値以上の電流が検出されたことに基づいて、放電が発生したことを検出する。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、放電の発生を精度良く検出できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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